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「ねえ、盾子。私、…――好きな奴ができたんだ。」 誰?なんて聞かなくたって、大方の予想はつく。だってお姉ちゃん、いっつもアイツのこと見ては甘ーい溜息吐いてるもん。自分では気づいてないだろうけど。 …どうやってあの糞面白みのない絶望的凡人がお姉ちゃんを誑かしたのか知らないけど、…ムカツク。 「ねえ、盾子…聞いてる?」 「うん、もっちろん!…相手が誰であろうと、お姉ちゃんが好きになった人だもん。私、全力で応援するから!」 「…ありがと、盾子。」 ふっと花咲く不器用な微笑み。陰りの欠片も見えやしない。…ほんっっっっっっっとに、 残念なお姉ちゃん。うぷぷ。 唐突に、告白…された。今でも信じられない。放課後、靴箱の手紙で屋上に呼び出されて、それで…。 臭いくらいの王道パターンだったし、クラスメイトのドッキリを警戒したけど、どうやらそうでもないらしい。兎に角、返事は保留させてもらった。 今でも後ろで僕の背を見詰めているであろう彼女は、どんな顔をしているんだろう。やっぱり、こんな凡人に"保留"だなんて…不満だろうか。 けど、実際問題、彼女と僕では吊り合わない。あまりに住む世界が違いすぎる。我ながら弱気だな、とも思うけど…。 そんな自嘲めいた考えの押収は、背中への不意な衝撃によって掻き消えた。 押し付けられる豊かな胸。鼻孔を伝い、身体を弛緩させるばかりか脳まで犯そうとする、甘美な香り。何か言おうとしても、唇は震え、情けなく開閉するばかりだ。 まるで呪いにでも罹ったかのような僕のことなんか構わず、彼女はおもむろに…―― 「ちょ、ちょっと待ってよ!」 ふと我に返って振り向いた先の彼女は、普段通りの人懐こい笑みを浮かべるばかりで、何も話そうとはしない。 そんな間にも、細やかな手は太ももを伝い、次第に熱を帯びゆくそれを掴む。耳元へ挑発的に吹きつけられる艶かしい吐息も相まって、ズボンの下からでも分かるくらいに大きくなるには、そう時間はかからなかった。 成す術なくズボンを降ろされ露わとなったそれは、外気にさらされ、一層物欲しげにひくつく。 やはり無言で前方へと回り込み、膝を着いて口いっぱいに咥え始めた彼女の瞳には、何も映っていないように見える。 だが、そんな事はどうでもいいらしい。慣れない刺激に身を捩らせて悶えるそれは、一度僕の頭の中を真っ白にした後―――欲望の塊を、遠慮なく彼女の咥内へと叩き込んだ。 身体が、止め処ない快感に震える。 「どうして、こん、な…。」 「いいじゃん、別に。…ほら、私のもよくして…?苗木の欲しいって、もうびちょびちょでさ。――…我慢できないの。」 ようやく口を開いた彼女は、足元の覚束無い僕を簡単に押し倒し、腹部にゆっくりと跨って―――自らスカートを捲り上げる。 その下に覗く黒の下着は、恥部の筋がはっきりと分かるほど、肌にぴったりと張り付いていた。

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