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「舞、ちさとおねえさまと二人になりたいでしゅ」

舌たらずにそう言うと、舞ちゃんはまた千聖にしがみついた。

「でも・・・バス移動だし、みんな一緒に出ないと」
「ちょっとの時間でいいの、千聖おねえさまといたいの」

私は愛理とみぃたんを交互に見比べ、三人して困惑した視線を交錯させた。
舞ちゃんの苦しさや痛みを取り払ってあげたくて・・・でも、守らなきゃならないルールというのは存在していて。


「・・・うん、わかった、舞!じゃあ、15分だけだよ。」
「え、みぃたん?」
「私たちは先にバスに乗ってる。ちっさーと二人でここにいていいから、必ず時間になったら降りておいで。お姉ちゃんと約束できる?」

みぃたんは舞ちゃんの頭をぽんぽんと軽く撫でて、小指を差し出した。

「ほら、約束」

よく見ればその手は少し震えていて・・・優柔不断なリーダーの、かなり勇気を要する決断だったに違いない。



「舞さん、指を。舞美さんとお約束しましょう。千聖はそれでかまわないわ」
「はいっ」

心底うれしそうな顔で、舞ちゃんはみぃたんの小指を絡めとって「ゆーびきーりげーんまーん」と上下に揺さぶった。


「それじゃ、ちっさー。後はお願いね」
「ええ」

******
「ちさとおねえさま・・・」

皆さんの後姿を見送った後、舞さんは床に座り込んで、私のひざに頭を乗せた。


「どうしたの、舞さん。何か、お話したいことが・・・」
「・・・えへへ。違うの。ただ一緒にいたかったの。二人でいたかったの。大好き、ちさとおねえさま」

ふにゃっと笑う舞さんの、無邪気な笑顔と目が合う。もうずいぶん長いこと、こうして二人きりで視線を交わしていないことに、私は改めて気づかされた。


「舞・・・何か眠いな・・・。ごめんね、せっかく二人にしてもらったのに・・・」
「あ・・・いいのよ、舞さん。ずっとそばにいるから、おやすみなさい」
「ん・・・」


頭を打った後遺症(?)なのか、私もよく、安心すると強い眠気に襲われたりする。
私が近くにいることで、舞さんが少しでもリラックスできるなら。


「ね・・・ちしゃとおねーちゃ・・・」
「なーに?」
「おやすみの、チューして?えへへ・・・」
「あら・・・」


1.リ*・一・リ<ほっぺに
2.リ*・一・リ<おでこに
3.リ*・一・リ<お口に
4.リ*・一・リ<フガフガそんなフガフガだめよ


ぷにぷにほっぺに
1で

1のほっぺで

1だな


「うふふ、あまえんぼうさん」

私は体勢を崩して、舞さんの頭を腕に乗せて寝転がった。
横向きの舞さんの、すべすべのほっぺに唇をくっつける。
ふにゅっと柔らかくて、赤ちゃんのミルクみたいな甘い香りがした。


「ふふ・・・」
「なあに?ちさとおねえさま」
「舞さんのほっぺ、マシュマロみたいのにふわふわね」

軽くつつきながらそういうと、舞さんは嬉しそうに目を細めて、今度は私のほっぺたに唇を押し付けた。

「きゃっ」

かるく歯を当てて、甘噛みのように食んでくる感触がくすぐったい。


「えへへ。ちさとおねえさまは、いちごだいふくみたいね」
「い、いちご?それは・・・褒めてくださってるのかしら」
「知らないもーん。・・・んぁ・・・舞、もう寝る・・・」

まるで、子猫のようにくるくる表情が変わる。
舞さんは私の腕枕に身をゆだねながら、ゆっくりと目を閉じていった。

******

「ちっさー?」
「お待たせしてごめんなさい、みなさん。」


それから、15分後。
私は依然眠ったままの舞さんを背負って、皆さんの待つロビーへと降りていった。


「だ、大丈夫?重くない?」
「あら、私、腕力だけは結構あるのよ。お気遣いなく」

――本当は、若干腕がぷるぷるしてきた頃だったのだけれど。
バスに乗り込むまでは、私のことを大好きだと頼ってくれた舞さんのことを、独占したいと思ってしまった。

そんな私の気持ちを察してくれたのか、愛理が後ろから「よいしょっ」なんて言いながら、舞さんのおしりを支えて手伝ってくれた。


「愛理・・・」
「ええじゃないかええじゃないかぁ~ケッケッケ」



きっと、舞さんは大丈夫だ。
こんなに優しい人たちに守られて、たとえこのまま人格が変わったままでも、徐々に順応していけるに違いない。・・・かつて、自分自身がそうだったように。


「じゃあ、ホテル戻ろう。バス乗ってー」

走り出した車内で、舞さんの体温を肩に感じながら、私もしばし目を閉じることにした。


やがて、バスは今日の宿泊先のホテルに着き、私たちは荷物を降ろすと、部屋割りを決めるために集まった。


「今日は、ちっさーが舞といたほうがいいと思うな」
「キュフフ、遅刻厳禁だよぉ」
「ええ、もちろん。ね、舞さ・・・あら?舞さん?」


話し込んでるうちに、いつの間にか舞さんはその場から忽然と姿を消していた。
さほど広くないロビーのどこにも、その姿は見当たらない。

「ど、どうしよう・・・」


1.リ*・一・リ<私が一人で探すわ、皆さんはここで待ってて!
2.リ ・一・リ<・・・ちさとにまかせて!(元の人格)
3.みんなで外を探す


メンバーみんなでがいいなあ
3で


3かな

※直前にお選びいただいた選択肢は後ほど反映させていただきます

******


「えーと、あった、これこれ!!」

私は棚の中から、お目当てのペットボトルを見つけ出すと、3つほど抱え込んだ。


ここは、ホテルの近くのコンビニ。
ロビーのソファに寝かされていた私は、おねえさまたちが話し合っている間、退屈でこっそり抜け出してきてしまった。

すぐに戻れば大丈夫。まだきっと、会議は続いてるだろうし・・・

そう思って、今度はお菓子の棚に移動しようとした私の肩を、誰かが掴んだ。


1.(悪 徳)<お嬢ちゃんかわいいね。芸能界とか興味ない?
2.(補導員)<あなた、こんな時間に一人で何してるの?
3.(チャラ男)<ニヤニヤしながらとおせんぼ


3かな

これは難しいw
1かなー



振り向くと、知らない男の人が、ニヤニヤ笑いながら私を見ていた。

「なにしてるの?」
「え・・・」
「何歳?」
「じゅ・・・14歳」

つい反射的に答えてから、私はしまったと思った。
こういうことはだまってなきゃいけないんだって。そう気づいたから、次からは何を聞かれても答えないことにした。

「なんで黙ってるの?ここに泊まってるの?ねえ」

その人は私が違うほうに歩き出そうとしたら、わざと前に立ってじゃまをしてきた。

店員さんは見てないふりをしていて、助けてくれない。
こわくて、どうしたらいいかわからなくて、私はその場に座り込んでしまいそうになった。


その時、


1.从゜ゥ゜#从<私たちの妹に何か用ですか?
2.州#´゜ v ゜)<警察を呼びました
3.ノソ*^ o゚)<たーすーけーてー!!!!


1だろ!

1だろうな

1しかないw

1でしょ

1だね


「・・・・私たちの妹に、何か御用でしょうか」

それはいつも耳にしている・・・だけど、とてもひんやりとした声だった。


「舞美おねーさま・・・」
「舞。」

私に一瞬だけ微笑みかけて、舞美お姉さまはすぐに男の人に視線を戻した。
とても美人なお姉さまに見つめられて、一瞬だけその人は嬉しそうな顔をしたけれど、すぐに表情が固まってしまった。

「もう一度お聞きしますが、この子に何か御用ですか」

舞美お姉さまは今まで見たことがないくらい、とても怖い顔をしていた。

怒っている。
言葉が少ないからこそ、舞美お姉さまの気持ちがいっぱい胸に流れ込んできて、守られているはずの私まで心が凍りつきそうだった。



「・・・舞っ!!」

すると、今度は自動ドアに思いっきり体をぶつけながら、小柄なお姉さまがお店の中に駆け込んできた。


「・・・ちっさー」

舞美お姉さまがちさとお姉さまに視線を向けた隙に、男の人は逃げていってしまった。

「あー・・・」

急に、舞美お姉さまが私を抱きしめたまま、座り込んでしまった。

「舞美おねーさま?」
「・・・な、なんか、安心したら、力が・・・・」

その笑顔は、もう私の知っているいつもの舞美さんに戻っていて、安心した私も、舞美さんを抱きしめて微笑む。

「・・・舞」

だけど、ずんずんとこちらに歩いてきたちさとお姉さまは、口をへの字に曲げて、にこりともせず私たちを見おろしていた。
いつもの、優しいちさとお姉さまじゃない・・・?

1.リ#;一;リ<舞のばか!なにやってんだよ!
2.オデコをゴツンと一発
3.リ#・一・リ<もう知らないよ、舞なんて・・・


2と1をミックスで

2からの1とか

1かな

1だけど2とのミックスがいいかも

優しくね相手は子供なんだから


「あ、ちっさー、明るい方に・・・」

明るい?
舞美お姉さまの言葉に気をとられていると、急にオデコがパチンと鳴って、じんわりと痛んだ。

「ち、ちっさー!たたいちゃだめだよ!」


それで、私は自分がちさとお姉さまにおでこを打たれたのだと気がついた。
力自体はそんなに痛くはないのに、すごく心臓がズキンと重く鳴った。・・・ちさとお姉さまが、ボロボロと涙をこぼしていたから。


「舞のばかっ!!何やってんだよっ!」

いつも柔らかく微笑んで、私を包んでくれる、ちさとお姉さまとはまるで別人のようだ、とぼんやり思った。

「みんながっ、まいのこと、探してっ・・・!しんぱい、して・・・!」
「ご、ごめんなさい!」

怒られたことより、ぶたれたことより、ちさとお姉さまが泣いていることが辛くて悲しくて、気づくと私もほっぺたを涙でぐしょぐしょにしていた。

「ごめんなさいっ」

私は震える手で、床に転がったペットボトルをちさとお姉さまに差し出した。

「・・・・これ・・」


それは、ちさとお姉さまがいつも飲んでいる、みかん味の水。


「・・・ちさとに、これを買ってくれようとしてたの・・・?」

言葉をしゃべったらまた泣いてしまいそうで、必死にうなずくと、またちさとお姉さまの顔が歪んでいった。


「ばかっ!・・・なんでっちさとなんかのために・・・!ばかっ・・・ごめん、ごめんね、舞・・・・ごめん・・・」

謝らなきゃいけないのは、悪いことをした私なのに。
ちさとお姉さまは何度もごめんねといって、私の手に涙の粒をボロボロと落としていった。


1.何か眠くなってきたでしゅ・・・
2.ちっさー、舞!とりあえず部屋に戻ろう!イ○ハスは舞美が箱買いしてあげる!


あえて2w

うむ2w


それからのことは、あんまりよくおぼえていない。

舞美お姉さまが、大きなダンボールを片手に、あいてる手で私とちさとお姉さまを抱きかかえてくれたこと。
ホテルで待っててくれた、さきお姉さまとあいりお姉さまが、大人の人たちにいっぱい謝ってくださったこと。

そんな風景を、涙で曇ってしょぼしょぼした目から、ぼんやりと眺めていた気がする。


「舞・・・ごめんね・・・」
「違うの、舞が悪いの、ちさとお姉さま・・・」


そして、部屋についたちさとお姉さまと、泣きながらいっぱいみかんの水を飲んで、そのまま抱きしめあって眠った。
ギュッてしてくれたから、ちさとお姉さまの心臓がどくんどくんって響いてきて、とてもあたたかくて、泣いているのに、私は幸せな気持ちになった。

翌朝。


1.(o・ⅴ・)<・・・ちしゃと、寝苦しいんだけど
2.(o・ⅴ・)<泣き疲れて眠るちしゃと・・・ゴクリ


うーん1かな

そろそろ2の方向で

1→2

まだ子供の舞様で


・・・重い。
体の上に何かとてつもない重力を感じて、身をよじると、顔にプニュッとした感触が押し付けられた。

嫌味か。皮肉か。
それはもう、私にとってはおなじみの感触で・・・


「ちさと」
「ん・・・」
「重いんだけど、ちさと」
「うー・・・」

あ、これはダメだ。まだ当分目を開けないだろう。
長年の経験からそう判断し、私は無理やりちさとの体を押しのけた。

それにしても、この部屋の惨状はいったい・・・。
転がったペットボトルの空。
パジャマに着替えもせず、私服のまま転がっている私と千聖。

今、CD発売イベントで、地方のホテルに泊まっているのは覚えている。
昨日、イベント中に何かしらうまくいかなくて、みんなに励ましてもらったのも覚えている。
そんで、千聖とびーびー泣きながら、何かしらの仲直りをしたのもなんとなく覚えてる。

だけど、なぜだかここ最近の自分の行動や言動が思い出せなくて・・・記憶力は悪くないほうなのに、すっきりしない。

「ねー、ちさと・・・。ちょっと起きてよ」
「むぁいちゃん・・・」


泣きすぎて真っ赤な目で、ぶっさいくな顔で眠りこける千聖。
そのちっちゃい唇が、寝言で私の名前をつぶやく。・・・舞の夢、見てるんだ。
そう思ったら何かムズムズしてきて、私は千聖に顔を近づけた。

1.本妻からのキッスで起こすでしゅ
2.なまいきなたゆんたゆんをたゆんたゆんしてやるでしゅ
3.何か大事なことを忘れてる気がするでしゅ


3かな

3で

3


――んん?

唇に唇をくっつけようかという瞬間、私は何か引っかかって、小首をかしげた。
何か、とてつもなく大切なことを忘れている気がする。
千聖に関係あることで、すごく重要なことで、今なんかおかしなことになってるのも、それが原因だったような・・・


「・・・・あっ!!!」

突然、私の脳裏をよぎった出来事。
そうだ、アレだ。あのことだ。目ざめのキッスなんてやってる場合じゃない。


「千聖、千聖!起きて!ちょっと!!!」

私は千聖の胸倉をつかんで、乱暴に揺さぶった。


「んー?んん・・・やだ」
「やだじゃないでしょ、起きろ!思い出した、この浮気者!」
「・・・・・・んえ」

耳元でそう怒鳴ってやると、ようやく千聖はまぶたを持ち上げた。
そのまましばらくあほの子みたいな表情で私の顔を見ると、突然目を見開いて、「フガフガフガフガフガフガ」と騒ぎ出した。


「うるっさい!ちょっと、話がある!座れ!」
「フガフガ舞ちゃんフガ赤ちゃんフガ幼児フガフガロリ舞」

なぜか、ケータイをもって誰かに連絡しようとする


「ちょっと、意味わかんない!そんなの後!大事なこと聞くから、まじめに答えて千聖!」


・・・千聖、本当に、みやびちゃんと付き合ってるの?」


1.リ ・一・リ<う、うそれす
2.リ ・一・リ<ほ、ほんとれす


1w


ここは1になるでしょう
嘘つく余裕はないでしょう

1w


「う、うそれす」
「・・・え、何?聞こえない」
「だ、だから!あれは嘘!ごめん!だって、何かもうわけわかんなくて・・・ごめん、舞ちゃんっ」

みるみるうちに、千聖の顔がまた崩れだして、小さい子みたいにワーワー声を上げて泣き出した。


「そ、そんなに泣かなくても・・・どうしたの?」
「ううう・・・だって舞が、舞が戻ってきてくれて・・・ちさとのせいでこんな・・・うわーん」
「な、何のことかよくわかんないけど、とにかく、舞の重要性に気づいたなら許してあげる。愛しちょるよ、ちしゃと♪」
「舞ちゃあん!」
「もー、泣くなよ!それ以上目腫れたらどうすんのっ」


千聖はちょっぴり見栄っ張りのうそつきで、浮気者で、単純なくせに難解で。
そんなめんどくさいやつのこと、舞以外が受け止められるはずないんだって、わかってたけど、千聖もやっとそれがわかったのなら素直に嬉しい。


“うふふ、よかったでしゅね。あめふってじたかまたかふがふがふが”


「・・・ん?」


ふと、やけに幼稚っぽい自分の声が、頭の中に響いたような気がした。


「むぁいちゃぁん・・・うえええん」
「あー、わかったよ、もう!何なのこれ、いったい」


その声がいったい何だったのか。
数十分後、部屋に押しかけてきた舞美ちゃんたちからこんこんと説明を受けるまで私は知るすべもなく、恐ろしくぶちゃいくな顔で泣き続ける千聖の背中を撫でながら、小首を傾げ続けるはめになったのだった。



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