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※どこかの路地裏的な場所にて
霧切「ねえ、貴方」
男「ん……なんだお前? ここから先は……」
霧切「そんなことはどうでもいいわ。私はあなたに個人的な用事があるの」
男「こっちは忙しいんだ。とっとと失せな」
霧切「あら、つれないのね?」
男「失せろつってんだろ。なに近づいてきてるんだ」
霧切「そんなこと言わないで……(そっと男の体に触れる)」
男「おい、コラ……」
霧切「少しぐらい息抜きしたって罰は当たらないはずよ……?(流し目)」
男「!」
霧切「ね……いいでしょう?(しなだれかかり、唇を男の耳元に寄せる)」
男「(ゴクリ)あ、あー……えっと、だな……」
霧切「……(ニヤリ)」
男「?」
ゴキャッ
男「がっ!?」
バキッ ドカッ
男「て、てめ……ぐへっ!?」
グシャッ バシッ ズッギャアァァン
男「ぶ……ぶべら……(バタッ)」
・
・
・
霧切「ふぅ……一丁上がりってところかしら。苗木君、もう出てきてもいいわよ」
苗木「……霧切さん、大丈夫?」
霧切「見ての通りよ。こんな隙だらけの男相手に怪我のしようがないわ」
苗木「まあ、そうだけどさ……」
霧切「全くバカな男ね。あんな子供騙しにひっかかって簡単に隙を晒してくれるんだから。
これでよくこんな大事な場所の見張り役を任されたものだわ」
苗木「なんだか、ちょっと気の毒な……」
霧切「同情する必要はないわよ。そんな価値のある人間なら最初からこんな場所に立っていないもの」
苗木「いや、そういうことじゃないんだけどね」
霧切「?」
苗木(あんな容赦のない金的は初めて見たよ……やっぱり霧切さんは怒らせない方がいいな)
霧切「まあ、なんでもいいけれど……長居していたら見つかってしまうわ。早く先に行きましょう」
苗木「あ、うん」
・
・
・
苗木「あのさ、霧切さん。一つ聞いてもいい?」
霧切「何?」
苗木「えっと……その。さっきみたいなこと、前にもやったことがあったり……する?」
霧切「……ええ。必要があればね」
苗木「そっか……」
霧切「軽蔑したかしら?」
苗木「い、いや、そういうわけじゃ! ただ……」
霧切「ただ?」
苗木「僕は、霧切さんにあまりああいうことはしてほしくないというか……」
霧切「何故? 自分を大事にしろだとか、そういう話?」
苗木「そうじゃなくって……いや、それもあるけど」
霧切「だったら何なの?」
苗木「そ、それは……その、何というか……僕が……」
霧切「……」
苗木「あの……ごめん、今のは忘れて」
霧切「……まあ、いいわ。それより今は先を急ぎましょう」
苗木「う、うん」
霧切「続きは帰ってから聞かせてもらうことにするから。ゆっくりじっくりと、ね」
苗木「ゆ、ゆっくりじっくりと……ですか」
霧切「楽しみにしておくわ……さあ、行くわよ」
苗木「……はい」
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