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触りあう、と言ってみたものの、人の体にエッチな目的で触るということにとまどいが残っていた。
千聖の胸に手を置いたまま、引っ込めることも動かすこともできない。
私は別にレズっこじゃない(多分)から、女の子としての本能で、触るより触られたいのかもしれない。
「ん・・・」
胸元でムニムニと動く千聖の手は、小さなおわんみたいな形をしていた。これが私の胸の形なんだと思ったら、急に体が熱っぽくなってきた。
「愛理、愛理。」
千聖のこげ茶色の瞳が、私を映したままあやしく濡れ光る。
「ち、千聖待って。私も触るから」
このまま一方的に触られたら、どうにかなってしまいそうだった。
慌てて千聖の胸をギュッと掴むと、小さな悲鳴をあげられた。
「あ、ご、ごめん。私加減がわからなくて。」
大きい胸だから強くしても大丈夫かと思っていたけれど、そういうものでもないらしい。
撫でるように手を這わせると、千聖はヒクンと喉を鳴らして目を閉じた。
そのまましばらく、お互いに無言で胸を触りあった。
千聖の胸は、本当に大きい。
私のは千聖の手の中にコロンと収まっているけれど、千聖のは私の手から若干こぼれ落ちている気がする。うらやましい。
「ん、ん」
「ハァ・・・・」
気持ちいい。頭がとろけて、体を甘い倦怠感が襲う。想像以上の行為だった。
千聖の顔を盗み見ると、熱を出した子供のような表情をしていた。
前の千聖は何かに夢中になるとよく口が半開きになっていたけれど、お嬢様になってからこんな顔を見せたのは初めてかもしれない。
私もきっと同じような顔してるんだろうな。

2人分の息づかいが、狭いトイレの中の空気を篭らせる。こんなところを見られたら大変なことになるのはわかっているはずなのに、もういいよと言い出すことができない。
「愛、理。まだ、したい?」
たどたどしい千聖の問いかけに、反射的にうなずいてしまった。
「わかったわ。愛理が望むのなら、私」
「きゃああ!?」
いきなり、千聖の指がスカートをくぐって私の下着に触れた。
何をするの、千聖。
「大丈夫。私もえりかさんに・・・・・ってもらったから。」
小さい身体が、力いっぱい私に抱きついてきた。
「待って、千聖待っ」
千聖のベビーコロンの香りがふわりと広がる。体が金縛りにあったように動かなくなってしまった。


“大丈夫、指をこうして”

“入れなくても”

“もう、・・・・・てるから、愛理大丈夫よ”



千聖の手が信じられないことをしている。





やめて。

やめないで。
どうしよう。気持ちいいよ。

「あ、あぁあ」

千聖の声が遠く近く、反響しながら頭を駆け巡る。
どうして。
千聖はお嬢様で、何にも知らなくて、
これから一緒に覚えて行くはずだったのに。

“愛理も・・・・・が・・・・いいのね 千聖と一緒ね”

「っ!んっ」
私が甘かった。
えりかちゃんがどれだけのことを千聖に教えたのかわからないけれど、千聖は私なんかよりもずっと女性として開花していた。
とても触り合うなんてできない。千聖の背中にしがみつく。


「千聖ー?愛理ー?」
「2人ともいないのかなぁ」
「マイちょっとそこのトイレ見てくる・・・・」

どこかから皆の声が聞こえたような気がする。

でももうどうでもいい。頭がぼんやりしてきた。
衣装を着けたまま、下着をつけたまま、狭いトイレの個室で私は何をやっているんだろう。耳鳴りがはじまって、涙がこみあげてきた。
この先に、何が待っているんだろう。

“愛理、可愛い。好きよ”


カフェオレみたいな色の首筋に顔を埋めて、私は完全に千聖に身を委ねた。




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