大人ナエギリ4月~9月

「大人ナエギリ4月~9月」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

大人ナエギリ4月~9月」(2011/10/10 (月) 20:56:01) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

 卯月は花見 苗「四月と言えば、やっぱりお花見だよね」チビッ 霧「あら、良いもの飲んでるじゃない」 苗「霧切さん、お酒好きだっけ?」 霧「愚問ね。むしろ、酒に愛されていると言っても過言ではないわ」 苗「はは…」 霧「…ねえ、一杯いただけないかしら?」 苗「え? うーん…あげたいのは山々なんだけど、もう残り一杯しかないんだ」 霧「もちろん、タダとは言わないわ」 苗「…じゃ、じゃあ…一杯百円」 霧「ありがとう。…ところで苗木君。さっき露店で、焼き鳥を買ってきたのよ」 苗「あ、いいなぁ。きっとこのお酒に合うよ」 霧「私も鬼じゃないわ。一本百円で、どうかしら」 苗「奇遇だなぁ、今たまたま百円手元にあるんだ」 霧「丁度いいわね、これでお互いに手を打ちましょう」 苗「あはは…なんか、これと似たような落語あったよね」 霧「あの題名も『花見酒』と言ったわね…あら、これ美味しいわ」グビッ ----  皐月は端午 霧「あれを見て、苗木君」 苗「どれ?…あ、鯉幟だ。そう言えば、今日は五月五日だったね」 霧「苗木君も子どもの頃は、ああやって祝ってもらったのかしら?」 苗「え? あ、まあ…うん」 霧「…そう」 霧「端午の節句というのは、男の子が立派な大人になることを願うものらしいわね」 苗「はは…両親の期待に添えたかどうかはわからないけど、一応はお酒の飲める年齢になったよ」 霧「あら、大丈夫よ。ちゃんと素敵な男の子に育ったじゃない」 苗「え?……あ、…ほ、褒めても何も出ないからね」 霧「あら、肴をサービスするくらいの心遣いは見せてほしいわ」 苗「…やっぱり、そっち目当てか」 霧「鯉幟を見ていたら、柏餅が食べたくなったわ。苗木君、買っておきなさい」 苗「お酒に柏餅…?」 霧「あら、甘いものもいいのよ。お勧めの日本酒、うちから持っていくわね」 ----  水無月は梅雨 苗「うへぇ…ベタベタする…」 霧「この不快感も、慣れれば良い酒の肴になるのよ」 苗「…霧切さんは、平気そうだね」 霧「そんなことないわ。服の下はグショグショだし」 苗「……」 霧「…何か邪な視線を感じるのだけど、あなた変な想像してない?」 苗「し、してない! あ、そうだ…さっきイワシの梅煮作ったんだけど、きっと湿気よりいい肴になるよ」 霧「…誤魔化されている感が否めないけれど、それで手打ちにしてあげるわ」 霧「…あ、美味しい。梅酒も入っているのね」 苗「霧切さん、お酒好きだからさ。気に入るかなと思って」 霧「……私のために作ってくれたというのなら、美味しさもひとしおね」 霧「ところで、あなたの分が無いようだけど」 苗「あ、僕は作ってる時に食べたから」 苗(霧切さんが美味しそうに食べてくれる姿で、十分お酒の肴になるしね) ----  文月は七夕 霧「わざわざ外に呼び出して…来てみたはいいけど、何があるというの?」 苗「町内会で、大きな笹を用意して短冊を配ってるんだ。一緒に行かない?」 霧「…何かと思えば、子供だましな、」 苗「日本酒によく合うきゅうりのピリ辛漬けを、帰りに買ってこようと思うんですが」 霧「…はぁ。お酒で釣られるなんて、私も甘くなったものね」 苗「大人になったってことだよ。ホラ、行こう」 苗「ホラ、上見て霧切さん」 霧「……ええ、綺麗な天の川ね。晴れて良かった」 苗「曇ったら、織姫と彦星が会えないからね」 霧「あなたって、意外とロマンチストね」 苗「そういう霧切さんこそ、短冊に随分熱心に書いてたけど」 霧「……冷えてきたわ。早く帰りましょう」 苗「…それに曇ったら、こうして霧切さんを誘うことも出来なかったし」 霧「…あなたが来なければ、私が行っていたから大丈夫よ」 苗「それは肴を漁りに、でしょ」 霧「よくわかったわね。ご褒美に、今晩は私が酌をしてあげるわ」 ----  葉月は夏祭り 山「か、買ってきましたぞー! あー疲れた…」 大「オラ、たこ焼きと、コレ焼きそば、そっちが焼き鳥…ったく、なんで俺らがこんなこと…」 朝「買い出しは男子の仕事って決まってるでしょー」 セ「餃子はありませんの?」 葉「出店にねぇべ、そんなもん!」 舞「あ、もうすぐ花火始まりますよ」 桑「ちょ、ビール取ってくれ!」  ヒュルルルル ドーン・・・ 霧「花火より、周りの方が騒がしいわ」 苗「あははは…たまには、こういうのもいいじゃない。みんなで飲んだ方が楽しいよ」 霧「……まあ、そうね。この喧騒も、風流の一つと言えるのかしら」 苗「あの学校にいた頃は、こうしてみんなで飲めるなんて思わなかったなぁ」 苗「いつもみたいに二人で飲んでるのもいいけど、こうして大勢で飲むのも、ね」 霧「…私は、あなたと二人きりの方が」 ヒュルルルルル ドーン・・・ 苗「え?何?」 霧「…たーまやー」 ----  長月は月見 苗「お邪魔しまーす…」 霧「いらっしゃい。うちで飲むのは、かなり久しぶりね」 苗「や、そんなに気軽に女の子の家には上がれないです…」 霧「ベランダから、良い月が見られるのよ」 苗「…まだ夕方なんだけど」 霧「大丈夫よ。七輪と秋刀魚、茄子、キノコを用意したわ。食べるうちに夜になるでしょ」 苗「わ、秋の味覚だ! 奮発したね、霧切さん」 霧「……」 苗「……」 霧「焼いてちょうだい」 苗「だよね…」 苗「もう、自分で作れないからって僕を呼ぶんだもんなぁ」 霧「あら、自分でも作れるわ。ただ、あなたが作った方が美味しいのよ」 苗「はいはい」 霧(あなたが作ってる姿も、良い肴になるし) 苗「え?何か言った…って、なんでもう飲んでるの!?」 霧「人が頑張っている姿を見ながら飲む酒も、なかなか乙なものね」 ----
 卯月は花見 苗「四月と言えば、やっぱりお花見だよね」チビッ 霧「あら、良いもの飲んでるじゃない」 苗「霧切さん、お酒好きだっけ?」 霧「愚問ね。むしろ、酒に愛されていると言っても過言ではないわ」 苗「はは…」 霧「…ねえ、一杯いただけないかしら?」 苗「え? うーん…あげたいのは山々なんだけど、もう残り一杯しかないんだ」 霧「もちろん、タダとは言わないわ」 苗「…じゃ、じゃあ…一杯百円」 霧「ありがとう。…ところで苗木君。さっき露店で、焼き鳥を買ってきたのよ」 苗「あ、いいなぁ。きっとこのお酒に合うよ」 霧「私も鬼じゃないわ。一本百円で、どうかしら」 苗「奇遇だなぁ、今たまたま百円手元にあるんだ」 霧「丁度いいわね、これでお互いに手を打ちましょう」 苗「あはは…なんか、これと似たような落語あったよね」 霧「あの題名も『花見酒』と言ったわね…あら、これ美味しいわ」グビッ ----  皐月は端午 霧「あれを見て、苗木君」 苗「どれ?…あ、鯉幟だ。そう言えば、今日は五月五日だったね」 霧「苗木君も子どもの頃は、ああやって祝ってもらったのかしら?」 苗「え? あ、まあ…うん」 霧「…そう」 霧「端午の節句というのは、男の子が立派な大人になることを願うものらしいわね」 苗「はは…両親の期待に添えたかどうかはわからないけど、一応はお酒の飲める年齢になったよ」 霧「あら、大丈夫よ。ちゃんと素敵な男の子に育ったじゃない」 苗「え?……あ、…ほ、褒めても何も出ないからね」 霧「あら、肴をサービスするくらいの心遣いは見せてほしいわ」 苗「…やっぱり、そっち目当てか」 霧「鯉幟を見ていたら、柏餅が食べたくなったわ。苗木君、買っておきなさい」 苗「お酒に柏餅…?」 霧「あら、甘いものもいいのよ。お勧めの日本酒、うちから持っていくわね」 ----  水無月は梅雨 苗「うへぇ…ベタベタする…」 霧「この不快感も、慣れれば良い酒の肴になるのよ」 苗「…霧切さんは、平気そうだね」 霧「そんなことないわ。服の下はグショグショだし」 苗「……」 霧「…何か邪な視線を感じるのだけど、あなた変な想像してない?」 苗「し、してない! あ、そうだ…さっきイワシの梅煮作ったんだけど、きっと湿気よりいい肴になるよ」 霧「…誤魔化されている感が否めないけれど、それで手打ちにしてあげるわ」 霧「…あ、美味しい。梅酒も入っているのね」 苗「霧切さん、お酒好きだからさ。気に入るかなと思って」 霧「……私のために作ってくれたというのなら、美味しさもひとしおね」 霧「ところで、あなたの分が無いようだけど」 苗「あ、僕は作ってる時に食べたから」 苗(霧切さんが美味しそうに食べてくれる姿で、十分お酒の肴になるしね) ----  文月は七夕 霧「わざわざ外に呼び出して…来てみたはいいけど、何があるというの?」 苗「町内会で、大きな笹を用意して短冊を配ってるんだ。一緒に行かない?」 霧「…何かと思えば、子供だましな、」 苗「日本酒によく合うきゅうりのピリ辛漬けを、帰りに買ってこようと思うんですが」 霧「…はぁ。お酒で釣られるなんて、私も甘くなったものね」 苗「大人になったってことだよ。ホラ、行こう」 苗「ホラ、上見て霧切さん」 霧「……ええ、綺麗な天の川ね。晴れて良かった」 苗「曇ったら、織姫と彦星が会えないからね」 霧「あなたって、意外とロマンチストね」 苗「そういう霧切さんこそ、短冊に随分熱心に書いてたけど」 霧「……冷えてきたわ。早く帰りましょう」 苗「…それに曇ったら、こうして霧切さんを誘うことも出来なかったし」 霧「…あなたが来なければ、私が行っていたから大丈夫よ」 苗「それは肴を漁りに、でしょ」 霧「よくわかったわね。ご褒美に、今晩は私が酌をしてあげるわ」 ----  葉月は夏祭り 山「か、買ってきましたぞー! あー疲れた…」 大「オラ、たこ焼きと、コレ焼きそば、そっちが焼き鳥…ったく、なんで俺らがこんなこと…」 朝「買い出しは男子の仕事って決まってるでしょー」 セ「餃子はありませんの?」 葉「出店にねぇべ、そんなもん!」 舞「あ、もうすぐ花火始まりますよ」 桑「ちょ、ビール取ってくれ!」  ヒュルルルル ドーン・・・ 霧「花火より、周りの方が騒がしいわ」 苗「あははは…たまには、こういうのもいいじゃない。みんなで飲んだ方が楽しいよ」 霧「……まあ、そうね。この喧騒も、風流の一つと言えるのかしら」 苗「あの学校にいた頃は、こうしてみんなで飲めるなんて思わなかったなぁ」 苗「いつもみたいに二人で飲んでるのもいいけど、こうして大勢で飲むのも、ね」 霧「…私は、あなたと二人きりの方が」 ヒュルルルルル ドーン・・・ 苗「え?何?」 霧「…たーまやー」 ----  長月は月見 苗「お邪魔しまーす…」 霧「いらっしゃい。うちで飲むのは、かなり久しぶりね」 苗「や、そんなに気軽に女の子の家には上がれないです…」 霧「ベランダから、良い月が見られるのよ」 苗「…まだ夕方なんだけど」 霧「大丈夫よ。七輪と秋刀魚、茄子、キノコを用意したわ。食べるうちに夜になるでしょ」 苗「わ、秋の味覚だ! 奮発したね、霧切さん」 霧「……」 苗「……」 霧「焼いてちょうだい」 苗「だよね…」 苗「もう、自分で作れないからって僕を呼ぶんだもんなぁ」 霧「あら、自分でも作れるわ。ただ、あなたが作った方が美味しいのよ」 苗「はいはい」 霧(あなたが作ってる姿も、良い肴になるし) 苗「え?何か言った…って、なんでもう飲んでるの!?」 霧「人が頑張っている姿を見ながら飲む酒も、なかなか乙なものね」 ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。