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言い訳をします。
罪木に変態グッズばっか渡してた俺だけど、
俺のモノになれとか嫌がらせとか、そんなつもりでプレゼントしてきた訳じゃない。

「…とにかくごめん!
 俺は、罪木に、そんな事するつもりはなくて…」
「な、なんで日向さんが謝るんですかぁ!?
 悪いのは私です!土下座しますから許して下さぁい!!」
「だから、違うって!」

しかし本当に俺はこんなものを渡してきたんだ?
まるで何か、巨大な意思の選択に従うようにプレゼントを選んだ気がするけど…。
…でも、もう何を言っても見苦しい言い訳にしかならない。
今の俺に出来ることは、罪木に全力で謝ることだけだ。

「嬉しかったのは本当ですから!
 私だって嫌なものは嫌ですよぉ!」
「そ、そう言って貰えると、助かるんだけど…」
「悦びますよぉ…日向さんに貰ったものなら尚更です!」

…『よろこぶ』って漢字それでいいんだっけ?

「とにかく、喜んでもらえたのは有難いけど…。
 次からはもっと、普通のものを渡すよ。」

もっと普通の女の子が喜びそうなものを。
可愛いものとか、花とか…そんな感じでいいんだよな?
罪木は、好きな花とかある?
…そんな事を聞こうとして、罪木のほうを見る。

「………」

罪木は、なぜか悲しそうな表情をしていた。

「…私、本当に嬉しかったんです。日向さんが私に、
『あんな事やこんな事』を求めてくれたような気がして…。
 だから、あのプレゼントを、貰えたのかなって思ってて…。」
「いや、だから、それは誤解だって…!」
「でも、違うんですか?
 私にあんな事やこんな事、したくないんですか…?」

正直言って、あんな事やこんな事はしたい!
でも、それをここで言うべきじゃないと思って、否定の言弾をぶつける。

「あ、当たり前だろ…。
 俺は、罪木にあんな事やこんな事はしたくない…!」
「……じゃあ」

罪木の表情が変わる。

「私は、日向さんにとって、どうでもいい存在って事ですか?」
「…え?」

罪木の表情が、さらに暗くなった。

「…いいんです。日向さんにとって私は、
 あんな事をする価値も無い程度の存在なんですから…」
「え、えっと…それは…」

しまった、空気が最悪だ…。
さっきの言弾は、間違っていたのか?
だけどあの台詞に肯定するとかどんな変態だよ!
…とにかく!

「…俺が罪木をどうでもいいと思ってるなら
 プレゼントなんかする筈ないだろ!」
「じ、じゃあ私は、プレゼント的に性奴隷って事ですね!?
 日向さんの所有物って事でいいんですよね?」
「い、いや、その…」

女の子にこんな迫られ方をする男って、珍しいんじゃないか…?
…とは言っても、一体どうすればいいんだよ……!

「あの、日向さん…コレ…!」
「えっ?」

そう言ったかと思うと、俺に何かを渡してきた。
ごく普通の油性ペンだった。
そして。

「私に、日向さんの所有物だって証を…
 身体に、刻んで、くれますか…?」

――ちょっと待て!
そう言おうとした瞬間。

罪木はエプロンを外し。
そして、シャツを脱ぎ捨てた。

「…っ!おっ、おおおおおおいっ!
 オイオイオイオイ!!おいおいおい!ヲヰっっ!」

罪木の白いブラジャーが、肉感的な身体が、豊満な胸が露になった。
破壊力が抜群なんてモンじゃねーぞぉ!
理性が吹き飛びそうになる。
ついでに俺のキャラも吹き飛びそうになる。

「だ、だから日向さん。私の身体に、
 日向さんのモノだって事、書いてくれますか?」
「ちょっ…!つ、罪、き…!?」

そんな俺に追い討ちを掛けるように。
罪木のスカートがするりと落ちた。

肉付きの良い太股に、すこし小さい、白のパンツ。
完全に下着姿になった罪木は、可愛いくて、いやらしくて。
理性がガラガラと盛大な音を立てて崩れ落ちる。
本能という名のダムが決壊する。

大きく一歩、罪木は俺に近づく。

「書いてくれたトコロは、絶対に洗いませんっ!!
 だから、日向さん。お願いですぅ…!」

一歩。また近づく。
手を伸ばせば触れ合える距離に、罪木が、潤んだ目で俺のことを見つめている。
俺は顔を真っ赤にし、窒息寸前の金魚のように口をパクパクさせている。

普通に考えれば、こんな美味しい状況は無いのかもしれない。
罪木のような超高校級に可愛くてちょっとえっちな美少女が、俺のモノになりたいと迫ってくる。
煩悩爆発の思春期の男子どころか、世界中の男すべてが羨む状況にいるんじゃないか?
少なくとも左右田にはブン殴られそうな気がする。泣きながら。

「日向さんのモノに、なりたいんです…!」

でも、本当にこれでいいのか?
罪木の言葉を…そのまま受け取ってしまっていいのか?
崩壊する理性の中、俺はそんな事を考えていた。

「……」
「……して、くれないんですか?」
「……」
「……じゃあ、」

だから。

「やっぱり、私の事…どうでもいいって事ですよね」

その言葉を、聞いた瞬間。

「そ れ は 違うぞおおおおおおおおおおぉぉぉっ!!!」

反論の言葉を、あらん限りの声を張り上げて叫んだ。

罪木を自分のモノにしたくない…と言えば嘘になる。
だけど。奴隷とかモノとか、そういうのは、絶対に違う。
そう思った瞬間、あらん限りの力で反論の言葉を叫んでいた。

「ひ、日向…さん?」

驚いたような、困ったような表情の罪木。

「つ、罪木いいっ!!目を閉じろおおっ!!」
「はいぃっ!!」

罪木はぎゅっと目を閉じる。
――覚悟は、決めた。

そして。
俺は、罪木の首筋に。

「ひゃ、あっ…!」

思い切り、キスをした。

「ひ、ひなた…さん?やんっ…!」

首筋を、思い切り吸い上げる。
時間にすれば十秒程度の事だろうけど。
俺にはそれが、一分にも十分にも感じられた。

「…ぷは」

首筋から顔を離し、一歩下がる。

「えっと、日向さん…?」
「…それ」

言って、罪木の首筋を指差す。

「俺の、大切な、彼女だって、マークだから…」

そこには、たった今俺が付けたキスマークがあった。

「奴隷とか、モノとか、そういうんじゃなくてさ。
 それは…罪木が俺の彼女だって、証だから…」
「ひ、日向さん…!」
「身体に書いてあげる事は出来ないけど…
 そのマークは俺の気持ちだから…それで我慢して――」

俺がそう言い終らないうちに。
罪木は、俺に飛びついてきた。

後頭部から盛大に頭を打ち付け、一瞬星やら火花やら何か変なものが見えて。
目を開けると目と鼻の先に罪木の顔があった。

「日向さぁぁぁぁんっ!!
 私は日向さんの彼女ですぅぅぅっ!!」

そんな事を言いながら。
罪木は俺に顔を近づけて。

「んっ…!」

唇と唇を触れ合わせた。

「ぷはっ…!つみkむぐっ」

再び唇で唇を塞ぐ。
更にもう一回。
もう一回。もう一回。
挙句の果ては、額やら頬やら鼻やら、顔中にキスをする。

「わ、私っ…!本当に嬉しいですっ…!
 嬉しすぎて…どうにかなっちゃいます…!」

身体を密着させ、抱き合いながら言葉を交わし。
何度も、何度もキスをする。
俺のモノではなく。ましてや奴隷なんかでもなく。
ただ、俺の彼女として。

…あぁ。
これで、よかったんだ。

そう思うと、今までの緊張感が解れていって。

……そして。
俺の身体中に罪木の柔らかくて大きいものやらふとももやら何やらが密着していることに気付いて。
理性が、完全に。崩壊した。

「ツ、ツミキイイイイイイイイイ!!!???」
「ひ、日向さん!?」
「あーもう知るかああっ!!もう不純異性交友だとかワカラナーイ!
 目の前に下着姿の超高校級美少女がいるのに何もナシとかワカラナーイ!
 つーか俺肉体年齢はもっと高い気がするから!セーフだから!」
「は、はい!ありがとうございますぅ!!」

ごめん罪木。
ごめんウサミ先生。
ごめんスパイク・チュンソフトの皆さん。
このゲームは今から。
18歳以下の方、購入禁止になります!

「保険体育の授業だから!!
 大丈夫だよな!!罪木っ!!」
「は、はいっ!私は日向さんなら
 365日24時間いつでも準備万端ですうっ!」

本人の同意ッ!
勝ったッ!エクストリームッ!
これでもう俺を止めるものは存在しない!

「で、でもっ!日向さん、それ…」
「ソレ?ってドレ…?」
「その…頭から…」
「…頭から?」
「頭から…血が…どぴゅー…って…」

…言われてみれば。
なんか後頭部が生暖かい。

「……」
「……」

…そうだった。
俺は、罪木に抱きつかれた、あの時…。

後頭部をモロに、ぶつけてたん…だっけ…か……。

「きゃあっ!ひ、日向さぁん!!
 私よりも先にイッちゃらめれすううううっ!!」

興奮しすぎて…傷口…開いちゃった…。
そんな事を考えながら……。
俺の意識は、深く沈んでいった……。

その後。
超高校級の保険委員である罪木の手当てによって、俺は一命を取り留めた。
その際、罪木は下着姿のまま俺をコテージに運び、
俺の顔中に大量のキスマークがあった事で大変な騒ぎとなった。

その後も、狛枝に「この状況…絶望だね!」と笑われ。
花村にはどんな味でしたかとしつこく聞かれ。
左右田は号泣しながら部屋に引きこもってしまった。

…と、まぁこんな感じで。
色々と、凄いことになってしまった。

だけど、俺は後悔はしていない。
色々間違えていた気がするけど…俺と罪木は、普通の恋人同士になれたのだから。

だから、罪木。
もう、自分をモノみたいに扱うのは、やめてくれよ?

起き上がれるようになったら、罪木にそんな事を話そう。
そんな事を考えながら、俺は静かに目を閉じた。


おしまい






「…あとちょっとだったんですけどねー。
 あそこで日向さんが倒れなければ既成事実が作れたのに
 とってもとっても残念ですねー。
 だけど次こそは逃げられないようにして…うふふふふっ…」

「お、おねぇ。今日のゲロブタちゃん、なんか怖いんだけど…」
「爆発すればいいんじゃないかな」

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