kk22_851-854

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「え、苗木くんの誕生日?」 探偵の仕事で遠出していた霧切響子が学園に戻ってきて告げられたこと。 それは2月5日が苗木誠の誕生日だということであった。そして現在の時間は……。 「22時……。今からプレゼントは買いにいけないわね……」 霧切は考える。苗木の誕生日となるといろんな人がプレゼントを送るだろう。 彼の人柄のよさは誰もが認めるところであり、そんな彼は誰とも交流できつながりがある。 そして……もてる。 「舞園さんは絶対に用意してるでしょうね……。戦場さんはどうかしら?」 苗木と中学が同じの超高校級のアイドル、舞園さやか。超高校級の軍人、戦場むくろ。 霧切も含め3人もの美少女が苗木に特別な感情を持っている。 特に苗木と舞園は中学が同じだったこともあり、互いに想いがあるようだ。 「……どうしようかしら」 「お困りのようだべな、霧切っち! 俺に任せるべ!」 霧切の後ろから自信満々に現れた超高校級の占い師、葉隠康比呂。 「……」 無視して部屋に戻ろうとする霧切。 「ま、待ってくれって! 話を聞くべ!」 「何?」 あからさまに嫌そうな表情をみせる霧切。 「霧切っち、誕生日プレゼントは霧切っち自身! これで間違いないべ。今日は占いの調子がいい、絶対上手くいくべ!」 「私自身……?」 夜、0時になると同時に霧切は苗木の部屋をノックする。 「はーい、あ、霧切さん! 学園に戻ってたんだね!」 「ええ、少し前に。苗木くん、こんな時間だけどお邪魔していいかしら?」 「え、う、うん。いいけど……」 夜に女の子が部屋に来るという状況に戸惑いながらも苗木は霧切を部屋に入れる。そしてベッド近くに来たところで……。 「苗木くん」 「なに、霧切さ――」 返事をする前に苗木はベッドに押し倒される。 「き、霧切さん!?」 「苗木くん。私、あなたが好き」 「!?」 苗木の驚きの表情の上から霧切はキスをする。甘く深いキスを。 「ごめんなさい。でもこうでもしないと舞園さんに勝てないから……」 キスを解き表情を曇らせる霧切。 数秒の沈黙の後、動いたのは苗木だった。 「んっ!?」 下からの苗木の不意打ちのキス。驚きながらもキスを堪能する。 「苗木くん……?」 「ボクも霧切さんが好き」 「!?] 今度は霧切が驚きの表情を浮かべる。 彼、苗木が好きなのは同じ中学でアイドルで普段から仲がいい舞園だと思っていたから。 「舞園さんも好きだよ。でもそれはなんていうかアイドルへの憧れだと思うんだ。 ボクが本当に好きなのは、霧切さん、キミなんだ!」 霧切の心に嬉しさが広がる。自分の片思いだと思っていた同級生。 彼が自分を、いや彼も自分を好いていたということが。 「苗木クン……」 「霧切さん……」 2人は再び口を重ねあい甘い空間に落ちていく。 この後どうなったか。それは2人だけの秘密。 -----

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