モノクマ小劇場・あるモノクマの物語

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※(全員モノクマの声でイメージしています) 『世の中の大抵の事柄にはね、全然目立たないけど裏で人知れず頑張る人達がいるんだ。  舞台でもアニメでもゲームでもね。そういえば実は現実もなんだよ。知ってた?』 モノクマC「そういえばさぁ。新人、じゃなかった新クマが来るんだって?」 モノクマB「今時こんなブラックな部署に配属になるとは付いていない新クマだねぇ」 モノクマS「初めまして。僕、新人の、いや新クマのモノクマSです。頑張りますのでよろしくお願いします」 モノクマB「よろしく、そしてお気の毒様。ここの人使いの、いやいやクマ使いの荒さは絶品だよ」 モノクマC「運が悪かったと思って諦めるんだね。差し詰め超モノクマ級の不運ってとこかな」 モノクマS「不運が幸運になるように努力します」 モノクマB「力抜いてテキトーにやった方がいいよ。ああ、僕のことはクマベーと呼んでよ。クマBで」 モノクマC「僕はCクマでシグマ。とややこしいから、勝手に名乗ってるんだ」 モノクマS「確かに同型同士だとややこしいよね。ドラパンとかドラリーニョとか」 クマベー「そうそう。オリジナルっていうか一番有名な奴が無印とか呼ばれちゃうの」 シグマ「キミはSクマだから、サクマくんとでも呼ぼうか」 サクマ「じゃ、そういうことで。改めて新クマのサクマです、よろしく」 シグマ「さっそくだけど仕事が入ってるんだよ。バケツ持ってついてきて。そこのAって書いてあるヤツ」 クマベー「さっきもいったけどクマ使い荒くてさ。急ぎの片づけがあるんだよ」 苗木誠の部屋 サクマ「よいしょ、よいしょ。何かホテルのルームサービスになった気分だねぇ。よく知らないけど」 クマベー「地下で逆転裁判している間に綺麗に片付けろってさ」 シグマ「それをいうなら学級裁判だよ。そこに女の子の死体があるだろ、それの犯人探しさ」 サクマ「これ、死んでるんですか?」 クマベー「死んでるから死体だよ。生きてたら生き体だからね」 サクマ「なるほど。で、どうしよう?」 クマベー「どうしようって運ぶしかないでしょ。確か校舎の5階にナマモノ室があるからそこまで」 シグマ「それを言うなら生物室だよ。あんまり違いないけどさ」 クマベー「5階だって言うのにエレベーターもないなんてさ、建築法に違反していると思わないかい?」 サクマ「じゃあさっそく運ぼうか、よいしょっとっと!」 シグマ「引きずっちゃダメだよ。周りに血が付いちゃうから。2人、じゃなくて2クマで運んで」 クマベー「(ぱんぱかぱーん)『救命タンカ』ぁ! もう手遅れだけどね。うぷぷぷ」 シグマ「用意いいね。じゃ校舎案内兼ねてサクマくんと行って来てよ」 クマベー「いってきまー」 サクマ「きまー」 クマベー「イチニッ、イチニッ、ファイトォッ、ファイトォッ」 サクマ「イチニッ、イチニッ、ファイトォッ、ファイトォ」 クマベー「ここが生物室だよ。死体置き場さ。この装置に放り込んで……はいオッケー」 サクマ「他にも死体があるのかな?」 クマベー「まあね。なんか残念な人って先生に呼ばれていた人もさっき運んだし」 サクマ「先生?」 クマベー「僕らの雇い主って言うか主人の女の子だよ。僕らは絶望先生って呼んでる」 サクマ「よく分からないけどその人の命令を聞いていればいいんだね?」 クマベー「そう。僕らのする事は三つ。一つ目は命令に従ってオート操作で雑用すること」 サクマ「今してる事だね」 クマベー「だね。二つ目はマニュアル操作に従うこと。絶望先生が僕らを遠隔操作で動かしちゃう」 サクマ「それは楽チンだね」 クマベー「楽だけど恐いよ。この前もマニュアル中に不良に絡まれたアクマくん(Aクマ)が自爆させられてさ」 クマベー「うわー、人をいやクマをなんだと思ってるんだろ」 クマベー「消耗品だってさ。間違ってないけど悲しいね。仕事が増えちゃうよ」 サクマ「……三つ目は?」 クマベー「命令がない時はテキトーに過ごすこと。後でトランプでもやる?」 サクマ「ホントーにテキトーなんだねぇ」 クマベー「ただいまー」 シグマ「早かったね。こっちもそろそろ終わりだよ。シャワールームを現場にした犯人に感謝感謝」 サクマ「確かに掃除しやすいけど(汗)」 クマベー「んじゃ後は部屋の壁紙や絨毯の交換だけだね。倉庫よって持ってきたよ」 シグマ「よーし。パパッとやろう。そろそろ裁判終わって部屋の主が帰ってくるから」 (交換中) サクマ「やっと終わったぁ」 シグマ「やっぱり三人でやると早いね。アクマくんがいなくなってどうなるかと思ったけど助かったよ」 クマベー「じゃあ次の命令まで控え室でドラ焼きでも食べながらトランプでもしよっか」 シグマ「2人、いや2クマだとババヌキも面白くなかったからね」 サクマ「ホントにやるんだ……」 先生(妹様)『オマエラ! そろそろクロのおしおきと後片付けがあるから準備しとくように!』 クマベー「おしおきって誰用のどれ? 僕らそっちの状況分かんないんだけど」 先生『そっか。オマエラはオートだっけ。とりあえず千本ノックで。念のために補習も用意しといて』 シグマ「了解ぃー」 先生『よろしくねぇ。後でドラ焼き差し入れするから』 クマベー「任せてラジャー!」 (そして千本ノックが終わって後片付け中) サクマ「ところで裁判に参加しているモノクマは誰なの?」 シグマ「いつも先生が直接操作してるみたいだからマニュアル専用タイプじゃないかな?」 クマベー「ただクマ付き合い悪いだけだったりして。うぷぷぷ」 シグマ「僕らみたいな超AI搭載の自律モノクマは数が少ないからね。だから仕事が多くて参るよ」 サクマ「クマ手不足なのに自爆と化させちゃうんだ…」 クマベー「先生はライブ間重視って言うかその場のノリで決めちゃう人だからねぇ」 サクマ「何だか大変なところに来ちゃったなぁ。はい、ボールの片付け終わったよ」 クマベー「んじゃ、とっととこのボロ雑巾をナマモノ室に放り込んでドラ焼き食べようか」 シグマ&サクマ「おー!」 モノクマは今日もモノクマだった <チャプター1 END> ----

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