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調理と後片付けが終わって盛り付けが始まったころ、キャッキャと無邪気にはしゃぎながら千聖となっきぃが戻ってきた。

「ほぉら、行っておいでよお姉ちゃん!千聖となっきぃに突撃インタビューだ!しっかりおやりなさいよ!」
・・・栞菜、お見合いおばちゃんじゃないんだから。

私はハンディカメラを持って、二人に近づく。

「お疲れ様ー。いいにおい。何作ってたんですかー?」
「キュフフ、バターと、パンも焼いたよ!出来立て~。」
なっきぃの抱える籠の中には、小さな丸いパンと瓶詰めのバター。ふわふわといい匂いが漂ってくる。
「あら、おいしそうですこと!」
「えりこちゃんあとでいっぱい食べてね。」

あぁ、あのことさえバレなければ、私となっきぃはこうやって普通の会話も楽しめるのに。
和やかに会話しながらも、何だか居心地が悪いのは否定できない。
いつもより目力が強いなっきぃ。その微妙に笑ってない目は「千聖に変なこと聞いたら丸パン突っ込んでやるキ゛ュフー」とサインを送ってきているようだった。

「・・・じゃあー次は、千聖ー。作ったもの見せてください。」
カメラを千聖に向ける。
「はいえっと、私は、あっていうかなっきぃと私は、パンとバターのほかに、このアイスを作りました!」

千聖は前の千聖のテンションで喋り始める。すごいなあ。ちゃんとお嬢様は封印されて、ファンの人にはいつもの千聖にしか見えないんじゃないかと思った。

ふと、私の心に悪魔が降りてきた。
・・・この、前のキャラの千聖とエロいことしたら、どんな感じなんだろう。
いつも元気で明るい千聖が、私に組み敷かれて「やっやだっえりかちゃん・・・恥ずかしいよ」とか言って目を伏せたりしてハァ━━━ リl|*´∀`l|━━━━ン!!

「えりかちゃん?聞いてる?」
「うへへぇ?あ、ごめん。」
「ウケるぅ!今ちょーヤバイ顔してた。みなさーん、えりかちゃんは千聖の話聞かないで何かニヤニヤしてます!ねえ何考えてたんですかー?」

千聖はク゛フク゛フ笑いながら、カメラの向きを私の顔の方に変えてくる。
「ちょっ下から撮らないで!せめて可愛く撮って!」
イタズラ好きは相変わらずのようで、演技じゃなく、心底楽しそうな顔をしている。なっきぃの手助けもあって、私のアホづらはあえなくカメラに収められてしまった。どうかカットされますように!

「だからね、千聖となっきぃはアイスを作ったんです!はいこれ!」
千聖は大きなアルミの容器を抱えていて、中にはカスタード色のアイスが詰まっていた。

「さっきなっきぃとえりかちゃんと舞ちゃんが絞った牛乳で、作りました!」
「結構体力使うんだよね、アイス作り。」
「でも楽しかったね。味見したらおいしかったし。」
「だねーキュフフフ」

そんな可愛い2人の楽しそうな空気は、私の一言で凍り付いてしまった。

「じゃあデザートは、なっきぃと千聖の新鮮な乳で作ったアイスだね!」


シーン

・・・?

・・・・あっ!

「ち、違う今の!いい間違えただけ!つまり、千聖が私や舞ちゃんの乳を絞っ・・・じゃなくて、じゃなくて」
「うっ・・・・うめだああああああ」
「ひえええ」

私には悪霊が取り付いてるのか。今この状況で、なっきぃ相手にこんなヤバい間違いはありえない。
「待ちなさいっえりこちゃん!」

パン籠を抱えたなっきぃが、必死に逃げる私を追いかけてくる。いつもならもう追いつかれて八つ裂きコースだけれど、真面目ななっきぃは食べ物をこぼさないように気をつけているから、なかなか距離が縮まらない。
私は運動オンチなりに頑張って、どうにか舞美の後ろに逃げ込んだ。
「リ、リーダー・・・お助け・・・・」
「えりどうしたの?面白いねーえりも走ることとかあるんだーとかいってw」


間もなく到着したなっきぃが、アドレナリン全開の状態で私に笑いかけてきた。

「キュフフ、えりこちゃん。そのビデオ、まだ録画状態なの知ってる?」
「あっ!」
なっきぃはすばやく私の手からビデオカメラを奪うと「キューフッフッフ」と高笑いした。

「今の映像、なるべくカットしないで使ってくださいってスタッフさんに直談判してくるケロ。行こう、千聖。」
「エッチなことばッか考えてるからだよーク゛フフ。」

千聖め、さりげなく本音を混ぜてきたな!

かくして私はDVDマガジン販売までの間、どこまで問題の映像が使われているのか、ヒヤヒヤしながら過ごすこととなったのだった。



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