もしも苗木と舞園さんが模擬刀を取りにいってなかった場合の別ルート

 注意:この物語はCHAPTER1の途中から別ルートに分岐したものです。
    ネタバレは極力ないつもりですが、もしあった場合の責任は負えません。
    また、それぞれ個人の好きなキャラが被害者となったり、『クロ』となる場合もあります。
    そのことを了承の上で、少しでも楽しんでもらえたら幸いです。



「オマエラ! 朝です、7時になりました。起床時間ですよー! さあて、今日も張り切っていきましょう!」

 モノクマのアナウンスでボクは目を醒ました。そして部屋を見回して、改めて認識する。

 夢じゃなかったんだな、と。

 入学しようとして、気を失った。教室で目覚めたと思ったら、玄関ホールでみんなに出会った。自己紹介のあとに
謎のアナウンスが流れて、体育館に集合した。モノクマという学園長が現れて、殺し合い学園生活の始まりを告げた。
喧嘩を止めに入って、大和田クンに殴られ、気を失った。次に目覚めたのは寄宿舎の自分の部屋で、部屋から出た所
で舞園さんとぶつかって、食堂へ行った。舞園さんと喋った後みんなが戻ってきて、調査結果を教えてもらった。そ
して解散し、自分の部屋に戻り、眠って、今に至る。
 今更ながら、昨日は2回も気を失ったんだな、と無駄に思い出す。それ以上に衝撃的な発表があったけれど、あえ
て考えないようにしたい。だから眠る前に、オチとしては最悪だけど……なんて楽観的な考えをしたけど、流石にそ
んな甘いものではなかった。
 それに、自分ではあまり見てないから分からないけれど、昨日のみんなの話だと出口とかも期待できないみたいな
流れだったような気がする。それを考えて、溜息をついた。
 でも、諦めてたまるか! 今日こそ何か手がかりを見つけるんだ!
 そう自分に言い聞かせて、身支度を適当に整えた。

 今日はどうしよう? ……舞園さんの所に行ってみよう。ボクの助手だって言ってくれたんだもんな。
 そして自分の部屋から出て、隣の舞園さんの部屋の前に立つ。そしてインターホンを押した。

 ピンポーン……

 少し経ってから、舞園さんが顔を覗かせた。
舞園「はい……あ、苗木君。どうしたんですか?」
苗木「いや、何もすることがないからちょっと来てみたんだけど……邪魔だったかな?」
舞園「いえ、邪魔ってことはないんですけど……ごめんなさい、今日は一人にしておいてほしいんです……」
苗木「そっか。ごめんね急に来ちゃって」
舞園「そんな、謝るのはこっちの方ですよ、昨日助手なんて言っておいてこれですから……でも安心してください、
   明日からはちゃんと苗木君のために頑張りますから!」
 そういって舞園さんは笑った。表現が追いつかないような、とびっきりの笑顔で。
苗木(本当に、目の前にいるってこと自体、夢みたいだよな……)
舞園「でも、これは現実ですよ?」
苗木「……え! また読んだ!?」
舞園「エスパーですから。……嘘です。本当に、勘なんです」
苗木(ボクだけかな、こんなに読まれるのって……)
苗木「あ、ありがとう舞園さん。じゃあ」
舞園「ええ、また明日から、手掛かりを探しましょうね!」
 
 舞園さんと別れて、とりあえずお腹が空いたので食堂へ行った。
 そこにいたのは、山田クンと葉隠クン、石丸クン、それに大神さん、朝日奈さん、不二咲さんの6人だった。
 ただ、その中の何人かは明らかに状況がおかしかった。

石丸「葉隠君! 君という奴は! そんな髪型で恥ずかしくないのか!」
葉隠「何を言ってるんだべ! これは宇宙人と会いやすくなる、究極の髪型なんだべ!?」
朝日奈「あれ? オカルトは信じないとか言ってなかったっけ?」
大神「関わるな、朝日奈よ……」

 というか、本当にどうなってるのかな、あの髪の毛…… 激しく気になるけど、今は聞かないでおこう。たぶんそ
の仕組みとかどういう原理があって宇宙人が現れるのかとか延々と話されそうだし。
 そんなことを考えながら厨房の方へ向かってい

葉隠「聞いてんのか、苗木っち!」
苗木「ええええっ!! と、飛び火!?」
石丸「そうだぞ苗木君! 僕の主張と葉隠君の主張、どちらが正しいのか聞いているのだ!」
葉隠「そんなもん聞くまでもねーべ! 宇宙人のためなら髪型の一つや二つ、多少おかしくなって当然だべ!」
不二咲「えっと……髪の毛は一つしかないと思う……」
苗木(不二咲さん、そこは無視していいよ……)
石丸「何を言っているんだ! 何よりも大切なのは勉強だろう! そんなもののために髪型をおかしくして、勉強に
   身が入らなくなったらどうするんだ!」
葉隠「宇宙人をそんなものとはヒデーぞ! 俺にとっては、命の次の次の次に大切なものなんだべ!」
山田「その間の二つは、占いと何ですかな?」
朝日奈「そんなのどーでもいいから、さっさと終わらせてよ! うるさくて食事もできないじゃん!」
石丸「だったら苗木君が早く判断したまえ! 正しいのは僕か、葉隠君か、どっちなのだ!?」
苗木「結局ボクなの!? ……やっぱり、石丸クンのほうが正しいと思うよ。宇宙人より勉強の方が大事だ
   し、なにより、ここで宇宙人が出るとはとても……」
大神「……確かに、希望ヶ峰学園の中で宇宙人など、有り得んだろうな……」
葉隠「な、苗木っち! 裏切ったのか!? なんでだべ!」
石丸「ふっふっふ……これでわかったかね葉隠君! 正義は必ず勝つのだよ! よし! それでは早速その髪型を直
   すために、ハサミを借りてくるとしよう!」
不二咲「あ、それなら江ノ島さんが持ってると思うよ……」
石丸「わかった!」
 そう言って石丸クンは、食堂から駆け出していった。
葉隠「な、なんだそりゃ! そんなことをされるわけにはいかないべ!」
 葉隠クンも慌てて飛び出していった。
 なんだか葉隠クンには少し悪いことをした気分だ…… そして今度こそ厨房へ行き、朝食を作って持ってきた。
 
十神「連続して石丸と葉隠が走って出てきたが……あれはいったい何の騒ぎだ……」
大神「気にしなくても良い……少しばかりの諍いがあっただけだ……」
十神「まあいい、関わるつもりもないからな……」
 いつのまにか、というより厨房に入っている間に十神クンも来ていたようだ。そしてその後ろを見ると、腐川さん
もいる。
苗木「あれ、十神クン、腐川さんと一緒に来たの?」
十神「なんだその微妙に期待したような質問は。勘違いするな、偶然同じタイミングで出会っただけに過ぎん」
腐川「……」
山田「でもですな……十神白夜殿、それはあからさまにラノベのような展開というか」
十神「黙れ、このマーガリンが……」
山田「おおお、そんな表現は初めてですぞ、もしかして褒めてるのですかな?」
朝日奈「いやいや、どこがだってば……」
大神「朝日奈、我らもそろそろ行かないか……」 
朝日奈「あ、そうだねさくらちゃん! じゃあ苗木、まったねー!」
 去り際に手を振りながら、朝日奈さんは大神さんと一緒に食堂から出て行った。
十神「おい、いつまでそこに立っている。俺を厨房に入れろ」
苗木「ああ、ごめんごめん。よっと」
腐川(ラノベなんて認めないけど……白夜様との関係を築く一歩としては間違ってないはずだわ……っ!)
苗木「腐川さん、何か言った……?」
腐川「な……何でもないわよ……」
 
 そして不二咲さんと山田クンと話しながら朝食を済ませた。
 十神クンは話しかけても返すどころかこっちを見てすらくれなかった。
 ……でも腐川さんは満足そうな顔で食べてたな、十神クンのことを時々見ながら。

 朝食を食べ終わってから、一回ボクは自分の部屋に戻った。

 ……舞園さんは明日助手になるって言ってくれたから、今日は調査よりもみんなと話してみよう。
 さて、どこへ行こうかな?

<<<自由時間開始>>> 

苗木「さて、まずは霧切さんのところに行ってみようかな」
 隣の部屋である霧切さんの部屋の前に立ち、インターホンを押す。

 ピンポーン……

 暫くしてから、ドアが開いた。
霧切「……苗木君? どうしたの、私の見張り? 心配しなくても私は誰も殺したりはしないわ」
苗木「いや、ただちょっと一緒にいたいだけで」
霧切「一緒……? まさかそんな気があるわけじゃないでしょうね?」
苗木「……あのさ、何か誤解してない?」
霧切「いいけど、襲ったりなんて考えないようにね」
 鋭い眼光と共に肯定の意を述べられた。普通逆じゃないかな……
霧切「じゃあ食堂でお茶でも飲みましょうか?」

 食堂で霧切さんとお茶を飲んだ。なんか十神クンと腐川さんの状況が凄いことになってたけど、本人たちのイメー
ジに支障をきたしそうだから止めておこう。黙秘黙秘。

 霧切さんと少し仲良くなれたみたいだ……

 プレゼントとして、『イン・ビトロ・ローズ』をあげた。
霧切(やっぱりそんな関係を狙っているのね……っ! どうしよう……?)
苗木「き、霧切さん?」
霧切「なんでもないわ……それより苗木君、生半可な気持ちは持たないようにね」
 ……気持ち?
霧切「じゃあね、苗木君」
 そういって霧切さんは自分の部屋に戻っていった。……なんだろう、いろいろと誤解されたような……

 霧切さんの様子に首をかしげながら、ボクは一回自分の部屋に戻った。

 まだ時間はあるな……、じっとしている気分じゃない、どこかへ行ってみよう。

苗木「じゃあ……腐川さんのところへ行ってみようかな」
 …………断られたー、あと去り際に「どうしよう、これが鯉……?」なんて言ってたけど、腐川さん、魚なんて持
ってなかったよな……
 うーん、じゃあ誰かな、セレスさんに会ってみようかな? そう思って、セレスさんがいるランドリーに行った。

セレス「あら、どうしたんですかDラン……いえ苗木君」
苗木「いや、一緒に過ごしてもいいかな……と思って」
セレス「まあ構いませんけれど……気をつけてくださいね、特別な感情は一切持ってませんから」

 セレスさんと一緒に過ごした……途中、桑田クンと大和田クンが干してあるものを物色していた。
 ……セレスさんに言われてランドリーから出たけど、あの二人の目は……

 セレスさんと少し仲良くなれたみたいだ……
  
 プレゼントとして、『薔薇の鞭』を渡した。
セレス「あら。苗木君にはそのような趣味があるのですか」
苗木「……」
セレス「冗談ですわ、私もそんなことをする気はありません」
苗木「だ、だよね……(なんであげたんだろう、僕……)」
セレス「……あなたには、ですけど」
苗木「え?」
セレス「なんでもありませんわ。それでは、ごきげんよう……」
 そういってセレスさんは去っていった。それより……
苗木「まさか、あれの被害者が出るのか……!?」

 セレスさんの言葉に戦々恐々としながら、僕は自分の部屋に戻った。

 キーンコーンカーンコーン……

「えー、校内放送です。午後十時になりました。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立入禁止となりまー
 す。ではでは、いい夢を。おやすみなさい……」

 今日も終わった。明日は舞園さんと校内を調査しよう。
 ボクはベッドに体を預けて、すぐに眠りの世界へ落ちていった。

<<<モノクマ劇場>>>

 人間とは、形容表現を比較的にしか表せないのです。
 仮にここに動物をネズミしか知らない人がいて、この人に犬を見せます。すると、「犬は大きい」といいます。
 仮にここに動物をゾウしか知らない人がいて、この人に犬を見せます。すると、「犬は小さい」といいます。
 同じ犬なんだよ? でも本人の価値観によって変わる。それは、所詮比較級だから。                            
 だからこそ、Aという頼みをするとき、それをそのまま言うより、それよりもはるかに実現不可能である頼みBを
いってから言えば、受け入れられる可能性は格段に上がります。
 形容表現ほど曖昧なものなんて、他にないよ! 「すごい」よね!

まだつづきます。                      
         
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。