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千聖ママ手作りのチョコクレープを完食して、学校の友達、えりかちゃん、お母さんにメールの返事を打って、短編小説を一つ読み終わっても、まだみぃたんと千聖はドタバタしていた。

「い・・・いいかげんに観念しさなささいよね。そのモサモサした乳飾りを脱いでくれるだけでいいんだよ。大人しくしてればすぐに終わるよ。悪いようにはしないさゲヘヘ」
「嫌ですっもうあきらめてください!私これ脱いだらむ、胸がほとんど見えてしまうんです。そんなのいやです!」
「いやよいやよも好きのうちとかいってw」
さっきまで美少女仮面とか言ってたみぃたんは、もはや卑劣な痴漢キャラに成り下がっていた。

2人ともハロプロ屈指のアスリート系だけあって、緊張感漲る試合展開になっている。パワーとか総合面でいったらみぃたんが有利なんだろうけど、千聖も小柄な体を活かしてうまくみぃたんの魔手をかわしている。

「ちっさー、・・・私となっきぃがちっさーの顔にお化粧したのまだ見てないでしょ?早く見たくない?」
「え?お化粧・・・・」
「シャー!」

みぃたんは千聖が自分の顔に手をやった瞬間、足払いをかけて千聖をベッドに倒した。
なんて卑怯な!
「いーやー!」
「よしっ外したぁ!・・・なんだー別におっぱい全開じゃないじゃないか!チッ。ちょっと谷間が見えるだけだよー泣くなよちっさーw」



みぃたんて、みぃたんて・・・・

私は柿の種をカ゛ーッされたあの感触を思い出して、無意識に喉を押さえていた。



「み、みぃたんもう気が済んだでしょ。千聖にメイク見せてあげようよ。千聖も、泣かないで?せっかくの可愛いメイク崩れちゃうよぅ。」
グスグス鼻を鳴らしている千聖の目元をハンカチで押さえて、みぃたんの大きな鏡台の前に連れて行ってあげた。
「どうかな?」

「まあ・・・・!」

千聖は鏡の前で口を押さえて立ち尽くした。


口元は濃い目のグロスをちょこんと乗せるだけで、とにかく印象的な目元になるように、目じりを中心に強くラインを入れた。
人懐っこい小犬顔を子猫っぽく変えたつもりだったんだけど、これは結構いい感じかもしれない。
茶色っぽい瞳と黒で統一したアイメークのコントラストが絶妙で、小さな魔女って雰囲気だ(自画自賛)。
さっきみぃたんに泣かされたせいで、目の縁が赤く潤んでいるのも色っぽい。

・・・まあ、このメークを考案したのはみぃたんなんだけどね。
あんなにめちゃくちゃな性格のくせに、おいしいところはちゃっかり持ってっちゃうんだから!


「千聖?気に入らない?」
私は鏡に向かったままボーッとしている千聖に声をかけた。

「えっ!・・・いえ、違うんです。何だか、私じゃないみたいで・・・すごい・・・お2人とも、ありがとうございます。」

ひかえめに笑って、千聖はいとおしそうに自分の頬を撫でた。

「よかった。そんなよろこんでもらえたなら、今日来たかいがあったよ。じゃあなっきぃはそろそろ」

すっきりした気分で、私は手持ちのメイクボックスとよっこらしょと持ち上げた。


「・・・?なっきぃ何言ってるの?このまま無傷で帰れるとでも?」
「うふふふ、次は早貴さんの番ですわ。」

え、だって、今日なっきぃはメイクさんとして

「ちっさー!」
「うひゃ!」

すごい速さで私の背後に回った千聖が、ギュッと抱きついてきた。
私の動きを封じたまま、ベッドに腰を下ろす。
これが私より大きい男の人とかならドラマのラブラブシーンみたいでかっこいいけど、ちっちゃな千聖じゃまるで即席空気椅子だ。

「じゃあー、どれにしようかちっさー。この血塗られたマリアの罪の十字架風メイクっていうのはどう?」
「あら、早貴さんに似合いそう。でもこっちの、片翼の子羊達の惨劇の薔薇のミサ風っていうのも素敵だわ。」

開き直った千聖は、すっかりみぃたんの味方についてしまった。


「さあ、なっきぃ~・・・・」
「ふふふ、私たちと一緒に、堕ちていきましょう。」



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