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昔々あるところに、霧切さんと苗木君がいました。
霧切さんは山へ散策に、苗木君は川へ洗濯に向かいました。

苗木君が川で洗濯をしていると、どんぶらこ、どんぶらこ、と桃が流れてきました。

「うわあ、これは大きな桃だ。持ち帰って、霧切さんと一緒に食べよう」

苗木君が家に桃を持ち帰ると、霧切さんはたいそう驚いて、こう言いました。


「ところで苗木君。桃は中国では仙人の食べる果物だそうよ」

「へ、へえ。じゃ、さっそく割って中を…」
「食べることによって、若返りや不老長寿の力を手に入れることができたとされているわ」
「…ちょっと、ちゃんと台本通りにセリフ言ってよ」
「桃太郎の有名な話の流れでは、桃を割って中から赤ん坊が生まれた、ということになっているけれど」
「うわぁメタ発言」

「一説によると、桃を食べて若返ったおじいさんとおばあさんの間に生まれた子供が桃太郎…というらしいのよね」
「……、…」

「……さ、桃を割りましょうか」
「や、ごめん、僕、実は桃食べられないんだよね」
「とにかく、桃を切り分けないと話が進まないでしょう」
「あ、あれー桃の中から子供が出てこないなー」
「何を言っているの? 桃の中から子供、なんてありえないわ」モグモグ
「桃を食べて若返る方も、なかなかありえないと思う…」モグモグ

「ふぅ…おいしかったわね、苗木君」
「そ、そうですね…」
「あら、緊張しているの?ふふ…大丈夫よ、優しくするから」
「ちょっ、あの、まだ心の準備が……アッ――!!」




大神「……桃太郎は、まだ鬼退治に来ぬのか」

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