や行の死亡者名鑑





【矢車想】

                              _r==-___
  亜樹子ぉ!                       /: : : : : : : : : \
       ─‐ 糸者 | こ           =、j: : : : : \: : : : : : \
                   -l-l- ナ  |- -  ./: :/\: : : : : :、: : : : : : ヽ.
    土也 キ言犬 | こ シ各 つ. ci、 つ /: : :/  ヽ.: : : : ::!: : : : : : :ハ
                         /: : : :|     \: : :|: : 、:..: : : :|
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                         {Ⅵリ/  rぉ、::  !ノ rぉ、ヽ| : /
                         ∨リ     ノ :    ` レ'
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                         彡-、   _  ̄_,    /
                         ソ`} ヽ.  ゝ──'   /ミ
                        /: :|  ト    ̄    イリハ
                 __ .イ ̄|´: : : |  l───-、<、
              ≦ニ、: : : : : : : : ::!: : : : !/   __ノハ: :ヽ.
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名前:矢車想
作品名:仮面ライダーカブト
登場話数:15
スタンス:無気力→対主催
関わりの深い人物:光夏美、剣崎一真、東條悟、北條透、門矢士、紅音也、葦原涼、鳴海亜樹子、フィリップ、乃木怜司
関わりの深い支給品:ゼクトバックル+ホッパーゼクター、ゼクトマイザー、リュウガのデッキ、ライダーブレス(ザビー)
変身回数:仮面ライダーキックホッパー(2)

闇を背負う男と光の名前を持つ女』にて初登場。初代とは真反対に、やさぐるまさん真っ最中、本編終了後からの参戦となった。
自分がその望みを聞き届け殺したはずの弟が何故か蘇らされ何を出来るわけでもなく大ショッカーに殺されたことで無気力全開、殺すなら殺せと生きる気力すら見せない。
そんな彼を見かねた夏美と共に行動し笑いのツボをつかれムッツリ笑いをしたりイチャついていると、そこに悪の組織を結成しようと動いているネガタロスが現れる。
ネガ電王に変身しその瞳の闇を見初められたか彼の『新生・スーパーネガタロス軍団パート2(仮)』に勧誘されるが、そんな意欲もないとベルトを投げる。

しかし目の前で彼を殺させるわけにはいかないと夏美が仮面ライダーキバーラに変身。ネガ電王と戦いを繰り広げる。
だがネガ電王は強く、キバーラ程度では完敗、やられそうになった瞬間に上から落ちてきたブレイドとタイガとの交戦になる。
そんな中でもずっと無気力に座り込んでいたが、必殺技同士のぶつかり合いで気絶。
落ちた意識の中で影山に仇を取ってくれとせがまれ、起きた瞬間に影山を最初の会場で殺された間抜け呼ばわりしたタイガに怒りを燃やし遂に仮面ライダーキックホッパーに変身。

その圧倒的な実力で膠着状態であった戦闘の流れを一気に変え、タイガを打ち倒しネガ電王を撤退させる。
こうして一応大ショッカーを倒す為に対主催の姿勢を新たにした兄貴。
変身が解け剣崎、夏美と共に気絶した東條を背負い移動しようとするが、そこにダークカブトが現れる。
また変身し応戦しようとするが、そこは変身制限のため生身で対処を迫られることに。

剣崎が一人でダークカブトを引き受けてくれたので夏美と逃げるが、そこで北條が夏美の仲間である士が近くにいるという情報と共に現れる。
それに夏美が喜んだ瞬間、背負っていた東條に持っていたリュウガのデッキをパクられ、ドラグブラッカーの攻撃で彼女は食われてしまう。
そのままリュウガに変身した彼と生身で戦う羽目になり、夏美を殺された怒りをも秘めて彼は戦う。
しかし相手は仮面ライダー、どれだけ矢車が強くても生身では勝ち目はなく、防戦一方に。

流石に蹴りでは分が悪いと自分の支給品ゼクトマイザーを使用し彼と、ドラグブラッカーを攻撃。
そしてそれによって生まれた隙で流れで共闘することになった北條がトリガードーパントに変身。
これで一気に五分まで戦いを持ち込んで、かつ東條の持っていた夏美のデイパックより漏れ出ていたザビーブレスを装着し、使用する”素振り”を見せリュウガを撃退。
その上で炎で視界を遮られているというのにマイザーボムを撃ち込み、タイガのデッキを破壊する大金星まで上げている。

しかし東條を追う決意を固めた北條にブレスをつけるつもりもないとそれを渡し、生身での戦いの傷を癒やすためそのまま病院で休憩。
ダークカブトの正体をぼんやりと考えつつキバーラに導かれ夏美と北條の仲間である士と合流。
夏美の死を伝え項垂れる彼に闇を見いだし関心を寄せるが、同時にそこにいた音也の言葉に自分の中に眠る正義の残滓を感じる。
そうして士が再起し、音也を見送った後は士の傷を見て、その治癒力をワーム並と評するがそんな中士に「自分だけが掴める光を探してみろ」と言われ、笑いと共にその言葉に興味を抱く。

と、話し声を聞きつけ駆けつけてみると、そこにいたのはメスを握りしめ涼を殺そうとする亜樹子と、その光景に絶望し逃げ出す涼の姿だった。
それを見やって士が涼を追いかける中、矢車は亜樹子の瞳の闇に関心を抱く。
そうこうしている間に東京タワーが崩壊。彼曰く完全に地に落ちきったらしい亜樹子の瞳に宿る闇を見て、彼は彼女を妹にすることを決める。
これによって晴れてこの場で地獄兄妹結成、矢車兄貴3人目の兄弟分であり、初の妹の参入であった。

そのまま亜樹子とよく分からないテンションでいちゃついていると、涼を連れて戻ってきた士、そして途中で会ったらしい橘、ヒビキも病院に訪れる。
これによって一気に仲間を増やすが、同時に別に積極的に誰かと関わる意思のない兄貴の出番は薄れていく。
情報交換やら面倒なことは妹任せにし、一人でその健闘っぷりを見て、たまに涼やらの闇を見てにやついている兄貴。
ここから3本くらいの彼についての本編SSの内容はこの文章で大体事足りる。

一応乃木の復活に彼の不死身さを羨ましがったり、地の石に操られた五代がどんな闇を見せるのか興味を寄せてこそいるが、まぁその程度だ。
そうして迎えた22時。俗に言う病院戦の開幕である。ここでは流石に彼も気力を見せ……ない。
なんと変身したはいいものの亜樹子とフィリップ、二大戦闘力皆無者のお守り担当として座り込み、ライアルに四苦八苦する士はもちろん、ギラファと戦う涼のフォローにも行かない。
闇を見初めたとは何だったのか。

と思っていたら、なんと現実世界にしか目の行っていなかった他の面々より先にミラーワールドに潜むゼール軍団に気付いており、フィリップと亜樹子をそれから守るためにその場を離れなかったと言うことが明かされた。
決してサボっていたわけではないのである。断じて一切、そういうつもりではないのだ。
ともかく、そんな中本来敵であるカッシスの健闘でギラファを打ち倒し、地の石も呆気なく破壊されるかと思いきや、ゼール軍団が残ったギルス、そして生身で気絶する乃木に迫る。
これにフィリップは絶叫するが、未だゼールは自分が離れたところで襲撃するつもりだと看過。生身の乃木はワームの親玉だから見逃していいし、ギルスは自分たちをおびき出すために痛めつけられているだけだと動こうとしない。

しかしギルスの姿に相棒の影を見たフィリップが駆け出し、彼の光に目を眩ませながらようやく立ち上がる。
案の定ゼールがフィリップを食おうとした瞬間、今まで守っていた亜樹子すら置き去りにしてクロックアップで彼らを叩きのめし、これでやっとキックホッパー2回目の戦闘である。
タワー倒壊で傷ついたゼールを相手に万全の彼が負けるはずもなく、5体のゼールに圧勝。
そのまま亜樹子の元に戻るが信頼は失っている。そりゃ気分で自分の盾に消えられたら困るから仕方ない話だが。

だが乃木を連れ一旦戻ってきたギルスと口論をしている間に、なんと現れたのはボロボロの響鬼とジョーカーアンデッド。
ジョーカーの圧倒的な実力に冷静に逃げることを提案する矢車。しかし響鬼やフィリップを置いてはいけないと絶叫するギルスを響鬼が宥め、彼らは病院を後にする。
ここで驚きの情報、なんとここまで矢車さんは一切病院から離れていないのだ。
普通のロワなら籠城は死亡フラグだが、当ロワ始まって以来14SSもの登場話の中でずっと東病院から離れず目立った戦闘も生身のものを入れ3回しかなかった、ある意味レジェンドなのである。

しかし彼の病院生活もここまで。
涼、乃木、亜樹子と共に逃げ込んだ廃工場で、ずっと病院に戻りたがりうるさい涼に乃木と珍しく意見を合わせ溜息をつき、お花摘みに行ったきり帰りの遅い亜樹子の様子を見に行こうとする涼を覗き魔として対処する。
と、そんな中現れた新たな刺客、タブード―パントが、乃木を殺害する。
周辺の罠と亜樹子を悲鳴すら上げず殺したというのに生身の乃木を殺した程度で高笑いするそれを見つつ本日2回目の生身戦闘に。

乃木の遺したパーフェクトゼクターを用いタブーを倒す寸断を立てるが、しかし失敗。
涼がタブーの気を一瞬逸らす為に用意したジミー中田のCDにあまりに聞き入る彼女の正体を突き止めた彼は、そのままデイパックを涼に預けタブーへ特攻。
亜樹子が変身しているということを暴き、その手によって死を迎えることを享受したのであった。
そう、それこそが彼の求めた自分にとって最高の光。

弟を殺した自分を、妹が殺す。これ以上に最高の地獄への招待状もあるまいとそう考えて、彼は死んだ。
その背中を見送った男に、妹のその後と、そして自身の最期に残ったライダーとしての力という光を委ねて。
――そして、その後キックホッパーを受け継いだ涼によってその凶行を止められた亜樹子も、地獄に堕ちてくる。
困惑する亜樹子を受け、彼は言う。『今度は三人で掴める自分たちだけの光を掴みに行こう』と。
そうして進む地獄兄妹の先には深い闇と、そして鈍い光が確かに輝いていた。



初代のパーフェクトハーモニー矢車と対照的に、地獄兄弟時代から参戦した彼。
キックホッパーとして戦ったのはわずか二回だけながらも、そのどちらも完勝を収めており、また生身での戦いもそうと感じさせないほど有利に運んでいる。
天道と同等であるという設定を崩しもせずその格を落とすことなく死んだ辺りは、やはり腐っても矢車さんだということだろう。
一方で原作通り理解不能な思考回路もまた崩さず持っており、士やら涼やら闇を見初めてはそれを観察することを楽しみ、マーダーに転落した亜樹子を妹として迎えるなどその迷走っぷりは健在である。

しかし一方で死亡話で見せた彼なりの光への解釈と、そして弟殺しを行った自分への罰を兼ね備えたその最期は多くの彼のファンの心を掴んだ。
涼にキックホッパーを継がせた最期も相まって、何考えてるかわからないがどこまでも見通していたのだろう、という涼の彼への評価は間違ってはいないだろう。
そうして決して光を行く転向を見せたわけではなく、しかし彼なりに前向きに死んだその最期は、やさぐるまさんとしては一つの理想的な最期の在り方だったのではないだろうか。

称号【地獄で見つけた、たった一つ最高の光】



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最終更新:2018年04月05日 20:59