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街のあちこちに貼ってある、学園祭の立て看板。いよいよ近づいてきた。
今まであの学園の学祭には行ったことがなかったけれど、今年は是非行ってみるつもり。結構賑やかな学園祭と聞いてるので、いろいろ楽しみにしている。
舞ちゃんにも会えるといいなあ。

朝の通学時間、学園の生徒さん達が通っていく。
気付いたんだけど、最近学園の生徒さん達は妙に化粧が濃かったり制服を着崩してる生徒が多くないだろうか。あれはいったい、どうしちゃったんだろう。
化粧が濃いっていうか塗りたくってるような、何だあれは。あんな変な化粧してる生徒ウチの学校では見たこと無いんだけど、あれが今の女子校の流行なのだろうか・・・

そんな事を考察していたら、向こうから舞ちゃんが歩いてきたのだ。
舞ちゃんは変な化粧などしていなかったので、ちょっと安心した。
今日はお一人で登校ですか。

そんな舞ちゃんが珍しく僕を見てくれた。いや、見てくれたというより睨みつけられたように見えた。
なんでそんな怖い表情なんですか・・・
まさか、この間お嬢様と会ってお話ししてたことを見抜かれてるんじゃないか・・・
思わず目をそらしてしまった。

何やってんだ自分!! それじゃ、まるで後ろめたいことがあるみたいじゃないか。
たぶん、彼女は特別な意味があって睨みつけてきたというわけでなく、ただ無表情で僕を見ただけにすぎないんだと思う。
それを睨みつけられたと思ってしまうのは、僕自身の心にやましいと思う気持ちがあるからだろう。

せっかく舞ちゃんが僕を見てくれたというのに、僕自身の問題に起因する自分のリアクションに少し気分が凹んだ。舞ちゃん、ごめんなさい。

そう思いながら舞ちゃんにそっと視線を戻すと、舞ちゃんは少しニヤリと笑ったように見えた。そう見えたのは、気のせいだったのだろうか。
彼女の前では絶対に嘘とかつけないんだろうな。全てを見抜かれるような気がする。


舞ちゃんが行ってしまった後、僕も学校に向かうことにした。

こんな調子では、お嬢様にはあっさりと見抜かれた僕の思いが舞ちゃんに届く日なんてやってくるのだろうか。
歩きながら、とりとめもなくいろいろ考える。
そのうち、それがだんだん妄想に変わっていく。

「こっそりちしゃとと密会とはいい度胸してましゅね」
「そんな・・・違うよ、舞ちゃん」
「何が違うんでしゅか。ちしゃとに手を出したりしてタダですむとでも思ってるんでしゅか」
「手を出すだなんてそんな・・・僕が好きなのは舞ちゃん、君なのに」
「あら、そうなんですか? じゃあ千聖のことはどう思っているの?」
「お、おじょじょ・・・」

そんな妄想劇場を脳内でくりひろげていたら、横断歩道でまた車に轢かれるところだった。
突然、後ろからぐいっと背負っていたカバンを引っ張られた。
目の前数十センチのところを、車が結構なスピードで通り過ぎていく。
助かった。カバンを引っ張られなければ完全に轢かれていた。

「ちゃんと信号を守らないと危ないですよ」

振り向くと、そこにはモデルさんかと見紛うような派手な美人が立っていた。
舞ちゃんたち、特にお姉ちゃんとよく一緒に歩いている上級生だ。ありがとう、あなたは命の恩人です。
そしてその横にもう一人、この子はこのあいだも図書館で見かけた子。えっと、栞菜ちゃん。
ちょっと緊張したような顔で僕のことを見ているけど、この間のことがあるからなのかなあ・・・。

「ありがとうございました。おかげで助かりました」
「いいえ、どういたしまして。ところで、どこかでお会いしたことありましたか?」
「!??」

質問の意味がわかりかねる。そういえば、いつかの朝に僕のことを見ていたことを指してるんだろうか。その時に限らず、朝の通学の時に見かけはするが「会った」というのとはちょっと違うのでは。
そもそも、彼女はどういう意図でもってこの質問をしたんだろう。
だから、答えあぐねてしまった。

「えりかちゃん、遅れちゃうよ」

遠慮がちに栞菜ちゃんが言う。その表情はやはり心なしか眉が寄っているような。

「そうだね。行こうか。じゃあ歩く時は気をつけてくださいね」
「は、はいっ」

栞菜ちゃんからえりかちゃんと呼ばれた美人の上級生。
スタイルのいい長身、ラフな制服の着こなし。ちょっと派手めのメイクに、艶やかな長い髪。
高校生離れ、というか日本人離れしているビジュアルだ。こんな美しい人がこの世に存在するんだなと思うぐらい。
それは、お姉ちゃんとはまた全く違うタイプの美しさだった。
見た目の格好良さだけでなくて、包み込んでくれるようなやさしさも感じられて、こういう人には憧れるなあ。

えりかさん、か。綺麗なお姉さまは大好きです。


「えりかちゃん、あのさ、今の男の子のこと知ってるの?」
「どこかで見たことあるなと思って。通学の途中でたまに見かける」
「そうなんだ・・・それは気付かなかった。いまの子のことなんだよ、このあいだ相談したの」
「えっ!? そうなの? ふーん、なるほどね」
「なるほどって何が?えりかちゃん」
「どうして朝よく見かけるのか分かったってこと。うん、栞菜の話しとつながった」
「それでね、あの子に嘘ついちゃったってことがやっぱり気になって。」
「このあいだも言ったじゃん。そんなの全然気にすること無いって。しかし、舞ちゃんにねぇ、何度聞いてもそれ面白いね。ムフフ、うん、実に面白い。ムフフフフ」

ツボに入ってしまったのか笑い出したえりかちゃんを見ていたら、なんだか安心した。
やっぱりえりかちゃんは私のお姉ちゃん。とっても頼りにしてる。




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作者の備忘録 この時点での生徒さん達の面識

リl|*´∀`l|<朝たまに見かけるのはそういうことですかククク
从・ゥ・从<その子からプレゼント貰った ・・・ってことは
ノソ*^ o゚)<ん~ 全然そんな男子知らないし~ みたいな ははっ ----  ----
州´・ v ・)<?? でも、どこかで見たことがあったような・・・
リ*・一・リ<その方は舞の事をお慕いしていらっしゃるのよ(キリッ
(o・ⅴ・)<ちしゃとのこと舐めるように見やがって この(自主規制)が!
ノk|‘-‘)<舞ちゃんのこと聞かれたけどとぼけておいたかんな
川*^∇^)||<??