('A`)が入山したら案の定衆道だらけだったようです その5


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~日没~


ゴーンゴーン

(*゚ー゚)「昏鐘です。これで今日のお勤めは終わりですね」

(*゚ー゚)「あとは薬石と座禅、就寝前の茶礼になります」

('A`)「虫さされが酷いんだが」

(*゚ー゚)「急に呼び止めたものですから、虫よけを毒念様の分も用意できませんでした……」

(*゚ー゚)「あとでお薬を塗りましょう」

('A`)「頼むわ」

(*゚ー゚)「すみませんです」

(*゚ー゚)「薬、持ってきました」

('A`)「ありがてえありがてえ」

( ^ω^)「もう膳が並んでるお。そんなの後にして早く座るお」

( ^ω^)「食前の偈文ももう済んでるんだお」

(*゚ー゚)「そうですね、とりあえず座ります……」

('A`)「俺の真横かい。確かに空いてたけど」

( ^ω^)「顔がキモイから僕以外全員に避けられてるんだお」

('A`)「やめろ事実はやめろ」

('A`)「それより『とりあえず』ってどういうことだ」

(*゚ー゚)「頂く前にお塗りしようと思いまして」

('A`)「なんかドキドキしてきたんだが……」

( ^ω^)「アホ」

(*゚ー゚)「首筋のあたりがひどいですね……」

(*゚ー゚)「首の後ろは塗りにくいでしょうから私が」

('A`)「顔を寄せないで! 息が! 息が当たるの」

(*゚ー゚)「どうなされたんです、突然」

('A`)「お前の顔でそんなことをしてもらうのは俗世なら金銭が発生するんだよ」

('A`)「とある業界では御褒美なんだよ」

( ^ω^)「そいつ顔だけ見たら女だから分からんでもないお」

('A`)「だよな……」

('A`)(しかしこのルックスなら真っ先に毒牙にかかってそうだが……)

( ^ω^)「なんかよからぬことを考えてないかお」

( ^ω^)「ふー、食った食った。ごちそうさんだお」

('A`)「お前この程度の量で満足なのかよ」

('A`)「正直主菜がホウレンソウでは俺の腹は膨れんぞ」

( ^ω^)「気の持ちようでなんとでもなるお」

('A`)「そういうもんかね」

(*゚ー゚)「禅堂へ行きましょう。一日の締めとなる夜の座禅が始まります」

('A`)「了解っと」

(*゚ー゚)「一部の雲水は諸梵和尚や荒巻和尚の元に参禅しているようですね」

(*゚ー゚)「参禅とは直接師家の室で自身の見解を述べつつ指導を授かることです」

( ^ω^)「よーし打ちまくるおー」ブンブン

('A`)「やめろ! 素振りするな!」

(*゚ー゚)「先に単に上がらせていただきます」

('A`)「んじゃ俺も、っと」

('A`)「二回問訊をして、瞑想開始」

('A`)「……」

(,,-Д-)「……」

( -∀-)「……」

(*゚ー゚)「……」

( ^ω^)「……」カツ...カツ...

('A`)「……」

('A`)(静かだ……)

('A`)(なんていうか……悪くないな……)

('A`)(おのずと精神が安らぐってもんだ。これが静謐という状況か)

( ^ω^)「……」カツ...カツ...

( ^ω^)「ちくしょう……肩を叩きたいのになんの揺らぎもないお……」

( ^ω^)「わずか一日でコツをつかむとは……」

('A`)(ククク……焦っておる焦っておる)

('A`)(ブーンの心理が手に取るように分かるぞ。心身が研ぎ澄まされている)

('A`)(やだ、俺って才能あるのかも……)

(,,-Д-)「堂内右の奥から三番目、裡に邪念が漂っておる。精進なされよ」

('A`)「す、すんません……」

( ^ω^)バシーン

('A`)「ふぐああああああああああああああああ!!」


(´<_` )「おうい」ガラガラ

(´<_` )「茶礼の用意ができたぞ。禅を切り上げる者は参られよ」

ガヤガヤ

('A`)「やっと終わりか……擬古さんはやっぱりまだ続けるみたいだが……」

(*゚ー゚)「お疲れさまです。いやはや災難でしたね」

('A`)「なんであの人に俺の心の動きが分かったんだろう……」

(*゚ー゚)「推察ですが……」

(*゚ー゚)「自己にひたすら埋没している分、外側の動揺に非常に敏感になっておられるのかと」

('A`)「『閉じる』の極致だな……」

(*゚ー゚)「どうしましたか?」

('A`)「いや、なんでも」


(*゚ー゚)「茶礼も通過しましたし、一日も終わりです」

(*゚ー゚)「あとは解定して眠るだけですね」

(*゚ー゚)「雲水の生活が分かりましたか?」

('A`)「そりゃもう親切なナビのおかげでバッチリでして」

(*゚ー゚)「では、布団を天井裏の棚から下ろして寝床を確保しましょう」

('A`)「いやその前に……ちょっとトイレに」

(*゚ー゚)「御不浄の位置は」

('A`)「知ってるよ、今日のうちに調べといた」

('A`)「あー、そうそう、ブーン。連れションしようぜ」

( ^ω^)「仕方なしだお」

('A`)「……さてブーン。昼の話の続きになるが」

( ^ω^)「しっ。前から弟蛇和尚が歩いてきてるお」

(´<_` )「おう蓬莱殿に毒念殿か。こんな時間にどうした」

( ^ω^)「ちょっと厠のほうに」

(´<_` )「ほほう茶を飲みすぎたか」

( ^ω^)「まあそんなところでして」

('A`)「それより弟蛇和尚はどちらに?」

(´<_` )「いや……自分は茶礼に使った食器を洗わなくてはならんからな」

(´<_` )「しばらくは給仕場にこもらせてもらうよ」

('A`)「はー大変ですね」

(´<_` )「これが責任というものでな、致し方あるまい」

(´<_` )スタスタ

('A`)「……行ったか」

( ^ω^)「みたいだお」

('A`)「ふう。それじゃ始めさせてもらうが……」

('A`)「伊陽はこの寺の雲水と性的関係を持っているのか?」

( ^ω^)「どうやらそうみたいだお。入山して一年の間に手篭めにされたらしく……」

( ^ω^)「たぶん本人の意志じゃあなく無理やりさせられてるんだお」

('A`)「そうか……」

( ^ω^)「それがどうかしたのかお。かわいそうだけど僕らには無関係な話だお」

( ^ω^)「彼の事情に踏み入れる必要なんてないお。僕たちにまで危害が及ぶかも知れないのに」

('A`)「それじゃダメなんだよ。ブーンよ、俺はな」

('A`)「伊陽に誰に抱かれたかを訊こうと思う」

( ^ω^)「……なんでそんなことを?」

('A`)「誰がホモなのかを把握していなきゃ心配で夜も眠れねぇよ」

( ^ω^)「無視が一番だお!」

('A`)「ダメなんだ、それじゃ安心できない」

('A`)「ブーン、俺は座禅していて分かったんだ、安心することこそが幸福なんだ」

('A`)「安息の地なしには生きていけない」

('A`)「それが内にあるのか外にあるのかまでは……ちょっと察しが及ばないけど……」

( ^ω^)「……」

( ^ω^)「……僕だって毎晩毎晩いつ掘られるか怯えながら過ごす暮らしは嫌だお」

('A`)(そういやこいつも十五歳で出家……様々な危機が訪れていたに違いあるまい……)

( ^ω^)「僕だって現状をなんとかしたいお」

('A`)「協力してくれるか?」

( ^ω^)「秘密裏にだお。あくまでも」

( ^ω^)「最悪の事態を想定してみるお。僕らまで衆道に引きずり込まれるお」

('A`)「その結末は否定できないな……」

( ^ω^)「そんなリスクは背負いたくないお……」

('A`)「分かった、表で活動するのは俺だけだ」

('A`)「お前はあくまで内通してるってだけ。それでいいな?」

( ^ω^)「……御意」

('A`)「よし」

('A`)(この寺の暗部……俺が暴いてやる)

('A`)(そして最高の安心を手に入れてやろうじゃねえか……!)

~一週間後~


(*゚ー゚)「お勤めご苦労様です、毒念様!」

('A`)「おう。頑張って朝から掃除してるぞ」

(*゚ー゚)「寺での生活にはすっかり慣れましたでしょうか?」

('A`)「まあ、さすがにな」

(*゚ー゚)「それはよかったです。では、私はこれで」

('A`)「へいへい」

('A`)「……」

('A`)「……この二週間詰問する機会をうかがってみたが……」

('A`)「まったく伊陽の姿を捉えられない……禅堂でも見かけない」

('A`)「どこにいるんだ……?」

( ^ω^)「ドクオ、ちょっといいかお」

('A`)「うわおお! なんだブーンか。脅かすなよ」

( ^ω^)「どんだけ背後を取られることに敏感になってんだお」

('A`)「仕方ないだろこういう舞台だぞ。慎重になるに決まってる」

( ^ω^)「言えてるお……それより伊陽には会えたのかお?」

('A`)「皆目」

( ^ω^)「そりゃあ残念だお」

( ^ω^)「まあ僕も、この数ヶ月間ほとんど日の出てる時間には伊陽を見かけてないんだけど……」

( ^ω^)「……それより別の情報を調べてきたお。たぶん有益なはず」

('A`)「お前結構乗ってるな」

( ^ω^)「ちょっと燃えてくるものがありまして……」

('A`)「生粋の探偵気質め」

( ^ω^)「これを見てほしいお」パラ

('A`)「なんだこの紙は?」

( ^ω^)「毘譜寺に在籍する少年僧の一覧だお」

('A`)「こんなもんまで作ったのかお前……大した熱意だ」

('A`)「それはともかく十七人か。椎伊や伊陽の名前もあるな」

( ^ω^)「このうち衆道に付き合わされているのは……僕の見立てだと少なくとも八人」

('A`)「なぜそんなことが分かるんだよ。当てずっぽうか?」

( ^ω^)「違う違う。この十日の間、夜座の名目で寝床を開けた僧を数えてたんだお」

( ^ω^)「もちろん普通に座禅をしに行っている人がほとんだお」

( ^ω^)「ところが少年僧に限って見ると妙に割合が偏っている」

( ^ω^)「十七人中十三人が夜座に出かけてるんだお」

('A`)「な、なんじゃその比率は!?」

( ^ω^)「当たり前だけど偶然ということもあるお」

('A`)「じゃあ、どこから八人なんていう数字が……」

( ^ω^)「このうち……複数に渡って夜座に出向いたのが八人」

( ^ω^)「不自然だお」

( ^ω^)「少年僧は発育のために早めに寝るように諸梵和尚から言い置きされているというのに」

( ^ω^)「何度も夜更かしするだなんて破戒に当たるお」

( ^ω^)「うちの雲水がそんな愚か者揃いとは思えないお」

('A`)「……ということは、それプラス、相手の分だけの数が禅堂に集まっているのか?」

( ^ω^)「いや、なにも禅堂にだけとは限らないし」

( ^ω^)「そもそも禅堂になんて元からいないのかも知れないお」

('A`)「なんでだ、禅堂の方角から嬌声は聴こえてきてるぞ」

('A`)「てか昨夜も一昨夜も聴いた」

( ^ω^)「地獄だったお」

('A`)「……あっ、そうか、擬古さんだな」

('A`)「あの人のことだから真面目に夜座するに決まってる」

('A`)「そんなところで性行為になんて及ぶわけないか」

( ^ω^)「外れ。擬古和尚は自室で瞑想しているお」

( ^ω^)「それに一般雲水も夜座は廊下で行うことが多いし、わざわざ単に上がることは稀だお」

('A`)「じゃあ禅堂でやりたい放題じゃないか」

( ^ω^)「そうじゃないお」

('A`)「じゃあなんなんだよ!」

( ^ω^)「恥じらいだお」

('A`)「恥じらいだあ?」

( ^ω^)「衆道カップルにだって……そのぐらいはあるはずだお」

('A`)「ふざけるなよ、なんだその乙女チックな理由は」

('A`)「俺が見てきたゲイやオカマは馬鹿みたいに面の皮が厚い奴ばっかだぞ」

('A`)「そんな連中に恥じらいなんてあるかよ」

( ^ω^)「男しかいない世界では下界とは違う風潮が出来上がるんだお」

('A`)「だからって根底から揺らぐとは」

( ^ω^)「お前は知らんのだお! 僕は十八の時に僧同士の接吻を見たお!」

( ^ω^)「あいつらは肉体だけでなく精神的にも繋がろうとしてるんだお」

('A`)「……こええ……」

( ^ω^)「理解したかお」

('A`)「……そもそも、恥じらうってどういうことだ」

( ^ω^)「罪の意識と……それから、背徳感からくるものだと分析してるお」

('A`)「それが興奮に直結するんだろうな」

( ^ω^)「不気味なことを言うなお」

( ^ω^)「ともあれ、だから奴らは人目を避けたがってるに違いないお」

('A`)「確かにどこでしているかなんて謎に包まれたままだな……」

('A`)「禅堂なんていう分かりやすい場所には行かないか」

( ^ω^)「あえて選択肢から外して、禅堂ががらんどうになっているということもあるはずだお」

('A`)「でも禅堂の方角から……」

( ^ω^)「聴いただけだお。見たわけじゃない。聴覚なんて信用ならないお」

('A`)「ぐぬ」

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