その事件は4時限目の体育の後に起こったんだ…
モノクマ『事件が発生しました。一定時間後に学級裁判を開廷します』
被害は超高校級プログラマーの不二咲くん……のお弁当が誰かに盗み食いされてしまったんだ。
大和田くんと石丸くんの迅速な捜査の結果、早くも容疑者は四人に絞られた。
- 一人目の容疑者は山田くんだ。確かに人の分までお弁当を食べそうではある。
「何も分かってない！ 不二咲千尋殿の食べかけならまだしも、箸もつけていない弁当に何の意味があろうか！」
よく分からない反論だ。
- 二人目は葉隠くん。普段から信用がないからこうなる…でも自業自得かもしれない。
「リアルな話、俺が心眼は見たべ。弁当を咥えたドラ猫を追いかける人影を！ 俺の占いは三割当たる！」
残りの七割は大嘘ということだろうか？
- 三人目はセレスさんだ。いつもの事だけど彼女は体育の授業をサボるのでアリバイがない。
「よろしいですか？ ギャンブラーは人から奪うことはあっても盗むことは致しませんのよ」
どこが違うんだろうか？
- 四人目は江ノ島さん。彼女の机の上に不二咲くんのお弁当箱が置いてあったらしい。もちろん中身は空だ。
「はぁ？ 人のもんに手を出さなくてもレーションもカロリーメイトもたっぷりあるって。マジ迷惑なんですけどー」
あからさまな過ぎる証拠は真犯人による偽装だろうか？
（中略）
僕らは議論を重ねた末に葉隠くんをクロとして投票したが、それは間違いだった。
「だから俺は無実だって言ったべ！」
「貴様が余計なことばかり言うからだ」
そして地上に戻った僕ら全員に待ち受けていたのはモノクマにお弁当を食べられてしまうというお仕置きだった。
モノクマ『15人分も食べたら流石にお腹一杯だね。ゲップ』
「苗木くん、戦刃むくろに気をつけて」
最終更新：2011年02月04日 23:49
