石「せんせい! 昼休みに霧切君が兄弟を泣かせました!」
父「本当かい? きょ…霧切さん」
霧「…………」
父「黙っていないでなんとか言いなさい」
舞「あの、今日の昼休みにみんなでドッジボールをしてたんですけど…」
桑「俺のボールをよけた大和田がこけちゃってさー」
安「そこにすかさず霧切さんが倒れた大和田くんの顔面にボールをブチ込んだわけです」
不「そしたら、大和田くんが泣いちゃってぇ」
大「ちっ違えよ馬鹿! 誰が女の投げた球なんかで泣くかよっ ただああいう時はふつー立つまで待つと思ってたからゆだんしただけで……グスッ……つうか男ならルールは守れよなぁっ!!(鼻声)」
戦「……言ってること、おかしくない?」
石「とにかく霧切くんは兄弟に謝るべきだと僕は主張するっ! 多数決をとろう! 謝るべきだと思う人は挙手を!」
舞ノ「謝ったほうがいいと思います」
桑ノ「あの近さで顔はまずいっしょ」
朝ノ「霧切ちゃん、謝っちゃいなよ~」
安ノ「頭なんていくら下げてもただですわよ?」
十ノ「早くしろ……天災テレビくんが始まってしまうだろうが」
腐ノ「い、いつまでそこで突っ立ってんのよ、かかしにでもなるつもり?」
霧「………………っ……」
「それはちがうよ!」
霧「苗木……くん?」
苗「霧切さんは昼休み教室で本を読んでいて、今日のドッジボールは僕が無理やり誘ったのが始めてなんだ……だから霧切さんはルールをよく知らなかったんだ。これが事件の真相だよ」
舞「……それでも泣かせてしまったことは謝るべきだと思います」
桑「つかさ、何で苗木は霧切かばってんだよ?」
葉「それは苗木っちが霧切っちにほの字だからだべ!」
さ「……ほぉ」
朝「思春期だ! 苗木は思春期大臣だよ!」
苗「ち、ちがうって! 何言ってるんだよ!?」
桑「あ、噛んだな! そーゆーのって怪しいんだぞ!」
戦(噛むと怪しいんだ……)
苗「だ、だから――」
桑「また噛んだな!」
山「これこれ桑田礼恩どの、こういう時は「二度も噛んだ……!」と某エースパイロットのように……」
安「黙ってろよ腐れラード!」
苗「みんな落ち着いてよ! 今はそんな話をしてるんじゃないだろ!?」
霧「苗木くん……もういいわ」
苗「霧切、さん?」
霧「もう私をかばおうとしなくてもいいのよ」
苗「良くないよ! そもそも今日僕が昼休み君を誘ったからこんなことに――」
霧「苗木くんのくせに生意気よ」
苗「ええ!?」
霧「私の今の状態にあなたが責任を感じることは一つもないわ。それに……」
苗「?」
霧「誘ってくれて……嬉しかったから」
苗「霧切さん……」
父「……」プルプル(←握った拳の震える音)
舞「……」シャッシャッ(←砥石でカッターを削る音)
霧「とにかく、今日の出来事に苗木くんは関係ない……そして私がルールを知らなかったわけでもない……」
一同「……(ごくり)」
霧「私は最初から大和田くんを狙い撃ちするつもりだった!」
……お後はよろしいようで (どこで間違えたんだろう・・・?)
最終更新:2011年07月15日 19:42