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超高校級の残念

…私には双子の姉がいた

…幼稚園の卒園式の日、近所のオモチャ屋さんにお祝いの花火をもらった
お姉ちゃんはかっこいいロケット花火、私は普通の線香花火だった
かわいそうに思ったお姉ちゃんは白と黒の熊のぬいぐるみをかってくれた…
私は今日の事をそのぬいぐるみに愚痴ってた…

…小学校の頃野球部に助っ人を頼まれた…お姉ちゃんだけが
お姉ちゃんが助っ人をしたチームは優勝してピッチングマシーンをもらった
お姉ちゃんはそのピッチングマシーンを私にくれた
けど、うれしくなくて、その事をお姉ちゃんからもらったぬいぐるみに
愚痴ってた…

…知り合いのお兄ちゃんがバイクに乗せてくれた…お姉ちゃんだけを
お姉ちゃんは自分だけバイクに乗った罪滅ぼしにホットケーキを
おごってくれた
でも、全然許せなくてその事をいつものぬいぐるみに愚痴ってた…

…ある日、デパートにでかけたら火事がおこった…
そして救急隊が来て真っ先に助けられた…お姉ちゃんが…
私はその後すぐに助けられたけど怖かった事を私のぬいぐるみに愚痴ってた…

…体育館を立て替えるためにショベルカーが体育館を壊した…
その巻き添えを食らったのが体育館の近くの花壇の一つだった…
私のお気に入りの花がうえてある花壇だけ壊された…
お姉ちゃんの好きな花がうえてある花壇は壊されなかった
私は悲しくなっていつも愚痴を聞かされる残念なぬいぐるみに愚痴ってた…

…中学の頃服装や髪の色が悪いと言われて「者熊」と言う苗字の厳しい先生に
しかられて無理やり補修を受けられた…私だけが…
お姉ちゃんはそのことで補修を受けたことは一度も無かった…
私だけが無理やりな補修を受けいつも殴られて…
…そのたびにあのぬいぐるみにぬいぐるみに愚痴ってた…

…そんな絶望ばかりを味わって私は生きてきた
いつしかそんな絶望が気持ちよくなっていた
そして絶望するたびにぬいぐるみに喋ってた…
…でも、もうお別れ…

…私はたくさんの絶望なお仕置きを受けて死ぬ
でも、ちっとも怖くは無い、死という絶望を味わう事ができるのだから…
むしろ楽しく、気持ちのいいように思える…
だけど…どうせなら死ぬまえに…一度だけ…どれだけ残念でもいいから…

    【…お姉ちゃんと一緒の事をしたかった…】

                        終わり


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