※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

生きるとは ◆LuuKRM2PEg






「うわあああああああああああああああああああああああああ!!!」

 天道総司の目前より、絶叫と共に近づくのは一人の男。髪型から体格、そして顔立ちまでもが自分と同じな男。
 そう。かつて根岸が率いた悪のネイティブ達によって、強制的にネイティブにされたもう一人の自分。
 奴の顔は鬼のように険しく、敵意に染まっている。しかし同時に、何処か迷いが感じられた。
 どうしたものか。そう考えている内に、彼らの距離はゼロになる。
 そのまま、天道が纏う服の襟を擬態天道は締め付けるように掴みかかった。

「お前は……!」
「お前は、お前達は……一体何なんだっ!」

 天道の言葉は、もう一人の自分自身によって乱暴に遮られる。そのまま、両手の力が強くなっていくのを感じた。
 何とかそれを振り払おうとするも、ビクともしない。身体の節々に感じる痛みが、それを邪魔していた。
 だが相手は、それは知った事ではないと言うようにこちらを締め付ける。

「みんなを護るとか……世界を救うとか……そんな事に何の意味があるんだっ!」
「何……?」
「どうせ世界は一つ残らず全て消える! そうなったら、僕達もみんな消える! なのに何でっ!」

 その言葉で天道は確信した。やはり奴はこの殺し合いに乗っている。それも、自分達だけではなく他の世界すらも破壊しようと企てていた。
 無論、そんな事をさせるつもりはない。世界の運命はその世界に生きる全ての命が創ってこそ、価値がある。別世界の住民が、そこまで干渉するべきではない。破壊など以ての外だ。
 だがここでこの男を倒すわけにもいかない。相手はまだ悩んでいるように見えたからだ。本当に殺し合いに乗っているのならば、行動を共にしているあの男を殺しているはず。
 利用しようとしている可能性も考えたが、今の奴からはそんな気配がほとんど見えなかった。

「この男だって……海堂だってそうだ! 僕を救うとか言って、勝てもしない相手に挑む! 世界を救うなんて言う!」
「海堂だと……!?」
「でもどうせみんな死ぬ! 世界だって滅ぶ! 僕は、そうさせるつもりだった!」

 続けざまに発せられる叫びの勢いに、流石の天道も思わず後退りそうになる。
 そんな中、横から乾巧が割り込んできて、擬態天道に詰め寄った。

「おい……ちょっと待て、どういう事だ! お前、海堂と会ったのか!?」
「黙れっ! あいつは……あいつはもう死んだっ!」
「なっ……海堂が、死んだだと!?」

 怒号と共に告げられた事実に、巧は愕然とした表情を浮かべる。
 海堂。恐らく、巧と同じ世界に生きる住民の一人である、海堂直也の事かもしれない。妙に胡散臭いが、人間の心を決して失わなかったオルフェノクなので、信頼にはおける男だと巧は語っている。
 驚愕する彼を余所に、擬態天道は再びこちらに振り向いた。

「あいつは僕達を守ろうとか言っておきながら、結局死んだ! 最後に死んじゃったら、何の意味も無いじゃないか!」
「それは違う!」

 その直後、擬態天道の言葉を遮るような声が聞こえる。奴と一緒に行動していた、黒いスーツを身に纏った男が放った言葉だ。
 それに反応して、擬態天道は振り向く。名も知らない男は真摯な表情で、こちらに歩み寄ってきた。

「彼の……直也君が行った正義は、決して無駄なんかじゃない!」
「何でさ……あいつは僕達なんかを守るために、死んだくせに!?」
「彼は、君に生きて欲しいと願った筈だからだ!」
「僕に……生きて欲しいだって!?」
「彼は言っただろう……仮面ライダーは、人を護る為に戦うと」
「それがどうしたんだ!?」
「彼は迷っている君に生きる道を示し、その為に戦い抜いたんだ!」

 擬態天道に言い聞かせるかのように、男は力強く言葉を告げる。一語一語聞かされる度に、首を締め付ける力が弱くなっていくのを感じた。
 そこからすぐに、両手を襟から離す。その表情からは、何処と無く険しさが抜け落ちているかのように見えた。

「生きる道を示すって……何の為にそんな事を」
「君を救いたいからだ。直也君は言った筈だ……自分には仲間がいた。直也君は彼に憧れていたが、彼を救えなかったと。そして、これ以上誰も死なせたりしないと」
「だから……だから何なんだ」
「それは直也君にとって、決して忘れることの出来ない重荷となっていた筈だ。例えどれだけ明るく振舞おうと、直也君の中では一生償えない罪として残っていたかもしれない……
 だからこそ、これ以上不条理な犠牲者を出さないと決意して、君を救おうとしたんだ……俺は直也君の意思を継いで君を救ってみせる。彼の残した思いが無駄ではないと証明するために」

 泣き叫ぶ子どもを慰めるかのような男の言葉は、まるで世界を照らす太陽のように温かかった。そして、先程まで錯乱していた筈の擬態天道は言葉を失う。
 詳しく推測できないが、恐らくもう一人の自分はこの男や海堂と行動を共にしていた。その途中で出会った強大な敵を、海堂が一人で食い止めたのかもしれない。
 それが原因で、もう一人の自分も迷ってしまった。そんな奴を、この男は何とかして導こうとしている。
 ならば、同じ世界に生きる者として自分はその手伝いをする義務があった。天道は一歩進み、擬態天道の前に出る。
 もう一人の自分は、迷いと不安で表情が歪んでいた。

「お前はこれからどうするつもりだ」
「どうするつもり……だと?」
「この男も、その海堂とかいう奴も、お前の為に戦った……ならば後は、お前自身がどうするかだ」

 仲間であった二人の男は、もう一人の自分に道を示す。残るはその道を、もう一人の自分が歩くかどうかだ。
 恐らくこのままでは、この男は全ての世界を消そうとして、最後に自殺するかもしれない。だがそれでは、奴を信じた彼らの意思が無駄になってしまう。
 それだけは、絶対に避けなければならなかった。

「このままのお前でいるか、それともお前がお前自身の力で生きようとするか……決めるのはお前だ」
「僕は……全ての世界を滅ぼそうとした。こんな僕が、今更生きようとしたって……」
「ならば、これから償えばいいだけだ!」

 弱弱しく体を震わせる擬態天道の言葉を、またしても黒いスーツの男は遮る。

「君の持っていたその過去は、確かに消せないかもしれない……ならば、これから償えばいい」
「償えって……僕に、どうしろと?」
「俺がこれから、君に道を示す!」

 そして男は、今にも崩れ落ちそうな彼を支えるかのように、ガシリと肩を掴んだ。それが力強い事は、男の放つ雰囲気から容易に感じられる。
 それだけではなく、迷ったもう一人の自分を導いてみせるという、確固たる意志も。名前は知らないが、やはりこの戦いを打倒しようとしている人物であると確信出来た。

『やあ、仮面ライダーのみんな。……それから、怪人と一般人のみんなも、だね。
 今この放送を見れてるお前らは、とりあえず最初の六時間は生き延びれたって事さ。喜びなよ?
 ……っと、自己紹介がまだだったね。僕の名前はキング……一番強いって意味の、キング。宜しくね』

 しかしその直後、この場の雰囲気に合わないような声が唐突に聞こえる。それが首輪から発せられた事を察する暇もなく、頭上に気配を感じた。
 天道は夕焼けの赤で染まる空を見上げる。そこには、鷹の紋章と巨大なモニターが備え付けられていた飛行船が、ゆっくりと飛んでいた。
 そこに映し出されているのは、赤いジャケットを着た不敵に笑う金髪の少年と、黒いタイツと覆面を纏った二人組。

『さて。世界の命運を賭けた、最っ高にハイレートなデスゲームの方は楽しんで貰えてるかな?
 これから皆お待ちかね、このゲームで死んじゃった参加者名と、今後の禁止エリアを発表するよ。
 当然、二度目はないからしっかり聞きなよ? メモを取っておくのもいいかもね?』

 何事かと思う暇もなく、キングと名乗った男は嘲笑うように口を開いて、指を鳴らした。
 そのまま、彼は語る。世界を賭けた殺し合いで、二十人もの犠牲者が既に出てしまっている事。世界ごとに分けた殺害数ランキングなどという、巫山戯た物を提示した事。
 この世界に『禁止エリア』という場所が設置されて、指定された時間の後に突入すると首輪が爆発する事を。
 そして――

『それじゃ、最後になるけど、もう一つだけお前らにアドバイスしてやるよ。
 僕の知り合いに、戦えない全ての人々を守る、とか何とか言ってた御人好しな仮面ライダーが居るんだ。
 けど、そいつもこの六時間で呆気なく死んじゃった。多分、他にも似た様な事言ってる奴は居たんだろうけど。
 コレ、どういう事か分かる? ……簡単な話さ。所詮、口だけの正義の味方なんて何の役にも立ちはしないって事。
 結局最後まで生き残ってゲームクリア出来るのは、逸早くゲームの性質を理解し、その攻略法を見付けた奴だけなんだよ。
 ほら、ゲームのルールをイマイチ理解してない馬鹿なプレイヤーって、大体いつも最初に潰されちゃうだろ?
 つまり、そういう事さ。本気で自分の世界を救いたいなら、そろそろゲームの性質を見極めた方がいいよ。
 ま、生き残ってゲームクリアしたかったら、精々頑張って他の参加者を蹴落とす事だね。
 ……それじゃ、六時間後にまたね、みんな』

 最後にそう言い残すと、キングの姿は画面から消える。そして、遙か上空を飛ぶ飛行船は皆、水平線の彼方へと去っていった。
 天道だけでなく、ここにいる皆がそれを只見ている事しかできない。変身の時間制限により攻撃をする事など出来ないし、仮に変身出来たとしても届くとは思えなかった。
 例え抵抗しようとしても、大ショッカーは確実に防ぐだろう。だから今は、何も出来なかった。
 その事実を叩き付けられて、天道は憤りを感じる。この六時間もの間に、大勢の犠牲者が出てしまっている事を。
 そして、長きに渡って共に戦ってきた友を失った事を。ガタックゼクターがベルト共に飛んでいた事から、予感はしていた。しかし、それでも心の何処かでは奴が生きていると、信じていたかったのかもしれない。
 だが、可能性は呆気なく否定された。しかしだからこそ、加賀美の分まで戦う義務がある。大ショッカーを倒して、元の世界に戻ったらその死を伝えるべき。
 そう決意を新たにしながら、彼は振り向く。呆然としたような表情を浮かべる、巧の方へと。

「真理……木場……畜生ッ!」

 そして彼の両足が崩れて落ちてしまい、拳を大地に叩き付ける。
 その理由は、一瞬で理解出来た。キングが告げた放送の中に、彼の親しい人物が三人もいた故。ついさっきもう一人の自分から知らされた海堂、そして木場勇治と園田真理。
 一度に三人も失ってしまった辛さは、痛いほど理解出来る。しかも、その傷は自分の比ではない。だから、下手に慰めの言葉を与えたところで気休めにもならなかった。

「乾……」
「……ああ、分かってるよ」

 それでも天道は言葉をかける。巧の声と身体は震えていたが、それでもゆっくりと立ち上がった。

「海堂の奴は戦ってたんだろ……二人を助けるために。なら俺も、へこたれるつもりはねえ」

 それが単なる強がりだという事は、すぐに気付く。
 本当ならば、大切な者達を失った悲しみと自身への憤りで身体が動かない筈だ。だが、それをしても彼らが戻ってくるわけではないし、何かを成す事も出来ない。
 何よりも、仲間の一人である海堂は力の限り戦っていたとスーツの男は語っていた。だから、海堂の分まで戦うと決意している。
 故に、巧は悲しみを耐えているのだ。

「そうか……だが、無理をするな」
「当たり前だ」

 天道はそんな彼の決意に水を差すつもりはない。だが、釘を刺す必要があった。
 仲間を失ったショックで冷静さを失い、無茶をさせては元も子もない。もしもあいつが突っ走ろうとするならば、自分がそれを止めてみせる。
 今は強がっているが、その可能性も決して否定できなかった。

「……それよりも、あいつは一体何者なんだ?」
「それは俺も知りたい……君は総司君と何か関係があるのか」

 そして、巧はもう一人の自分を怪訝な表情で見つめている。それはもう一人の自分を支えるスーツの男も同じ。
 彼らの疑問は当然だろう。そもそも、もう一人の自分がこの世界にいること自体、ただの推測でなかったため誰にも話していない。
 恐らく向こうも、自分の存在は誰にも知らせていないはず。お互いが出会った今となっては、全てを伝える必要があった。

「俺は名護啓介だ……この馬鹿げた戦いには、乗っていない」
「名護啓介だと?」

 彼の正体を伝えようとした瞬間、相手から告げられた名前に天道は目を見開く。

「どうかしたのか?」
「お前の事を知ってる人間と会った、紅音也と」
「紅音也と!? ……そうか、彼と出会ったのか」

 名護啓介と名乗った彼もまた、驚いたような顔を浮かべた。数時間前、紅音也が未来から来たと言っていた男。
 素性は分からないが、音也の話と今の態度からして、少なくとも危険人物ではない。

「彼は、今何処にいるんだ?」
「男と一緒に行動したくないと、勝手に一人でどっかに行っちまったよ。言っとくけど、俺は止めたからな」
「そうか……何事もなければいいが」

 今度は巧が疑問に答えると、名護は妙に浮かない表情をする。同じ世界の人間が一人で行動していると聞いては、こうなるのも当然だ。
 だがあそこで止めようとした所で、音也は聞く耳を持たなかったに違いない。不安だが、放送で名前が呼ばれていない事を考えるとまだ無事なはずだ。
 だから今は、音也が無茶をしないことを祈るしかない。

「……って、そんな事よりあいつだろ!」
「ああ、あいつは人間ではない……いや、元々は人間だった」
「元々は人間だった?」

 荒々しさから一変、疑問に満ちた声でこちらの言葉をそのまま返してきた。
 天道は不意に、もう一人の自分へ視線を向ける。彼はいつの間にか俯いていたが、その表情は未だに悩みで歪んでいる事は容易に想像できた。
 地獄という言葉すらも生温い記憶を本人の前で穿り出すのは、いくら天道でも躊躇ってしまう。だが、中途半端な答えでは二人は納得するわけが無い。
 何よりも、名護はもう一人の自分を理解しようとしている。ならば、奴の事を知っておく必要もあった。

「俺の世界には、かつてネイティブという地球の支配を狙った連中がいた……こいつは、奴らによって強制的に人間では無くなり、俺と同じ姿に変えられてしまった男だ」
「何ッ!?」
「本当なのか!?」
「ああ」

 二人は驚愕によって、一気に目を見開く。普通の人間が人間を無理矢理辞めさせられ、異形の姿となってしまうなど、簡単に納得出来るはずがない。
 そして、そのまま名護は僅かに沈んだ顔で、擬態天道に振り向いた。

「……すまない、君の事を何も知らずに師匠になるなどと言って」

 何処か申し訳なさそうに語るが、もう一人の自分は答えない。ゆっくりと上げた奴の顔は、やはり苦悩で染まっていた。
 奴は名護から、意図的に視線を逸らそうとする。

「だが、俺はだからこそ君の事をもっと知りたい……俺は君の師匠として、君と語り合い、君の事を導く義務があるからだ」
「そのお手伝い、私にもさせていただきます!」

 名護が強く言葉を紡ぐ中、雰囲気を壊すような陽気な声が聞こえた。次の瞬間、名護の持っていたデイバッグより一匹の小さな龍が現れる。
 金色の輝きを身体から放ちながら、ゼクターのように宙を飛び始めた。

「何だ、お前は?」
「あ、申し遅れました! 私はタツロットと申します! 乾さんに天道さんでしたっけ? どうぞ、よろしくお願いしま~~す!」

 訝しげな表情を浮かべる巧とは対照的に、タツロットと名乗った龍は饒舌に語る。そのまま、もう一人の自分に振り向いた。

「ちょっとザンバットソードを私の中に戻すのに時間がかかって、お話を聞くだけで大変申し訳ありませんでした……でも大丈夫! 啓介さんのお手伝いは、私もさせていただきますよ!」
「フン、そういう事ならこの俺、レイキバット様も力を貸してやろう……情けない男に使われるのには、耐えられないからな」

 ヘヘヘと明るく笑うタツロットと共に、レイキバットという白い蝙蝠も傲岸な態度で鼻を鳴らす。
 どうやら、知らない間に奴には仲間がたくさん出来ていた。もう一人の自分を思う彼らの言葉が、それを証明している。
 だが肝心の本人は、未だに弱弱しい雰囲気を醸し出していたままだった。

「でも、僕に一体何が……」
「言ったはずだ、それを決めるのはお前自身だと」
「僕自身が……?」
「お前の周りには、お前の事を見て思う奴がこれだけいる。お前がこのままでいるのか、それともこいつらと共に歩くのか……お前の道を決めるのは他の誰でもない、お前がやるべき義務だ」

 それこそが、天の道だった。
 人の歩む道は、この世界に数え切れないほどある。それを決められるのは、その人自身。例え一度道を間違えようとも、世界で生きようという意志があるのならばやり直せる。
 それが、世界が決して自分自身の敵ではないと証明する方法だ。





 擬態天道に諭した後、三人と二体のモンスターは情報交換を交わしている。
 放送前、自分達が戦ったカブト虫の怪人に変身する、軍服を纏った男について。ガイアメモリを知る世界の人間を探し、首輪の手がかりを探している事。名護の仲間達と一旦別れて、禁止エリアとなってしまったE-4エリアで落ち合う筈だった予定。
 現在の問題点は、合流するはずだった場所をどうするかだった。橘朔也と日高仁志と小野寺ユウスケの三人は分かれた後、マップの東方面に向かっている。
 故に、このままでは合流に間に合わない可能性があった。

「よし、ここは二手に分かれるぞ」

 そこで提案を示したのは、本物の天道総司。

「俺達はまず、D-8エリアを目指してその三人を探す……名護達は、西の方に行った三人を探せ」
「分かった。彼の事は、俺達に任せてくれ」
「そうですよ! 総司さんは、私が立派に鍛えてみせます!」
「お前らも精々、生きていることだな!」

 名護に続くように、タツロットとレイキバットは羽ばたきながら答える。
 話し合った結果、まずは分かれた仲間達を探す必要があった。天道と巧はまずD-8エリアの屋敷を目指し、名護と擬態天道は津上翔一、小沢澄子、城戸真司の三人を探しに東エリアを目指す。
 その際に、仲間達と合流できたら当初の目的地に近いE-5エリアに集まるように告げる。また、仮に合流できなくてもその時間までにこのエリアを目指さなければならない。
 橘達のグループは、F-6エリアの市街地に向かっていた。しかしユウスケの提案によって、調査を終えた後にD-8エリアにも向かっている可能性がある。
 故に、天道はこのエリアに向かうことを選んだ。

「けどよ、本当に大丈夫なのか? そいつをあんたらだけに任せて」
「言った筈だ。彼は俺達がしっかりと鍛えると、だから巧君と総司君は安心してくれ」
「……分かったよ」

 名護は疑問に答えるが、巧の不安は消えることは無い。
 真理も木場も海堂も死んでしまった今、彼らも犠牲になってしまう可能性だってあった。草加や三原が生きていたのは幸いだが、喜ぶ事など出来ない。ここで別行動を取ってしまっては、彼らを死なせるきっかけとなりかねなかったからだ。
 だが、ここで別行動を取らなければ名護の仲間達にメッセージを伝えられない。それに今は、死んでしまった三人を始めとした仲間達の思いが、無意味となってしまう。だから今は、やるべき事をやらなければならなかった。

「けど、絶対に死ぬんじゃねえぞ」

 でもせめて、言葉だけでも残さなければならない。
 気休めにもならない、こんな世界では大した意味を持たない。今までオルフェノクとの戦いで多くの物を失った巧だからこそ、それを知っている。
 けれど、これだけは伝えたかった。

「ああ、約束する……君達こそ、絶対に生きるんだ」
「当然だ」
「分かってるよ」

 そして名護も、巧と同じように言葉を残す。それを二人は、静かに頷いた。
 やがて彼らはそれぞれの道を歩く。仲間を探して、新たなる仲間の道を示すために。
 この世界は闇に覆われ始めたが、彼らは決してそれに飲み込まれていない。
 そんな彼らを見守るかのように、夜空に浮かぶ星々は輝いていた。


【1日目 夜】
【E-6 警察署(警視庁)前】
※外部にGトレーラーとトライチェイサー2000が並んで配置されています。



【天道総司@仮面ライダーカブト】
【時間軸】最終回後
【状態】疲労(小)、ダメージ(中)、仮面ライダーカブトに20分変身不可
【装備】ライダーベルト(カブト)+カブトゼクター@仮面ライダーカブト
【道具】支給品一式、ディエンド用ケータッチ@仮面ライダー電王トリロジー、サバイブ(疾風)@仮面ライダー龍騎
【思考・状況】
基本行動方針:仲間達と合流して、この殺し合いを打破する。
0:巧と共に、D-8エリアに向かう。
1:首輪をどうにかする。
2:間宮麗奈、乃木怜治、擬態天道、草加雅人、村上峡児、キングを警戒。
3:情報を集める。
4:橘朔也、日高仁志、小野寺ユウスケに伝言を伝える。
5:首輪を解除するため、『ガイアメモリのある世界』の人間と接触する。
【備考】
※首輪による制限が十分であることと、二時間~三時間ほどで再変身が可能だと認識しました。
※空間自体にも制限があり、そのための装置がどこかにあると考えています。
※巧の世界、音也の世界、霧彦の世界の大まかな情報を得ました。
※参加者達の時間軸に差異が出る可能性に気付きました。
※クロックアップにも制限がある事を知りました。



【乾巧@仮面ライダー555】
【時間軸】原作終了後
【状態】疲労(小)、ダメージ(中)、悲しみと決意、仮面ライダー555に20分変身不可
【装備】ファイズギア+ファイズショット@仮面ライダー555
【道具】支給品一式×2、ルナメモリ@仮面ライダーW、首輪探知機、ガイアメモリ(ナスカ)+ガイアドライバー@仮面ライダーW、霧彦のスカーフ@仮面ライダーW
【思考・状況】
基本行動方針:打倒大ショッカー。世界を守る。
0:天道と共に、D-8エリアに向かう。
1:仲間を探して協力を呼びかける。
2:間宮麗奈、乃木怜治、村上峡児、キングを警戒。
3:霧彦のスカーフを洗濯する。
4:後でまた霧彦のいた場所に戻り、綺麗になった世界を見せたい。
5:橘朔也、日高仁志、小野寺ユウスケに伝言を伝える。
6:仲間達が失った事による失意。
7:首輪を解除するため、『ガイアメモリのある世界』の人間と接触する。
【備考】
※変身制限について天道から聞いています。
※天道の世界、音也の世界、霧彦の世界の大まかな情報を得ました。
※参加者達の時間軸に差異が出る可能性に気付きました。



【名護啓介@仮面ライダーキバ】
【時間軸】本編終了後
【状態】疲労(小)、ダメージ(小)、ザンバットソードによる精神支配(小)、仮面ライダーイクサに1時間10分変身不可
【装備】イクサナックル(ver.XI)@仮面ライダーキバ、ガイアメモリ(スイーツ)@仮面ライダーW、
    ザンバットソード(ザンバットバット付属)@仮面ライダーキバ、魔皇龍タツロット@仮面ライダーキバ
【道具】支給品一式
【思考・状況】
基本行動方針:悪魔の集団 大ショッカー……その命、神に返しなさい!
0:総司君(擬態天道)を導く。
1:直也君の正義は絶対に忘れてはならない。
2:総司君と共に西エリアに向かって、津上翔一、城戸真司、小沢澄子に伝言を伝える。
3:総司君のコーチになる。
4:首輪を解除するため、『ガイアメモリのある世界』の人間と接触する。
5:軍服の男(=ガドル)は絶対に倒す。海堂の仇を討つ。
【備考】
※時間軸的にもライジングイクサに変身できますが、変身中は消費時間が倍になります。
※『Wの世界』の人間が首輪の解除方法を知っているかもしれないと勘違いしています。
※海堂直也の犠牲に、深い罪悪感を覚えると同時に、海堂の強い正義感に複雑な感情を抱いています。
※タツロットはザンバットソードを収納しています。



【擬態天道総司(ダークカブト)@仮面ライダーカブト】
【時間軸】第47話 カブトとの戦闘前(三島に自分の真実を聞いてはいません)
【状態】疲労(小)、ダメージ(中)、全身打撲、極度の情緒不安定気味
    仮面ライダーダークカブトに1時間10分変身不可、仮面ライダーレイに1時間変身不可
【装備】ライダーベルト(ダークカブト)+ダークカブトゼクター@仮面ライダーカブト、レイキバット@劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王
【道具】支給品一式×2、ネガタロスの不明支給品×1(変身道具ではない)、デンオウベルト+ライダーパス@仮面ライダー電王、753Tシャツセット@仮面ライダーキバ
【思考・状況】
基本行動方針:?????
0:?????
1:「仮面ライダー」という存在に対して極度の混乱。
2:僕は……
【備考】
※名簿には本名が載っていますが、彼自身は天道総司を名乗るつもりです。
※参戦時期ではまだ自分がワームだと認識していませんが、名簿の名前を見て『自分がワームにされた人間』だったことを思い出しました。詳しい過去は覚えていません。
※海堂直也の犠牲と、自分を救った名護の不可解な行動に対して複雑な感情を抱いています。
※仮面ライダーという存在に対して、複雑な感情を抱いています。



078:決意の名探偵 投下順 080:チューニング♯俺を利用しろ!(前編)
078:決意の名探偵 時系列順 080:チューニング♯俺を利用しろ!(前編)
066:暁に起つ(後編) 天道総司 088:太陽は闇に葬られん(前編)
066:暁に起つ(後編) 乾巧 088:太陽は闇に葬られん(前編)
066:暁に起つ(後編) 名護啓介 096:Tを継いで♭再戦(前篇)
066:暁に起つ(後編) 擬態天道 096:Tを継いで♭再戦(前篇)