岡井ちゃんが階段から落ちた まとめサイト2(予定地)
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岡井ちゃんが階段から落ちた まとめサイト2(予定地)
ja
2014-06-13T17:49:06+09:00
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お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 131
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「遅い!!」
店のドアを開けるやいなや、僕の耳に大きな声が飛び込んでくる。
その声がした方向を見ると、いつものテーブル席には既に3人の方が陣取っておられた。
もぉ軍団が勢揃いしているのか。
なんでまた今日のこのときに限って・・・
果たしてそれは僕にとって“吉”なことなのか、はたまた“凶”となるのだろうか。
まぁ、珍しくここに来ている梨沙子ちゃんを見て、そこだけは救われるような思いを感じたんだけど。
りーちゃん・・・ 何というその可愛らしいお姿。こんなときじゃなければ僕は思う存分その姿を・・・(←)
足取りも重く、軍団の人たちが座るテーブルへと歩を進める。
僕の姿を認めるとミョーに楽しそうになったように見える桃子さん。
いじっているスマホに目を落としたままの梨沙子ちゃん。
そして、腕組みをして真っ直ぐに僕を見据えている熊井ちゃん。
&nowiki(){・・・・・怖すぎだろ。}
「突っ立ってないで座ればぁ?」
目の前の現実を見て固まりかけた僕の耳に、桃子さんのぶりぶりとした声がとてもわざとらしく響く。
言われるままに、空いていた梨沙子ちゃんの隣りの席に座った。
(ずっとスマホに夢中のりーちゃんは無反応)
そんな緊張気味な僕のことを、大きな熊さんがジロリと見下ろしてくる。
そして掛けてきたその声はといえば、あからさまな詰問口調だった。
「ここに来るだけで何でこんなに時間がかかるの?」
「ご、ごめん」
「最近ホントたるんでるよね。このあいだも席取りをサボってシメられたばっかりなのに、もう忘れたの?」
僕を睨みつけてくる熊井ちゃんの肉食獣を思わせる鋭い眼光。怖すぎる。
「このあいだって、なーにそれ?くまいちょー」
「うん。なんかね、軍団の席取りを勝手に放り出してもつ鍋を食べに行ったらしいんだよね。信じられないでしょ」
「へー、そうなんだ。任務放棄とか、そりゃーくまいちょーがお怒りになるのもごもっとも!」
「そんなことがあったばかりなのにさー」
喋っているうちに自分の言った言葉で感情が高ぶっていく大きな熊さん。
僕にとって状況は悪化の一途だ。
「その物覚えの悪さはなん
2014-06-13T17:49:06+09:00
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お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 130
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彼女の言ったことを推し量っている僕に、続けて彼女が言った言葉。それは、僕にとって待望の話題だった。
実は、僕はいま愛理ちゃんと話しをしながら、その単語が出てくるのをずっと期待していたのだ。
「舞ちゃんに初めて会ったのも寮だったなぁ」
いきなり出てきたその名前。
僕の心臓の鼓動が一気に高まったような気がした。
「ま、ま、舞ちゃんと!?」
「そうですよー。・・・ん?あれ? 知ってるんですかぁ、舞ちゃんのこと?」
舞ちゃん!
その話し、もっと掘り下げて詳しく聞きたい!
愛理ちゃんは変わらず僕に微笑みを向けてくれている。
むしろ、僕ごときに必要以上とさえ思えるぐらいの笑みじゃないか。
彼女のこの様子なら、いま僕が舞ちゃんのことに言及したとしても話しを弾ませてくれるかもしれないぞ。
だがしかし、その話題に深入りしようということに対して、いま何故か僕の心の中で警報が鳴り響いたんだ。
何故だろう。
どうしてそんな反応が起きたのか、それを説明するのは難しいんだけど。何か本能的なものなので。
この感覚、あれだ。
サッカーをしている時オフサイドトラップを掛けられそうになったときに感じる、あの感覚と同じなんだ。
このわずかに感じる違和感。そこからはもう、嫌な予感をびんびんに感じる。うん、これ、間違いなく危険が迫ってる。
そんな感じで、身構えてしまった僕。
せっかく出た舞ちゃんの話題、もっともっと聞いてみたいとは思うんだけれど、だから反射的に避けざるを得なくなってしまって。
何だろう、この感じ。
今この場の雰囲気に、僕はなんとなーくブラックな空気を感じてしまっていた。
不意に黙ってしまった僕のことを、いま愛理ちゃんはやっぱり優しい微笑みでもって見てくれている。
だが僕には、彼女のその微笑みに何か別の意味が込められているようにも感じられて。
だって、まるで僕の反応を楽しんでいるみたいじゃないか・・・
そう思ったりしてしまうのは、僕の考え過ぎだろうか・・・
そんなことを考えていたら、何かやけに緊張感が高まってしまった僕。
反射的に、慌てて話題を変えてしまった。
違う話しを振ることで、この緊張から逃
2014-06-13T17:43:25+09:00
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お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 129
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学校帰りに女の子とティータイムなんて、夢のようだ・・・
それだけでも望外の幸せなのに、いま僕がテーブルを共にしている人は、あの愛理ちゃん。
信じられないその事実に、もうそれだけで僕の意識は固まってしまう。
まばたきすら出来ないんじゃないかと思うぐらい。
愛理ちゃんの近くでは、僕はいつもこうなってしまうんだ。
遠くで見ている分には、愛理ちゃんと仲良くなりたいな、なんて無遠慮に考えたりも出来るのに。いざ愛理ちゃんを目の前にすると体が固まってしまう。
ま、それも当たり前だ。こんな美少女を目の前にすれば誰だって・・
「はい、カフェリャテ。どうぞ」
「ア、ア、アリガトゴザマス」
ニコニコとした彼女が、緊張の極致にある僕の前にカップを置いてくれる。
僕の目の前に伸びてきた手の、なんとキレイなことか。(スベスベツヤツヤ!!)
この瞬間、僕の意識は吹き飛んでしまったようだ。信じられないほど幸せなこの状況に。
たぶん、これは夢なんだろう。僕がこんな幸せな思いを出来るはずが無いんだから。そう、これはきっと夢の中の出来事・・
すっかり固まってしまった僕。後で思い返してみても、この後しばしの間の記憶が無いのだ。
、、、、、、あの・・・・?」
遠くから声が聞こえてくる。軽やかで耳に心地いい天使のような声が。
フワフワとしたその声が、僕を夢の世界から呼び戻してくれた。
「・・・あのぅ、どうかしましたか?」
ゆっくりと目の焦点が回復してくる。ボヤけていた視界がピントを結び始めた。
その僕の視線が捉えたのは、きょとんとした表情の愛理ちゃん。
夢じゃない!
本当にいま僕の目の前には愛理ちゃんがいるんだ!!
彼女を見つめたまま固まってしまっている僕を見て、小首を傾げた愛理ちゃんが問いかけてくる。
「?? わたしの顔に何かついてます?」
「・・・あ、いや、そうじゃなk亜qwせdrftgyふじこlp;@:!!」
すっかりテンパってしまい、慌てて口走ったそのセリフは自分でも意味不明の早口になってしまった。
「なに言ってるのか分かりませんよぅ(笑」
「あ、あの、す、す、すみません!」
「なんで謝るんですかぁ(笑」
2014-06-13T17:41:07+09:00
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お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 128
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学校帰り、僕はいつものようにもぉ軍団の席取りに向かうべくいつもの道を歩いていた。
途中、とあるパン屋さんの前を通りかかる。
店先に掲げてある黒板。そこに書いてあった商品紹介が目に入った。
「焼きたて 抹茶メロンパン」
これか。熊井ちゃんが言ってたすぐに売り切れになる抹茶メロンパンって。
もうすぐ焼き上がる時刻らしく、それを求める人の列が既に店先に出来ている。
なるほど、確かにとても人気のある商品のようだ。
ちょうどいいや。買って行ってあげよう。
こうやって、たまには恩を売っておかないとね、とかいってw
そう思った僕は、その行列の最後尾に並んだ。
待つことしばし。
お一人様4個限定抹茶メロンパンを無事ゲット。
甘い香りを放つ抹茶メロンパンの入っている紙袋を手にすると、僕は熊井ちゃんにメールを送って報告をした。
(おー、たまには使えるじゃん! 逆に言うとたまにしか使えないってことだけどさ。ま、よくやった。じゃあ待ってるから)
熊井ちゃんからそんなレスが返ってきたとき、店のドアが開き一人の女子高生が足早に入ってきたのだ。
その見慣れた気品ある制服。
入ってきた学園生の姿を見て、僕の体は固まることになる。
その人はなんと、愛理ちゃんじゃないか。
あ、あ、あ、愛理ちゃん!!!?
可愛らしい彼女の姿。
いつものように、僕の体から全ての動きは失われて完全に固まってしまう。
だって、彼女は僕にとって別の世界の人なんだ。僕のような単なるBuono!の一ファンが関わることを許される人では無いのだ。
自主規制モード発令。
一線の向こう側の人の姿を認めたことで、思考までもすっかり停止してしまったが、いやいや、待てよ?
別にそこまでしなくてもいいのでは・・・?
そうだよ、その可愛らしい姿をちょっと目に入れさせてもらうくらいはいいだろ。
愛理ちゃんが間近にいるなんて、こんなラッキーなことはめったにないんだ!
そうと決まれば固まってる場合か、もったいない!!
僕の目の前に愛理ちゃんが現れてくれてるんだ。気持ちを強く持て!
気力を振り絞った僕は、見るだけでも緊張を要するそのあまりにも可愛らしい天
2014-06-13T17:39:01+09:00
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お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 127
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そんなことを考え込んでいた僕だったが、不意に問いかけられたことで顔を上げることになる。
僕に向き直ったお姉ちゃんが、こんな質問をしてきたのだから。
「あなたにも誰か大切な人はいますか?」
いま僕は、佳林ちゃんの感動的な告白を聞いて胸が熱くなっていた。
だから、僕も自分の胸のうちをストレートにさらけ出したい気分になっていたみたいだ。
僕の気持ちをこの人に聞いて欲しい。
彼女のお姉ちゃんである、この人に。
ついに身内の方に対して正式に告白するときが来たようだ。
僕は居住まいを正すと、真剣な態度でもってお姉ちゃんに対して返答した。
「はい。僕にも大切に思ってる人はいます」
「その人とは2歳の歳の差がありますけど。でも、そんなのは関係ないです。それぐらい僕にとって彼女は・・・!!
「そうか。そこまで思ってるんですね」
「はい。僕にとって彼女の存在、それこそが全てなんです」
「ひょっとして、将来のことなんかも考えてたりするんですか?」
お姉ちゃんが真顔でしたその質問。
もちろん僕は舞ちゃんとの将来について具体的なゴール地点まで既にイメージしている。
この機会に、お姉ちゃんには僕の覚悟を知っておいて欲しい。
キリッとした美人顔のお姉ちゃんが僕のことを真っ直ぐに見ている。
そして、佳林ちゃんもいきなりのこの展開に持ち前の好奇心を刺激されているのか、とても興味津々といった様子。
そんな二人を前にして、聞かれたことに答える僕の言葉にも自然と力がこもる。
「はい! 僕にとってその相手は彼女しかいないと思っています。この気持ちは今後なにがあっても絶対に変わりません。それぐらい僕は・・・!」
「そこまで考えているんですか。すごい!」
「はい。僕にとって何よりも一番のとても大切な人とのことですから」
「そうですか・・・ うん、何か感動しました。いつまでも続いてゴールインできるといいですね。応援してますから!桃とのこと!!」
&nowiki(){・・・・・なんでここで桃子さんの名前が出てくるんだろう。}
あっけにとられた僕は絶句してしまう。
「もものこと、よろしくお願いしますね」
2014-06-13T17:22:17+09:00
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お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 126
https://w.atwiki.jp/chisato_ojosama/pages/969.html
[[前へ>お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 125]]
「そうなんだ」
真剣な表情で佳林ちゃんの答えを聞いたお姉ちゃんだったが、一呼吸おくと何かに思い当たったかのようにその表情が強張ったように見えた。
「あっ、、、でも、まさかそんな・・・ あの学園で本当にそんなこと・・・」
務めて感情を抑え気味にしている様子のお姉ちゃんが佳林ちゃんに重ねて質問をする。
「佳林ちゃん、いじめられてるんだね?」
あえてストレートに聞いたのかも知れないお姉ちゃんが口にしたその言葉に僕の緊張もこの上なく高まる。
彼女の持つ出生の秘密。
それを心無い人たちに知られてしまい、そのことで苛められたりしているってことか。
小学生ぐらいの年頃だと他人の心の痛みというものに残酷なほど無頓着だろうから、その標的とされて・・・
あぁ、何と言うことだ。佳林ちゃん・・・・・
いじめ。
そんな耐え難い苦難がこの彼女の上に降りかかっているなんて。
彼女の可愛らしい姿からは、そんなことまるで窺い知ることが出来ない。
この小さい体でひとり受け止めているというのか・・・ なんていじらしい・・・
そんな彼女に対して、僕はどうやって接すればいいんだろう。
出来ることならば、僕が傍らに立って彼女を守ってあげたい。でも彼女が通っているのは男子禁制の学園の初等部。
いま僕が感じているのはただ無力感だけだった。
すっかり重たい空気となってしまったこの場の雰囲気。
だが、お姉ちゃんの固い口調とは対照的に、佳林ちゃんの返答は意外なほどさっぱりとした口調だった。
「え? いや、全然そんなことされたりはしていないですよ?」
「でも、お嬢様があのとき言ってたのは、、、そのことでめぐと言い合いになってしまって、、、そうだったよね?」
&nowiki(){・・・いや、僕に聞かれても。}
お姉ちゃんが何を言ってるのか、その意味すら全然分からないんですけど。
でも、目の前の佳林ちゃんはお姉ちゃんの言ったことに反応を示す。
「?? お姉さまが何か?」
「そうだよ! あのときお嬢様は佳林ちゃんが苛められたりしてるんじゃないかって!!11」
思い出したことが刺激になったのかちょっと興奮気味になったお姉ちゃんだったが、
2014-06-13T17:09:56+09:00
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お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 125
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お姉ちゃんの行きつけらしい店の小上がり席で、湯気の立つ鍋が置かれたテーブルを囲んでいる僕ら3人。
超絶美人さんに、可愛らしい女子小学生、そして男子高校生の僕。
何とも不思議なこの状況。
今更ながら、なんでこういう展開になっているのか、僕自身不思議でそこにとまどいを隠せない。
まして、強引に連れて来られたこの佳林ちゃんの心境を察すると・・・
と、若干の同情を抱きつつチラッと彼女を見ると、佳林ちゃんはその円らな瞳を輝かせて周りを眺め回していた。
いきなりのこの展開にも飲み込まれたりすることもなく、それどころか好奇心で一杯のその様子。
この子、案外肝の据わった子なのかもしれないな。
今この子の目には、ここにいる僕のことはいったいどのように映っているのだろう。
なぜ男子がずっと付いて来て一緒に同席しているのか。そのあたり、彼女にはどう理解されているのかな。
まぁ、聞かれたところでそれをどう説明すればいいのか・・・・
当の僕にだって、今のこの事態についてよく分かっていないんだからさ。
そんな佳林ちゃんが僕に向けている表情は、(なかさきちゃんが僕によくする)疑惑の眼差しみたいなジトッとした視線などでは全く無かった。
こんな僕のことも澄んだ瞳で真っ直ぐに見てくれていた。
とっても素直な子なんだろうなー。その透明感あふれる表情に彼女の性格がにじみ出ている。
あぁ、本当にかわいい・・・・
目に入ってくる彼女の姿に、僕はすっかり夢見心地になってしまっていた。
一方のお姉ちゃんはといえば、そんな彼女のことをひたすら温かい微笑みで見つめている。
さっきからもうずっとその視線は佳林ちゃんをロックオンだ。
「さぁ、食べよう!」
大きな声でそう言うと、張り切ってもつ鍋を取り分けてくれるお姉ちゃん。
「は、はい。それではいただきます」
学園の大先輩、しかも伝説の生徒会長、その人がわざわざ手を焼いてくれているのだ。
たぶんそのことでだろうけれど、お姉ちゃんに対してはやや緊張気味になっている佳林ちゃん。
彼女の箸を持つその姿からしてですね、もう僕には眼福以外の何者でもなく・・・
そんな何をしても可愛らしい彼女が、お姉ちゃんが小鉢に取り
2014-06-13T16:43:54+09:00
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お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 124
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[[前へ>お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 123]]
お姉ちゃんが待っているんだ。
だから、もちろん僕は言われた通り、授業が終わると真っ直ぐにこの学園の通学路へとやって来た。
さほど待たされることもなく、お姉ちゃんと落ち合うことができた。
大学帰りのお姉ちゃんは、僕の姿を認めるなり話しを切り出してきたんだ。
「ちゃんと桃には連絡しておきましたから!」
「え? まさか本当に桃子さんに連絡しちゃったんですか?」
「もちろん! 私たちだけで会ったりして桃に変な誤解をされても困りますし」
「変な誤解って・・・・ そ、それで何か言ってましたか、桃子さん?」
「よろしくね♪って言ってくれて。全てを任せてくれるそうです。張り切っていきましょう!」
「・・・・・・」
見るからに楽しそうなお姉ちゃん。その様子に僕は絶句するばかり。
&nowiki(){・・・・・やっぱりそうなんだ。}
お姉ちゃん、未だにあのときの誤解された認識のままだったのか。
あれは卒業式を前にしたときのこと。
あのときお姉ちゃんは、僕のことである盛大な勘違いをされていた。(※下記参照)
何をどうしたらそんな勘違いになったのか今でも分からないんだけど、お姉ちゃんの中では僕は桃子さんと「いい関係」ということらしい。
こうやって目の当たりにすると、あまりにも誤解の規模が大きすぎて、どこから訂正すればいいのか見当もつかない。
だいたい、桃子さんも桃子さんじゃないか。お姉ちゃんのするそんな話に乗ったりしてさ・・・
軍団長の楽しそうな笑顔が目に浮かんだ。
ネタがまた一つ増えるね♪、と言うことなんだろうな。間違いない。
(※) [[http://www43.atwiki.jp/chisato_ojosama/pages/669.html>お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 42]]
「ここで待ちましょう!」
「・・・あ、はい」
「初等部の子達が帰り始めましたね。もうすぐ来ますよ」
次々と通り過ぎていく初等部の女の子たちを目を細めて見つめているお姉ちゃん。
お姉ちゃんのその視線。
良く言えばとても暖かみを感じるような視線なんだけれど、その視線は何となく意味ありげにも見えるような気が・・・
そうや
2014-06-13T16:39:02+09:00
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お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 123
https://w.atwiki.jp/chisato_ojosama/pages/966.html
[[前へ>お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 122]]
あの子に会えるかな・・・・?
高まる気分の一方でちょっとした緊張感も感じつつ待っていると、今日もまたいつもと全く同じ時間に彼女がやってきた。
来た! あの子だ!!
一気に心が浮き立つ。
相変わらずの可愛らしいその姿。
初めて見たときと同じような衝撃を今日もまた感じて。
当然のことながら、僕はそんな彼女にすっかり見とれてしまった。
目の前の光景に心を奪われると、もう次の瞬間には彼女以外のものが全く見えなくなってしまう。
そのあまりの眼福さに思わず顔を綻ばせていた僕だったが、事態はここから思ってもいなかった方向へと展開する。
それは、僕にいきなり大きな声を掛けてきた人によって幕が開けられた。
「あははは。お久し振りですね!!」
うわぁ! びっくりした!!
だ、誰?
慌てて振り向いた僕の目に入ってきたのは、予想外の人だった。
そこには、ブルージーンズに白いシャツも爽やかな、超絶美人さんが立っていた。
舞ちゃんのお姉ちゃん!!
目の前に突然現れた和風顔の美人。
この予想外の事態。
僕は一瞬にしてテンパってしまい、その瞬間に記憶がちょっと飛んだし、その場ですっかり固まってしまう。
だって、とてつもない美人さんが僕に声を掛けてきてくれたんだ。そりゃ固まりますって!
目の前のお姉ちゃん、その美しいお顔には満面の笑みを湛えていた。(な、なにがそんなに楽しいんだろう・・・・)
この日差しに汗を浮かべているお姉ちゃんが、僕に対して続けて問いかけてくる。
「ん? 何に見とれてたんですか?」
その質問。
もちろん、正直に返答をすることなど出来ない僕だった。
そんな僕の視線の先を追ったお姉ちゃんが言葉を続ける。
「あの子のことですね。学園の初等部の子だ」
バレバレでした・・・
そんなストレートな指摘をされると、とてつもなく恥ずかしい。
そう。
僕が見とれていたその彼女は、確かに学園の初等部の生徒さんなわけで。
初等部の子に見とれているなんてことを、よりによって元生徒会長さんにモロバレしてしまうなんて。
実に気まずいじゃないか。
でも、お姉ちゃんは僕の
2014-06-13T16:26:10+09:00
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お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 122
https://w.atwiki.jp/chisato_ojosama/pages/965.html
[[前へ>お嬢様とベリキュー女子高 とある少年の物語 121]]
僕が毎朝通学で乗る駅行きのバス。
そのバスはいつも遅れがちだ。
待っていても時刻表通りにやって来ることの方が珍しいぐらいで。
今日もまたいつものように遅れているみたいだな。
悪い事は重なるもので、こうやって待っているその間に舞ちゃんがやって来るということも無く・・・
(なかさきちゃんが一人通っていったが、僕のことはガン無視だった)
ちぇっ。ずっと待ってたのに舞ちゃんの姿が見れないなんてさ。
一日の始まりからこれじゃあ、なんとなく今日はツイてない日なのかもな。
だが、バスが定時よりかなり遅れているこの状況。
こうなった今、僕はある一つのことを心待ちにするようになる。
今みたいにいつも乗るバスがだいぶ遅れているこのときにだけ会える、ある学園の生徒さんがいるんだ。
いつからだろう。
あるとき僕は、とある一人の学園の生徒さんのことに気が付いたんだ。
その彼女の姿は・・・・
今でも忘れない。
初めて彼女を見たとき僕が受けた衝撃を。
&nowiki(){* * * * *}
“あーぁ、今日は舞ちゃんに会えなかったな・・・”
その日、舞ちゃんの姿が見れなかったことで、僕はとてもがっかりとした気持ちになっていた。
バス停でぼんやりとバスを待つ、そんな僕の視界のなかへ不意に入ってきたのは、ある一人の学園の生徒さんだった。
目の前を歩いていく小柄な彼女のその姿を見たとき、僕の背中を電気が走り抜けていった。
それは、いま思い出しても全身が熱くなるぐらいの衝撃的な出会いだった。
うわーーー! カワイイ・・・・・!!!
反射的に視線が釘付けになる。その姿に思いっきり見とれてしまった。
それはもう、他に何も考えられなくなるぐらいの勢いで心を奪われてしまうほどだったんだ。
彼女の、愛らしく、そして穢れの無い澄んだ黒目のなんと印象的なことか。
その透明感あふれる円らな瞳から、もう目が離せなくなる。
凛としたいかにも優等生然とした立ち居振る舞いからは、落ち着いた知性がほとばしっているようだ。
そして、小柄な体格なのに、いや、それゆえなのか、何ともいえない愛らしさに満ち溢れていて。
2014-06-13T16:11:17+09:00
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