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それから千聖は、私を連れて順番にみんなのところをまわった。

「千聖ぉ~」
「さっきは、心配してくださったのにごめんなさいね、早貴さん。茉麻さんと友理奈さんも。」

駆け寄って来たダチョウ倶楽部…じゃなくてネプチューン…じゃなくてくまぁず+なっきぃに、深々とお辞儀をする千聖。

「いいよそんなの。お帰り、二人とも。キュフフ」
なっきぃはいつもどおり、明るい声で笑ってくれた。

「また友理奈さんって言ってるー。ウチも千聖さんて呼ぼうかな。」
「まあ、嬉しいわ。」
不思議ちゃん同士の、新しい友情が芽生えたみたいだった。
妙にポワポワした会話に、なっきぃたちと目を合わせて笑ってしまった。

「…千聖。」
茉麻が千聖の肩を抱く。

「キャラ変わって大変なこともあると思うけど、まぁはいつでも千聖のこと抱き締めてあげるから。一人で抱え込んだらダメだよ。」
「茉麻さん…」
千聖を慈しむように見つめるその顔は本当のお母さんみたいに優しくてたくましかった。

「わたしはベリキューみんなの茉麻ママなんだからね。聞いてる?舞ちゃんにも言ってるんだよ!」
「「は、はい!」」

思わず千聖と声を合わせて返事をすると、茉麻は満足そうに笑った。

「あっ、そうだ千聖…さん、何かね、お嬢様の手助けができるような説明書とかないかな?」
「説明書?」
「ウチなんかそういうのあると安心するからさあ、何でもいいの。千聖の手引書とか、千聖マニュアルとか…あれ、ウチなんか変なこと言ったかな?おーい…」


熊井ちゃんは、超能力でもあるのか。


岡井千聖マニュアルを持ってコピー機へ走るくまぁずを見送って、次はソファでくつろいでる三人のところへ向かった。


「あー!やっと来た!おー嬢様ー!」
「きゃん!」
よっぽど待ちくたびれていたのか、千奈美は千聖の腕を掴むと、自分の横に据え置いた。

「千聖ぉーみずくさいなあ。ちぃに相談すれば一発で全部解決したのに。これからはもっと頼ってよね。ベリーズで千聖が頼れる相手は桃だけじゃないもんにー!」
「ちょっとそうやってまた変なこと吹き込んでさー!いい、千聖?徳さんはアテにならないんだから。やっぱり千聖のお姉ちゃんはわ・た・し!」
「ウザッ・・・今日からはウチがお姉ちゃんだよ千聖!」
「ももだよ!」
「ウチだってば!」
「あ・・・あのぉ~お二人ともぉ~・・・」

桃ちゃんと千奈美は千聖を両側からひっぱり合う。
こないだ国語の授業で習った、大岡裁きというやつを思い出した。
でもこの二人じゃ、千聖が二つに分裂するまでひっぱり合いそう・・・

そんなことを考えていると、
「舞。」
舞美ちゃんが私の横に腰を下ろした。

「心配かけてごめんね、お姉ちゃん。」
「何言ってんの。舞は戻ってきてくれたじゃないか。がんばったね、本当に。舞はキュートの・・・・私の誇りだよ。」

私の頭を力強い手がクシャッと撫でる。


舞美ちゃんは、いつも私を見守ってくれた。

私が千聖を傷つけてしまった時も、
独りよがりな思いでみんなとぶつかった時も、
舞美ちゃんは私を見捨てないでくれた。


「お姉ちゃん。」
「まだ、そう呼んでくれるの?私、舞にも千聖にも何もしてあげられなかったのに。」
「そんなこと言わないでよ、お姉ちゃん。私たちが仲直りできたのは、舞美ちゃんたちのおかげなんだからね。」


「あーっ舞舞美がイチャイチャしてる!」

ちぃにからかわれて、私たちはパッと体を離した。

「まあまあ、私たちのことは気にしないで!さあ、ちさまいは次行ってきな!」
照れた全力リーダーが、桃ちゃんとちぃから千聖をもぎとって、私の方へぶん投げた。

「ちょっとー!まだしゃべってたのにぃ!」

桃ちゃんたちのぶーたれる声を背に、私たちは次の目的地に向かった。



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