おまけ

「ねえねえ響子、これ、ちょっと着てみて」
「何?……って、こ、これ…!?」
「えへへ、用意しちゃってました。ね?いいでしょ?一回だけでいいから!お願い!」
「だからって、何故急にこれを私が……」
「一大決心した親友のお願い……聞いてくれるよね……?」
「…………一回だけよ」

―――――(布擦れの音する事数分後)―――――

「わぁ~~~っ!やっぱり凄く似合ってるよ響子!」
「………………」
「…?どうしたの?顔真っ赤にしてむっつりしちゃって……あ、でもそれも可愛い」
「さやか……確かに、私は応援するって言ったけど……これを私が着る事とあなたのソロデビューに、何の関係があるのかしらっ!?」
「え~、だって…前から凄く似合いそうだなって思ってたんだもの、私のステージ衣装!
だからソロデビューを目指すあかつきに、響子にどうしても着せてみたくて」
「さっきのこの手袋……その為に買ったのね……」
「正解です!……それにしても、本当に可愛いなあ……本物のお人形さんみたい。ねえ、響子もアイドルデビュー、してみない?」
「け、結構よ!!」

ガチャッ

「舞園さん、入るよ?これ、頼まれてた授業の資料……だけ…ど……」
「!!!!」
「あ、苗木君!どう?響子、似合ってるでしょ!」
「え、あ……いや……」
「……苗木君……ノックも無しに……他人の、しかも女子の部屋に、いきなり入るのが……あなたの趣味なのかしら 」
「えっ!?ノ、ノックならさっきちゃんと」
「今あなたが見ている光景、即刻忘れなさい。 いいわね?」
「ちょ、ちょっと待って!僕は本当に」
「い い わ ね !?」

バタン!!

「さやか……謀ったわね」
「さあ……何の事ですか?♪」

(苗木君にだけは……見られたくなかったのにっ!!)



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ガバッ!!

……何て夢を見るのかしら。思い出したくなかったのに……
そう言えば当時、その事ですっかり動転してしまっていた私は、さやかにステージ衣装姿でポーズを決めている姿を、こっそり隠し撮りされていた事に全く気付けなかった。

一生に一度の不覚……苗木君がまだ思い出していないのがせめてもの救いね…………



―――ちょっと待って。

苗木君にはああ言ったけど……もしかして、もし記憶が戻ったりしたら……あの事も思い出すのかしら。
―――まずい。非常に、まずいわ。

これは……さやかの、呪い?
無意識にでも苗木君に抱き付いちゃったりしたからかしら……

……思い出したら、急に恥ずかしくなってきたわ。
対策は明日考えるとして、今は寝ましょう。 そうしましょう。



その晩、恥ずかしさの余り、何度寝ようとしても結局寝付けなかった。さやか、お願いだから今日の件は許して頂戴!!


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