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栞菜にお話ししたいことがあるの、とちっさーからメールをもらって、二人の家から中間地点ぐらいにある駅へ私は向かっている。
このごろちっさーは名前呼び捨てだけでなく、敬語をやめてくれつつある。
もちろんとても丁寧に話すことに変わりはないのだけれど、わたしはそれを密かにとても嬉しく思っていた。
それに、何ていうか…私は最近ちっさーのことばかり考えてしまっている。
ちっさーともっと一緒にいたい。いろいろなちっさーを見たい。
ちっさーが私や愛理以外のメンバーと話をしていると悶々としてしまう。

一人っ子だったからか、私はとても甘えん坊で独占欲が強い。
特に強く愛情を持った人とはいつも触れ合っていたいし、いつも自分といてほしいと思ってしまう。
今までも舞美ちゃんや愛理にベタベタしすぎてちょっと怒られたりしたことがあった。
そういう経験を通じて、自分なりに大好きな人との距離の取り方を学んでいたつもりだった。
でもまだまだ未熟だったみたいで、今はとにかくちっさーに近付きたい気持ちでいっぱいだ。
…こんなことだからレズキャラだなんて言われてしまうんだろうな。

なんてことを考えているうちに、待ち合わせの改札に到着した。
まだ待ち合わせ時間まで三十分もある。
お茶でも飲んでようかと構内のカフェに入る寸前、
「栞菜。」
後ろから呼び止められて、ポンと肩を叩かれた。
「千聖!えーっ早いね!」
今まで千聖は待ち合わせギリギリに「かんちゃんごめんねー!グフフッ」とか言いながら走ってくることが多かったから、なんだかびっくりしてしまった。
「栞菜と会えるのが楽しみで、早く来てしまったの。」
「ちっさー…」
はにかみ笑顔で言われて、思わず抱き付いてしまった。
ああ、だめだだめだ私。
「それで、話って?」
手をつないで歩いている途中に聞いてみると、
「あぁ。」と少しためらった後に千聖が言った。

「私、キュートを辞めた方がいいのかしら。」



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