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「「「「「「「トリック・オア・トリートッ!!」」」」」」

『お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ』の声で始まったハロウィンパーティー。
場所は私達寮生がお世話になっているお嬢様の家の空き部屋。っていうか空き部屋がある
のがすごいよね。改めてお嬢様の家のすごさを感じてしまう。

「ち…お嬢様。お料理とお菓子をお持ちしました」
「ありがとう、め…村上さん」

めぐが持って来てくれたのはもちろん全てかぼちゃが使われた料理とお菓子。……と思っ
たんだけど

「……するめいかにチー鱈。サラミまであるんだけど」
「そ、それは…その……」
「はっは~ん。この後に来る予定だもんね」
「ま、舞ちゃん! べ、別にみやの為に買って来たわけじゃ」
「あ、夏焼さんの為なの? 個人名出さなかったんだけど」
「くっ!」

そう。私達寮生だけでなく生徒会メンバーの二人に新聞部の二人。あと……個人的にはご
遠慮願いたかった嗣永さん達三人組(通称・ももち軍団)が来る予定になっている。
……お嬢様には内緒だけどスペシャルゲストも招待してあるんだよね。

「千聖お嬢様。ご学友の方達をお連れしました」
「「「「「「「お邪魔します」」」」」」」
「まぁ、皆さん。今日はどうもありがとう」
「こちらこそ呼んで頂きありがとうございます」
「うわっ! 本当にメイド服着てる……」
「ちょっとっ! 退かないでくれる?!」

一気に賑やかになる部屋。
皆が来たからめぐは持ち場に戻ろうとしたんだけどお嬢様がこの部屋に留まる様に命令さ
れちゃって。夏焼さんもめぐを離す気はないみたいでがっちり腕を掴んでいる。
……そしてそんなめぐを睨んでいる菅谷さんがいることに夏焼さんは気付いていない。

「なかさきちゃん。この衣装どう?」
「どうって……」

外見は大人。中身は子供。その事を知っている生徒がはたして何名いるんだろう。
う~~ん。案外、先生方も含めて全員知っていたりするのかな。

「ねぇ、どう?」
「熊が熊の衣装って……捻りも何にも無いんだけど。どうせ嗣永さんが「くまいちょー良
いよ。すごく可愛い♪」とか言ったんでしょ」
「なかさきちゃん、すごい! 何で分かったの?」
「……友理奈ちゃんは何で分からないの?」

友理奈ちゃんにばれない様に小さく息を吐いて辺りを見渡す。
清水先輩と須藤先輩は料理とお菓子に夢中。嗣永さんは徳永さんに可愛いアピールをして
ウザがられてる。……良かった。あんまり心配はしてなかったんだけどお嬢様の家に来る
のが初めてで緊張するって言っていたから。

「これ…すごく美味しいとゆいたい」
「ちょっとまあさん! 一人で食べちゃったの?!」
「ねぇねぇ、もも可愛いでしょ~ だから~~」
「ウザい。本気でウザい!! 絶対あんたの記事なんか書かないし」

……羽目を外しすぎじゃないですか? まぁ、いっか。
ふとお嬢様と目が合う。お嬢様は私に微笑みながら私達の元へとやって来た。

「まぁ。大きな熊さんは熊の衣装なのね。とってもお似合いだわ」
「あ、お嬢様。ありがとうございます」
「フフフッ。楽しんでいってね」
「はい。楽しんでいきます」

どうやら一人一人に声を掛けられてるみたい。
慣れ…というかもう習慣付いてしまっているんだと思う。海外にいる事が多い旦那様の代
理として傘下のグループが開くパーティーに出席される回数が増えたもんね。

「なっきぃ。……ちょっと良い?」
「あ、うん。すみません、少し外しますね」
「いいのよ。お気になさらないで」

私は愛理に呼ばれてお嬢様を気にしつつ部屋の隅へと移動した。
友理奈ちゃんがいるから全然平気だと思うけど。

「明日菜さんから連絡が来たよ。お屋敷の別室に着いたって」
「了解。それで……首尾の方は?」
「上出来だって。ケッケッケッ。お嬢様、どんな顔されるかなぁ」
「キュフフ♪ 楽しみだね」

愛理と別れてお嬢様と友理奈ちゃんの元へ戻る。

「なっきぃ。愛理は何て?」
「明日菜様がお戻りになられたそうです」
「そうなの? 朝に屋敷を出て行ったからてっきり参加しないのかと…」
「愛理が言うには明日菜様も今日を楽しみにされていたそうですよ」
「……明日菜は本当に愛理が好きね」

少し拗ねられたお嬢様。それを見て私と友理奈ちゃんは苦笑いする。

「……お二人共、何か可笑しくて?」
「いいえ。可愛いなと思っただけですよ。ね、友理奈ちゃん」
「そうそう。お子様だなぁって思っただけですよ」
「大きな熊さん? お子様とは聞き捨てなら無いわ」
「え、いや、その……」

お嬢様に詰め寄られてたじろぐ友理奈ちゃん。その時タイミング良くドアが開いた。

「お姉様」
「あら、明日菜。お帰りなさい……って舞波?」
「久し振り、千聖。…きゃっ!」

明日菜様の後ろから現れた舞波さんに抱き付くお嬢様。
舞波さんは驚かれながらも優しく微笑んでお嬢様を抱きしめ返した……のですが

「ち、千聖。く、苦しい……」
「あ、ご、ごめんなさい。嬉しくて…つい」
「あの、お姉様。もう一人いるんですが」
「もう一人?」

明日菜様に促されておずおずと出て来たのは天使の衣装を着た女の子。
お嬢様の前に立ち可愛くお辞儀をすると

「とっと・あ・とっとーーッ!!」
「か、可愛い~~」×16
「っていつの間にッ?!」

気付けばお嬢様の周りには寮生を始めこの部屋にいる全員が集まっていた。
で肝心のお嬢様はというと……目を見開いたままの放心状態。

「ケッケッケッ。大成功だね」
「あ、愛理?! これは一体…」
「めぐから旦那様が一時帰国されるって話を聞いてね。それならドッキリを仕掛けようっ
て話に発展して明日菜さんに協力して頂いたんです」
「あ、明日菜が朝からいなかった理由って…」
「ごめんなさい、お姉様。この為です」

愛理と明日菜様がお嬢様に説明をしている間、私達は天使…正確には天使の衣装を着たお
嬢様のお妹様に夢中。

「とっと・あ・とっとーーッ!!」
「ほ、ほんと可愛い~~」×14
「グフフ。私は悪戯されるよりむしろ悪戯し「栞菜。その後を言ったら……分かるよね」
「じょ、冗談だよ。そんな怖い顔しないでよ、めぐ」
「じゃあ、あっちにお菓子があるから一緒に食べよっか」
「あっあとーー。まーみ」
「へっ? 今……」
「まーみ。えい。めく。なき。あーい。かにゃ」

お妹様は私達を一人ずつ指差しながら名前を呼んでいく。
その姿が本当に可愛くて栞菜が気持ち悪い笑みを浮かべていたのだが……

「おねえちゃま♪」
「「「ッ!!(ピクッ)」」」
「まーおねえちゃま♪」

私、めぐ、栞菜の三人は唖然とした……がすぐに理解する。

「舞ちゃん。……策士だね」
「聞き捨てならないでしゅね。何の事でしゅか?」
「語尾が『でしゅ』になってるよ。図星って事だね」
「だ・か・ら・何の事でしゅか?」
「『お嬢様、ゲットだぜーッ!!』の為にこんな小さくて可愛い子に取り入るなんてね」
「栞菜、その言い方は語弊が生じましゅよ。舞は手紙を送ってただけでしゅ」

まさに一触即発の状態になり他の皆はその雰囲気をよんで(珍しくみぃたんも)静かにそ
の場を離れていく。で取り残されているのはお嬢様とお妹様なんだけど

「けんきゃだめーーっ!」
「「「「「えっ?!」」」」」
「けんきゃだめ。なかっくするの!」
「け、喧嘩なんてしてないですよ」
「そ、そうですよ。ほ、ほらお菓子を食べに行きましょう」

めぐ達三人は泣きそうになっているお妹様を連れてテーブルへと向かう。
そんな三人を見て私とお嬢様は顔を見合わせて小さく笑った。

「じゃあ、私達も行きましょう。私、お腹が空いてしまったわ」
「はい。お嬢様」

並んで歩き出す私とお嬢様。そういえば全然料理とお菓子を食べていなかったっけ。
あ、因みに衣装はというと私が悪魔でお嬢様がお妹様と同じ天使です♪


    ∋oノハo∈
   ィ'~リ* ・一 ・リ、<Happy Halloween♪
  ノツッ⊂ハハつl
   ノツノく___,ゝリ
     (/ (/


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