「ストーリー考察」(2022/03/25 (金) 23:01:45) の最新版変更点
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「娘を連れてくれば借金は帳消しだ」
"Bring us the girl, and wipe away the debt."
空中都市「コロンビア」から一人の少女を救出する。
多額の借金を抱えていたブッカー・デュイットはその依頼を受けた。
ルーテス兄妹に連れられコロンビアに辿り着いたブッカーであったが
そこではブッカーの存在は「偽りの羊飼い」として伝えられていた。
預言者「カムストック」によりブッカーの来訪は予知されていたのだ。
「偽りの羊飼い」を阻止すべく軍隊がブッカーの前に立ちはだかる。
}
>*以下ネタバレのため&br()閲覧は1周クリア後を推奨
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*キャラクター紹介
-&big(){&font(#FFFF66){ブッカー・デュイット}}
1874年4月29日生まれ。ゲーム本編開始時(1912年)は38歳。
身長185㎝、体重75kg(ピンカートン探偵社入社時点=17歳前後?)。
16歳の時に第7騎兵隊の一員としてウンデッド・ニーの戦い(史実では1890年12月中旬~12月31日)に参加。
[[ウンデット・ニーの虐殺 - Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%81%AE%E8%99%90%E6%AE%BA]]
女性や子供のいるテントに火を放つ、敵の頭皮を剥ぎ取る、などの虐殺行為に積極的に加担し、勇士として称えられる。
これは「ブッカーにはインディアンの血が流れている」との噂により、騎兵隊内で孤立したことが遠因の一つとなっているが、
本人はこの体験が忘れられず、行為そのものと、また快感を感じていた自分自身に対する罪の意識に苛まれていた。
(噂を流した当時の軍曹がスレートかどうかは不明)
ウンデッド・ニーの戦いが終わった後、軍を離れ、過去を洗い流し生まれ変わろうと洗礼を受けるも、途中でやめてしまう(1891年中?)。
洗礼を拒否した後のブッカーの生活は荒んでおり、酒とギャンブルに溺れた日々を送っている。
一時ピンカートン探偵社に入社するが、同社の活動に嫌気がさし、その後独立して探偵業を営んでいる。
なおこの期間中にブッカーは結婚と、娘アンナの誕生、それに伴う妻の死を経験している。
(実在のピンカートン探偵社は労働運動の妨害などの汚れ仕事で有名。フィクションにもよく登場する)
[[ピンカートン探偵社 - Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B3%E6%8E%A2%E5%81%B5%E7%A4%BE]]
1892年(18歳)に娘を譲り受けたいという申し出があり、ブッカーは借金の形にアンナを手放してしまう。
(この際「カムストックによりお前の罪は許される」という旨の説得を受けており、
娘をカムストックに渡す事が第二の洗礼の機会と捉えたのかもしれない)
贖罪のためか、「AD」つまりアンナ・デュイットの焼印を右手の甲に押している。
その後ブッカーはゲーム開始時点となる1912年までの20年間、失意の日々を過ごすことになる。
1912年にカムストックの野望阻止を目論むルーテス兄妹によってコロンビアに送り込まれるが、
ゲーム開始時までに121回、救出に失敗することになる。
ゲーム終盤に移動する世界では、エリザベスを救出するためにスレート及びヴォックス・ポピュライと共闘。
英雄ホールを焼き払うなどの活躍を行うが、ブッカー自身は同年7月14日に戦死している。
これらの結果、死後フィッツロイにより英雄として祭り上げられ、ヴォックスは武装蜂起を行うまでに勢いづいている。
--&font(#FFFF66){ブッカー・デュイットの最期}
ゲーム本編のブッカーはルーテス兄弟と未来のエリザベスの助けもあり、カムストックからエリザベスを救出し、ソングバードを使ってモニュメントアイランドのサイフォンを破壊することでエリザベスの力を解放することに成功する。
しかし、その結果として自分が別の世界から連れてこられた存在であること、娘のアンナをカムストックに売り渡したこと、そしてカムストックがいる限りアンナの悲劇が終わらないという真実を突き付けられる。
カムストックの抹殺を決意するブッカーだったが、最後の真実・洗礼を受け入れた自分こそがカムストックであることに気がつく。
エリザベスの力で洗礼を受け入れるブッカーとカムストック抹殺を決意したブッカー、2つの異なる記憶が混在する中、実の娘であるエリザベス"達"の手によって洗礼の川の中に沈められ、その生涯を閉じるのであった。
--&font(#FFFF66){最後のブッカー・デュイット}
スタッフロールの後、探偵事務所の中にいるブッカー・デュイットを操作することができる
彼は隣の部屋にあるベビーベッドを覗きこもうとするが、そこに娘の姿があったのかは定かではない。
-&big(){&font(#FFFF66){預言者ザッカリー・ホール・カムストック}}
ウンデッド・ニーの戦いのあと、洗礼を受けて生まれ変わったブッカー・デュイット。
ルーテスと出会い、彼女の開発したティアを開く装置を使って別の平行世界を覗き見ることで、未来を予知していた。
しかし装置を多用した副作用により、急激な老化(ゲーム中に登場するカムストックはブッカーと同じ38歳)と、
その結果として子供を作ることができない体(無精子病)になっていた(1893年7月には発症済)。
そのため後継者として、悔い改めなかった自分(=1892年のブッカー)から娘アンナを買い取り、エリザベスとして迎え入れた。
洗礼を受けカムストックとなったブッカーは、アメリカ例外主義とキリスト教を合わせた過激な思想を掲げておりアメリカ議会に対しても発言力を持っていた。
老化により倍以上の年齢に見えたこともあって、実年齢を17歳~18歳とは思わせぬほどあまりにも強大な存在となっていたのである。
[[アメリカ例外主義 - Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E4%BE%8B%E5%A4%96%E4%B8%BB%E7%BE%A9]]
洗礼後の足取りは詳述されていないが、預言を元に宗教指導者として各方面に影響力、資金力を拡大しつつ、ルーテスの研究を支援。
その後アメリカ政府の資金でコロンビアを建造、義和団事件(1900年)の制圧と非難を経て、アメリカ離脱に至ったと思われる。
[[義和団の乱 - Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%A9%E5%92%8C%E5%9B%A3%E3%81%AE%E4%B9%B1]]
政治家、宗教指導者として台頭する過程で、カムストック婦人の言葉にもある通り、政敵を暗殺するなど言論ではなく直接的な暴力を行使することを厭わず、またルーテス装置を通してみた可能性を預言として伝えることで人心を掌握していた。
ヴォックスの英雄となったブッカー同様、目的のために手段を択ばない、暴力性とカリスマ性を備えた性格は彼自身の本質なのであろう。
エリザベスを手に入れた後は、不満を募らせたカムストック婦人をフィンクを使い暗殺。また、真相を知るルーテス兄妹も装置の事故に見せかけて殺害した。
このころからモニュメントアイランドのサイフォンの影響からか癌を患っており、余命幾ばくもない状態となっていたが、ブッカーがカムストックに来ることを察知し、エリザベスを後継者とするための計画を立て、行動するようになる。
なお、本編におけるブッカーの行動のほとんどは"予知"していたが、それらがどのような経緯で起きたものか、どういった結果をもたらすのかといったことまでは把握できていなかったようだ。
序盤で手に入るボックスフォン「あらゆる者が、一斉に」で、本編の最後と思われる光景を見ているが、それが自らの計画が失敗した結果だとは予想しなかったようだ。
--&font(#FFFF66){もう一人のブッカー・デュイット}
DLC「ベリアル・アット・シー EPISODE1」の主人公である"ラプチャーの私立探偵"ブッカー・デュイットは、「ブッカー」へと戻ることを望んだカムストックである。
「1892年のブッカー」とアンナの取り合いになった際に、誤って彼女を死なせてしまう。
そのショックから、ルーテス兄妹に頼み「アンナが初めから存在しなかった世界」のラプチャーへ逃亡。記憶を封印してブッカーとして生きることを選んだのである。
こうして別の可能性宇宙へと逃亡したことで、カムストックの出現がなかったことになったあとも、消失を免れることになった。
ブッカーに"戻った"あとの生活は、概ね本編のブッカーと同じで、酒とギャンブルに溺れて借金まみれ、もともとのカリスマ性のせいか友人は多く、私立探偵としての仕事も行動力の高さや生来の暴力性でそれなりにこなしていたようだ。
そして、ブッカーと同じように「A.D.」の入れ墨を右手に入れ、孤児の少女を助け出すために無報酬で動き(例:ストーリー中は報酬ではなく、少女の安否のみ気にしている、スーチョンに対する長時間の尋問など)、その少女を危険に晒す行為をエリザベスから提案された際は一度は拒否しているなど、かつてのカムストックとは思えない行動をしている。
「ベリアル・アット・シー EPISODE1」の最後に、彼はエリザベスによって断罪され、死亡するが、上述の彼のブッカーと変わらない行動は、エリザベスの心に大きなトゲを残し、彼女の行動を大きく変えることになる。
-&big(){&font(#FFFF66){エリザベス}}
ブッカーの娘。本名、アンナ・デュイット。
未来予知装置の多用により無精子症になったカムストックによって、自身が洗礼を受けなかった平行世界から連れて来られた後継者。
その際のいざこざで小指を元の世界に切り落としてしまい、二つの世界に跨って存在することになった。これにより「ティア」を装置なしで操作する能力を得ることになる。
そして発育に伴い能力が急激に増大するも、サイフォン(抑制フィールドを発生させる塔)により能力の使用を妨げられており、
ゲーム中では既に存在する裂け目を広げること(ティア)しかできなくなってしまっていた。
終盤でサイフォンを破壊したことで本来の能力を取り戻し、平行世界の状況を把握したり時空を好きなように移動できるようになる。
--&font(#FFFF66){DLC Burial at sea Episode 2におけるブッカー}
劇中での当人の言及、及びアトラスらがブッカーを認識していない事から、実在していないと思われる。エリザベスが自らの内面に作り出した一種のイマジナリーフレンド(実在しない友達)だろう。
ただエリザベスがよく知らない人物であるスーチョンが事態打開の鍵になるというアドバイスを送ったことから、エリザベスの失ったティア能力の残滓あるいは能力を持っていた時に得た知識を有する可能性がある。
エリザベスにとってブッカーは「全ての元凶」であり「苦境の中の唯一の希望の光」、「人間が人間を裁くという罪」と「断罪の為に犠牲者を生んだ罪」の象徴と実に複雑である。
-&big(){&font(#FFFF66){ロザリンド・ルーテス}}
カムストックが使用している並列世界とその可能性を覗く、移動できる装置を作成した量子力学者。
1890年に重力の影響を受けない粒子を発見し(コロンビアの気球)、カムストックから研究支援を受けるようになる。
研究の最中(1893年10月前後?)、並列世界の同一存在であるロバートを見つけ意気投合し自分の世界に連れてくる。(1893年10月15日?)
幽閉・監視されているエリザベスに直接接触できる立場にあった模様。
カムストックの企みをロバートと共に防ごうとするも、命令を受けたフィンクにより実験中の事故に見せかけ装置ごと殺害される(1909年11月)。
だがそれによってロバートと共にあらゆる世界と時間に存在する状態となり、カムストック妨害のため並列世界からブッカーを連れてくることになる。
ロバートとは違い、世界への影響を正常化することにはあまり関心がなく、自分達の状況もさほど問題とは考えていない様子。
-&big(){&font(#FFFF66){ロバート・ルーテス}}
並列世界のロザリンド。''だが男だ。''
ロザリンドとは違い、自分達が乱してしまった世界への影響を正常化したいと考えている。
カムストックの企みに気づき、共にそれを防ぐようロザリンドを説得するもフィンクに殺害される。
ロザリンド曰く染色体が一本しか違わないとかなんとか。
*各シーンの解釈
-&big(){&font(#FFFF66){物語の舞台}}
物語の舞台となるのは、ブッカーが洗礼を受けることでカムストックとして生まれ変わった世界である。
この世界はカムストックがルーテスへ投資を行って作らせた装置を使い、並列世界及びその可能性から技術を盗むことで技術が異常に発達している。
その代表例が、空中都市コロンビアとビガーである。
ビガーはBioShock1,2の世界のプラスミドを参考にしたものと作中で示唆されている。
そしてゲーム中のブッカーは洗礼によってカムストックが生まれず技術も発達しなかった世界から、
ルーテス兄弟によってカムストックの世界に連れて来られたため、コロンビアの存在を全く知らなかったのである。
-&big(){&font(#FFFF66){ブッカーは漕がない}}
冒頭、ロバートがボートを漕いでいるシーンの「Because he doesn't row.(彼は漕がないことになっている)」について。
1つの解釈は「ブッカーが漕ぐのを交代してくれる並行世界は存在しない」の意味。
だが「He doesn't ROW?」「No. He DOESN'T row.」と続くため、「He won't row.」等ではなく「DOESN'T」が強調されていることにどんな意味が込められているのか?と海外フォーラム等でも議論になっていた。
もう1つは単なる駄ジャレで、「row」には「船を漕ぐ」の他に「言い合いをする」の意味もあるため、減らず口ばかりで全く手を貸そうとしないロザリンドを「君と違って、彼は黙っててくれているからね」と皮肉った、というもの。
日本語訳の「沈黙」「沈没」の駄ジャレはこれを汲み取った訳(わけ)だ。
-&big(){&font(#FFFF66){灯台の死体}}
--エリザベス救出に失敗したブッカーではないか
--公式には「灯台守」とのこと。コロンビアへの進入ルートの監視役ではないか
---状況的にはブッカーの来襲を警戒したカムストックが監視役に注意を促すも、ルーテス兄妹(または以前のブッカー?)の拷問で何らかの情報を吐かされ、殺害されたのではないか
-&big(){&font(#FFFF66){灯台の鐘}}
--122回目の挑戦だということを表している?
--欧米の葬式では教会の鐘が鳴らされる風習から、122人の故ブッカーへの弔いの鐘ではないか?そのため、鳴らしているブッカーは123人目となる。
-&big(){&font(#FFFF66){そもそもあの灯台は?}}
カムストック世界のコロンビアと地上への連絡施設の一つ。灯台の壁に貼り付けられた時刻表から、アメリカ各地に同様の施設があることがわかる。
-&big(){&font(#FFFF66){洗礼}}
コロンビアに到達した直後、ブッカーは牧師から洗礼を受けさせられるが、
この牧師はエンディングに登場するカムストックを洗礼した牧師と同一人物である。
ブッカーは洗礼を受けようとした記憶を封印しており、牧師は盲目(両目の瞳孔部分が白く濁っている)であるため、互いに気付いていなかった。
また、冒頭の牧師の説教にはコロンビア設立までの経緯に関する簡単な説明が含まれているほか、
ブッカーに気付いた際の「新入りというわけか(Is it someone new ?)」は初代の最初に出会うスプライサーのセリフと同じものである。
-&big(){&font(#FFFF66){表しか出ないコイン}}
ロバートが首から掲げていたボードには実に122回もの印がつけられていた。
123回目も表が出て落胆するルーテス兄妹。
ブッカーのエリザベス救出任務は今回で123回目だった。
-&big(){&font(#FFFF66){結局ガンスミスは助けられたのか}}
何度かティアを使用していたが、アレは結局平行世界に移動しているだけで、物語上では何も解決してはいないのでは?
-エリザベスは助けたかったろうが、ゲーム中のブッカーの状況としては飛行船の奪取が目的だったので、脱出さえできればどうでもいいのでは
-&big(){&font(#FFFF66){鼻血}}
ティアでの世界間の移動によりNPCやブッカーが鼻血を出したりするが、これは''元の世界と別の世界がティアで重なり、ある事象についての記憶に大きな齟齬がある場合に起こる''ようである。
NPCの鼻血は元の世界でブッカーにより殺害された記憶と、別の世界で今生存している事実(記憶)が食い違っていることが原因。
ブッカーの鼻血は移動先でVOXの英雄として死んでいたことになっていたり、ルーテス達によってカムストックの世界に連れて来られたこと等が原因である。
また、「記憶の齟齬をどうにかするために新しく記憶を作り出す」ことがロバートにより示されている。ブッカーが事実を誤認してたのはアルコール中毒のせいだけではないのかもしれない。
-&big(){&font(#FFFF66){Bring us the girl, and wipe away the debt.}}
「娘を連れてくれば借金は帳消しだ」と訳されているが原文を見ると…
通常「debt」は「金銭的な負債」の意味だが、「精神的な借り、負い目」あるいは
「(宗教・道徳上の)罪」のニュアンスもなくはない(「the debt」なら特に)。
であればブッカーは「向き合わずに逃げた過去(罪)を清算できる」との誘いに乗り、
「報酬で借金を返済できる」と記憶を置き換えたのではないか(実際借金はあったろうが)。
-&big(){&font(#FFFF66){主観視点での操作不可能シーン}}
--抽選会場でのスカイフック入手シーンと、飛行船内でのカムストック殺害シーン
---ゲーム内キャラである、ブッカーの直情性と残虐性を「プレイヤーが抑止できないほど」に示すシーン
*エンディングとラストシーンについての解釈
-&big(){&font(#FFFF66){大まかな流れ}}
エンディングにて、ブッカー・デュイットが洗礼中に「溺死」し、『ザッカリー・カムストック』が生まれる可能性を潰したことで
その後のあらゆる並行世界が発生する可能性が絶たれた。
『アンナ・デュイット』誘拐実行犯『ザッカリー・カムストック』が存在しなくなったため、アンナは『エリザベス』となる機会を失い、
並行世界の『エリザベス』は全員消えていく。
スタッフロール後の探偵事務所のシーンでは、ドアの外からロバート・ルーテスの呼ぶ声が聞こえず、「アンナ、君なのか?」とアンナが所在不明である認識のあるブッカーがベビーベッドを確認しようとするも、中に赤ん坊(アンナ)がいるのか見える直前で終了する。
-&big(){&font(#FFFF66){ラストシーンでのブッカーの状況}}
並行世界のエリザベス達に「洗礼=溺死」させられることが『贖罪』となり、虐殺や自身の娘を売り渡した罪が浄化され、やり直しの機会を与えられた。
(序盤に手に入るボックスフォンにてカムストックが「神ですらやり直しが認められる」と語っており、その理論で言えばブッカーにも十分その資格がある事となる)
-軍を退役後、洗礼することを「考えもしなかった」ブッカー・デュイットの世界?
-&big(){&font(#FFFF66){分岐と収束問題}}
単に「エリザベスによって洗礼時に溺死させられる」という新たな平行世界を増やしただけで、複数の平行世界全体にまたがっている問題全体の解決にはなっていないのではないのか?
-1人のエリザベス単体がその世界内のブッカーを殺したのなら単なる分岐だろうが、複数世界のエリザベス達が同時に特定の事象に干渉したというのであれば、極めて特殊な状況(特異点)になりうるのではないか
-&big(){&font(#FFFF66){その他}}
エリザベス(娘)達に沈められ溺死するシーンは、『バイオショック』のグッドエンディングにて最後を迎えた主人公が
やはり自身の娘(リトルシスター)達に看取られながら逝くラストのオマージュとなっているのかもしれない。
*その他の疑問
-&big(){&font(#FFFF66){ボーイズ・オブ・サイレンスの謎}}
施設の監視役というのは明白だが、倒せないままいなくなる上に結局どういう奴だったのか不明。
-&big(){&font(#FFFF66){ソング・バード}}
--1&2におけるビッグ・ダディのようなものらしいが、結局アレが何であったかは不明。
---カムストック夫人の死後、エリザベスの避難(幽閉)のため建設されたモニュメントアイランドの警護役にとフィンクがカムストックに売り込んで作られた改造人間。ティア越しにビッグ・ダディの技術を得ていることが示唆されている。
--昔はもっと小さかったらしい。
---DLC『Burial At Sea Episode 2』に初期の実験体と思しき小さいソング・バードが登場する。
--中身は誰だったのか?
---「父と娘」「溺死」という共通点から最有力なのは別の世界のブッカー。あるいはろくに話に絡んでいないカムストック夫人という見方も。
---DLC『Burial At Sea Episode 2』にて、ラプチャーのスーチョンはエリザベスの遺伝子を調査(ソング・バードと比較したか描写なし)するも因果関係無しとしていること、ダディとシスターの愛着が後天的なことから、DLCではむしろ赤の他人である可能性を強く肯定している。
*コメント
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「娘を連れてくれば借金は帳消しだ」
"Bring us the girl, and wipe away the debt."
空中都市「コロンビア」から一人の少女を救出する。
多額の借金を抱えていたブッカー・デュイットはその依頼を受けた。
ルーテス兄妹に連れられコロンビアに辿り着いたブッカーであったが
そこではブッカーの存在は「偽りの羊飼い」として伝えられていた。
預言者「カムストック」によりブッカーの来訪は予知されていたのだ。
「偽りの羊飼い」を阻止すべく軍隊がブッカーの前に立ちはだかる。
}
>*以下ネタバレのため&br()閲覧は1周クリア後を推奨
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#contents()
*キャラクター紹介
-&big(){&font(#F8ABA6){ブッカー・デュイット}}
1874年4月29日生まれ。ゲーム本編開始時(1912年)は38歳。
身長185㎝、体重75kg(ピンカートン探偵社入社時点=17歳前後?)。
16歳の時に第7騎兵隊の一員としてウンデッド・ニーの戦い(史実では1890年12月中旬~12月31日)に参加。
[[ウンデット・ニーの虐殺 - Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%81%AE%E8%99%90%E6%AE%BA]]
女性や子供のいるテントに火を放つ、敵の頭皮を剥ぎ取る、などの虐殺行為に積極的に加担し、勇士として称えられる。
これは「ブッカーにはインディアンの血が流れている」との噂により、騎兵隊内で孤立したことが遠因の一つとなっているが、
本人はこの体験が忘れられず、行為そのものと、また快感を感じていた自分自身に対する罪の意識に苛まれていた。
(噂を流した当時の軍曹がスレートかどうかは不明)
ウンデッド・ニーの戦いが終わった後、軍を離れ、過去を洗い流し生まれ変わろうと洗礼を受けるも、途中でやめてしまう(1891年中?)。
洗礼を拒否した後のブッカーの生活は荒んでおり、酒とギャンブルに溺れた日々を送っている。
一時ピンカートン探偵社に入社するが、同社の活動に嫌気がさし、その後独立して探偵業を営んでいる。
なおこの期間中にブッカーは結婚と、娘アンナの誕生、それに伴う妻の死を経験している。
(実在のピンカートン探偵社は労働運動の妨害などの汚れ仕事で有名。フィクションにもよく登場する)
[[ピンカートン探偵社 - Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B3%E6%8E%A2%E5%81%B5%E7%A4%BE]]
1892年(18歳)に娘を譲り受けたいという申し出があり、ブッカーは借金の形にアンナを手放してしまう。
(この際「カムストックによりお前の罪は許される」という旨の説得を受けており、
娘をカムストックに渡す事が第二の洗礼の機会と捉えたのかもしれない)
贖罪のためか、「AD」つまりアンナ・デュイットの焼印を右手の甲に押している。
その後ブッカーはゲーム開始時点となる1912年までの20年間、失意の日々を過ごすことになる。
1912年にカムストックの野望阻止を目論むルーテス兄妹によってコロンビアに送り込まれるが、
ゲーム開始時までに121回、救出に失敗することになる。
ゲーム終盤に移動する世界では、エリザベスを救出するためにスレート及びヴォックス・ポピュライと共闘。
英雄ホールを焼き払うなどの活躍を行うが、ブッカー自身は同年7月14日に戦死している。
これらの結果、死後フィッツロイにより英雄として祭り上げられ、ヴォックスは武装蜂起を行うまでに勢いづいている。
--&font(#F8ABA6){ブッカー・デュイットの最期}
ゲーム本編のブッカーはルーテス兄弟と未来のエリザベスの助けもあり、カムストックからエリザベスを救出し、ソングバードを使ってモニュメントアイランドのサイフォンを破壊することでエリザベスの力を解放することに成功する。
しかし、その結果として自分が別の世界から連れてこられた存在であること、娘のアンナをカムストックに売り渡したこと、そしてカムストックがいる限りアンナの悲劇が終わらないという真実を突き付けられる。
カムストックの抹殺を決意するブッカーだったが、最後の真実・洗礼を受け入れた自分こそがカムストックであることに気がつく。
エリザベスの力で洗礼を受け入れるブッカーとカムストック抹殺を決意したブッカー、2つの異なる記憶が混在する中、実の娘であるエリザベス"達"の手によって洗礼の川の中に沈められ、その生涯を閉じるのであった。
--&font(#F8ABA6){最後のブッカー・デュイット}
スタッフロールの後、探偵事務所の中にいるブッカー・デュイットを操作することができる
彼は隣の部屋にあるベビーベッドを覗きこもうとするが、そこに娘の姿があったのかは定かではない。
-&big(){&font(#F8ABA6){預言者ザッカリー・ホール・カムストック}}
ウンデッド・ニーの戦いのあと、洗礼を受けて生まれ変わったブッカー・デュイット。
ルーテスと出会い、彼女の開発したティアを開く装置を使って別の平行世界を覗き見ることで、未来を予知していた。
しかし装置を多用した副作用により、急激な老化(ゲーム中に登場するカムストックはブッカーと同じ38歳)と、
その結果として子供を作ることができない体(無精子病)になっていた(1893年7月には発症済)。
そのため後継者として、悔い改めなかった自分(=1892年のブッカー)から娘アンナを買い取り、エリザベスとして迎え入れた。
洗礼を受けカムストックとなったブッカーは、アメリカ例外主義とキリスト教を合わせた過激な思想を掲げておりアメリカ議会に対しても発言力を持っていた。
老化により倍以上の年齢に見えたこともあって、実年齢を17歳~18歳とは思わせぬほどあまりにも強大な存在となっていたのである。
[[アメリカ例外主義 - Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E4%BE%8B%E5%A4%96%E4%B8%BB%E7%BE%A9]]
洗礼後の足取りは詳述されていないが、預言を元に宗教指導者として各方面に影響力、資金力を拡大しつつ、ルーテスの研究を支援。
その後アメリカ政府の資金でコロンビアを建造、義和団事件(1900年)の制圧と非難を経て、アメリカ離脱に至ったと思われる。
[[義和団の乱 - Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%A9%E5%92%8C%E5%9B%A3%E3%81%AE%E4%B9%B1]]
政治家、宗教指導者として台頭する過程で、カムストック婦人の言葉にもある通り、政敵を暗殺するなど言論ではなく直接的な暴力を行使することを厭わず、またルーテス装置を通してみた可能性を預言として伝えることで人心を掌握していた。
ヴォックスの英雄となったブッカー同様、目的のために手段を択ばない、暴力性とカリスマ性を備えた性格は彼自身の本質なのであろう。
エリザベスを手に入れた後は、不満を募らせたカムストック婦人をフィンクを使い暗殺。また、真相を知るルーテス兄妹も装置の事故に見せかけて殺害した。
このころからモニュメントアイランドのサイフォンの影響からか癌を患っており、余命幾ばくもない状態となっていたが、ブッカーがカムストックに来ることを察知し、エリザベスを後継者とするための計画を立て、行動するようになる。
なお、本編におけるブッカーの行動のほとんどは"予知"していたが、それらがどのような経緯で起きたものか、どういった結果をもたらすのかといったことまでは把握できていなかったようだ。
序盤で手に入るボックスフォン「あらゆる者が、一斉に」で、本編の最後と思われる光景を見ているが、それが自らの計画が失敗した結果だとは予想しなかったようだ。
--&font(#F8ABA6){もう一人のブッカー・デュイット}
DLC「ベリアル・アット・シー EPISODE1」の主人公である"ラプチャーの私立探偵"ブッカー・デュイットは、「ブッカー」へと戻ることを望んだカムストックである。
「1892年のブッカー」とアンナの取り合いになった際に、誤って彼女を死なせてしまう。
そのショックから、ルーテス兄妹に頼み「アンナが初めから存在しなかった世界」のラプチャーへ逃亡。記憶を封印してブッカーとして生きることを選んだのである。
こうして別の可能性宇宙へと逃亡したことで、カムストックの出現がなかったことになったあとも、消失を免れることになった。
ブッカーに"戻った"あとの生活は、概ね本編のブッカーと同じで、酒とギャンブルに溺れて借金まみれ、もともとのカリスマ性のせいか友人は多く、私立探偵としての仕事も行動力の高さや生来の暴力性でそれなりにこなしていたようだ。
そして、ブッカーと同じように「A.D.」の入れ墨を右手に入れ、孤児の少女を助け出すために無報酬で動き(例:ストーリー中は報酬ではなく、少女の安否のみ気にしている、スーチョンに対する長時間の尋問など)、その少女を危険に晒す行為をエリザベスから提案された際は一度は拒否しているなど、かつてのカムストックとは思えない行動をしている。
「ベリアル・アット・シー EPISODE1」の最後に、彼はエリザベスによって断罪され、死亡するが、上述の彼のブッカーと変わらない行動は、エリザベスの心に大きなトゲを残し、彼女の行動を大きく変えることになる。
-&big(){&font(#F8ABA6){エリザベス}}
ブッカーの娘。本名、アンナ・デュイット。
未来予知装置の多用により無精子症になったカムストックによって、自身が洗礼を受けなかった平行世界から連れて来られた後継者。
その際のいざこざで小指を元の世界に切り落としてしまい、二つの世界に跨って存在することになった。これにより「ティア」を装置なしで操作する能力を得ることになる。
そして発育に伴い能力が急激に増大するも、サイフォン(抑制フィールドを発生させる塔)により能力の使用を妨げられており、
ゲーム中では既に存在する裂け目を広げること(ティア)しかできなくなってしまっていた。
終盤でサイフォンを破壊したことで本来の能力を取り戻し、平行世界の状況を把握したり時空を好きなように移動できるようになる。
--&font(#F8ABA6){DLC Burial at sea Episode 2におけるブッカー}
劇中での当人の言及、及びアトラスらがブッカーを認識していない事から、実在していないと思われる。エリザベスが自らの内面に作り出した一種のイマジナリーフレンド(実在しない友達)だろう。
ただエリザベスがよく知らない人物であるスーチョンが事態打開の鍵になるというアドバイスを送ったことから、エリザベスの失ったティア能力の残滓あるいは能力を持っていた時に得た知識を有する可能性がある。
エリザベスにとってブッカーは「全ての元凶」であり「苦境の中の唯一の希望の光」、「人間が人間を裁くという罪」と「断罪の為に犠牲者を生んだ罪」の象徴と実に複雑である。
-&big(){&font(#F8ABA6){ロザリンド・ルーテス}}
カムストックが使用している並列世界とその可能性を覗く、移動できる装置を作成した量子力学者。
1890年に重力の影響を受けない粒子を発見し(コロンビアの気球)、カムストックから研究支援を受けるようになる。
研究の最中(1893年10月前後?)、並列世界の同一存在であるロバートを見つけ意気投合し自分の世界に連れてくる。(1893年10月15日?)
幽閉・監視されているエリザベスに直接接触できる立場にあった模様。
カムストックの企みをロバートと共に防ごうとするも、命令を受けたフィンクにより実験中の事故に見せかけ装置ごと殺害される(1909年11月)。
だがそれによってロバートと共にあらゆる世界と時間に存在する状態となり、カムストック妨害のため並列世界からブッカーを連れてくることになる。
ロバートとは違い、世界への影響を正常化することにはあまり関心がなく、自分達の状況もさほど問題とは考えていない様子。
-&big(){&font(#F8ABA6){ロバート・ルーテス}}
並列世界のロザリンド。''だが男だ。''
ロザリンドとは違い、自分達が乱してしまった世界への影響を正常化したいと考えている。
カムストックの企みに気づき、共にそれを防ぐようロザリンドを説得するもフィンクに殺害される。
ロザリンド曰く染色体が一本しか違わないとかなんとか。
*各シーンの解釈
-&big(){&font(#F8ABA6){物語の舞台}}
物語の舞台となるのは、ブッカーが洗礼を受けることでカムストックとして生まれ変わった世界である。
この世界はカムストックがルーテスへ投資を行って作らせた装置を使い、並列世界及びその可能性から技術を盗むことで技術が異常に発達している。
その代表例が、空中都市コロンビアとビガーである。
ビガーはBioShock1,2の世界のプラスミドを参考にしたものと作中で示唆されている。
そしてゲーム中のブッカーは洗礼によってカムストックが生まれず技術も発達しなかった世界から、
ルーテス兄弟によってカムストックの世界に連れて来られたため、コロンビアの存在を全く知らなかったのである。
-&big(){&font(#F8ABA6){ブッカーは漕がない}}
冒頭、ロバートがボートを漕いでいるシーンの「Because he doesn't row.(彼は漕がないことになっている)」について。
1つの解釈は「ブッカーが漕ぐのを交代してくれる並行世界は存在しない」の意味。
だが「He doesn't ROW?」「No. He DOESN'T row.」と続くため、「He won't row.」等ではなく「DOESN'T」が強調されていることにどんな意味が込められているのか?と海外フォーラム等でも議論になっていた。
もう1つは単なる駄ジャレで、「row」には「船を漕ぐ」の他に「言い合いをする」の意味もあるため、減らず口ばかりで全く手を貸そうとしないロザリンドを「君と違って、彼は黙っててくれているからね」と皮肉った、というもの。
日本語訳の「沈黙」「沈没」の駄ジャレはこれを汲み取った訳(わけ)だ。
-&big(){&font(#F8ABA6){灯台の死体}}
--エリザベス救出に失敗したブッカーではないか
--公式には「灯台守」とのこと。コロンビアへの進入ルートの監視役ではないか
---状況的にはブッカーの来襲を警戒したカムストックが監視役に注意を促すも、ルーテス兄妹(または以前のブッカー?)の拷問で何らかの情報を吐かされ、殺害されたのではないか
-&big(){&font(#F8ABA6){灯台の鐘}}
--122回目の挑戦だということを表している?
--欧米の葬式では教会の鐘が鳴らされる風習から、122人の故ブッカーへの弔いの鐘ではないか?そのため、鳴らしているブッカーは123人目となる。
-&big(){&font(#F8ABA6){そもそもあの灯台は?}}
カムストック世界のコロンビアと地上への連絡施設の一つ。灯台の壁に貼り付けられた時刻表から、アメリカ各地に同様の施設があることがわかる。
-&big(){&font(#F8ABA6){洗礼}}
コロンビアに到達した直後、ブッカーは牧師から洗礼を受けさせられるが、
この牧師はエンディングに登場するカムストックを洗礼した牧師と同一人物である。
ブッカーは洗礼を受けようとした記憶を封印しており、牧師は盲目(両目の瞳孔部分が白く濁っている)であるため、互いに気付いていなかった。
また、冒頭の牧師の説教にはコロンビア設立までの経緯に関する簡単な説明が含まれているほか、
ブッカーに気付いた際の「新入りというわけか(Is it someone new ?)」は初代の最初に出会うスプライサーのセリフと同じものである。
-&big(){&font(#F8ABA6){表しか出ないコイン}}
ロバートが首から掲げていたボードには実に122回もの印がつけられていた。
123回目も表が出て落胆するルーテス兄妹。
ブッカーのエリザベス救出任務は今回で123回目だった。
-&big(){&font(#F8ABA6){結局ガンスミスは助けられたのか}}
何度かティアを使用していたが、アレは結局平行世界に移動しているだけで、物語上では何も解決してはいないのでは?
-エリザベスは助けたかったろうが、ゲーム中のブッカーの状況としては飛行船の奪取が目的だったので、脱出さえできればどうでもいいのでは
-&big(){&font(#F8ABA6){鼻血}}
ティアでの世界間の移動によりNPCやブッカーが鼻血を出したりするが、これは''元の世界と別の世界がティアで重なり、ある事象についての記憶に大きな齟齬がある場合に起こる''ようである。
NPCの鼻血は元の世界でブッカーにより殺害された記憶と、別の世界で今生存している事実(記憶)が食い違っていることが原因。
ブッカーの鼻血は移動先でVOXの英雄として死んでいたことになっていたり、ルーテス達によってカムストックの世界に連れて来られたこと等が原因である。
また、「記憶の齟齬をどうにかするために新しく記憶を作り出す」ことがロバートにより示されている。ブッカーが事実を誤認してたのはアルコール中毒のせいだけではないのかもしれない。
-&big(){&font(#F8ABA6){Bring us the girl, and wipe away the debt.}}
「娘を連れてくれば借金は帳消しだ」と訳されているが原文を見ると…
通常「debt」は「金銭的な負債」の意味だが、「精神的な借り、負い目」あるいは
「(宗教・道徳上の)罪」のニュアンスもなくはない(「the debt」なら特に)。
であればブッカーは「向き合わずに逃げた過去(罪)を清算できる」との誘いに乗り、
「報酬で借金を返済できる」と記憶を置き換えたのではないか(実際借金はあったろうが)。
-&big(){&font(#F8ABA6){主観視点での操作不可能シーン}}
--抽選会場でのスカイフック入手シーンと、飛行船内でのカムストック殺害シーン
---ゲーム内キャラである、ブッカーの直情性と残虐性を「プレイヤーが抑止できないほど」に示すシーン
*エンディングとラストシーンについての解釈
-&big(){&font(#F8ABA6){大まかな流れ}}
エンディングにて、ブッカー・デュイットが洗礼中に「溺死」し、『ザッカリー・カムストック』が生まれる可能性を潰したことで
その後のあらゆる並行世界が発生する可能性が絶たれた。
『アンナ・デュイット』誘拐実行犯『ザッカリー・カムストック』が存在しなくなったため、アンナは『エリザベス』となる機会を失い、
並行世界の『エリザベス』は全員消えていく。
スタッフロール後の探偵事務所のシーンでは、ドアの外からロバート・ルーテスの呼ぶ声が聞こえず、「アンナ、君なのか?」とアンナが所在不明である認識のあるブッカーがベビーベッドを確認しようとするも、中に赤ん坊(アンナ)がいるのか見える直前で終了する。
-&big(){&font(#F8ABA6){ラストシーンでのブッカーの状況}}
並行世界のエリザベス達に「洗礼=溺死」させられることが『贖罪』となり、虐殺や自身の娘を売り渡した罪が浄化され、やり直しの機会を与えられた。
(序盤に手に入るボックスフォンにてカムストックが「神ですらやり直しが認められる」と語っており、その理論で言えばブッカーにも十分その資格がある事となる)
-軍を退役後、洗礼することを「考えもしなかった」ブッカー・デュイットの世界?
-&big(){&font(#F8ABA6){分岐と収束問題}}
単に「エリザベスによって洗礼時に溺死させられる」という新たな平行世界を増やしただけで、複数の平行世界全体にまたがっている問題全体の解決にはなっていないのではないのか?
-1人のエリザベス単体がその世界内のブッカーを殺したのなら単なる分岐だろうが、複数世界のエリザベス達が同時に特定の事象に干渉したというのであれば、極めて特殊な状況(特異点)になりうるのではないか
-&big(){&font(#F8ABA6){その他}}
エリザベス(娘)達に沈められ溺死するシーンは、『バイオショック』のグッドエンディングにて最後を迎えた主人公が
やはり自身の娘(リトルシスター)達に看取られながら逝くラストのオマージュとなっているのかもしれない。
*その他の疑問
-&big(){&font(#F8ABA6){ボーイズ・オブ・サイレンスの謎}}
施設の監視役というのは明白だが、倒せないままいなくなる上に結局どういう奴だったのか不明。
-&big(){&font(#F8ABA6){ソング・バード}}
--1&2におけるビッグ・ダディのようなものらしいが、結局アレが何であったかは不明。
---カムストック夫人の死後、エリザベスの避難(幽閉)のため建設されたモニュメントアイランドの警護役にとフィンクがカムストックに売り込んで作られた改造人間。ティア越しにビッグ・ダディの技術を得ていることが示唆されている。
--昔はもっと小さかったらしい。
---DLC『Burial At Sea Episode 2』に初期の実験体と思しき小さいソング・バードが登場する。
--中身は誰だったのか?
---「父と娘」「溺死」という共通点から最有力なのは別の世界のブッカー。あるいはろくに話に絡んでいないカムストック夫人という見方も。
---DLC『Burial At Sea Episode 2』にて、ラプチャーのスーチョンはエリザベスの遺伝子を調査(ソング・バードと比較したか描写なし)するも因果関係無しとしていること、ダディとシスターの愛着が後天的なことから、DLCではむしろ赤の他人である可能性を強く肯定している。
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