「しすてむぱにっく」(2011/08/24 (水) 22:54:58) の最新版変更点
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*しすてむぱにっく
【クサカタ:ハニー土木前】
「うぅ…怖いダスよ~。
ランス様は何処ダスかぁ~」
大の大人の男が一人、
縮こまり、ガタガタと震えながら建物の隅に隠れている。
男の名前はロッキー・バンク。
見た目こそ厳ついが気は優しくて人当たりも良し、
家事万能で一家に一人いれば世の中の主婦(夫)の皆様大喜び
というとても便利な男である。
……戦力としては微妙だが。
彼は小心者ゆえ、急に一人で知らない場所に放り出された事に
動揺し、次に放心し、最後に取り敢えず隠れる事にした。
まぁ、だが頭隠して何とやら体格の良い男が隠れる場所など
そう簡単に見つかるわけも無く通りがかりの人間が
余所見のついでに見つけれてしまうほどには
盛大に目立っていたのだが。
「おい、そこのお前!」
そんな訳でこんな感じにあっさりと見つかってしまう訳である。
「わひぃ!」
自分が声をかけられた事を察して、驚いて腰をぬかしつつ
四つん這いの状態でわたわたと泡を食って逃げ出す姿は
かなり滑稽じみているが彼にしてみれば本気である。
だが、悲しいかな元々建物の隅に隠れていたのだから
逃げ場所などある訳も無くすぐに自ら角に追い詰められる形になってしまった。
追い詰められたロッキーに最早打つ手は無く、頭を抱え
地面に蹲るような姿勢で必死に来る筈もない(多分、聞こえたとしても来ない)
自らの主人に助けを求める事しかできなかった。
「ひぃぃぃっ! なまんだぶ、なまんだぶ。
ランス様助けて下さいダスぅ~!!」
「…いや、別にとって食おうって訳じゃないんだが…」
ロッキーに追いついた声の主が呆れた様に又は困った様に
ロッキーに呼びかける。
「……?」
そこで勝手に驚いて逃げ回っていたロッキーは顔を上げて
初めて声の主を確認する。
そこに居たのは魔物でも悪魔のような処刑人でもなく、
腕を組み、困ったような表情で
ロッキーを見つめる金髪の軍服を着た少女の姿。
「普通に手伝ってほしい事があるから声をかけただけだが
そこまで驚くものなのか?」
理解できないといった態度で少女は如何するべきか
判断に困っているようだった。
「お、おらを襲う気は無いダスか?」
おずおずと少女に問いかけたロッキーを
少女はキッと睨みつける。
「私がそんな野蛮な事をすると思うのか!」
「あひぃ! ごめんなさいダス、ごめんなさいだす!」
少女の怒声に少女より一回りは体格の良い筈のロッキーの方が
縮こまり必死に平謝りする。
それはそれは奇妙な光景である。
「あ、いや、ちょっと待て。
私は別にお前を責め様と思った訳じゃなくて…
う~…こういうのは苦手なのに」
如何したら良いのか分からずに困っていたのは
実はロッキーだけではなかった。
この少女、レーティア・アドルフもまた一緒なのである。
銀河に名を馳せる超天才にして第三帝国の文字通りのアイドルにして総統。
だが、その正体は根暗・地味・人付き合い下手という
三拍子揃った駄目人間であり、今の姿は彼女の御付にして
プロデューサーでもあるゲッペルスによる演出の賜物である。
ゆえに彼女もまた困っていたのだ。
この様に怯えた人間を諌める方法など彼女には分からないのである。
取り敢えずはいつもの調子で高圧的に接してはいるが
逆効果でしかない事は流石に薄々感づいてはきたものの
だからといって如何すればいいのかが
人付き合いが下手な彼女には分からない。
こんな時にゲッペルスやデーニッツ、マンシュタインやロンメルといった
将軍達がいたのならあっさりと解決してくれるのだろうが
そこはそれ、早々都合良く行かないものである。
その結果。
少女に本気で土下座し命乞いする男に、
それを高圧的に見下ろしつつおろおろする少女という
謎の構図が出来上がってしまっていた。
全くもって意味不明とは正にこの事である。
「君達は一体何をしているんだ?」
そうなれば当然こういう反応が返ってくるのも当然である。
レーティアとアドルフがほぼ同時に声の主へ振り返る。
そこに居たのは二人の状況が理解できずに
頭を掻きつつ、取り敢えず声をかけてみたといった様子の人間。
只一つ、普通と違う所をあげるとするならば
明らかに普通の人間ではないといった所である。
その姿は首に巻かれた赤いマフラーに胸に輝く緑色のクリスタル、
腰に巻かれた赤と青のスクリューが輝くベルト。
極めつけはその身体を覆う身体と一体化した装甲。
亀の様にも見えるマスクを被った男がそこに立っていた。
「ひぃぃっ! なまんだぶ、なまんだぶ!」
「改造人間……だと?」
二者二様の反応にまるで馴れたといった様子で男はまずロッキーに近づき、
地面に蹲るロッキーを助け起こすと彼についた埃を払ってやる。
その敵意の無い男の態度にロッキーも当初は唖然としていたが
元々人当たりの良い彼である、男が悪人ではないと理解できた。
「あ、ありがとうございますだ」
ロッキーの礼に男は軽く手を振って答えると
次にレーティアの元へと近づく。
近づく男にレーティアは身構えるがそれを察した
男が両手を挙げて敵意が無いことを示す。
「こんな見た目だが、何かする気はない」
「むぅ…」
流石にそこまでされればいくら人付き合いが下手でも分かるものである。
第一、彼女とて最初から害意など端から持ち合わせてはいなかったのに
何故か知らない間にこのような状況に陥ってしまっていたのだから
男の乱入はむしろありがたいものなのだ。
「俺は郷田真。
まぁ、見てもらった通りの改造人間だ」
そういって奇抜な見た目の男は二人に向けて自己紹介する。
見た目こそ特殊極まるもののこの男、
常識は弁えている様である。
そこで初めてロッキーとレーティアはお互いにお互いの素性が
分かっていなかった事に思い至る。
落ち着いてみれば最初から最後まで隙だらけだったロッキーを、
ただ高圧的でこそあれ、声をかけていただけだった事に
気づき顔を赤らめてもじもじとした動作でロッキーも
二人に自己紹介する。
「ロ、ロッキー・バンクというダス。
勝手に驚いて申し訳なかったダス」
その動きをもし彼が主人と慕うランスが見ていたら、
「キモい」といって無闇に暴力を振るっていた事は確実だが
幸いにしてランスはこの場にいないのでそんなことは起こらない。
「気持ち悪い動きだな、お前。
だが、私も悪かった事は認める。
私はレーティア・アドルフだ。
名前くらいなら聞いた事はあるだろう?」
まぁ、空気の読めないレーティアも
そう大してランスと変わりは無かったのだが。
ロッキーが一瞬にしてビシッと石の様に固まり、
郷田が焦ってレーティアに耳打ちする。
「そ、そういうものは思っても言わない事だ」
「?」
よく分かっていない表情のレーティアに
郷田が釘をさすがやはりよく分かっていないようで、
何がいけなかったのかを真剣に考えている。
そして結局、当初の目的が何だったのかも忘れ去られて
時間だけが無闇に経過してしまうのだった。
【クサカタ/1日目・朝】
【レーティア・アドルフ@大帝国】
[状態]:健康
[装備]:素手
[道具]:基本支給品、不明支給品×2
[思考]基本:???
【ロッキー=バンク@Ranceシリーズ】
[状態]:健康
[装備]:斧
[道具]:基本支給品、くりりぷ@大悪司、胴あて@ぱすチャ
[思考]基本:皆で脱出
1:ランス様が気になるダス
【郷田 真@大悪司】
[状態]:健康
[装備]:素手
[道具]:基本支給品、迫撃の学聖ボタン@大番長、預金通帳@大番長
[思考]基本:脱出
【くりりぷ@大悪司】
人匙で家が三軒建つほど高価。
ねこパンは出ません。
【胴あて@ぱすてるチャイムContinue】
胸とお腹を覆う樹脂製の鎧。
大分、安心感があります。
【迫撃の学聖ボタン@大番長】
対通常属性、対機械属性
攻撃+10、命中+10、回避+10
【預金通帳@大番長】
預金します。
*しすてむぱにっく
【クサカタ:ハニー土木前】
「うぅ…怖いダスよ~。
ランス様は何処ダスかぁ~」
大の大人の男が一人、
縮こまり、ガタガタと震えながら建物の隅に隠れている。
男の名前はロッキー・バンク。
見た目こそ厳ついが気は優しくて人当たりも良し、
家事万能で一家に一人いれば世の中の主婦(夫)の皆様大喜び
というとても便利な男である。
……戦力としては微妙だが。
彼は小心者ゆえ、急に一人で知らない場所に放り出された事に
動揺し、次に放心し、最後に取り敢えず隠れる事にした。
まぁ、だが頭隠して何とやら体格の良い男が隠れる場所など
そう簡単に見つかるわけも無く通りがかりの人間が
余所見のついでに見つけれてしまうほどには
盛大に目立っていたのだが。
「おい、そこのお前!」
そんな訳でこんな感じにあっさりと見つかってしまう訳である。
「わひぃ!」
自分が声をかけられた事を察して、驚いて腰をぬかしつつ
四つん這いの状態でわたわたと泡を食って逃げ出す姿は
かなり滑稽じみているが彼にしてみれば本気である。
だが、悲しいかな元々建物の隅に隠れていたのだから
逃げ場所などある訳も無くすぐに自ら角に追い詰められる形になってしまった。
追い詰められたロッキーに最早打つ手は無く、頭を抱え
地面に蹲るような姿勢で必死に来る筈もない(多分、聞こえたとしても来ない)
自らの主人に助けを求める事しかできなかった。
「ひぃぃぃっ! なまんだぶ、なまんだぶ。
ランス様助けて下さいダスぅ~!!」
「…いや、別にとって食おうって訳じゃないんだが…」
ロッキーに追いついた声の主が呆れた様に又は困った様に
ロッキーに呼びかける。
「……?」
そこで勝手に驚いて逃げ回っていたロッキーは顔を上げて
初めて声の主を確認する。
そこに居たのは魔物でも悪魔のような処刑人でもなく、
腕を組み、困ったような表情で
ロッキーを見つめる金髪の軍服を着た少女の姿。
「普通に手伝ってほしい事があるから声をかけただけだが
そこまで驚くものなのか?」
理解できないといった態度で少女は如何するべきか
判断に困っているようだった。
「お、おらを襲う気は無いダスか?」
おずおずと少女に問いかけたロッキーを
少女はキッと睨みつける。
「私がそんな野蛮な事をすると思うのか!」
「あひぃ! ごめんなさいダス、ごめんなさいだす!」
少女の怒声に少女より一回りは体格の良い筈のロッキーの方が
縮こまり必死に平謝りする。
それはそれは奇妙な光景である。
「あ、いや、ちょっと待て。
私は別にお前を責め様と思った訳じゃなくて…
う~…こういうのは苦手なのに」
如何したら良いのか分からずに困っていたのは
実はロッキーだけではなかった。
この少女、レーティア・アドルフもまた一緒なのである。
銀河に名を馳せる超天才にして第三帝国の文字通りのアイドルにして総統。
だが、その正体は根暗・地味・人付き合い下手という
三拍子揃った駄目人間であり、今の姿は彼女の御付にして
プロデューサーでもあるゲッペルスによる演出の賜物である。
ゆえに彼女もまた困っていたのだ。
この様に怯えた人間を諌める方法など彼女には分からないのである。
取り敢えずはいつもの調子で高圧的に接してはいるが
逆効果でしかない事は流石に薄々感づいてはきたものの
だからといって如何すればいいのかが
人付き合いが下手な彼女には分からない。
こんな時にゲッペルスやデーニッツ、マンシュタインやロンメルといった
将軍達がいたのならあっさりと解決してくれるのだろうが
そこはそれ、早々都合良く行かないものである。
その結果。
少女に本気で土下座し命乞いする男に、
それを高圧的に見下ろしつつおろおろする少女という
謎の構図が出来上がってしまっていた。
全くもって意味不明とは正にこの事である。
「君達は一体何をしているんだ?」
そうなれば当然こういう反応が返ってくるのも当然である。
レーティアとロッキーがほぼ同時に声の主へ振り返る。
そこに居たのは二人の状況が理解できずに
頭を掻きつつ、取り敢えず声をかけてみたといった様子の人間。
只一つ、普通と違う所をあげるとするならば
明らかに普通の人間ではないといった所である。
その姿は首に巻かれた赤いマフラーに胸に輝く緑色のクリスタル、
腰に巻かれた赤と青のスクリューが輝くベルト。
極めつけはその身体を覆う身体と一体化した装甲。
亀の様にも見えるマスクを被った男がそこに立っていた。
「ひぃぃっ! なまんだぶ、なまんだぶ!」
「改造人間……だと?」
二者二様の反応にまるで馴れたといった様子で男はまずロッキーに近づき、
地面に蹲るロッキーを助け起こすと彼についた埃を払ってやる。
その敵意の無い男の態度にロッキーも当初は唖然としていたが
元々人当たりの良い彼である、男が悪人ではないと理解できた。
「あ、ありがとうございますだ」
ロッキーの礼に男は軽く手を振って答えると
次にレーティアの元へと近づく。
近づく男にレーティアは身構えるがそれを察した
男が両手を挙げて敵意が無いことを示す。
「こんな見た目だが、何かする気はない」
「むぅ…」
流石にそこまでされればいくら人付き合いが下手でも分かるものである。
第一、彼女とて最初から害意など端から持ち合わせてはいなかったのに
何故か知らない間にこのような状況に陥ってしまっていたのだから
男の乱入はむしろありがたいものなのだ。
「俺は郷田真。
まぁ、見てもらった通りの改造人間だ」
そういって奇抜な見た目の男は二人に向けて自己紹介する。
見た目こそ特殊極まるもののこの男、
常識は弁えている様である。
そこで初めてロッキーとレーティアはお互いにお互いの素性が
分かっていなかった事に思い至る。
落ち着いてみれば最初から最後まで隙だらけだったロッキーを、
ただ高圧的でこそあれ、声をかけていただけだった事に
気づき顔を赤らめてもじもじとした動作でロッキーも
二人に自己紹介する。
「ロ、ロッキー・バンクというダス。
勝手に驚いて申し訳なかったダス」
その動きをもし彼が主人と慕うランスが見ていたら、
「キモい」といって無闇に暴力を振るっていた事は確実だが
幸いにしてランスはこの場にいないのでそんなことは起こらない。
「気持ち悪い動きだな、お前。
だが、私も悪かった事は認める。
私はレーティア・アドルフだ。
名前くらいなら聞いた事はあるだろう?」
まぁ、空気の読めないレーティアも
そう大してランスと変わりは無かったのだが。
ロッキーが一瞬にしてビシッと石の様に固まり、
郷田が焦ってレーティアに耳打ちする。
「そ、そういうものは思っても言わない事だ」
「?」
よく分かっていない表情のレーティアに
郷田が釘をさすがやはりよく分かっていないようで、
何がいけなかったのかを真剣に考えている。
そして結局、当初の目的が何だったのかも忘れ去られて
時間だけが無闇に経過してしまうのだった。
【クサカタ/1日目・朝】
【レーティア・アドルフ@大帝国】
[状態]:健康
[装備]:素手
[道具]:基本支給品、不明支給品×2
[思考]基本:???
【ロッキー=バンク@Ranceシリーズ】
[状態]:健康
[装備]:斧
[道具]:基本支給品、くりりぷ@大悪司、胴あて@ぱすチャ
[思考]基本:皆で脱出
1:ランス様が気になるダス
【郷田 真@大悪司】
[状態]:健康
[装備]:素手
[道具]:基本支給品、迫撃の学聖ボタン@大番長、預金通帳@大番長
[思考]基本:脱出
【くりりぷ@大悪司】
人匙で家が三軒建つほど高価。
ねこパンは出ません。
【胴あて@ぱすてるチャイムContinue】
胸とお腹を覆う樹脂製の鎧。
大分、安心感があります。
【迫撃の学聖ボタン@大番長】
対通常属性、対機械属性
攻撃+10、命中+10、回避+10
【預金通帳@大番長】
預金します。
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