「そういえば霧切さんの髪って、結構手間かかってるよね、朝とか大変じゃない?」
ふと、前から見るたびに思ってたことを口に出す。
特に三つ編みのとことか、素人目でも手がかかってるのが分かるし。
「…そうね、慣れるまでは大変だったわね…」
やっぱり、そうなのか。それでも朝からやるというのだから女の人ってすごいな。

「そういう苗木君こそ、時間をかけてるんじゃないの?」
「そんなことないよ。僕のはせいぜい寝癖を直すぐらいだね。」
「……まあ貴方がそう言うなら別にいいわ(…アンテナに触れてはいけないのかしら)」

なんだろう、何か変なことを言ったのだろうか?霧切さんが黙ってしまった。
…ここは話題を振った手前、もう少し会話を続ける努力をすべきだろう。

「そ、そうだ!朝誰かに手伝ってもらうとかしないの?」
幸い女子もこのクラスには多い。特に江ノ島さんとかセレスさんは、セットとか得意そうだ。
寮暮らしである僕らなら、お互いに朝の準備をすることなんかもできる。
「……だれかに手伝ってもらう?……そうね、悪くない提案かもしれないわね……」

お、珍しく好反応だな。いつもならもう少しそっけないけど、やっぱり朝面倒なのかな。

「じゃあだれか女子に声で「それじゃお願いできる?苗木君」
「…………ええ!僕が!?」
「あら、苗木君が提案したのだから、貴方がやるのが筋じゃないかしら?」
「け、けど僕、男だよ!」
「髪を結うだけよ?……それとも苗木君は、朝から私に何かするつもりなのかしら?」
うわー、いつものドS顔だ。幻聴で「ここまで言えばわかるわね?」とセットの台詞も聞こえてきそうだ
こうなったら従うしか無いのは過去に何度も経験している。

「それじゃ、明日からお願いね苗木君…」
「わ、わかったよ」
そんなわけで霧切さんに、とんでもないことを約束されてしまった。

翌朝、霧切さんの寝間着姿や寝ぼけ姿を見て、色々と悶々としたのは決して誰にも言えない事だ。


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