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*This Love Never Ends♪音也の決意(後編) ◆LuuKRM2PEg ◆ 「……ッ」  ン・ダグバ・ゼバは呻き声を漏らしながら、ゆっくりと起きあがる。その身体には確かな痛みを感じるも、致命傷と呼ぶにはほど遠い。  その部分をさすりながら変身を解いてダグバはリントの姿に戻る。もうこれ以上、グロンギの姿でいる必要がない。何故なら、たった今まで自分に抗ってきた仮面ライダーは既に死んでいるからだ。  超自然発火能力によって顔面の皮膚は焼け爛れ、髪の毛も無茶苦茶に縮れている。鎧で守られていた胴体も至る所が黒く焦げていて、鼻が曲がるような異臭を放っていた。  炎の影響は人体だけでなくベルトやナックルにまで及んでおり、度重なる攻撃によってボロボロに砕けている。亀裂から見える内部の機械からは、最早火花すらも飛び散っていない。  未だに燃え続けているベルトはやがて、音もなく崩れ落ちる。ダグバはぼんやりとそれを見届けると、その場を去っていった。  もうこれ以上ここにいたところで、怖くなる事は出来ない。あの黒いライダーが今更現れても、同じだろう。  やはり、自分を怖がらせてくれるのは究極の存在となったクウガだけ。そんな事を考えるダグバの手中にはあるモノが握られている。  バイクの音を発しては逃げられる可能性があったので、彼は市街地に着いてからバギブソンを降りた。もしもゲゲルから逃げ出す弱者を殺せるなら、クウガの怒りは更に強くなってもっと怖くなれるかもしれない。  そんな事を考えている最中にダグバは見つけた。かつて究極の力を僅かに手にして反旗を翻した同族の遺体。弱い『ズ』の中でも低級に位置する愚か者、ズ・ゴオマ・グの遺体を。  力無く倒れているゴオマの腹部に手を突っ込むと、推測通りに目当てのモノを見つける。もっとも、ダグバがそれを体内に取り込もうとした矢先に二人のリント達を見つけたので、後回しになってしまうが。 「やっぱり、君は持ってたんだね……」  手中で輝くのは、この身体に宿る究極の金と同じ存在。かつて究極の力を取り戻すために必要だったベルトの欠片。  それが今、もう一つ現れたのだ。もしも究極をも超えた存在となり力を振るえたらどうなるのか……ダグバですらも予測出来ない事柄に、感情を高ぶらせる。  しかしそれはまだ制限によって叶わない。今は楽しめる時間がまた来るまで待たなければならない。焼け死んだリントがあまりにも面白かったので力を発揮したが、今になって思えば失敗だったか。  ようやく芽生えた楽しみが遠くなってしまって溜息を吐きながらも、ダグバは紅音也の支給品を回収しながらバギブソンの元へと歩く。  その顔に能面のような無機質な笑みを浮かべたまま。 【1日目 夜中】 【E-2 市街地跡地】 【ン・ダグバ・ゼバ@仮面ライダークウガ】 【時間軸】第46話終了後以降 【状態】疲労(中)、ダメージ(小)、恐怖(小)、怪人態及びリュウガに2時間変身不可 【装備】ガイアドライバー@仮面ライダーW、モモタロスォード@仮面ライダー電王 【道具】支給品一式×3、不明支給品×2(東條から見て武器ではない)、音也の不明支給品×2、バギブソン@仮面ライダークウガ、ダグバのベルトの欠片@仮面ライダークウガ 【思考・状況】 1:もう1人のクウガとの戦いを、また楽しみたい。 2:恐怖をもっと味わいたい。楽しみたい。 3:ガドルやリントの戦士達が恐怖をもたらしてくれる事を期待。 4:新たなる力が楽しめるようになるまで待つ。 【備考】 ※ガイアドライバーを使って変身しているため、メモリの副作用がありません。 ※制限によって、超自然発火能力の範囲が狭くなっています。 ※変身時間の制限をある程度把握しました。 ※音也の支給品を回収しました。  誰もいなくなって静寂が広がるE-2エリアの市街地のほとんどが、既に瓦礫の山となっていた。冷たい夜風が吹く中でごとり、と音を立てながら山の一角が盛り上がる。  その下からゆっくりと、左翔太郎が姿を現した。 「……俺は、生きてるのか」  身体の節々に凄まじい痛みが残っていて、衣服と帽子が埃にまみれている。しかしジョーカーの鎧があったおかげで、不幸中の幸いにも重傷までには至っていなかった。  翔太郎は痛む身体に鞭を打ちながら、廃墟同然となった街の中を進む。一体どれくらいの時間、自分は気絶してしまったのか。そして音也はどうなったのか。 「紅……何処にいるんだ、紅!」  その声は焦燥で満ちている。圧倒的戦闘力を誇る相手に一人で立ち向かっては、どうなるか分からない。だから周りを見渡すが、見えるのは街の残骸だけだった。 「どうなってるんだ……うわっ!」  激痛でおぼつかない足取りで進む中、翔太郎は足を滑らせて転倒する。まるで水を踏んだかのような感触に違和感を覚えながら足元を確かめた。 「何だ……?」  そこに広がるのは水溜まりのように広がる赤い液体。漂う鉄の生臭さから、翔太郎は一瞬でそれが血液だと判断する。  一体誰の血なのか? そして何処から流れてくるのか? これだけの量ならば既に致死量まで達しているので、この場で誰かが殺された事になる。  翔太郎は思わずその主を捜すとすぐに見つけた。元の世界でドーパント達から風都を守るために何度も力を合わせた親友、照井竜の遺体を。 「照井……照井っ、照井っ!?」  力無く瓦礫の中に横たわっている照井の身体は酷い有様だった。身体のあらゆる所が執拗に刃物で刺された跡があり、明確な悪意を持って惨殺された事が一目で分かる。  大ショッカーが告げた放送で照井が既に無くなっているのは知っていた。しかしやはり受け入れたくない気持ちが、生きていると信じていたい気持ちがあった。全てが大ショッカーの悪質な嘘であると。  しかしそんな僅かな希望も、今ここで打ち砕かれた。その直後、愕然とした表情を浮かべる翔太郎の元に夜風が吹いて、鼻が曲がるような匂いが届く。  それで翔太郎は表情を顰めながら思わず匂いの元へ振り向き、見てしまった。この場で殺された照井のように瓦礫の中で倒れている死体を。 「おい、嘘だろ……冗談だよな……?」  その声は掠れると同時に震えていた。その死体は全身が黒く焦げていて原形を留めていなかったが、傍らで散らばっている機械の残骸には見覚えがある。  イクサベルトとイクサナックルである事が予想出来た。それらは白い服を着たあの男によって破壊されてしまい、瓦礫の下で意識を失っている間に持ち主が殺されている。 「何とか言えよ……紅ッ!」  ついさっき、仮面ライダーリュウガを倒すために力を合わせた男、紅音也が。翔太郎は精一杯の力を込めて叫ぶが何も返ってこない。  悪夢であって欲しい。幻であって欲しい。嘘であって欲しい。冗談であって欲しい。気のせいであって欲しい。  翔太郎の中で望みが無数に広がるが、身体に伝わる感覚がそれを否定していた。そして木場勇治の時みたいに、自分はまた見殺しにしてしまった。 「畜生……」  翔太郎は項垂れる。自分自身の無力さに、下手人である男を逃がしてしまった不甲斐なさに。  これ以上の犠牲は出さないと決意した矢先にこのザマだ。仮面ライダーの名前と誇りを守るどころか、自分自身がその二つを汚している。 「畜生……ッ!」  思わず拳を力一杯地面に叩き付けたが、鈍い痛みが走るだけで何も変わらない。その痛みも自分が背負った罪を償うにはあまりにも遠かった。  何も果たせていない。何も守れていない。何も救えていない。木場さんも、照井も、霧彦も、紅も、殺された二十人も見殺しにしてしまった。  それなのに、自分だけが生き残っている。 「畜生ォォォォォォォォォォォォォォッ!」  自分への憤りを感じて翔太郎は無様に叫ぶが、それは誰にも届かない。それにも関わらず、嘆きの感情をひたすらに発散した。  それを聞いた危険人物がこちらに近づいてくるなんて考えは、今の彼にはない。無様な姿を晒している隙に殺されるかもしれないなんて考えは、今の彼にはない。  ただ、嘆きの海に沈む事しか今の翔太郎には出来なかった。 【1日目 夜中】 【E-2 市街地跡地】 【左翔太郎@仮面ライダーW】 【時間軸】本編終了後 【状態】ダメージ(大)、疲労(大)、とても強い決意、強い悲しみと罪悪感、仮面ライダージョーカーに1時間50分変身不可 【装備】ロストドライバー&ジョーカーメモリ@仮面ライダーW 【道具】支給品一式×2(翔太郎、木場)、トライアルメモリ@仮面ライダーW、木場の不明支給品(0~2) 、ゼクトバックル(パンチホッパー)@仮面ライダーカブト、首輪(木場) 【思考・状況】 1:俺は……! 2:仮面ライダーとして、世界の破壊を止める。 3:出来れば相川始と協力したい。 4:カリス(名前を知らない)、浅倉(名前を知らない)、ダグバ(名前を知らない)を絶対に倒す。 5:フィリップ達と合流し、木場のような仲間を集める。 6:『ファイズの世界』の住民に、木場の死を伝える。(ただし、村上は警戒) 7:ミュージアムの幹部達を警戒。 8:もしも始が殺し合いに乗っているのなら、全力で止める。 9:もし、照井からアクセルを受け継いだ者がいるなら、特訓してトライアルのマキシマムを使えるようにさせる。 【備考】 ※木場のいた世界の仮面ライダー(ファイズ)は悪だと認識しています。 ※555の世界について、木場の主観による詳細を知りました。 ※オルフェノクはドーパントに近いものだと思っています(人類が直接変貌したものだと思っていない)。 ※ミュージアムの幹部達は、ネクロオーバーとなって蘇ったと推測しています。 ※また、大ショッカーと財団Xに何らかの繋がりがあると考えています。 ※ホッパーゼクターにはまだ認められていません。 ※東京タワーから発せられた、亜樹子の放送を聞きました。 【全体備考】 ※E-2エリア市街地の大半が廃墟となりました。 ※イクサナックル(プロトタイプ)@仮面ライダーキバ 、カードデッキ(リュウガ)@仮面ライダー龍騎は破壊されました。また、ドラグブラッカー@仮面ライダー龍騎も消滅しました。 ※紅音也の遺体が【E-2 市街地跡地】 に放置されています。(全身は原形を留めていないほど、黒く焼け焦げております) &color(red){【紅音也@仮面ライダーキバ 死亡確認】}   &color(red){残り35人} |086:[[This Love Never Ends♪音也の決意(前編)]]|投下順|087:[[防人(前篇)]]| |086:[[This Love Never Ends♪音也の決意(前編)]]|時系列順|091:[[献上]]| |086:[[This Love Never Ends♪音也の決意(前編)]]|[[左翔太郎]]|096:[[Tを継いで/再戦(前篇)]]| |086:[[This Love Never Ends♪音也の決意(前編)]]|[[紅音也]]|&color(red){GAME OVER}| |086:[[This Love Never Ends♪音也の決意(前編)]]|[[ン・ダグバ・ゼバ]]|091:[[献上]]| ----
*This Love Never Ends♪音也の決意(後編) ◆LuuKRM2PEg ◆ 「……ッ」  ン・ダグバ・ゼバは呻き声を漏らしながら、ゆっくりと起きあがる。その身体には確かな痛みを感じるも、致命傷と呼ぶにはほど遠い。  その部分をさすりながら変身を解いてダグバはリントの姿に戻る。もうこれ以上、グロンギの姿でいる必要がない。何故なら、たった今まで自分に抗ってきた仮面ライダーは既に死んでいるからだ。  超自然発火能力によって顔面の皮膚は焼け爛れ、髪の毛も無茶苦茶に縮れている。鎧で守られていた胴体も至る所が黒く焦げていて、鼻が曲がるような異臭を放っていた。  炎の影響は人体だけでなくベルトやナックルにまで及んでおり、度重なる攻撃によってボロボロに砕けている。亀裂から見える内部の機械からは、最早火花すらも飛び散っていない。  未だに燃え続けているベルトはやがて、音もなく崩れ落ちる。ダグバはぼんやりとそれを見届けると、その場を去っていった。  もうこれ以上ここにいたところで、怖くなる事は出来ない。あの黒いライダーが今更現れても、同じだろう。  やはり、自分を怖がらせてくれるのは究極の存在となったクウガだけ。そんな事を考えるダグバの手中にはあるモノが握られている。  バイクの音を発しては逃げられる可能性があったので、彼は市街地に着いてからバギブソンを降りた。もしもゲゲルから逃げ出す弱者を殺せるなら、クウガの怒りは更に強くなってもっと怖くなれるかもしれない。  そんな事を考えている最中にダグバは見つけた。かつて究極の力を僅かに手にして反旗を翻した同族の遺体。弱い『ズ』の中でも低級に位置する愚か者、ズ・ゴオマ・グの遺体を。  力無く倒れているゴオマの腹部に手を突っ込むと、推測通りに目当てのモノを見つける。もっとも、ダグバがそれを体内に取り込もうとした矢先に二人のリント達を見つけたので、後回しになってしまうが。 「やっぱり、君は持ってたんだね……」  手中で輝くのは、この身体に宿る究極の金と同じ存在。かつて究極の力を取り戻すために必要だったベルトの欠片。  それが今、もう一つ現れたのだ。もしも究極をも超えた存在となり力を振るえたらどうなるのか……ダグバですらも予測出来ない事柄に、感情を高ぶらせる。  しかしそれはまだ制限によって叶わない。今は楽しめる時間がまた来るまで待たなければならない。焼け死んだリントがあまりにも面白かったので力を発揮したが、今になって思えば失敗だったか。  ようやく芽生えた楽しみが遠くなってしまって溜息を吐きながらも、ダグバは紅音也の支給品を回収しながらバギブソンの元へと歩く。  その顔に能面のような無機質な笑みを浮かべたまま。 【1日目 夜中】 【E-2 市街地跡地】 【ン・ダグバ・ゼバ@仮面ライダークウガ】 【時間軸】第46話終了後以降 【状態】疲労(中)、ダメージ(小)、恐怖(小)、怪人態及びリュウガに2時間変身不可 【装備】ガイアドライバー@仮面ライダーW、モモタロスォード@仮面ライダー電王 【道具】支給品一式×3、不明支給品×2(東條から見て武器ではない)、音也の不明支給品×2、バギブソン@仮面ライダークウガ、ダグバのベルトの欠片@仮面ライダークウガ 【思考・状況】 1:もう1人のクウガとの戦いを、また楽しみたい。 2:恐怖をもっと味わいたい。楽しみたい。 3:ガドルやリントの戦士達が恐怖をもたらしてくれる事を期待。 4:新たなる力が楽しめるようになるまで待つ。 【備考】 ※ガイアドライバーを使って変身しているため、メモリの副作用がありません。 ※制限によって、超自然発火能力の範囲が狭くなっています。 ※変身時間の制限をある程度把握しました。 ※音也の支給品を回収しました。  誰もいなくなって静寂が広がるE-2エリアの市街地のほとんどが、既に瓦礫の山となっていた。冷たい夜風が吹く中でごとり、と音を立てながら山の一角が盛り上がる。  その下からゆっくりと、左翔太郎が姿を現した。 「……俺は、生きてるのか」  身体の節々に凄まじい痛みが残っていて、衣服と帽子が埃にまみれている。しかしジョーカーの鎧があったおかげで、不幸中の幸いにも重傷までには至っていなかった。  翔太郎は痛む身体に鞭を打ちながら、廃墟同然となった街の中を進む。一体どれくらいの時間、自分は気絶してしまったのか。そして音也はどうなったのか。 「紅……何処にいるんだ、紅!」  その声は焦燥で満ちている。圧倒的戦闘力を誇る相手に一人で立ち向かっては、どうなるか分からない。だから周りを見渡すが、見えるのは街の残骸だけだった。 「どうなってるんだ……うわっ!」  激痛でおぼつかない足取りで進む中、翔太郎は足を滑らせて転倒する。まるで水を踏んだかのような感触に違和感を覚えながら足元を確かめた。 「何だ……?」  そこに広がるのは水溜まりのように広がる赤い液体。漂う鉄の生臭さから、翔太郎は一瞬でそれが血液だと判断する。  一体誰の血なのか? そして何処から流れてくるのか? これだけの量ならば既に致死量まで達しているので、この場で誰かが殺された事になる。  翔太郎は思わずその主を捜すとすぐに見つけた。元の世界でドーパント達から風都を守るために何度も力を合わせた親友、照井竜の遺体を。 「照井……照井っ、照井っ!?」  力無く瓦礫の中に横たわっている照井の身体は酷い有様だった。身体のあらゆる所が執拗に刃物で刺された跡があり、明確な悪意を持って惨殺された事が一目で分かる。  大ショッカーが告げた放送で照井が既に無くなっているのは知っていた。しかしやはり受け入れたくない気持ちが、生きていると信じていたい気持ちがあった。全てが大ショッカーの悪質な嘘であると。  しかしそんな僅かな希望も、今ここで打ち砕かれた。その直後、愕然とした表情を浮かべる翔太郎の元に夜風が吹いて、鼻が曲がるような匂いが届く。  それで翔太郎は表情を顰めながら思わず匂いの元へ振り向き、見てしまった。この場で殺された照井のように瓦礫の中で倒れている死体を。 「おい、嘘だろ……冗談だよな……?」  その声は掠れると同時に震えていた。その死体は全身が黒く焦げていて原形を留めていなかったが、傍らで散らばっている機械の残骸には見覚えがある。  イクサベルトとイクサナックルである事が予想出来た。それらは白い服を着たあの男によって破壊されてしまい、瓦礫の下で意識を失っている間に持ち主が殺されている。 「何とか言えよ……紅ッ!」  ついさっき、仮面ライダーリュウガを倒すために力を合わせた男、紅音也が。翔太郎は精一杯の力を込めて叫ぶが何も返ってこない。  悪夢であって欲しい。幻であって欲しい。嘘であって欲しい。冗談であって欲しい。気のせいであって欲しい。  翔太郎の中で望みが無数に広がるが、身体に伝わる感覚がそれを否定していた。そして木場勇治の時みたいに、自分はまた見殺しにしてしまった。 「畜生……」  翔太郎は項垂れる。自分自身の無力さに、下手人である男を逃がしてしまった不甲斐なさに。  これ以上の犠牲は出さないと決意した矢先にこのザマだ。仮面ライダーの名前と誇りを守るどころか、自分自身がその二つを汚している。 「畜生……ッ!」  思わず拳を力一杯地面に叩き付けたが、鈍い痛みが走るだけで何も変わらない。その痛みも自分が背負った罪を償うにはあまりにも遠かった。  何も果たせていない。何も守れていない。何も救えていない。木場さんも、照井も、霧彦も、紅も、殺された二十人も見殺しにしてしまった。  それなのに、自分だけが生き残っている。 「畜生ォォォォォォォォォォォォォォッ!」  自分への憤りを感じて翔太郎は無様に叫ぶが、それは誰にも届かない。それにも関わらず、嘆きの感情をひたすらに発散した。  それを聞いた危険人物がこちらに近づいてくるなんて考えは、今の彼にはない。無様な姿を晒している隙に殺されるかもしれないなんて考えは、今の彼にはない。  ただ、嘆きの海に沈む事しか今の翔太郎には出来なかった。 【1日目 夜中】 【E-2 市街地跡地】 【左翔太郎@仮面ライダーW】 【時間軸】本編終了後 【状態】ダメージ(大)、疲労(大)、とても強い決意、強い悲しみと罪悪感、仮面ライダージョーカーに1時間50分変身不可 【装備】ロストドライバー&ジョーカーメモリ@仮面ライダーW 【道具】支給品一式×2(翔太郎、木場)、トライアルメモリ@仮面ライダーW、木場の不明支給品(0~2) 、ゼクトバックル(パンチホッパー)@仮面ライダーカブト、首輪(木場) 【思考・状況】 1:俺は……! 2:仮面ライダーとして、世界の破壊を止める。 3:出来れば相川始と協力したい。 4:カリス(名前を知らない)、浅倉(名前を知らない)、ダグバ(名前を知らない)を絶対に倒す。 5:フィリップ達と合流し、木場のような仲間を集める。 6:『ファイズの世界』の住民に、木場の死を伝える。(ただし、村上は警戒) 7:ミュージアムの幹部達を警戒。 8:もしも始が殺し合いに乗っているのなら、全力で止める。 9:もし、照井からアクセルを受け継いだ者がいるなら、特訓してトライアルのマキシマムを使えるようにさせる。 【備考】 ※木場のいた世界の仮面ライダー(ファイズ)は悪だと認識しています。 ※555の世界について、木場の主観による詳細を知りました。 ※オルフェノクはドーパントに近いものだと思っています(人類が直接変貌したものだと思っていない)。 ※ミュージアムの幹部達は、ネクロオーバーとなって蘇ったと推測しています。 ※また、大ショッカーと財団Xに何らかの繋がりがあると考えています。 ※ホッパーゼクターにはまだ認められていません。 ※東京タワーから発せられた、亜樹子の放送を聞きました。 【全体備考】 ※E-2エリア市街地の大半が廃墟となりました。 ※イクサナックル(プロトタイプ)@仮面ライダーキバ 、カードデッキ(リュウガ)@仮面ライダー龍騎は破壊されました。また、ドラグブラッカー@仮面ライダー龍騎も消滅しました。 ※紅音也の遺体が【E-2 市街地跡地】 に放置されています。(全身は原形を留めていないほど、黒く焼け焦げております) &color(red){【紅音也@仮面ライダーキバ 死亡確認】}   &color(red){残り35人} |086:[[This Love Never Ends♪音也の決意(前編)]]|投下順|087:[[防人(前篇)]]| |086:[[This Love Never Ends♪音也の決意(前編)]]|時系列順|091:[[献上]]| |086:[[This Love Never Ends♪音也の決意(前編)]]|[[左翔太郎]]|096:[[Tを継いで♭再戦(前篇)]]| |086:[[This Love Never Ends♪音也の決意(前編)]]|[[紅音也]]|&color(red){GAME OVER}| |086:[[This Love Never Ends♪音也の決意(前編)]]|[[ン・ダグバ・ゼバ]]|091:[[献上]]| ----

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