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【愛理さん舞美さん】岡井ちゃんが遠くに行ってしまった件(ソースあり)【ごきげんようってなんだよ】(329)

ちっさーのキャラ替えを断固阻止したい人の数→(773)


「ああぁ~・・・」
パソコンの前で、私は頭を抱えた。これはおそらく昨日のキューティーパーティーのことだろう。(とは言っても何が書いてあるのか怖いので、私はいつもマイミスライムしか見てない)
冒頭でいきなり「ごきげんよう」をかまされた時は本当にあせった。
愛理が即「はい、千聖お嬢様。」と返したから、その場は何とか切り抜けることができた。
千聖も空気を読んで、お嬢様語を封じて明るい雰囲気を出してくれたのだが、いつも聞いてくれるファンの人達にはやっぱり違和感を覚えさせてしまったみたいだ。
「もー本当・・・私のせいだ。ダメだ。本当私最悪だ。」
あの時、私が千聖にちょっかいを出さなければ。体勢を崩した千聖を支えてあげていれば。こんな事態にはならなかったはずだ。
私もえりと同じで、最初は千聖の悪ふざけを疑った。
服装まで変えて、ウケるねーなんてのんびり話していたけれど、千聖はいつまでたっても元の千聖に戻らなかった。
可愛らしいスカートを履く。食事のときにレースのハンカチを膝に敷く。
そんなことが積もり積もって、私はようやくこれはあの時の後遺症なんだと気づいた。
それに、千聖はお調子者でいたずらっ子だけれど、みんなを困らせてまでそれを続けるような子じゃない。
動揺するみんなを見て泣きそうな顔をする千聖を見ていたら、間違いないと確信できた。
同時に、千聖から取り返しの付かない何かを奪ってしまったという絶望感と罪悪感で胸が押しつぶされそうになってしまった。
千聖の顔を見ると、涙が出そうになる。そして目をそらす。千聖が悲しそうに私を見つめる。そんな悪循環がずっと続いた。
みんなが徐々に新しい千聖を受け入れるようになっても、私はほとんど会話をすることができなかった。
リーダーなのに、こんなんじゃ駄目だと思ってはみても、じゃあどうしたらいいのかがわからない。
えりは千聖のキャラがつぼにハマって盛大にふいた後、「あれは演技じゃないからもう私は認める」と言い、徐々に順応してきているみたいだ。
でも私は自分に責任がある以上、そんなに簡単に新しい千聖を受け入れるわけにはいかないのだった。

「おはよーございまーす・・・」
今日も又、イマイチ元気が出ないままレッスンスタジオに向かう。
「舞美ちゃん、大丈夫?ずーっと元気ないね。飴でも舐める?」
「ん、大丈夫。体調でも悪いのかな?あはは・・・」
学校帰りなのだろう、まだ制服を着たままの早貴が気を使って話しかけてくれた。
私は何をやってるんだろう。リーダーなのにみんなを心配させて、リーダーなのに困っているメンバーを助けてあげることもできない。
あ、ヤバイ。ちょっと泣きそう。最近は柄にもなく感傷的になりがちだ。
「ごめん、早貴ちゃん。ちょっと私・・・」
「うん?」
「私・・・」
「・・・うん・・・」
「走ってくる!」
「ええ!?ちょっと!」
「みんなによろしく!」

そう言い残して、私は屋外のちょっとしたグラウンドみたいな場所に向かった。
クサクサしてるときは、やっぱり体を動かすのが一番だ。隅のほうでストレッチをしていると
「舞美さん。」
いきなり後ろから声をかけられた。
「あ!千聖!!おはよー!!!今日まだ会ってなかったね!!!ところで何してるの!?」
うわあ我ながらひどい空元気。千聖も目をパチクリさせている。
「ええ、ごきげんよう。少し早く着いてしまったものですから、体を動かそうと思って。」
千聖は濃い目のピンク地に小さな黄色いドットが入った可愛らしいジャージを着ていた。
こういうレッスン着ひとつにも変化を感じられて、また少し気持ちが重くなってしまった。
「もし嫌でなければ、一緒に何かしませんか?」
「え?あ、うん」

「じゃあ、ひとまず一周走りましょうか。よーい、ドン!」
いきなり掛け声をかけて、千聖が走り出した。
「ちょっとちょっと!千聖!」
慌てて追いかけるけれど、千聖はさすがにお嬢様になっても足が速い。なかなか距離が縮まらず、私の闘争本能に火がついた。
「あは、あははははははは」
笑いながら加速する私に少し驚きながらも、千聖はいたずらっ子のようにニヤッとしてさらにスピードを上げた。
戻らない私たちを心配したのか、いつのまにかみんなが集まってきていた。
楽しげな私たちをあっけに取られたように見ている。
やっぱりこの子は千聖でいいんだ、と私は思った。
こんな風に無心で走ることの楽しさを共有できるのは、千聖しかいない。
キュートのリーダーとしてはまだ、これからどうしていけばいいのかはわからないけど、
私は今の千聖の中に元の千聖を見つけられることができて、少し心が軽くなった。



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