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「素敵・・・・とっても綺麗ね。」
「千聖。ちょっとまだ早いんだけど、あとでおやつにね、」
「んー・・・」
お目当てのお店に着くと、千聖は目を細めてアクセサリーに見入ってしまった。しょうがないなあ。
私も少し千聖から離れて、新作が置いてあるスペースに移動した。
全部一緒に見て回るんじゃなくて、同じ店にいて各々好きなものをチェックするのはちょっと新鮮だった。
千聖のこういうところは男の子っぽくてあっさりしてて付き合いやすい。

「うーん・・・今回はイマイチだ。」
私の好みより宝石が大ぶりだったり、デザインは可愛いのに色石が気に入らなかったり。
栞菜や梨沙子にも、一緒に買い物に行くと「愛理って本当妥協しないよね。」と言われるぐらい、私は結構お財布のお口が固い。
違うお店でまた探そうかな、と思っていたら後ろから千聖がひょっこり顔を出した。
「それ、可愛いわね。愛理に似合いそう。」
「本当?私あんまり赤い石って身に付けたことないんだ。これピンクだったら欲しかったんだけど。」
私が手にしていたのは、キャンディをモチーフにした小さめのネックレスだった。ガーネット(もちろん偽物だけど)とジルコニアがストライプになっていて、形は可愛いけれど色があんまり好きじゃない。
「愛理は肌が白いから、華やかな色が映えると思うの。うらやましいわ。」
千聖はうらやましそうな顔で、私の首筋に触れた。
前の千聖も自分の肌の色を結構気にしてたけど、お嬢様になってからはよりコンプレックスになっているらしい。でも千聖は肌質自体が綺麗だし、色だって神秘的っていうかエキゾチックだと思うんだけどな。
「私なんてさ、白すぎて血管が透けて気持ち悪いって弟に言われるよ。色白も考えものだよー」
「そうかしら・・・」
なんだかしょんぼりさせてしまったみたいだ。今のじゃフォローにはならないんだ。うーん難しい。

「あ、そうだ!千聖、じゃあね、お互いに似合いそうだなって思うネックレスを選ばない?それをあとで交換するの。」
「愛理が、私のを選んでくれるの?」
お、乗ってきてくれた。
「人に選んでもらうのって楽しくない?さっき千聖が、私に赤い石似合うって言ってくれたの新鮮だったし。」
「いいわね。何か楽しそう。」
笑顔が戻ってきた。よかった、やっぱり千聖には笑っていてほしい。

「じゃあ、10分ぐらいしたらレジでね。予算は・・・・」

とは言っても、そんなに広いお店じゃないからすぐに遭遇してしまう。
「何だよー見るなよぅ。」
「ふふ、愛理こそ。」
なるべく千聖の手元を見ないようにして、10分間じっくり選んだものをレジに持っていった。

「後でみせっこしようね。」
エスカレーターを降りたところに、ゲームセンターがあった。
「あ・・・・千聖。プリクラ撮らない?」
「プリクラ。」
「2人で撮ったことなかったから。いっぱい撮って、キュートの皆にあげようよ。」

何個か機種をハシゴして、出来上がったものをハサミで切っていく。
「何かユニットみたいだね。」
今日の私たちの服装は、ちょっと似ていた。
千聖がスカイブルーのキャミワンピにストール、私はフリンジのきいたレモンイエローのワンピースに白いボレロを合わせている。
「本当にユニット組めたらいいのに。」
「そうね。」
和やかに話しながらプリクラを分け合っていたら
「ねえ、ちょっと。」
いきなり後ろから、肩を叩かれた。
知らない男の人・・・大学生ぐらいの2人組だった。
「何か2人とも可愛いと思って見てたんだけど。とりあえずプリクラ撮ろうよ。」

うわぁ。なんなの。気持ち悪い・・・。ロリコン?
いかにも遊びなれてる感じのチャラチャラした人たちで、私は思いっきり苦手なタイプだ。
「いえ、いいです。ちょっと急ぐので・・・」
「いいって?OKってことだよね。よーしじゃあ撮ろうか。ちっちゃい方の子、めっちゃ震えてるじゃん。可愛いね。」
「あのっ!本当に困ります・・・」
千聖の方を見ると、ものすごく引きつった顔で泣きそうになっている。どうやら男性は苦手みたいだ。
これはもう大人に助けを求めるしかない。千聖の手を握って、カウンターに走り出そうとしたその時だった。

「いいじゃん一枚だけでいいからさ・・・・ってあれ?ちょ、何っ」

いきなり、2人組の体が後ろのプリクラに吸い込まれていった。

「え・・・」
「千聖!行こう!」
何が起こったのかよくわからなかったけれど、とりあえず急いでその場を離れることにした。


*******


「ねぇんお兄さんたちぃん、あんな小娘たちよりぃ、私たちとぉん、プリクラをぉおん」
「キュフフフン♪」
「うわっ怖っ!」


「やったー撃退成功!」
「舞美ちゃん・・・でもなっきぃは悲しいよ。キュフフ・・・一応アイドルなのに怖っ!て。こういうのって試合に勝って勝負に負けたっていうんだよね。」
「まあしょうがないじゃないか!うちらフリフリドレスにグラサンでどう見ても不審者だし!とか言ってw」
「みぃたんが選んだんじゃないかー!」



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