('A`)ドクオがジャズバンドを組むようです 第六コーラス


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あの夜から1ヶ月がたった

俺はギコさんのところに週2でレッスンに通っていた
ギコさんは気性は荒いが、その実丁寧なレッスン内容で
俺はめきめきとサックスの実力を伸ばしていっていた


( ゚Д゚)「よし、なかなかいい音鳴ってきたぞゴルァ!」

('A`)「は、はい!」


( ゚Д゚)「ふーむ、お前は技術はまだまだだが」

( ゚Д゚)「その神経質そうな外見からは想像できないほどとても大胆なプレイが出来るやつ!」


('A`)「ありがとうございます!」

( ゚Д゚)「ふーむ、そろそろ1回戦場にでてみるか。」

('A`)「・・・」


('A`)「つまりこういうことですか?」
('A`)「『ジャズバーショボンのセッションにお前も参加してみろ』と」

( ゚Д゚)「Exactly(そのとおりでございます)」


(;'A`)「わ、わかりました。しかし・・・」

( ゚Д゚)「大丈夫だ。最初は誰でも緊張する」


天の声「作者も初心者のころ知りもしらないオーニソロジーという曲やらされて大恥かいた経験があります」


( ゚Д゚)「ま、間違えてもいい。恥かいてもいい。とにかく飛び込んでみて体で覚えろ!」

('A`)「は、はいっ!」



第6コーラス『挫折』
――――ジャズバー・ショボン

(´・ω・`)「やあ、これはこれは。いらっしゃいませギコさん」

('A`)「よう」

(´・ω・`)「お、ドクオじゃないか。どうだレッスンは」

('A`)「まあ、ぼちぼちとな」


( ゚Д゚)「今日はコイツにセッション参加させる」

(´・ω・`)「・・へえ!1ヶ月で・・・。さすがギコさんの指導ですね」


( ゚Д゚)「まあな。しかし、遅すぎたか?もうセッション終わりか?」

(´・ω・`)「すいませんが、次で最後の曲です。ナウズザタイムですが」


('A`)(ナウズザタイム!はじめてツンと会ったときに聴かせてもらった曲!)


( ゚Д゚)「ちっ、最後の曲か。もっとはやく来るんだったな」

( ゚Д゚)「まぁいい。ドクオ、準備してろ。楽しんで吹けばいいから気をはるな!」

(;'A`)「は、はい!」



ガサゴソ・・・

(;'A`)(とは言っても・・・)

(;'A`)「今やってるやつらの演奏は嫌でも耳にはいる」

(;'A`)(今日はピアノはツンじゃないが、みんな俺よりはるかに上手いプレイヤーばっかだ)


*1 )ガクガクブルブル


(;'A`)(ギコさんは・・・決して気をはるなと言った・・・しかし・・・それは・・・)

(;'A`)(無理ってもんだッ!)


(;'A`)(こんな状況で緊張しねえヤツはいねえッ!)


「はーい、じゃあ最後の曲はみなさんでですね。ナウズザタイムですね。えー、ドクオさん、ですね。どーぞ」

(;'A`)「アヒャァ!!wwwは・・・はい(ガチガチ」


( ゚Д゚)「・・・」
(´・ω・`)「だいぶ・・・緊張してますね・・・」

( ゚Д゚)(大丈夫だドクオ・・・!下手に普段出来ない技術を追うな)
( ゚Д゚)(それよりも他プレイヤーの音を聞け・・・そしてそこから意図を汲み取れ)

「1、2、」

(;'A`)「えっ!」


「1234!」トトン

(;'A`)「あっ、え!はじまり?え、」
(;'A`)「ぶぴゃ~ぴゃ~♪」


(;'A`)(な、曲のはじまりにテンポの確認は!?イントロは!??)



天の声「ナウズザタイムなど定番中の定番曲ではそれらを省いてサクッとはじめるプレイヤーが多いです」
天の声「というか上級者になると曲も言わずにはじめる人もいます。このコード、メロディーだからわかるだろ?といった感じに」

天の声「とりあえずサクッとはじめるだけはじめちゃって、あとは音で打合せしろ、といった流れです」


(´・ω・`)「あちゃー・・・出だしミスりましたね・・・でも・・」


(#'A`)「ブギャー!♪」


(´・ω・`)「これがほんとに楽器歴1ヶ月のジャズか・・・?」



(#'A`)(よし・・・最初ミスったがノレてきた・・・ペンタ1発のソロだが・・・まだやれる!)


(#'A`)「ギャー♪ブギャー!♪」
ドコドン!ジャジャーン♪


( ゚Д゚)(いいぞ、ドクオ・・・フレーズが上昇していく)
( ゚Д゚)(きっと音楽の流れを感じとってるんだ。教えてなくてもフレーズが組み立てられてく)


(#;'A`)(盛り上がってきた・・・!)

(#;'∀`)(た、楽しい!もっとやりたい、吹きたい!)

(#;'∀`)(でも盛り上がった頂点で!一番高いFの音で・・・!)

(#;'∀`)(終わらせるッ!)

ブギャー!♪



「ぴぃ・・・」

(#;'A`)(ッッ!!?)

( ゚Д゚)「!?」

(;´・ω・`)「!?」


(;'A`)(し、しまった・・・)
(;'A`)(テナーサックスの音域は実音Eまで・・・)

(;'A`)(その上のFは鳴らない・・・!)




天の声「F=ファの音です。テナーサックスの音域は最低音A♭から1オクターブ上のA♭。
さらにもう1オクターブ上のA♭。
そこから半音づつ上がり、ABCDEとあります

つまり最高音はEのためその上のF以上の音は
フラジオ奏法という特殊奏法(裏声みたいなもん)に頼らなければ出せないのです


(; A )「・・・・・。」


( ゚Д゚)「・・・」
(;´・ω・`)「ドクオ・・・・」




その夜、帰宅した俺はフラジオ奏法の本を眺めながら煙草を吸っていた

あのFがあたれば、かっこよく終われた

しかし当たらなかったから・・・・


バン、と力任せに本を投げつけた

(# A )y-~「・・・ちくしょう・・」


頭の中であの演奏が繰り返し流れた
がむしゃらに行きたいのに行けない
到達できない
とっかかりがあるのに、先に進めない

かつての自分自身、いや今でもそうかもしれないが
人間関係を築きたいのにできない
サークルもバイトも恋愛も・・・・

きっと、あれを聴いてた人はなんでもないことだと思っているだろう

『ソロの最後ミスした』

ただそれだけのことだ
だがドクオにとってそれは
EからFに踏み出せないことが
いつまでたっても理想の自分になれないことが
弱さをつきつけられた気しかしなかった


( ;A;)y-~「ツン・・・」

( ;A;)「ツン・・・!」

ドクオは部屋を飛び出した
自分を乗り越えるために
理想に踏み出すために
ツンに、想いを伝えたい

がむしゃらに、そう思った


つづく

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