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今日から茉麻ちゃん生徒会長時代(お嬢様高1)に入ります
本編もこの時間軸で
舞美ちゃんたち世代はちょこちょことお口やお顔を挟む事となります

進路は
舞美→系列大学の体育学部
キャプ→系列大学の社会学部
えりかちゃん→系列の服飾専門学校
ももちゃん→系列大学の教育学部



「おかーさん、朝ごはんご飯まだー?」

お茶碗片手に、炊飯器の前に立つと、調理中のお母さんが目を丸くして振り返った。

「え・・・ちょっとアンタ、大丈夫?今食べたところでしょうが」
「へ?本当に?」

そう言われてみると、確かにスカートがきつくなってる感じはする。
持ってるお茶碗も、どう見ても使用済み。

「あはは・・・ボーッとしてた。
どうもさっきから、胃に鈍痛が走ってると思ったら」
「まったく・・・しっかりしなさいよ。今日は大事な日なんだからね」
「はぁーい」

部屋に戻って鞄を取り、またリビングを通って玄関へ向かう。

「茉麻。」
「ん?」
「はい、これ!」

お母さんが手渡してくれたのは、いつものとは違うランチボックス。

「前からリクエストしてた、ベーグルのサンドイッチ。お昼にそれ食べて、頑張ってきなさい!」
「お母さん・・・」
「しっかりね、次期生徒会長さん!」

その声に後押しされるように、私はシャキッと背筋を伸ばして家を出た。
4月某日。少し肌寒い空の下、バス停を目指して歩いていく。
道すがら、昨日散々読み返したメモを取り出して、また目を通す。

「・・・前年度、生徒会長の矢島舞美さんより指名を受け、本日より私、須藤・・・ああー、大丈夫かな、本当に!」

私の大きな独り言に、すれ違った猫がビクッと反応した。・・・ごめんね、いろいろと余裕がないもので。

*****

“茉麻、次期生徒会長は任せたよ!あははは”

唐突にこんな連絡を受けたのは、昨日の夜のことだった。

矢島舞美。前年、前々年と生徒会長として、うちの学校を率いてきた、(いろんな意味で)伝説の人。
難関といわれる系列の大学の中でも、1番の狭き門と言われている体育学部に進学した今でも、彼女は中・高等部の生徒たちに、絶大な支持を受け続けている。


うちの学校の生徒会は、代々、前任者が後任を決めるしきたりとなっている。
副会長だった佐紀ちゃんは、愛理を指名した。
もう一人の副会長は、前年度と同じくなっきぃが引き受けた。
前年、愛理がやっていた会計は、補佐だった栞菜へとつつがなく引き継がれた。
書記はえりかちゃんから、千聖お嬢様へと引き継がれた。
・・・まあ、この流れで、自分が生徒会長になるかもしれないっていうのは、うすうす気がついていたんだけれど・・・それはあまりにも唐突だった。

もちろん、引き受けはしたけれど。・・・明日生徒会のみんなに、報告しないと。なんて思いながら。

“ほんと、突然でごめんね!”
「いえいえ。もしかしたらこうなるかもって、思ってたからね」
“でね・・・実は、明日全校生徒に向けて、このことを発表してほしいんだ”
「・・・・・・は?」
“ごめん!実は忘・・・いや、ずっと言いそびれてて!
もうすぐ5月なんだから、今月中に引継ぎを完了させなさいって言われてたのね。
で、明日のお昼休みに発表するって、先生方に伝えてしまって・・・”
「舞美ちゃーん・・・」

というわけで、急遽スピーチ用の原稿を作った私は、緊張感いっぱいのまま、今学校へ向かっているというわけだ。
もう、舞美ちゃんたら!

基本的にはしっかり者なんだけど、時折こうやってとんでもないミスを犯す、なんとも危なっかしい人だ。
昨日のうちに思い出してくれただけでも、不幸中の幸いと思うしかない(なっきぃあたりがせっついたのかもしれないけど)。

しばらくすると、バスが到着した。

「まーさ!」

乗り込んですぐ、奥の席から元気な声に迎えられる。

「・・・梨沙子、2人がけは独占しちゃだめだよ」
「まあ、空いてたんだし、いいじゃん!隣来て!」

私と梨沙子は、わりと近いところに住んでいる。
電車で言うと、1駅離れた場所。バスで言うなら、4個停留所を挟んだところ。
そんなわけで、こうして朝、バスの中で会って、ご一緒することがしばしばある。

「まーさ、何かあったの?」
「ん?・・・何で?」
「怖い顔してる」

――ええ、ありましたとも。それこそ、朝ごはん食べたか忘れちゃうぐらい、衝撃的なことがね!

でも、これは機密事項。優しい梨沙子の、お心づかいはありがたいけれど、打ち明けるわけにはいかない。
守秘義務を遵守するのも、生徒会長としての重要な心構えなのである!(キリッ)

「大丈夫、なんでもないよ梨沙子!心配してくれてあr」
「あ、そーだまーさ。
せーとかいちょー就任おめでとう!昨日愛理からメールで聞いてさ・・・茉麻?」

私は盛大に椅子からズッこけ、梨沙子の足にしがみついた。

もー、頼むよ、舞美ちゃんったら!順番が違うでしょーが!



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