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「苗木…苗木…苗木…」
モノクマ操作室にて、江ノ島盾子は一人悶えていた。
「あは…苗木…苗木…苗木…」
と延々と呟きながら。
彼女の前にある多くのモニター。しかし、彼女の目には苗木誠しか映ってなかった。
大神さくらと笑い合う苗木。山田一二三と萌え談義する苗木。朝日奈葵とドーナツを頬張る苗木。十神白夜に命じられパシリに走る苗木。
モノモノマシーンを回す苗木。食堂にてカップラーメンをこぼして失敗する苗木。廊下を意味なく往復する苗木。深夜、寝て転がり床に落ちる苗木。
「苗木ぃっ!!」
ガタン、と思い切り立ち上がる盾子。
思い切り自分の体を抱きしめ、ほんのりと頬を赤らませながら叫ぶ。
「苗木、かっわいぃ!抱きしめたい、泣かしたい、めちゃくちゃにしたい!
あぁ、でも我慢よっ盾子!着々と絶望を積ませるの、それが崩壊した時にぃ!苗木はあたしのものになるのよぉ!」
そう一気に叫ぶと跳ね回る。ぐるぐる体を回しながらスキップを行う。
「ああ…苗木のことを思うだけで絶望…うぷぷ…」
にたり、と笑い再びモニターの前に座る。
「あ」
動きがあった。一人の少女という名の少年が、男子更衣室に入ってきた。そして…
「うぷぷぅ…」
一部始終を見終わった盾子はにやにやと笑い、苗木の寝室映し出すモニターを見る。
何も知らずにぐっすりと寝ている苗木。それがまた愛おしい。
好きだった人に騙され、死なれ、友達だった人が目の前で死んでいった。
その原因をつくったのはこの自分。すべてを知ったらどうなるのだろうか。
きっと絶望するのだろうか。それとも、無駄に前向きになるのだろうか。
わからない、けどそれが面白い。
「次の絶望はどうする?苗木」
モノクマ操作のボタンを動かす。押そうとするボタンは「苗木の部屋」。
「さあ、次の絶望の始まりよ…」

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