Paola Pivi, Senza titolo (asino), photographic installation, Venice Biennale, 2003.
Photo: Hugo Glendinning, courtesy Massimo De Carlo, Milan
ピヴィはミラノの工場でエンジニアとして勉強を開始したがすぐにAcademy of Breraに転校した。恐らくこの経験は彼女に科学とアートをクロスオーバーさせるきっかけとなり現実に対しての不合理さと遊び心をはぐくんだと思われる。ピヴィの大きなプロジェクトとしては日常の世界に潜む不調和な側面を予想外で狂気的なシチュエーションとして鑑賞者と対峙させることである。彼女の作品はよく見知ったモノを普通ではありえない場所に置くことである。おなじみのものが遠くに感じられる。これらの予期せぬ対比が重要な意味を形成し、文化的・社会的なしきたりを再認識させるものである。
最近のピヴィはパリのEmmanual Perrotinギャラリー(2006)やフランクフルトのPortikusギャラリー(2008)、スイスのKunsthalle Basel (2007)などでソロプロジェクトを行っている。主要なギャラリーでの回顧展では彼女の新しい作品で自由奔放な想像力を見せつけている。バーゼルの展覧会のレビューでは彼女の作品「Cup of Cappuccino, Then I Go (2007)」が「Frieze magazine」の表紙を飾った。これは豹が3000個のカプチーノカップを横切る作品である。