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千聖大好きっ子の舞ちゃんに、千聖を悪の道から救い出そうとしてるなっきぃ、明らかに面白がってる愛理。
どんな恐怖映像が世に出回るかと思ったけど、撮影中はわきあいあいとソフトクリームを食べたり、牛や羊と戯れる平和な時間を過ごすことができた。
・・・なっきぃが赤いマントを羽織って、「オーレィ!」と牛を挑発しながら私の方へ駆け寄ってきたことは忘れることにしよう。


すぐに予定の時間が過ぎて、ふたたびちさまいみかんなと合流するために、広場へ戻った。
3人はもうジャージから私服風の衣装に着替えて、楽しそうにまたバドミントンをやっていた。

「キュフフ、体力あるねー。」
「あ、お帰り!牧場どうだった?こっちはねー・・・」

舞美がなっきぃ舞ちゃんと話し初めて、愛理と栞菜が木陰に移動したから、私は必然的に千聖と2人になる。

「アスレチック、楽しかった?」
「ええ、とても。3人で競争もしたんですよ。舞美さんたら、私がロープを使って登っている時に、わざと揺らしていたずらするから怖かったわ。私も後で、栞菜と一緒にお返ししちゃいました。ウフフ」

ほわんほわんなお嬢様の千聖だけれど、やっぱり根っこはスポーツ大好きっこ。目を輝かせて喋る顔は、無邪気で可愛らしかった。
「今度、えりかさんも一緒にやりましょう。タイムトライアルが楽しかったわ。みなさんとプライベートで来ても面白そう。」


・・・千聖、長い付き合いじゃない。いい加減私の運動神経をなめてもらっちゃ困る。


ロープのうんていを、腕の力だけで進む。
下に待ち受けるのはシザーなっきぃの大群。よーい、スタート!
ウチだってやればできる!信じれば夢は叶うよ!
と思ったけど二本目で落下する私。
落ちたよー、えりこちゃん、落ちたよーキュフフフフフ・・・・・

「えりかさん?」
「はっ!・・・そ、そうだね機会があったらね。」

千聖は私の答えに満足して、話題を変えた。

「えりかさんたちは、何を?」
「えーと、ヤギ触って、牛触って、乳搾りしたんだよ、乳搾り。こう、ニキ゛ニキ゛ニキ゛って。」
私はわざと千聖の胸の前で、手をゆっくり閉じたり開いたりして挑発してみた。
恥ずかしがる姿を楽しもうと思ったのに、千聖はしばらくポカンと口を開けて、私の手つきに見入っていた。
だんだんと目がトロンとなって、唇がかすかに震え始める。


ちょ、そこまで興奮しなくても!

「ちちしぼり・・・」
「さーーーーーてと!!!次は後半の撮影だよ!!さあ行きますよ2人とも!」

千聖が妙に湿った声で呟いた瞬間、なっきぃが大音量で私たちを引き剥がしにかかった。

「なっきぃはりきりすぎー!そんなにおなかすいたの?とか言ってw」
「いいの!さあ、またグループ分けしよう!」
反復横とびみたいな動きで私と千聖をさえぎるなっきぃ。
舞美が千聖を連れて行ったのを確認すると、ゆっくり私に向き合った。
「あ、ちょ、ちょっとふざけすぎた・・・ってなっきぃ?何やってるの?」

なっきぃは私がさっき千聖にしたみたいに、私の胸の前で2,3回手をもにゅもにゅさせた。・・・と思ったら、

「ひええ!!」

いきなりその手を力強く閉じて、私のエアーおっぱいをぐしゃっと握りつぶした。

「・・・キュフフ、えりこちゃん。なっきぃはいつも、千聖のこと見守ってるんだからね。忘れないでね。」

なっきぃはそう言うと、いつもの可愛いなっきぃスマイルに戻して「じゃあ、早くみんなのとこ行こう!」と私の手を取った。
こ、怖い。ずっと怒られてるならともかく、こうメリハリを付けられると、恐怖感は倍増する。
今日の夜はさっき焦らしてしまった分、たっぷり楽しもうと思ったのに、
この分じゃ舞美あたりをけしかけて「えり!ちっさー!UNOやろう!」「トランプ!トランプ!」「ガールズトーク(笑)しようよ」とコテージを襲撃してくることは間違いなさそうだ。

ああー・・・私だって結構、楽しみにしてたのに。


さっきとは別の意味で落ち込んでるうちに、いつのまにかご飯係の班分けは終わっていた。

「えりかちゃん、私たちカレー作る係だよ。愛理も一緒。よかったー、どうしてもお姉ちゃんに話したいことがあったから。愛理になら、聞かれてもいいし。」
栞菜が嬉しそうに話しかけてくる。愛理は相変わらず、S入ったイタズラな目つきのままだった。

「あ、舞ちゃんと舞美ちゃんはご飯炊くんだって。千聖はなっきぃとアイスとバター作るんだよ。さっきえりかちゃんが絞った乳で、千聖がね。ケッケッケ」

・・・ちょっとあーた!敵なの!味方なの!?
相変わらず読めない表情で、「野菜もらってくるねー」と、私たちを置いてどこかへ行ってしまった。

「私たちも調理器具とかもらってこようよ、えりかちゃん。」
「そうだね。あ・・・ねえ栞菜、話したいことって、なーに?気になるから、撮影始まる前に聞いときたいんだけど。」
私がそう切り出すと、栞菜は人差し指で「シーッ」のポーズを取って、急ぎ足で調理器具置き場まで移動した。

「どうしたの?相談事?」

周りを警戒しながら、栞菜はお鍋や包丁を選んでいく。

「私、決めたよお姉ちゃん。」
「うん?」
「ちっさーとえりかちゃんのこと、いろいろ悩んだんだけど。」
「え・・・?」
「でも、応援するから。」

応援、て。

ガバッと顔を上げた栞菜は、妙に明るい顔をしていた。
・・・経験上、こういう表情の時の栞菜は要注意だ。

「ごめん栞菜、応援って、一体何を言って」


「私、2人の恋を応援するから!」




「・・・・・・は?」

私の手から落ちたお鍋のふたが、クワンクワンクワンと大きな音を立てた。



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