('A`)は五文字の言葉より二文字の言葉を望むようです。川д川


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目の前の愛しい彼女はどうしても僕の望む言葉を言ってはくれない。

川д川「     」


ここのところ毎日、彼女は僕がやめてくれといっても同じ五文字の言葉を繰り返す。

('A`)「…お願いだから、二文字の言葉を僕に言ってくれ。」
頼んでも彼女は、優しく微笑んでやはり五文字の言葉を繰り返す。

('A`)「  」

だから、僕は二文字の言葉を彼女に返す。

すると彼女は、ポロポロと涙を流す。

これも又、毎日繰り返されることだった。

川;д川「どうして、あなたは五文字の言葉で返してくれないの?」

('A`)「それは僕の台詞でもあるよ。」

どうして、君は。

二文字の言葉で返してくれないんだ。

僕には、小学校から好きな子がいる。

小学生のとき、彼女はいつも本を読んで、典型的な物静かな子だった。

中学生のときも、彼女はやはり本を読んでいた。

変わった事といえば学校を休みがちになったことだろうか。

高校生の今、彼女は遂に学校に来なくなっていた。

いや、正しくは“来れなくなった”か。

('A`)「体調はどう?」
僕は毎日、彼女の病室に訪れている。

隔離病棟の三階の突き当たり、それが彼女の病室だ。
大きな部屋に彼女のベッドだけがポツンとあった。

それがまた、何か物悲しい雰囲気を醸し出していた。

学校から病院はバスで一時間かかる。

なので、彼女とは一時間ぐらいしか会えなかった。

学校をサボってお見舞いに来たい気持ちはあるのだが、そんなことやったら真面目な彼女には嫌われてしまうだろう。

それだけは避けたかった。
しかし、彼女と居る時間は本当にあっという間だ。
学校で授業を受けている時の一時間はあんなにも長く感じるのに、彼女といる一時間はまるで10分休みかのように早い。

「楽しい時間はすぐに過ぎる」とはまったく持ってその通りだと思う。

彼女に頼まれて、何時も学校の話をする。

親友のぶーん、ショボン、クー、ツンの話ばかりだった。

身内の話ばかりで申し訳無かったが、人付き合いが苦手な僕にはこれが精一杯だった。
でも、彼女はいつもニコニコしながら僕の話を聞いていた。

('A`)「…ということで、ツンの逆鱗にぶーんが触れちゃって…」

川ー川「本当にぶーん君ったら、鈍感なのね」

('A`)「うん、あれは正直ひく。」

川ー川「いいなぁ、会ってみたいわ」


('A`)「治ったら嫌と言う程あえるさ」

川ー川「…私は治らないよ」

あぁ、そうだった。

彼女は、治らないのだった。


「治らないよ」



何回、この言葉を聞いただろうか。


もう、聞き飽きた言葉だった。


彼女は口癖みたいに言っているし、お医者さんにもい言われたし、彼女の両親にも言われた。

だけど、僕は信じたくなかった、小学生の時から好きだった彼女が死ぬなんて。

頭の中で、「恋空(笑)やセカチュー(笑)じゃあるまいし…」などと考えていた。

('A`)「また、明日も来るよ」

川д川「うん、待ってるよ」

だが、帰り際、病室の窓から入ってくる夕日の光が彼女を照らすのを見るたびに。

僕は「あぁ、彼女は助からないのだな」と思うのだ。

('A`)「本当に「美人薄命」とは、よく言ったものだ」

と、病院からの帰りのバスで夕日を眺めてつぶやいた。

次の日もまた、彼女のいる病院へと足を運んだ。


('A`)「体調はどう?」

川д川「まぁまぁかな」

毎日繰り返されるやり取り。



('A`)「  」
僕は、二文字の言葉を彼女に送る。

彼女は案の定、
川д川「     」
五文字の言葉で僕に返した。

これもまた、毎日繰り返されるやりとりだ。

五文字の言葉を聞くたび、彼女が本当に居なくなってしまうという事を実感させられる。

僕は、それがどうにも悲しかった、だから。

(;A`)「君はひどいよ、いじわるだよ。」

僕は一筋の涙を流し、彼女に震える声で言った。

彼女が助からないと聞いても泣かなかった僕は、毎日繰り返されるやり取りで初めて彼女の前で泣いた。


僕の涙は、夕日に照らされていた。

川д川「ルビーみたいね、ドクオ君の涙。」
彼女は微笑んで僕の涙に触れた。

それは勿論、綺麗な宝石なんかじゃなくて。

('A`)「分かってるんだ、本当は君が僕と同じ気持ちだってことは。」

僕は彼女の手を握る、彼女の手は僕の涙で濡れていた。
彼女は何も言わず、ただ僕を見ている。

(;A;)「だからこそ、君が、二文字の言葉を言ってくれないのも分かってる」

また一つ、また一つ、涙はあふれ出てくる。

優しいのは彼女、正しいのも彼女だ。
意地悪なのは僕、間違っているのも僕だ。

そして、居なくなってしまうのは彼女、生き残ってしまうのは僕。

色々な感情が僕の頭でぐるぐると回った。

その感情を僕はおさえきれなくなって、彼女にキスをした。

勿論、触れるだけのキスだ。

僕達は付き合っていないのだから。

('A`)「『好き』だよ」


僕はまた、二文字の言葉を彼女に送る。



そして、彼女の答えは相変わらず、




川;ー川「『好きだった』よ」



五文字の、優しい愛の言葉だった。


彼女は夕日に照らされながら、宝石をいくつか流し、微笑んだ。

それは勿論、ルビーより綺麗な宝石だった。

帰りのバス、僕はいつものように夕日を眺めていた。

最初から分かっていた、キスをしたって彼女が答えを変えないことは。


だって彼女は本当に優しいから。

彼女は二文字の残酷な愛の言葉より、優しい五文字の愛の言葉を選んだのだ。

自分が死んだ後、僕が他の誰かと幸せになれるように。

帰りのバスを降りると、一番星を見つけた。


僕はまた、毎日のように残酷な二文字を彼女に要求するだろう。


彼女がいなくなるその日まで。



一番星は、彼女の短くも輝いている命のようにキラリと光っていた。


('A`)は五文字の優しい愛の言葉より、二文字の残酷な愛の言葉を望むようです。川д川



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