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『誕生日のプレゼント』

学園厨房
私は目の前の黒い物体と睨めっこしていた

「……どうしてうまくできないのかしら」

このままだと間に合わない……

「おやおやぁ?何やら困っている様子ですねぇ~」
「!?」

振り返った先にいたのはモノクマ
その手に何やら紙束を持っている

「普段料理なんてしない子が急にできる訳ないでしょ~」
「……」
「というわけではいこれ」

モノクマが私に紙束を渡してくるので受け取り読む

「これは……レシピ?」
「生徒の必要としてるものを揃えるのも学園長の仕事だからね~」
「……」
「じゃあ僕は帰るけど……決してアレンジしようなんて思わずそのレシピ通りに作る事。じゃあねー」

モノクマが去る
それを確認して私はレシピを読み解いていく

「よし……」

そして私は再び厨房へと立った
いざ目指すはキッチン!……なんて言うのは私のキャラじゃないわね


そして現在
私は苗木君の部屋にいる
無用心にも鍵が開いていたので気になり開けると……

「寝てるわね……」

よほど疲れていたのだろう
パーカーだけを脱ぎ捨てそのままベッドにダイブし寝てしまった苗木君がいた
先ほど厨房で作ったそれは机の上に置きベッドに腰掛ける

「……」
「ん……」

なんとなく彼の頭を撫でる
気持ちよさそうに身を捩るのが面白い

「んにゅ……きりきりしゃん?」

どうやら撫で過ぎて起こしてしまったようだ

「おはよう苗木君。ちょっとお邪魔させてもらってるわよ」
「んー……」

起き上がり苗木君は目を擦る

「苗木君、こっち来てもらえる?」
「んんっ……いいけど」

意識がしっかりしてきたのかようやく普段の苗木君らしくなってきた
彼の手を引き椅子に座らせる
その向かい側私は座り彼に問いかける

「苗木君、今日は何の日かしら?」
「え、そうだなぁ……」

考える苗木君だけど首を傾げる

「答えはね」

机に置いた箱を開ける
中身を見た苗木君は漸く思い出したようだ

「あ、今日は僕の誕生日……」
「誕生日おめでとう、苗木君」

ちょっと不格好なデコレーションケーキ
だけど私の想いをこめたこのケーキを彼は美味しいよ、と食べてくれた
今日だけはモノクマに感謝していいかもしれない

「なにかまだ欲しいものはあるかしら苗木君?」

ケーキを二人で食べ終えた後彼にそう尋ねる

「えっと……」
「何でもいいわよ」

すると彼は予想を超える答えを返してきた

「き、霧切さんがほしい、なぁなんて……」
「っ!?」

思わずコーヒーを噴出すところだった

「だ、だめだよね……ごめん霧切さん忘れて!忘れてビーム!!」
「……本当に私でいいの?」
「え……」

立ち上がりジャケットを脱ぎ捨てる
そのまま苗木君の手を取りベッドへ連れて並ぶように座って彼の手を私のシャツのジッパーへと導く

「霧切さん……本当にいいの?」
「……苗木君になら……もうこんな事言わせないで」

そのまま私は目を閉じる
ジジッ、と何かを下げる音と共に唇に優しい温もりを感じその流れに私は身を任せた




おまけ
学園長室
そこでは学園長が机にある写真を見ていた

「……響子の料理下手は母さんに似てしまったか」

モノクマを弄りながら遠い昔を思い出すように呟いた学園長であった
ツールボックス

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