kk8_142-143

※崩壊後の時間軸だと思ってください


苗「さてと…用事も済んだし、早いとこみんなの所で戻ろっか」
霧「ええ。遅れたら、また十神君がうるさいものね」
苗「…だね」
霧「まったく…人使いが荒いことね、彼。生まれついての性分なんでしょうけれど」
苗(まあ…そのお陰で霧切さんと二人になれて、僕としては…)
霧「苗木君? どうかした?」
苗「…え? あ、いや…なんでもないよ! それじゃ急いで…」


霧「…ちょっと待って」
苗「? どうかした?」


霧「あれを見て」
苗「うん? あれって…?」
霧「少し遠いけれど、青いミルク缶の看板が見えるでしょう?」
苗「…あ。あれって…コンビニだよね?」
霧「『かつてコンビニエンスストアだった場所』と言った方が正確かしら。…ねえ、ちょっと行ってみない?」

苗「えっと…霧切さん、探索するの?」
霧「勿論よ。食糧や、他にも何かしら役立つ物が残っているかもしれないし」
苗「でも、みんなとの約束の合流時間が近いよ? 遅れたら十神君が…」
霧「別にいいじゃない。貴重な物資が手に入るかもしれない機会と十神君、どちらを優先すべきかは言わなくてもわかるわね?」
苗「で、でも…」
霧「行くわよ」
苗「あ、ちょ、ちょっと待ってよ!」


 --------


霧「苗木君、そちらはどう?」
苗「うぅん、食糧品はさっぱりだな。どの棚も綺麗に空っぽで…」
霧「こちらも同じよ。どうやら先客がめぼしい物は攫っていった後のようね」
苗「そっか…収穫なしかぁ」
霧「……」
苗「残念だけど仕方無いね。霧切さん、そろそろ…」

霧「…いえ、一つだけ収穫があったわ。こんな大事なものを見落としていくなんて、先客は随分迂闊な人だったみたいね」
苗「え、何? 何があったの?」
霧「これよ」
苗「これって…この小さい箱…何? なんかお菓子の箱みたいに見えるけど」
霧「あら、分からない? なら開けてみればいいわ」
苗「あ、うん」


 ガサッ

苗「!? こ、これって!?」
霧「コンドームよ」
苗「コ……コンドーム!?」
霧「…もしかして、見るのは初めてだったりする?」
苗「い、いや、その…コンドームってのは分かるけどさ。でも、これが大事なもの…!?」
霧「ええ。大事なものよ。あなたにとっても、私にとっても、必要になってくるものだと思うわ」
苗「……うん? 必要になってくる…?」


苗「僕にとっても? 霧切さんにとっても…?」

苗「……これが?」


苗「……えぇ!? 僕にも霧切さんにも必要って…えぇぇ!?」
霧「その通りよ。これが役立つ機会はこれからいくらでも出てくるでしょうね」
苗「き、機会が…? い、いくらでも……!?」
霧「…わざわざ復唱しなくてもいいわよ、苗木君」
苗「いや、あの復唱しないと何がなんだかといいますか、その」
霧「それと、顔が赤いけれどどうかしたの?」
苗「い、いやいやいや…だって、その…ちょっと待ってよ!」

霧「…なんだかさっきから様子が変ね、あなた。私、何か変なことを言ったかしら?」
苗「だ、だってさ! い、いきなりそんなこと言われても…僕だって…」
霧「何?」
苗「っていうか霧切さんも女の子なんだから、その…もう少しちゃんと手順を踏んでから…!」
霧「? ごめんなさい、何の話か分からないわ」
苗「だ、だから…その…」
霧「ああ…そうか、わかったわ。あなたは知らないのね」


霧「苗木君、あなたは水筒代わりにするならペットボトルで充分って言いたいのでしょう?」
苗「…へ?」
霧「でも、コンドームの価値はそれだけじゃないのよ。防水処置や傷口の保護なんかにも使えるし、火を起こしたりするのにも…」
苗「……はい?」
霧「一番有名なのは水筒としての用途でしょうけれどね。フィクションの類でもよく紹介されているし」
苗「……」
霧「まぁ、何にせよ有用なツールには違いないわ。これが手に入っただけでも充分な収穫ね」
苗「……」

霧「どうしたの、苗木君?」
苗「…あ、いや…何でもないです」
霧「私の気のせいでなければ、やけに落胆しているように見えるのだけれど」
苗「し、してないよ!?」
霧「そう、ならいいわ。それじゃあ、行きましょうか」
苗「…ハイ…」






霧(…少しからかい過ぎたかしら)

霧(でも、もう少し甲斐性のあるリアクションを望みたかった…なんて思うのは厚かましい考えなのでしょうね)
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