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「ちっ、暑いな…」
誰にも聞こえないように十神白夜は呟く。
昼休み、騒がしい教室を避け図書室にいたが、直接日光が入り込み
クーラーなど効いていないに等しい暑さだった。
エコ故に設定温度が控えられているのもあるが、暑く感じる理由はまた別にある。
「おい、腐川」
「ひっ」
腐川冬子…超高校級の文学少女であり、なぜかいつも側にいた。
「な、何…と、十神君…」
「教室にでもいればいいだろう、ここは暑いんだからな」
「へ、平気よ…」
十神はため息をつき立ち上がり、本棚の陰にいる腐川に近づく。
「見ていてうっとおしいんだ。この暑い時に長袖の制服を着ているお前がな。
半袖を着ろ」
腐川はずりずりと引き下がり、首を小さく横に振る。
「なら消え失せろ。俺の目の前からな」
腐川はまた小さく首を横に振る。
暑さで苛立っていた十神は態度にむかつき、腐川を追い出そうと腕を掴んだ。
「っ…!?」
細い。棒のように、少し力を入れれば容易に折れそうな程細かった。
思わず手を離すと、腐川は泣きそうな目で十神を見た。
「ごめんなさいっ…あ、たしぃ…」
それがさらに苛つき、十神は無理矢理腐川の手を引っ張り…食堂。
「あ…の」
腐川の目の前には、山盛りの肉料理にサラダが並んでいた。
「食え。俺の目の前で夏バテなどし、倒られたらかなわん。
そして太れ。見ていて苛つかせるな。
…だが、無理して食ったり太るな。適度にやれ。
まあ、お前などどうでもいいがな」
そう言い、十神は去ろうとする。
「と、十神君っ。待って…」
「何だ、さっさと言え。」
「あああああああありがとう…ございま、す…」
腐川は頭を思いっきり下げ、頭を机に思いっきりぶつける。
「がっ…」
痛みをこらえ、頭を上げるとすでに十神の姿はなかった。
「食べ…な、きゃ…」
腐川は座り、普段口にしない肉を押し込むように口に入れる。
その姿をあきれながら十神が見ていたのはまた別の話。


という生活の積み重ねにより、十神君から白夜様になってたらいい

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