ホーカー・ハリケーン / Hawker Hurricane

イギリス空軍初の単葉戦闘機となったハリケーンは、第二次世界大戦全期間にわたって使用され続けた傑作戦闘機である。
1934年11月にRAFが提示した次期戦闘機計画に基づいて本機の開発は始まった。ホーカー社の設計士シドニー・カムは、主翼の単葉化、引込脚、密閉キャノピー等の新機軸により空気抵抗を減少させて高速性能を実現するとともに、戦争の始まりを予感して従来の複葉機と変わらない鋼管羽布張の機体構造を採用するなどして生産性にも配慮した。
原型機の初飛行は1935年11月に行われ、高速性能を示してRAFを大いに満足させた。本機は直ちに採用され1937年末には最初の量産型であるハリケーン Mk Iが実戦配備された。Mk Iは当初エンジン部以外ほとんど羽布張であったが、後に主翼を金属製に換えて強度を増した。また、プロペラも固定ピッチ式2枚プロペラから3枚プロペラに換装された。
バトル・オブ・ブリテンでは、スピットファイアが護衛戦闘機を、ハリケーンが爆撃機を集中的に狙うという役割分担により、多くの爆撃機を撃墜している。
旧式の構造が戦時における生産性を向上させ、英国未曾有の危機に戦力を確保することができたことから、バトル・オブ・ブリテン勝利におけるハリケーンの貢献は非常に大きいと言える。
また、羽布張の機体構造は、炸裂弾が炸裂せずに貫通するなどによって、致命的なダメージを受けにくいことなどのメリットもあった。
バトル・オブ・ブリテンの後は、スピットファイアの生産が軌道にのったことなどもあり、爆弾や大口径機関砲を積んで地上攻撃機として活躍した。
総生産数はおよそ14,000機であった。

Aces Highにおけるハリケーン

AHでのハリケーンは、Mk I、Mk IIC、Mk IID及びシーハリケーン(バージョン2.29で登場予定)が選択可能である。
全体的に機体は安定しており、旋回性能も高い。
中でもMk IICやシーハリケーンのイスパノ20mm機関砲4門の威力は、安定した機体の挙動と相まって弾数は少なめであるものの凶悪である。
しかし、いずれも低速機の部類に入ることと上昇力に欠けるのが大きな欠点である。
撃墜しやすいが、撃墜されやすい機体、と言える。
共通アイコンは「HURR」
+ Hurricane Mk I

Hurricane Mk I

バトル・オブ・フランス、バトル・オブ・ブリテンでドイツ軍と死闘を演じたのがこのハリケーンである。参加機数が多かったこともあるが、バトル・オブ・ブリテンにおけるドイツ軍撃墜機数は、スピットファイアよりも多い。
武装は、303ブローニングを各翼4挺搭載している。
軽量のため高い旋回性能を誇るが、低速、低火力のためMAでは活躍の場がない。
固有アイコンは「HURR1」

兵装

Wing Points Armament
8 x 303 cal Browning 333rpg
+ Hurricane Mk II

Hurricane Mk II

弾数は少ないものの、イスパノ20mm機関砲を4門搭載しており、火力はAHでも最高クラスである。
元来持っている機体の安定性や旋回性能の高さなどから、Vulch対策機など基地防衛用として用いられることが多い。イスパノ×4門の威力によってキルを取りやすい反面、攻勢作戦では足の遅さと弾の少なさが災いし、長時間制圧が困難、生還が難しい機体である。
ドロップ・タンクを積めるようになったため、航続距離が延伸しています。
バージョン2.29から7.7mm機関銃を12挺まで積めるようになったが、その効果のほどは・・・
爆弾が積めるため、対地攻撃でも活躍できます。
固有アイコンは「HURR2」

兵装

Wing Points Armament
2 x 44 gal Drop Tanks 4 x 20mm Hispano Mk II 91 rpg
2 x 500 lb GP Bombs 12 x 303 cal Browning 333 rpg
8 x 303 cal Browning 333 rpg
+ Hurricane Mk IID

Hurricane Mk IID

「空飛ぶ缶切り」と呼ばれた対地攻撃機。
ヴィッカース40mm対戦車砲を2門装備、同じく2挺装備された機銃をスポッティング・ライフルとして用いる。
低速での飛行特性が良好であるため、対戦車攻撃機として優れている。ただし、40mm対戦車砲を命中させる腕があれば、であるが・・・
エアインテークが砂漠用フィルター搭載となっている。
対戦車攻撃機としては、防御力に優れるIl-2やJu 87G-2もあるため、その選択に迷うところであるが、これらの機体よりも本機の上昇力は圧倒的である(1万ftまでの上昇力がハリケーンIIDは3,000ft/minute、Ju-87は1,300ft/min、Il-2で1,400ft/minuteである。)。
固有アイコンは「HURR2D」

兵装

Armament
2 x 40mm Vickers S 15 rpg
2 x 303 cal Browning 330 rpg
+ Sea Hurricane Mk I

Sea Hurricane Mk I

バージョン2.29で登場した機体です。
ハリケーンMk I同様マイナスGをかけるとエンジンが止まる欠点はありますが、艦載機としては貴重な20mm機関砲(しかも4門)を搭載可能な機体です。
元々軽快なハリケーンではあっても、アレスティングフックや20mm機関砲等による重量増加、マイナスGでのエンジンの咳き込みなど垂直、水平面いずれの格闘戦にも向いていません。
加えて、羽布張りの動翼は急降下などで壊れやすくT&BもB&Zもコツが必要な機体となっています。
アレスティング・フックが付いているので、着艦後すぐに停止できます。
武装は20mmイスパノスイザ機関砲の他に、303ブローニングを搭載可能です。
20mm機関砲は威力は高いものの、1門あたり91発のため、あっという間に無くなってしまいます。
固有アイコンは「SHURR」

兵装

Wing Points Armament
4 x 20mm Hispano Mk II 91 rpg
8 x 303 cal Browning 333 rpg

性能諸元

機種 重量 燃料 武装1 武装2 武装3 増槽 爆弾 EW MW LW
Hurricane Mk I 6,532ポンド 119ガロン 8x.303ブローニングx333発
Hurricane Mk IIC 7,544ポンド 121ガロン 8x.303ブローニングx333発 12x.303ブローニングx333発 4x20mmイスパノMkIIx91発 2x500ポンド爆弾
Hurricane Mk IID 7,852ポンド 121ガロン 2x.303ブローニングx333発
2x40mmヴィッカースSx15発
Sea Hurricane 8x.303ブローニングx333発 4x20mmイスパノMkIIx91発


The Hurricane II Manual: The Official Air Publication for the Hurricane Iia, Iib, Iic, Iid, IV and Sea Hurricane Iib and Iic, 1941-1945 (Raf Museum Series)

ホーカー・ハリケーン (世界の傑作機 NO. 28)

The Hawker Hurricane: An Illustrated History

The Hawker Hurricane: A Comprehensive Guide for the Modeller (Modeller's Datafile S.)

Hawker Hurricane Mk.I-IV in Royal Air Force and Foreign Service (Aircam Aviation S.)


ハリケーンについてのコメント

  • 対戦車の2Dに迎撃機として有効な2型、ハリは優等生だと思います。 -- 名無しさん (2013-04-19 02:50:22)
  • 速度が遅いので戦場に到達するまでに時間がかかるのが難点ですね -- 名無しさん (2015-10-03 07:32:59)
名前:
コメント:

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2018年06月25日 21:19