【新春ダンガンバトル】 ~後編~

第六回戦【葉隠vs腐川】
葉隠「いよっしゃ。助かったベ。というか桑田っちが勝ってくれたから男子の勝利は決定的だけどな」
モノクマ「実はそーなんだよねぇ。しょぼーん」
大神「どういう意味だ? まだ3対2、逆転の可能性は残されているぞ」
セレス「腐川さんは十神さんの味方。勝敗を左右する局面まで彼女が残った時点で私達の負けなのですわ」
石丸「それでは八百長試合じゃないか!」
大和田「だから葉隠の勝ちってことかよ。気にいらねえな」
モノクマ「確かに八百長は良くないよねぇ。よし安易に負けないよう今回はキツ~イ罰ゲームにしよう」
葉隠「余計なことすんなって! 腐川っち、総合で勝てば十神っちも大喜び間違いなしだべ」
腐川「びゃ、白夜様が喜ぶなら罰ゲームくらい……」
苗木「それは違う! 考えてみてよ。そんな薄っぺらい勝利、誇り高い十神くんが喜ぶはずないよ!」
十神「当然だ。だが喜びもしないが気にもしない。腐川の思うようにするがいい。俺には関係ない」
腐川「わ、私は……」
舞園「でも! ここで腐川さんが負けを選んだら十神さんの最終戦がなくなっちゃますよ!」
セレス「腐川さんは十神くんが無様に負けると思っているから身代わりになろうと言うのですわね」
腐川「びゃ、白夜さまが負けるわけない! 誰が相手でも華麗に勝つに決まってるわ!」
山田「ヒーローの勝利を信じて戦いに赴くヒロイン。なんか、キタ!」
朝日奈「うんうん。十神の勝利を信じるなら葉隠にガツーンと勝って次につながなきゃ!」
霧切「腐川さん。あなたは誰を勝たせたいの? そして誰に負けたいの? ここまで言えば分かるわね?」
腐川「私は……白夜さまに負けたい……だから葉隠には負けない!」
葉隠「どういう理屈だよそれ! なあ不戦勝のチャンスなんだから皆もフォローしてくれって」
不二咲「ズルは良くないと思うよ」
桑田「つーかさ。てめぇだけ楽しようとすんなってーの!」
大和田「やり方がセコいんだよ」
葉隠「何だよ皆して。なら本気でやってやんべ。体力勝負なら負けねぇしな」
苗木「女の子相手に威張らないでよ。えーと次の競技は……【ダンガンカルタ】?」
モノクマ「お正月らしくカルタ取りだよ。僕が詠み人で多く札を取った方が勝ち」
舞園「やったぁインドアゲームですよ! しかもどことなく文系っぽい」
霧切「不味いわ。この勝負、葉隠くんに有利かもしれない……」
葉隠「鋭いな霧切っち。何を隠そう俺は学校のカルタ大会じゃ毎回上位に入るカルタ名人だったべ」
桑田「ピンポイントで葉隠の得意分野かよ!」
大神「腐川はカルタ取りの経験は?」
腐川「ル、ルールは知ってるけど…実際にやったことは…」
朝日奈「ええー! やったことないの!」
腐川「カルタに限らず大人数で遊んだことなんてないのよ!」
江ノ島「不憫すぎて笑えない……」
山田「泣けてきますな」


(準備完了)
モノクマ「お手付きは30秒のペナルティだよ、いいね。じゃあいくよー。『【た】ダンガンロンパぁ!』」
葉隠「これだべ!」
腐川「あっ!?」
大神「早い……カルタ名人と自称するだけのことはある」
モノクマ『【ど】どっひゃー!』
葉隠「おっし!」
不二咲「また即座に……まるで読まれる札を知っているみたい」
苗木「だろうね。おそらく……」
石丸「そうか分かったぞ! 占いで次に読まれる札を察知しているんだな!」
モノクマ『【ほ】僕は買うけどね。二本買うけどね』
葉隠「ほい! 石丸っち正解だべ。俺の占いは三割当たる! だから外れた時だけ実力勝負だべ」
霧切「札の多い序盤に三割もリードされたら初心者の腐川さんじゃ勝負にならない!」
腐川「うう……占いなんて卑怯よ!」
十神「卑怯ではあるまい。占い師が占うのは当然だ。お前は何だ? カルタをただ見ているだけか?」
腐川「た、ただ見ているだけじゃ……ぶつぶつ……」
(中略、葉隠優勢)
葉隠「はっはっは。わざわざ不戦勝狙わなくてもこのまま楽勝だな」
朝日奈「もう十枚くらい連続で取られてるよ! 何とかしないと負けちゃう!」
腐川「大丈夫……大体覚えた(ゴゴゴゴゴゴ……)!!」
山田「い、今なんと! 『大体覚えた』言いましたか! 腐川冬子殿の背後に奇妙な擬音が見えまする!」
モノクマ『【え】エスパーですから』
腐川「これっ! と…取った、取りました白夜様!」
十神「一枚取ったくらいでいちいち騒ぐな。それに俺は敵チームだぞ」
葉隠「頑張ったな腐川っち。記念に一枚くらいやるべ。だが俺の占いは三割当たる!」
腐川「あ、あんたの占いは七割外れよ! 私が残りを総取りする(ドドドドド……)!!」
モノクマ『【す】スパぁイクぅ~!』
腐川「はいっ!」
江ノ島「よし、また取った!」
大神「空気が変わった……何かを掴んだようだな」


(中略、腐川反撃)
モノクマ『【き】希望のゲストと絶望の緒方!』
腐川「えいっ!」
葉隠「な、何だべこの瞬間的な反応は!? まだ枚数が多いってのに」
セレス「なるほど。言葉の通りですか。『見て』いたのではなく『読んで』いたのですね」
桑田「はぁ? 見るのも読むのも同じことだろ?」
霧切「カルタは文字を取る遊びよ。たった数十文字をね。そして彼女は超高校生級の文学少女」
モノクマ『【な】苗木くん、ここまで言えば分かるわね』
腐川「はいっ! 札の配置は全部覚えたわ。イラストと文字から読まれる文章も全部妄想できてる……」
石丸「丸暗記は基本ではあるが……妄想?」
大和田「文学オタクの肩書きは伊達じゃねえってか」
十神「できるなら最初からやれ。鈍い女だ」
モノクマ『【は】犯人はヤスヒロ………』
腐川「これっ!」
葉隠「不味い、このままじゃ追いつかれちまう! 仕方ねえ、今こそ禁断の必殺技を見せる時だべ!」
山田「必殺技! なんかクライマックスの予感!」
苗木「……(何だか猛烈に嫌な予感がする)」
葉隠「必殺! 葉隠忍法・木の葉隠の術だべー!」
(ばっさばっさ!)
腐川「えっ!?」
山田「ガクランで扇いで風を起こしカルタの配置を掻き混ぜたですとー!」
桑田「セコいっつーか何つーか……」
霧切「だけど効果的よ。腐川さんがもう配置を覚え直すには時間が掛るわ」
セレス「勝利への努力は評価するべきでしょうか?」
モノクマ『【そ】それは違う!』
腐川「え、あれ?」
葉隠「貰ったー! ふっふっふ。形勢逆転だべ!」
朝日奈「ズルいよ! 学生服を使うなんて反則じゃないの!」
葉隠「言いがかりだべ! ガクランは身体の一部。大和田っちもそう思うよな」
大和田「あ? そ、それはそうだがよ……」
モノクマ「んーとね。ゲーム開始時に身に着けていたのでガクランは身体の一部とします。だから有効だね」

不二咲「酷い…腐川さんが可哀想だよ」
腐川「だったら…もう一回札を覚えて…」
葉隠「なら何度でも木の葉隠の術だべ(ばさばさ!)」
腐川「ぐ……ぐすん……くすん……くしゅん」
モノクマ『【よ】呼ばれて飛び出てジェノサイダー!』
葉隠「ほいっと! これで腐川っちじゃ俺に勝てねえのは確定的に明らかだべ」
???「あぁん、誰が誰に勝てないってぇ? つか何やってんの皆して?」
苗木「ジェノサイダー!?」
山田「キタぁー! でも何で?」
霧切「墓穴を掘ったわね葉隠くん。あれだけホコリを撒き散らせばクシャミくらい出るわ」
舞園「翔さん、カクカクシカジカで大変なんです! 力を貸してください!」
ジェノ「おKラジャー了解。カルタなんて初めてだけど白夜様のためなら何だって出来ちゃうしぃ」
不二咲「これなら勝てるかも……頑張って!」
十神「素直に勝てるとは思えんながな」
石丸「言われてみれば記憶術がない分、実は彼女の方が弱いのではないだろうか?」
霧切「まさか!?」
モノクマ『【つ】つーかさ!結局のところ葉隠が犯人なんだろ!?』
葉隠「えーと…ほい。楽々ゲットだべ」
ジェノ「あらん? 意外と難しいわね。ゲラゲラゲラ」
朝日奈「あれぇー?」
江ノ島「出来なくても適当でも手を出しなって!」
ジェノ「だってぇ。下手に手を出して白夜様以外の男に触られたら嫌だしぃー」
山田「大逆転キタかと思ったのに事態が悪化してるー!」
葉隠「一時はどうなる事かと思ったけどジェノサイダーの方が安全だったべ」
ジェノ「それはどうかしらん?」
モノクマ『【い】いつでもどこでも殺れるようにねぇー』
(シャキーン!)
葉隠「どぁぁぁぁ!!! あっぶねー!!」
ジェノ「はい。いっただきぃ!」
苗木「札を取ろうとした葉隠くんにハサミで斬りつけて引っ込めさせた!?」
セレス「いいえ、斬りつけたのではなく『ハサミを持った手でカルタを取ろうとした』だけですわ」
大神「読まれたカルタを探すのではなく、葉隠の手の軌道を見切ったか」
葉隠「い、いくら何でも反則だべ!」
ジェノ「眼鏡っ娘の眼鏡は顔の一部、私のハサミは手の一部。これって常識でしょぉ」
山田「俗に言う『ベアークローは凶器じゃない理論』ですな!」
モノクマ「んーとね。ゲーム開始時に身に着けていたのでハサミも身体の一部とします。だから有効だね」
葉隠「んな馬鹿なー!」

朝日奈「凄い凄いどんどん取って大逆転で勝利は目前だよ!」
不二咲「かなり無茶苦茶な手だけど……」
葉隠「まだだ、まだ終わらんベ! もう一回、木の葉隠の術ー!!」
ジェノ「はあ? 何それ?」
葉隠「更に続けてもう一回! いつもより長く扇いでやるべ!」
桑田「今更意味ねーし。アホの一つ覚えってヤツか?」
セレス「不味いですわね。腐川さんの弱点に気が付かれましたわ」
ジェノ「あ、あれれ? へっくしゅん!?」
石丸「くしゃみで腐川くんに戻った!? しかしそれなら記憶術で……」
モノクマ『【せ】正解は卒業の後で!』
葉隠「取ったぁ!」
腐川「ああ!」
霧切「残りは数枚、既に配置記憶より反射神経の勝負。腐川さんが圧倒的に不利よ」
不二咲「ここまで来て……」
モノクマ『【わ】我は女だが?』
葉隠「とりゃ! 色々と危なかったがもう少しで俺の再逆転だべ。スマンな腐川っち」
腐川「ぎぎぎ……もう少しなのに……」
大和田「あぁ、あれじゃ勝てねえな。頑張った方だぜ」
十神「頑張ろうと負けは負けだ。だがまだ決まったわけではあるまい?」
モノクマ『【し】し、失礼した!』
葉隠「そりゃそりゃあ! 残り後ニ枚を俺が取れば勝利だべ!」
腐川「ぐぐぐ……痛っ!!」
朝日奈「落ち着いて腐川さん! ハサミを握っちゃダメだよ、手が切れちゃう!」
舞園「強く握りすぎで血が! 早く手当てしないと」
十神「ほほう。今度はそう来たか」
葉隠「早く保健室に連れて行った方がいいべ。んで残りの札は俺が取っとくから」
モノクマ「んじゃもうこれで決まりかなぁ? 『【ち】チミドロ……」
ジェノ「フィーバー!!!」
葉隠「ぎゃっ! め、目が……目がぁー!」
ジェノ「はい、いただき!」
江ノ島「えっぐぅ。自分の血を目潰しに使うなんて! でもいつの間に交代したのさ?」
苗木「そういえば腐川さんは血を見ると卒倒しちゃうんだっけ」
山田「すっかり忘れていましたな、そんな設定」
ジェノ「私、眼鏡にハサミそれに血が揃ってこそのキャラでございますゲラゲラゲラ」
モノクマ「やっと決着したね、腐川さんの勝利ー! あぁ長かった」

葉隠「酷い目に会ったべ。というか何で男子まで腐川っちの応援してたんだべ!」
大神「自分の胸に手を当ててみるがよかろう」
大和田「あんまり過ぎて、男子全員で腐川の応援してたしな」
十神「俺はどちらの味方もしていないぞ」
山田「いやいや十分ツンデレでしたが何か?」
セレス「勝負中の十神さんの表情を探っていると面白かったですわよ」
十神「ふっ、知らんな」
腐川「白夜様、勝ちました! 私、白夜様の最終戦を見るために勝ちました!」
十神「血で汚れた手で俺に触るな。貴様はさっさと保健室で手当てを受けろ。」
腐川「怪我の心配してくれた……大丈夫です。血を見ないよう我慢して最終戦を見ます!」
十神「体育館が汚れるから手当てしろと言っているんだ! 大神、朝日奈、こいつを保健室へ連行しろ!」
江ノ島「ダ~メだコイツ、自覚ゼロだよ」

モノクマ「はいはいツンデレは放って置いて、おしおき……じゃなくてキツめの罰ゲームいってみよ~」
葉隠「ああもう何か理不尽な気もすんけど負けは負けだべ! コスプレでも何でもやってやら!」
モノクマ「んじゃ。無敵鋼熊モノクマー3、カムヒアー!」
江ノ島「体育館の床下から巨大モノクマが!」
山田「大きいですなぁ。具体的には大神さくら殿が出演したCMムービーのモノクマくらい大きいですぞ!」
葉隠「な、何されるんだべ……ってうわぁぁぁぁー!!!」
大和田「おお。俺みたいに髪をストレートにされて……」
江ノ島「それから簀巻きにされて……」
セレス「モノクマー3に逆さまに持たれて……」
舞園「逆さ吊のまま黒い液体に頭を突っ込まれて……」
桑田「お、何かデカい紙に字を書き始めやがった」
霧切「苗木くん、ここまで言えば分かるわね?」
苗木「そうか分かったぞ! 葉隠くんの罰ゲームは『筆のコスプレ』なんだ!」
『初日の出』
石丸「思ったよりも数段達筆だな」
モノクマ「当然さ。僕の頭脳には一太郎搭載されているからね」
葉隠「いくらなんでも新年から酷すぎるべー」

第六戦【●葉隠vs腐川○】ダンガンカルタ】


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