コムド

コムド(검도;geomdo、kumdo)は、主に韓国で行われているスポーツであり、剣道の朝鮮語呼称でもある。

日本統治時代に日本の剣道が朝鮮に導入され、その礼法や防具などを一部改変して現在の大韓民国においても盛んに行われている。
目次
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   1 歴史
   2 コムドと剣道
   3 団体
   4 関連記事
   5 参考資料
   6 外部リンク

歴史 [編集]

明代の兵学者である茅元儀が1620年代に著した『武備志』には、倭刀を両手で使う「戚継光演の倭寇刀法」(日本の陰流剣術から考案)と両刃の長剣を両手で使う「朝鮮勢法」なるものが記載されている。

このうち、朝鮮勢法については、茅元儀の友人が朝鮮で学んだ長剣術であると記されているものであるが、当時の李氏朝鮮の朝廷自体はこの「朝鮮勢法」を認めず、「茅元儀が創作したもの」としている。この記述の正否を証明する文献等は他には確認できておらず、失伝したとされる唐代の中国式長剣術であるとの説もある。

そもそも李氏朝鮮においては武官の立場は非常に低く、朝鮮の貴族である両班の中でも、武班は常に文班の下位に置かれた。これは元々宗主国であった中国の古代において、文官は武官より上位に位置するものとする官位性をそのまま取り入れたという面と、朝鮮半島で思想上支配的な立場にある儒教の、肉体労働は頭脳労働の下位とする傾向の影響もあった。当然武術は軽視され、新羅以来の伝統である弓技以外は盛んではなかった。

朝鮮半島で最も多用された剣は現在の日本刀のような片刃ではなく両刃であり、朝鮮半島では長らく両刃剣が使用されていた。 中世より近代で、朝鮮半島には著名な刀工・研師の名前も残されていない。決定的なのは、中国・韓国の製鉄法は鉄鉱石によるもので、朝鮮半島では日本の踏鞴製鉄のように砂鉄を原料とし直接還元法をした形跡すら見いだせない。

その後、明治以降の、日本統治下で、日本の防具・竹刀・道着・袴を使用し、両手で刀を使う形式の「剣道」が韓国に伝わり定着していった。 剣道の技には面、胴、小手があるが、どれも片刃の日本刀の所作である。(両刃剣術と片刃剣術では自然に所作が変わるはずである。)

現代においては、韓国剣道の統括団体である大韓剣道会が剣道(けんどう)の歴史の基礎として李朝の武人やその風習が形を残していると主張し、『武備志』記載の朝鮮勢法を「本国剣法」であるとして、昇段審査の際には日本剣道形と本国剣法の両方を審査するという独自の昇段基準を実施している。
コムドと剣道 [編集]

コムドを「韓国の伝統剣法」とし、剣道の起源だと発言するコムド団体は多い。しかし、「コムド」が剣道の元になったという史実としての根拠はなく、韓国最大の剣道団体である大韓剣道会もコムドは剣道が元だとしている。

これについては全日本剣道連盟[1]及び、全日本剣道連盟配下の国際剣道連盟[2]のWebページで剽窃問題として取り上げられ、コムド団体の主張は歴史的に間違いであり、剣道の起源は日本にあると改めて発表された。
団体 [編集]

韓国国内で約200団体以上存在するが、団体間の交流はあまり活発ではなく閉鎖的である。そして大韓剣道会側では他の剣道団体を偽者と呼んでいる(大韓剣道会だけ大韓体育会に加盟している為)。ここでは主に、彼らが主張する起源と設立の過程で分類している。コムド団体は現在大きく3つに分類出来る。なお団体名に「剣道」が多用されているが、それらの団体の多くは国際剣道連盟や日本剣道連盟の主張[1][2]を認めていない。

   新羅・百済コムド系

   大韓剣道会(大韓劍道會/대한검도회、Korean Kumdo Association)、世界剣道協会(世界劍道協會/세계검도협회、World Kumdo Association)、花郎コムド(花郞검도/화랑검도、Hwarang Kumdo)といった米国を中心に活動するグループ。日本の剣道と変わらないとしているが、その起源を新羅の花郎や百済に求めている。蹲踞をせず、腰板のない独特の袴(白線あり)を着用し、昇段試験には本国剣法の形を課す。大韓体育会(大韓體育會/대한체육회)に加盟している唯一の国家公認団体である。内部の派閥争いが激しく、反対派を除名したりしている。国際剣道連盟(International Kendo Federation)下で活発な活動を続けている。

   海東コムド系

   大韓剣道会系とは犬猿の仲で、系列の団体がいくつか存在している。高句麗の士武郎に起源をおき、竹刀稽古よりも 木刀や真剣の形を重視している。現代財閥の後押しの下、米国各都市で演武公演を実施している。作務衣に似たコスチュームを着用する。ゴムド(Gumdo)表記が多い。昇段認定の基準が甘いため、昇段が早いのが特徴。ハプキドー道場で副業としてやっている場合もある。なお、大韓剣道会のホームページに記されていた情報によれば、海東コムドは大韓剣道会を脱退した者たちが創設したもので、韓国国内で裁判が行われた結果、士武郎起源云々は事実ではないと結論づけられた(韓国武芸誌「MARS」2001年5・6月号にも記載)。

   テコンドー・コムド系

   韓国剣道連盟(韓國劍道聯盟/한국검도연맹)、韓国剣道協会(韓國劍道協會/한국검도협회)、韓国真剣道協会(韓國眞劍道協會/한국진검도협회)、韓国伝統剣道協会(韓國傳統劍道協會/한국전통검도협회)などの有象無象の団体が離合集散を繰り返した末にテコンドー関係者中心に団結した集団。世界剣道連盟(世界劍道聯盟/세계검도연맹、World Kumdo Federation、総裁:クォン・ドンソン)はここから派生。韓国剣道連盟は世界剣道連盟所属であるが、規模の面では大韓体育会所属の大韓剣道会に大きく引き離されている。設立集会が開催されたが、地元紙では殆ど扱われず、実質は世界40ヶ国に散らばってコムドをしている「韓国人」100人弱とその「家族」が集まった程度の集いであった。しかし、テコンドー関係者がバックにいるため、その政治的影響力は強いとされる。韓国剣道連盟は大韓剣道会を除名された者たちが作った団体である。

関連記事 [編集]

   日韓問題
   韓国起源説
   韓国刀
   海東劍道(英語版)
   士武郎
   剣道
   スリングショット

参考資料 [編集]
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   ^ a b 日本剣道連盟 韓国起源説に関する正式声明
   ^ a b 国際剣道連盟 剣道の歴史(英語)


参照:ウィキペディア「コムド」より
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%A0%E3%83%89





榎本劍修堂 / 劒人倶楽部

埼玉県さいたま市見沼区大谷399

最終更新:2011年04月08日 10:59
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