「从 ゚∀从夕やけ空のようです 第一次」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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从 ゚∀从「俺さー、思うんだけどさ」
爪'ー`)y-・「ん?」
从 ゚∀从「夕焼けってなんであんなどぎつい色してんのかねー」
爪'ー`)y-・「いや、知らんわ」
从 ゚∀从夕やけ空のようです
从 ゚∀从「だっておかしくね? 太陽って夕方以外のいつ見ても、あんな赤くねーじゃん」
从 ゚∀从「なんで毎日毎日毎日毎日、ある一定の時間になったら色が変わるんだよ」
爪'ー`)y-・「……それは小学生の時にする質問だな」
从 ゚∀从「じゃあお前、なんであんなに夕焼けが赤いのか説明できんのか?」
爪'ー`)y-・「無理。俺にそんな学はない」
从 ゚∀从「ほらな。てめぇでも説明出来ないのに人をバカにすんなよ」
爪'ー`)y-・「大人ってのは、色々訳わからんことを割り切って生きるもんなんだよ」
从 ゚∀从「へー。そんなもんかねぇ」
爪'ー`)y-・「何、ハイン。お前夕日が嫌いなの?」
从 ゚∀从「好かんねぇ」
爪'ー`)y-・「なんで?」
从 ゚∀从「そもそも赤って色が好かねーし」
爪'ー`)y-・「だからって、夕焼け色にいちゃもんつける奴初めて見たわ」
从 ゚∀从「別にいちゃもんつけちゃねーけど。分かんないかなーお前にも」
爪'ー`)y-・「分からん。てゆーか、夕日の色のことなんざどうでもいいわ」
爪#'ー`)y-・「ハインてめぇ、何人のことお前呼ばわりしてんだよ」
爪#'ー`)y-・「お前仮にも俺は実の兄なんだから、名前か敬称つけやがれ」
从 ゚∀从「あーはいはい兄貴兄貴。相変わらずこまけぇとこうっせぇんだから」
爪'ー`)y-・「細かくねーよ」
爪'ー`)y-・「……で、何の話だったっけ?」
从;゚∀从「忘れんのはぇーな。夕日はなんで赤いのかって話だったろ?」
爪'ー`)y-・「おぅ、そうだそうだ」
爪'ー`)y-・「あれだよ、夕日が赤いのは」
从 ゚∀从
爪'ー`)y-・
从 ゚∀从「なんだよ、そこで止めんなよ」
爪'ー`)y-・「なんか上手いこと言おうとしたけど失敗した」
从 ゚∀从「いやいやいや、別に上手いこと言わなくていいから理由教えてくれよ」
爪'ー`)y-・「あのな、俺これでも文学部卒だから。なんか詩的で上手い
喩えでも浮かんだらカッコいいじゃんよ」
从 ゚∀从「結局失敗してるじゃねーか」
爪'ー`)y-・「まぁ、そうだけど」
从 ゚∀从「結局なんで夕日が赤いのかはよく分かんなかったな」
爪'ー`)y-・「うん。すまんかった」
从 ゚∀从「ま、いいけど。理由が分かったところで嫌いなもんは嫌いだし?」
爪'ー`)y-・「俺は好きだけどな。タバコの火ぃみたいで」
从 ゚∀从「出たよ、愛煙家の戯れ言が」
爪'ー`)y-・「他の何が止められても、これは止められんからな」
从 ゚∀从「……向こうでも、タバコ吸ってんのか?」
爪'ー`)y-・「あぁ。幸い向こうは禁煙じゃなかったみたいだからな」
从 ゚∀从「……そっか」
从 ゚∀从「ついでに言っとくと俺はタバコも嫌いだぞ」
爪'ー`)y-・「ははは、そりゃ悪いな。さっきから副流煙バンバンそっちに行ってるだろ」
从 ゚∀从「分かってるなら消せよ」
爪'ー`)y-・「だが断る。せっかくのタバコが勿体ない」
从 ゚∀从「……兄貴の好きなもんは、ことごとく嫌いになるな。俺」
爪'ー`)y-・「試しに一本吸ってみたらどうだ? 案外簡単に心変わりしちまうもんかもよ」
从 ゚∀从「……兄貴が帰ったらやってみる」
爪'ー`)y-・「……そうか」
爪'ー`)y-・「……仕事、どうなんだ。順調にやってっか?」
从 ゚∀从「ん……相変わらずつまらん雑誌の低俗コラム書いてるよ」
爪'ー`)y-・「先月が『都内某所、怪しい宗教団体の真実に迫る』だっけか」
从 ゚∀从「読んでんじゃねーよ。俺だって、好きでそんなヤらせ記事書いてる訳じゃねーんだから」
爪'ー`)y-・「小説は、もう書いてないのか?」
从 ゚∀从「書いて送ってるよ。一次選考で落ちてばっかだけど」
爪'ー`)y-・「今度読ませろよ。文学部卒のお兄ちゃんが優しく添削してやっからさ」
从 ゚∀从「うるせー。俺だって文学部出とるわ」
从 ゚∀从「センスの欠片もない兄貴に見せるくらいなら、ヤギに食わせた方がマシだね」
爪;'ー`)y-・「ひでぇ言い様だな」
爪'ー`)y-・「ま、そうへこむな。続けてさえいればいずれ出る芽もある」
从 ゚∀从「へこんでなんかねっての」
爪'ー`)y-・「そうか? お前が俺んとこ来るの、いつもそんな時ばっかだろ」
从 ゚∀从「……兄貴にゃなんでもお見通しってか?」
爪'ー`)y-・「まぁな」
从 ゚∀从「ハァー…そりゃへこみもするって」
从 ゚∀从「三度続けて一次選考落選じゃあ、自分の才能を疑りたくもなるっての」
爪'ー`)y-・「三度もか」
从 ゚∀从「うん」
爪'ー`)y-・「そりゃすごいな。俺なら一度落選しただけで諦めるぞ」
从 ゚∀从「変な励まし方すんな」
爪'ー`)y-・「知ってるか? 新人小説で一番つまらないのは、三次選考に落ちた作品なんだと」
从 ゚∀从「なんだそりゃ」
爪'ー`)y-・「一次二次で落ちた小説、これは落ちて当たり前な習作だ」
爪'ー`)y-・「逆に四次やそれ以降まで残る作品はそれなりに期待が出来る」
爪'ー`)y-・「三次選考で落ちるのは一番無難な作品ってこと。無難は伸びない」
从 ゚∀从「へぇ~」
爪'ー`)y-・「文壇ではよく言われてる喩え話だよ」
从 ゚∀从「じゃあ、俺の小説が三次選考に落ちたら、どうやって立ち直りゃいいんだよ」
爪'ー`)y-・「知るかよ。そん時ゃスッパリ諦めな」
从 ゚∀从「兄貴も大概だな。励ましてたんじゃないのかよ」
爪'ー`)y-・「今言ったばっかだろ。無難は伸びない、誉めるにしろ貶すにしろな」
从 ゚∀从「極論だな」
爪'ー`)y-・「正論だよ」
从 ゚∀从「……ま、そういうことにして励まされといてやっかね」
爪'ー`)y-・「そうしろそうしろ、小難しく悩むなんざお前らしくねぇぞ」
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