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今日は歌やダンスのレッスンではなくて、写真を撮影してコメントや絵を入れたりする仕事がメインだった。
終わったらそのまま解散でいいと言われたから、私は待ち時間千聖の隣に座って小声で話しかけた。
「どうせならこの後買い物行かない?今日の仕事そんなに時間かからなそうだし。お昼前に終わったら、ランチもできるよ。」
「今日?」
千聖は目をパチクリさせて首を傾げた。
「あ、予定ある?」
急だったかな。せっかくの千聖からのお誘いだったから、ちょっと舞い上がってしまったかもしれない。
「いいえ。そうじゃないのよ。ただ、」
千聖は言葉を切って、少し視線を下げた。
「何?言って、千聖」
顔を覗き込むと、心なしかほっぺたが赤く染まっている。
「あの、私ね、ずっとずっと愛理を誘おうと思って、でもなかなか言えなかったの。だからこんなに早く2人で遊べると思ったら、何かびっくりしてしまって・・・」
「え・・・・」
「だからね、今日付き合ってもらえるならぜひ。お願いしたいわ。」
潤んだ黒目がちの瞳と視線が絡んで、自分の顔がカーッと熱くなるのがわかった。
「じゃ、じゃあ今日にしよう。やったね!イェイ!どこにしようか」
変なテンションになりかけたところで、千聖に撮影の順番が回ってきてしまった。
「後でね。」
小さく手を振って、小走りに部屋を出て行く千聖。舞ちゃんと2ショットの撮影らしい。
仲よさそうに腕を組んで去っていく姿を見送った。
何か嬉しいな。千聖がそんなに私と遊びたがってくれてるなんて。
今のうちにいろいろ回る店とか考えておこう。

「セイセイセイ、ハードレズ、フォー」
いきなり、背中にヒップアタックをかまされた。
「古っ!・・・・じゃなくて、なーに?えりかちゃん。」
満面の笑みのえりかちゃんが、私の隣に腰を下ろした。
今日はテンションの高い日なのか。
すごいニタニタしてる。こういう顔をしているときは要注意だ。
「見てたよー、愛理。千聖と見つめ合って何赤くなってたのかなー?」
「ええ?別にそんなことないけど。」
・・・いや、なってたけど。

「もうすっかり愛理も千聖のとりこだねえ。たしかにハマるよね、千聖のおpp」
「もーう、あのね、違うの。そうじゃないんだってば。私と千聖は純粋な仲良し。」
これは嘘じゃない。あの一件以来、私達はそういう関係を自然に解消していたから(もちろん教えてもらったことはしっかり云々)。

「たまには2人っきりで遊びたいから、その話してただけだよ。」
「ふん?まあ良いけどね。でもさその計画、栞菜の耳にでも入ったら多分私も行きたーい!ってなるんじゃない?愛理達、大体いっつも3人でいるんだし」

そう、それだ。
私はできれば、今日は千聖と2人ですごしたい。
別に栞菜がどうとかいう問題じゃなくて、単純に私と千聖のこととしてそう思っている。
でも栞菜はきっとそういうの納得してくれないだろうな。
梨沙子と私が2人で遊ぶっていう時も少し寂しそうな顔をするぐらいだ。

まだ親密になって日の浅い千聖が絡んでいるとなれば、余計に面白くないんじゃないかな。
栞菜は一人っ子で、人との距離感が掴み辛いらしい。それでいつも、必要以上に孤立することを恐れている。
これが仲間はずれとは違うということを伝えられるほどまだ私は大人じゃないから、卑怯かもしれないけれど、このことはなるべく栞菜の耳には入れたくなかった。
チラッと栞菜の方を見ると、なっきぃと文庫本を見せ合って笑っている。

こっちの話には注意が向いていないみたいだった。

・・・女の子の3人組って難しいな。

「まあまあ、梅さんは別に誰にも言いませんよ。いいんじゃない?誰が誰と遊んだってさ。
エンジョイだよエンジョイ。
・・・あ、でもね愛理。愛理が気にしなきゃいけないのは栞菜だけじゃないと思うんだよね。」
「え、それってどういう」
「面白いから言わなーい」

喋るだけ喋ったら、えりかちゃんはポンポンと私の肩を叩いて舞美ちゃんの方へ戻ってしまった。

「何だよー・・・」
えりかちゃんの意地悪!



*******



「えりめ。危うくばれるところだったじゃないか!」

「ほんとだよー」

「でもちっさーも愛理もなかなか行き先決められないみたいだね。」

「よし、なっきーいい作戦を思いついたよ。みぃたん耳貸して。」

「・・・・えー!ウケる!それで行こう!頑張ろう!」

「キュッフッフ」

「ふっふっふ」




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