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「ねぇパパ、なんでボクにはママがいないの?」
「…それはねパパとママが離婚したからなんだ」
「どうしてリコンなんかしたの?スキだからケッコンするんでしょ?ママのことキライなの?」
「ママの事は嫌いじゃないよ、むしろ好きさ」
「多分ママもパパの事が好きだし、勿論君の事も好きだよ」
「じゃーなんでリコンしたの?」
「家族のためかな」「カゾク?」
「家族って言うのはパパとママと君の事だよ」
「その為にパパとママは離婚したんだよ」
「よくわかんないよ」
「そうだね。パパも本当はよく分からないよ。本当にこれで良かったのか……」
「へんなパパ」
「それより今日は遊園地に行く約束だろ?早く着替えないといけないよ」
「うん。ボクね~もうひとりでできるようになったんだよ」
「偉いな~流石パパとママの子供だ」ナデナデ


――遊園地――
「はぐれないように手を繋ごうね」「うん」
「何から乗ろうかな?」「ボクね~あのおウマさんにのりたい」
「よし、じゃあ並ぼうか」

「あ~楽しかった。またかえるまえにのろうね」「そうだね……」

「パパどこみてるの?」
「あっ!キョウコおばちゃんだ」
「久しぶりね。元気にしてた?」「うん!げんきだよ。いまね~パパとおウマさんにのってたの」
「見てたわよ。とっても楽しそうだったわね」
「うん!スッゴくたのしいんだ。あとでもういっかいパパとのるやくそくなんだ」
「そうだおばちゃんもいっしょにのろうよ!いいでしょパパ?」
「勿論いいとも」「誠君……」「さっ響子さんと乗っておいで」
「やったーはやくのろうよ」「慌てないで。ちゃんと並ばないといけないのよ」
「はーい。きょうはおしごとおやすみなの?」「えぇそうよ」
「だったらたくさんあそぼうね」「たーっぷり遊びましょ」


「キョウコおばちゃんつぎあれにのろうよ」
「つぎはあれ…それでそのつぎはあれ………」
「はいはい…遊園地は逃げたりしないんだからそんなに慌てないの」
「パパとも遊ばなくていいの?」
「パパがおばちゃんとあそんでおいでっていったんだよ」「……そう」


「おなかすいたなぁ」「朝からあれだけ遊んだらそりゃお腹も空くさ」
「時間もちょうどいいしお昼にしようか」「わーい」
「…響子さんもどう?お弁当作ってきたんだ」
「ありがとう―でも私も作ってきたの」「じゃあたべっこだね」

「「「いただきます」」」
「はいあーん。パパのつくったタマゴやきとーってもおいしいでしょ」
「そうね。とっても美味しいわ」
「ボクにもたべさせてー」
「はいあーん」
「あれ?おばちゃんのつくったタマゴやきパパのとおなじあじだー」
「そうよ…だってあなたのパパが私に教えてくれたもの」「響子さん……」
「ウィンナーもタコさんだし、リンゴもウサギさんだね」
「それもパパに教わったのよ」
「へーふたりってなかよしなんだね」「……」「……」


「ごちそうさまでした」
「「御馳走様でした」」
「ねーつぎはパパもいっしょにあれにのろうよー」
「観覧車か…」「折角だから乗りましょうか」
「はやくはやくー」

「わースッゴくたかいねーボクんちどこだろー」
「ちゃんと座らないと揺れて危ないだろ」「危ないから座りなさい」
「はーい……さっきからパパもおばちゃんもおそとみてないね」
「そ…そうかな」「そうかしら」
「うん。とくにおばちゃんはさっきからボクかパパしかみてないよね」
「久しぶりに会うからよ」
「ふーん。あっあれボクのかよってるようちえんかな」

「つぎはあれねーそこでみててねー」「あれは何かしら?」
「最近できた子供向けの迷路だよ。低い生け垣で作られてあってね」
「親が上から観れるようになってあるんだ」「へー」
「あれは小学校高学年向けだけどあの子は迷わず出てくるんだ」
「見ててごらん」「本当だわ。スイスイ歩いて……もう出てきたの!?」

「えへへただいまー」
「偉いぞ流石パパとママの子供だ」「凄いわね……」
「こんなのかんたんだよ。ほかのとこよりかたいじめんに」
「よくていれされてるきのほうこうへいけばいいもん」
「!!……アナタが鍛えたの?」「いいやママの血だよ……」「そう……」


うと…うと…
「もう大分眠そうね」「おいでパパがおんぶしてあげよう」「…うん…」

「今日はありがとうね。この子も凄く喜んでたよ」
「いいえ―私もこの子に会いたかったし」
「確かにこの子の才能は凄いわね……」
「私を見つけるのも観覧車でも…それにさっきの迷路でも」
「そうなんだ…正直僕もどうしていいか分からないよ」

「君と別れたのもこの子の為を思ってしたんだし」
「そうね…。私もあなた達に危険が及ばないよう敢えて別れを選んだのに」
「僕が取り立ててこの子を鍛えたわけではないのに」
「この子はどんどん成長している」
「僕らの選択は本当に正しかったんだろうか」
「どうかしらね…少なくともあの時の決断に間違いは無かったと思うわ」
「私は生まれながらの探偵―常に危険は付き物」
「それなのに一時とはいえ家庭を持てたのは幸せだったわ」
「だからこそ、その幸せを誰かに壊されるわけにはいかない」
「壊される前に自分で崩し―こうして陰からあなた達を見守るしかないの」

「響子さん…そもそも僕が探偵業を辞めて欲しいなんて言うから」
「いいのよ。その選択は正しかったんだから」
「だからこうして月に1~2度逢うことが出来るのだし」
「辛くない?」「確かに辛いけど…あなた達を失う事の方がもっと辛いわ」

「――もう出口か」「そうね…またね誠君」
「またね響子さん」ちゅ
「この子にもしてもらえるかな?」
「えぇ勿論…バイバイ私の希望」ちゅ
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