Bを取り戻せ/闇切り開く王の剣 ◆.ji0E9MT9g






突如として出現した黒い仮面ライダー。
敵か味方か判断がつかないそれにブレイドの対応が遅れたその瞬間、しかしダグバはその掌を即座に彼に向けていた。
その中で蠢く闇、相当の威力を想像させるそれが放たれるより早く、ダークキバは行動を起こしていた。

「ハアァァ……」

深い闇に飲まれ一瞬見逃しそうになる黒い輝きを放ちながらダークキバの足下に生じたキバの紋章が、凄まじい速度で地を這っていったかと思えば、次の瞬間にはそれはダグバの後方に出現していた。
これは流石のダグバも読み切れなかったか、躱しきれぬままにその紋章に磔の形で拘束される。
しかし、今や究極を超える力を保有するダグバの身体は、元の世界で誰一人、そうこの闇のキバの鎧を本来纏うはずの先代の王でさえ破れなかったこの拘束を破ろうとしていた。

しかしそれは所詮ダグバをそのままそこに拘束しようとした時の話。
もちろんダークキバにそんなことをする必要などない、彼がその手を手招きするように曲げれば、ダグバの身体は真っ直ぐにダークキバに向かっていく。
拘束への抵抗にその意識を振り切っていたダグバは簡単に王の眼前にまでその身体を無防備に晒し、そしてその蹴りを深く腹に受けた。

火花を散らしその身体が再度吹き飛んでいった先は、先ほどの紋章だ。
再度磔にされまたダークキバが手招きをする度にその身体を蹂躙されているダグバの姿は、この場で彼と戦った仮面ライダーたちにとって信じがたい光景だっただろう。

「凄ぇ……」

思わず漏れた感嘆の声と共に、ブレイドはその光景を傍観してしまっていた。
一方で、数回の蹂躙の後その拘束から解き放たれたダグバを追って、王はその手に持った剣と鞭で油断なくその生を止めに行こうとする。
しかしこれで終わる程度であれば、グロンギなどという種族の頂点であるンは務まりなどしない。

「アハハハ!最高だね、君。今までで一番楽しめるかも」

ガバッと起き上がってその身に刻まれた傷を驚異のスピードで治癒しながら、ダグバは笑う。
しかしそれに恐れを抱くことなどなくダークキバはその手に持ったエンジンブレードを振るい、その身を切り崩そうとするが。

「丁度いいや、剣が欲しかったんだよね。これ、ちょうだい」

その刃を――その手から血が流れ出るのも気にせずに――掌で受け止めたダグバは、その言葉と共に強引に刃の側からその剣を奪い取る。
思わず唖然とした一瞬を逃さずダグバがその足を強かに彼の胸にぶつければ、そこからは夥しい量の火花が散りその中のキングも思わず声を漏らした。
どうしようもないダメージに後ずされば、その剣を構え直したダグバの乱舞が待っている。

このダークキバの鎧を以てしてなおダメージになるほどの切れ味を誇るエンジンブレードを、これ以上ないパワーの持ち主が利用しているのだ。
彼に抵抗の機会など、与えられるはずもなかった。
――そう、彼自身には。

「やめろォ!」

幾度となく続いたその乱舞を受け止め自分の前に立ったそれは、仮面ライダーブレイド。
キングラウザーの刃とキングフォームの力でしかし押え付けるのがやっと、という様子の中、ブレイドはその背に庇うダークキバに声をかける。

「おい、お前!誰だか知らねぇが、ダグバを倒すんだろ!?なら力貸してやるよ!」
「……」

暑苦しいブレイドの言葉を聞きながら、ダークキバは思う。
これが、キバットバットⅡ世から聞いた、名護の新しい仲間か。
決して裏切ることのない異世界の仲間……そんな存在であることを裏付けるようにいきなり現れた自分を信頼するようなその言葉に、一つため息をついて。

ふと足下の青年が気絶したまま握りしめている、自分の所有物であった大剣、ザンバットソードを手にする。

(違う……これは利用するだけだ、父さんの仇を取るまでの間だけ、この愚か者を利用する……)

誰に聞かれたわけでもないのに心でそう言い訳じみた言葉を吐いて、ダークキバは押し切られそうになっているブレイドを援護するようにダグバに横から切りかかった。
流石にこの二人を相手に力押しは不利だと踏んだか、ダグバが後ずさる中二人は並び立つ。

剣の世界最強のライダー、キングフォームと、キバの世界最強のライダー、ダークキバ。
この会場の中でも指折りの実力を誇るそれらの鎧を身につけて、彼らは今一時の共闘で以て最悪の悪魔に挑もうとしていた。
だが、その佇まいだけで相当の実力を匂わせる二人のライダーを前に、ダグバも今までのように余裕を見せずその手に闇を集わせる。

「させるかッ!」

しかし、それを見て動き出したブレイドの左膝が輝いたかと思えば、彼以外の時間は完全に静止した。
それは、翔太郎とてやろうと思ってやったわけではない。
ただ『ダグバを止めたい』、そう思ったらこの身に纏う力が応えたというだけのことであった。

しかし、タイムの力について深く知らない翔太郎は、取りあえずダグバに追いつけるというだけの事実が分かれば十分だ、と剣を振りおろす、が。

「――なッ!?」

何か不思議な力によってキングラウザーが弾かれる。
それは彼の発動したタイムに課せられた制限のためであったが、翔太郎はそんなことを知るよしもなかった。

「でも、こんなことで……諦めてたまっかよ!」

時間を停止している限り自分の攻撃がダグバに届かないのだとしても、彼はその手を休めることはしない。
紅や、恐らくはそれ以上に多くの人間を、この男は殺している。
そんな存在を相手に、自分の信じる仮面ライダーはどんな理由があっても諦めてはいけないのだ。

――そして、その拳は遂に届く。
ただ単に時間停止の能力が制限時間を迎えただけであったが、その拳が丁度ダグバにぶつかるその直前でそれが訪れたのだ。
それはひとえに彼の持ち前の幸運のためであったが……しかし、その黄金の拳を目前に迎えてなお、ダグバは別段戦慄をしなかった。

自分が先ほどまで用いていた鎧なのだ、既にその力は大体察している。
今の究極を超えた自分にとって、ビートの力さえ用いないその拳は大した痛手にはなるまい。
そう思い、最早避けきれぬその拳を甘んじてその頬に受け――。

(――重いッ……!?)

その想像を遙かに絶する威力に、今度こそ驚愕を見せた。
今のブレイドがダグバをも絶句させる攻撃を放てたのは、ひとえにその特徴である融合係数による能力の上昇が見られたのも一つの理由であるが、しかし、それ以上に大事なことがあった。
それは、左翔太郎という人間と、ン・ダグバ・ゼバというグロンギ、それぞれが持つブレイドのライダーシステムに対する素質の差だ。

この場ではどういった存在であれスペードのカードを全て集めラウズアブゾーバーを用いれば13体のアンデッドと融合したキングフォームに変身できるというのは、以前ダグバとクウガの戦いにおいて述べられた通り。
しかし、その戦いでダグバが急速にその融合係数を高めたとは言え、所詮は正義の心を持たず13体のアンデッドとの強引な融合の促進でその力を高めただけ。
本来の装着者である剣崎一真が変身したキングフォームとの戦いになったのなら、融合係数の上がり方などから見てもダグバの変じたキングフォームは、やはりノーラウズの力を十二分に発揮して五分と言ったところか。

元よりブレイドの装着者として見込まれ自分の素質だけで13体のアンデッドと融合して見せた剣崎と、制限によるお情けでその姿と能力だけを取り入れたダグバでは、一見ダグバが勝っているように見えて、その実大きな差が存在する。
そう、剣崎が元の世界でノーラウズの力の力を用いずして数多くのアンデッドを打ち倒してきたのは、決して敵が彼の実力に見合わぬ存在だったからではない。
彼はその力を使わずしてクウガの世界における究極の闇と匹敵する力を持っていたから、それだけの理由に他ならない。

でなければダグバに匹敵しうるジョーカーアンデッド、その存在と互角に渡り合うことなど出来ないのだから。
長々と話したものの、つまり単純に話を纏めれば、ダグバの変身したキングフォームは、剣崎の変じたそれよりも弱い、ということになる。
であれば、次に重要なのは左翔太郎という人間はどういった存在なのかということだ。

彼は剣崎のように正義を信じる仮面ライダーで、例え相棒がいなくても自身の信じる存在の為に戦い続けられる存在だ。
そんな仮面ライダーはこの場にごまんといるが、しかし彼にはもう一つ特殊な事情が存在する。
それは、彼は異世界、それも大きく意味が異なるとは言え、『ジョーカー』に運命の存在として認められた男だと言うこと。

そう、アンデッドとの融合を促進し最終的にその身をアンデッドの頂点、『ジョーカー』としてしまうブレイド、とりわけキングフォームと翔太郎の融和性は異常な数値を示していたのだ。
ここまで言えば分かるだろう……つまり彼はこの場において、剣崎一真と同じく自身の力だけで13体融合のキングフォームに辿り着くことの出来る存在の一人だったということ。
であれば、ダグバが先ほどまで想定していたキングフォームとの実力は天地の差。

故にこうしてその拳は、アンデッドの力による付加価値なしでダグバの意識を一瞬刈り取りかねないほどの究極に匹敵する拳となり得た、ということだ。
だが、今の翔太郎には先ほどのダグバ以上にラウズカードに対する理解が薄く、未だその能力を使い切れていない。
またダグバと違いその融合を受け入れきるような意識も存在しなかったため、ノーラウズによるアンデッド能力の行使を未だ扱い切れてはいなかった。

だがそれを把握し使いこなすのも時間の問題、決して胡座をかいていられる状況でもあるまい、とダグバは大きく後退しその手に再度闇を集める。
しかし先ほどまでのようにそれを止めダグバを殴る、だけでは相手の回復力も相まってただ自分が消耗するだけだ、とブレイドは思う。
強化形態に変身し変身可能時間も短くなっているのだから、早期決戦を望まなければ、と彼はその手に五枚のカードを掴み取る。

翔太郎の知るポーカーの中で、同一スートのみの縛りであれば最強の役であるそれをキングラウザーに次々と滑り込ませれば、その身はたちまち光に満ちあふれて。

――SPADE TEN JACK QUEEN KING ACE
――ROYAL STRAIGHT FLASH

電子音声と共に光り輝いた大剣をブレイドが振るうと同時、ダグバの掌から闇が吐き出されていく。
キングラウザーから生じたエネルギーの波がそれとぶつかると同時、辺りに凄まじい衝撃の余波が生まれる。
並の仮面ライダーであればその足を動かせもしないその中で、しかしダークキバは生まれた隙を逃さず自身の剣に取り付けられたホイッスルを手に取った。

「ウェイクアップッ!」

キバットバットⅡ世がその笛の音を響かせる中、ダークキバはその大剣を研ぐ。
それによって赤い魔皇力がザンバットソードを染めあげると同時、ダークキバはその足をダグバに向け駆け出した。
しかしダグバもそれをただで見ているわけにはいかないと、残る右手から闇を吐き出しダークキバに向ける。

左手でロイヤルストレートフラッシュ、右手でファイナルザンバット斬をそれぞれ押え付けながら、しかしダグバはある一つの結末を悟る。
それは、自分の敗北。
究極を超えた自分に匹敵する存在などいないとばかり思っていたが、なるほどこれがガドルも認めた仮面ライダーか。

そんな事を考えた時、既にロイヤルストレートフラッシュの輝きと、赤い大剣が自身の闇を切り開いて自分に肉薄しているのを見る。
だが、まだやられるわけにはいかない、これよりもっと面白いことをずっと楽しまなくては――!
今まで抱くはずなかった意地でその身を捩り無理矢理にロイヤルストレートフラッシュの軌道から逃れたダグバの身体を、しかしその輝きが掠っていた。

思わず怯みもう片方の暗黒掌波動の勢いが弱まった瞬間、その一瞬を見逃さずダークキバはその闇を押し切り手に持つ剣でダグバの身体を深く切りつけた。
ダークキバがその剣をもう一度研ぎ魔皇力を空気中に放散すれば、それが終わりを告げると共にダグバの身体は爆炎に包まれて。
こうしてこの場で初めて、グロンギ最強の怪人は本気の状態でなお完全な敗北を喫したのであった。




自身の放ったロイヤルストレートフラッシュ、その輝きがダグバを掠り病院の方向に放たれて行ってしまったのを見て、翔太郎は勢いを相当殺されていたはずだというのになお衰えを見せなかったその威力に思わず戦慄する。
同時にそれと同程度の攻撃を片手で放てるダグバと、その闇を切り開きその刃を届かせたダークキバ、この場に集った戦士たち全ての実力にも、彼は驚愕を禁じ得なかった。
しかし、ともかく剣崎の遺したこの力がそれを弄んだ悪魔に届いた事実に、翔太郎はカタルシスを覚えていた。

だが、そうして物思いに耽るのもそこまでだった。
幾分かその勢いを先ほどより弱めてはいるものの……既に聞き飽きた笑い声が、闇と煙で遮られた視界の先から轟いたため。
あれほどのダメージを受けなお生きているダグバのその生命力に、最早驚きもせずブレイドとダークキバはその剣を構える。

「アハハ、楽しいよ、本当に楽しいよ!仮面ライダーたち!僕をもっと楽しませて――あれ?」

そうして笑い声と共にその手に闇を集わせた瞬間、彼の身体は生身に変化する。
先ほどのブレイドに変身した時にも発生した、10分と認識している変身制限が5分ほどになってしまっている現象。
それによって否応なしにこの身がリントと同じほどの脆弱なものに変わってしまって、ダグバは隠そうともせず不満な声を漏らした。

それは、セッティングアルティメットと呼ばれる形態に変じたダグバに生じた、新しい制限。
今までの力より大きく進化した対価としてその変身時間を半分に削られてしまったのだった。
戦いが終わりを迎えたことに動揺と物足りなさを抱いたままのダグバをしかし、王は許しはしない。

生身の人間に手を下す抵抗感からかその手を緩めたブレイドと対照的に、ダークキバがその手に持ったジャコーダーをしならせダグバに迫ったからだ。
またも訪れた死の恐怖にその顔を引きつらせて愉悦に浸るダグバの元に、しかし王の一撃は到達しない。
天空より舞い降りた黄金の一筋が、それを弾き飛ばしたため。

「――君は?」

その予想しなかった光景に思わず動揺したダークキバに対し、助けてもらったというのにどこか不満げにダグバは呟く。
それにその物体は応えず、代わりとばかりにダグバの手に銀のブレスレットを落とした。
そう、ダグバを今助けたその金色の物体は、カブティックゼクターの名を持つ自立型ゼクターの一つ。

ワームであれ人間であれ、強いものに従うそれは、以前の資格者であった牙王を打ち倒したダグバを、次の資格者として認めたのであった。
そしてカブト、ヘラクスの二人のZECT製仮面ライダーを見ていたダグバには、それの扱い方は既に知っているようなもの。
右手にそのブレスを付ければ、彼が掴むまでもなくコーカサスのカブティックゼクターはその台座に自ら収まった。

「フフッ、――変身」

――CHANGE BEETLE

瞬間そこに現れたのは、ZECTが開発した最強のマスクドライダーシステムのうちの一人。
仮面ライダーコーカサス。
先ほどのダグバの怪人態と比べればどうしても見劣りするもののしかし彼が纏うに相応しい威圧を備えたその姿に思わず二人のライダーもまた構えるが。

「今度会ったときはもっと楽しませてよ、仮面ライダー。――クロックアップ」

――CLOCK UP

そして、彼の姿はかき消える。
この場で初めての、ダグバの逃走。
しかしそれをみすみす見逃すわけにもいかない、とブレイドは追いかけようとするが。

「――あっ」

瞬間ブレイドの鎧もまた、制限時間の短縮により消失した。
これではダグバを追うことも出来ないか、と帽子を整えその足を翻して。
――瞬間襲いかかった今まで感じたことのないような疲労に、その身体を倒した。

それは、人の身でキングフォームを纏った為に生まれた、どうしようもない疲労。
もう少し融合係数があがっていればまだしも、通常のブレイドを介さず変じたキングフォームは、高い融合係数を誇った翔太郎の意識さえ刈り取ったのだった。
そして、それと同時辺りに散らばったカードを見つめるのはダークキバだ。

サガをも超える力を持つこの闇のキバの鎧。
それに満足感を抱いた此度の戦いで、しかしそれに匹敵する力を目の前の男は放っていた。
デイパックの中からなおも力を手に入れろとうるさいレンゲルバックルにしかし今は従って、彼は手始めに自分の足下に落ちていたキングのカードを拾い上げる。

そのまま、他のカードも拾い上げようと、その足を他のカードの元へ向けようとして。

「ああああぁぁぁぁぁ!!!!」

絶叫と共に飛びかかってきた白い仮面ライダーに、それを防がれる。
何事か、とそちらを見やれば、そこにいたのはキバとよく似た、しかし明確に違う戦士。

「翔太郎は、僕が守る!」
「……」

どうやら捨て身の覚悟でこのダークキバの鎧を纏った自分を抑え仲間を逃がすつもりのようだが、しかし無理だとキングは思う。
先ほどのダグバとの戦いで消耗しているだろうこの男に比べ疲労、ダメージの蓄積も少なく鎧の性能も上の自分を、一瞬でも抑えておけるはずなどないし、男たちはどちらも気を失っている。
彼らが起きるまでの間を単身で凌ぎきれるわけがない、と彼はその剣を構えて。

「――総司くーーーん!!!!」

少し前にも聞いたバイクのエンジン音と――もう聞くはずはないと思っていた恩師の声と――共に自身の身に雨のように降りかかった弾丸に、思わずその身を退いた。
自分が退いた分生まれたレイとの間に滑り込みバイクごとそのスペースに参上した男の名は、名護啓介。
纏うその鎧の名は、仮面ライダーライジングイクサ、そう、彼の持てる最大戦力だ。

「――名護さんッ、来てくれたんだね!」
「当たり前だ、弟子の危機に師匠は必ず現れるものだからな」

自分から銃口を外さぬままバイクから降りたイクサに対し、レイは歓喜の声を上げる。
弟子の危機に師匠は必ず現れる……先ほど自分も生身の殴り合いで実感したそれを一身に受けるレイは、そのダメージすら気にならない様子ではしゃぐ。
それに抱くことをやめたはずの嫉妬にも似た感情がわき出てきて、ダークキバの仮面の下で思わずキングは顔をしかめた。

「――キバット君、君がいるということは、その鎧の下にいるのが君の認めた新たな王、ということか?」
「そういうことだ」

今までキバットの力を用い変じたダークキバを見ていなかったことと暗夜に消えるその姿故翔太郎が気付かなかったキバットが、その口を開く。
それに初めて気付いた総司も、今まで仲間だったはずのキバットバットⅡ世がこうして的として現れたことに今更ながら驚愕しているようだった。

「ファンガイアの王として君が認めた、ということはその鎧を纏っているのは俺の世界の参加者ということか?」

その言葉に、総司は目を大きく見開く。
当然に名護の脳裏に渡の姿が浮かんでいると思ったからだが、実際には違う。
実際には、名護はただ自身に大事なことを教えてくれた紅音也と“同じ名字をしているだけ”の紅渡という、自分の世界からの参加者らしい存在が変じたのかと気になっただけだったのだから。

「……そうとも限らん。俺はファンガイアの王を見定めるだけ。自分の世界がどうなろうと、俺が認めた王の資格を持つものであればこの力を貸すことに異論はない」
「つまり、装着者を教える気はない、ということか」
「そういうことだ」

実際には名護の推理は当たっているのだが、しかしキバットは予めキングと打ち合わせておいた台詞を吐き煙に巻く。
それを受けどうやら対話の意思はないと判断したか、一瞬の迷いの後イクサはそのカリバーを構えるが、それを前にしてダークキバは戦意なくその手をすっと翳した。

「――やめましょう。今の貴方たちには、僕と戦う以上に大事な役目がある」
「役目……?」

この場に現れてから初めて口を開いたダークキバの意外な言葉に、思わずレイはその構えを緩める。
イクサは既にキバットからの伝言で知ってはいるが、しかしそれを遮ることはしなかった。
それを見やりながら、ダークキバは続ける。

「えぇ、貴方たち仮面ライダーの真の使命。それは世界の破壊者、ディケイドの破壊。それを成さなければ全ての世界は殺し合いの結末に関わらず崩壊する」
「――ディケイドだって!?」

キングにとっては既に何度も口にした言葉を聞いて、しかしレイは驚きの声を上げる。
自分が剣崎一真を殺した現場に居合わせ、その身をブレイドのものへと変え自分を打ち倒した仮面ライダー、ディケイド。
彼がいなければ自分はあの病院を全て打ち壊しかねなかったことを思い、彼とはあるいは戦いになるだろうことも覚悟した上で、自分を止めてくれた感謝と共にそんな存在と仮面ライダーとして剣崎の遺志を継ぎ戦えることを楽しみにしてもいたが。

そんな存在が、この殺し合いの大前提すら揺るがすほどの文字通りの悪魔だというのか。
思わずその戦意を失ったレイを前に、しかしダークキバは言葉を紡ぐ。

「今回は、貴方たちの命は預けておきましょう。しかしまた再び僕の前に立ち塞がれば、次はない。ディケイドの破壊より先であったとしても、貴方たちを破壊します」
「待て、最後に一つだけ聞いておきたい」
「……なんですか」

そうして捨台詞と共にその場を去ろうとしたダークキバに、イクサはしかし声をかける。
無視しても良いというのに、彼の記憶を消してしまった罪悪感からか、その身体は動こうとしなかった。

「君が新しいファンガイアの王だというなら、一体何を望む。世界の崩壊を防ぎ他の世界を全て破壊して……一体君は何をしたいというんだ」
「そんなこと、決まっています」

イクサの説得にも似たそんな質問に対し、しかしダークキバの答えは変わらない。
ゆっくりと振り返り、イクサの鎧越しにしっかりとその瞳を見据えて。

「――僕は、僕の守りたいものを全て守るだけです」

――貴方も含めて。
心の中でそう付け足して、ダークキバはもう対話の意思を見せずその歩を進める。
その背中は威厳に溢れていたが……同時に何故かそれに手を伸ばさなくてはいけないように、イクサには感じられて。

「待てッ」
「名護さんッ、今は翔一と翔太郎が先だよ!」

思わず彼に向かおうとしたその身体を、後ろから弟子が、レイが止める。
ゆっくりと消えていくその背中、そしてそれに抱いた不思議な感情をどうにも処理しきれないまま、名護はイクサの鎧を解除する。

「――そうだな、総司君。俺としたことが優先順位を見誤るところだった。今は危険な存在を深追いするより、仲間の保護が大事だ」
「うん、また病院に戻ろう」

総司も相当にダメージを負っているながらも、ネイティブの治癒力で何とか人一人担げるくらいには体力も戻っていた。
既に姿すら見えないというのにその存在に銃を向けたこと、そしてそれから今離れることにどうしようもなく後ろ髪引かれる思いを抱きながら、名護はその場を後にした。




津上翔一を襲った、急激な疲労感。
それがシャイニングフォームに夜間に初めて変身したために生じた反動だと簡単に結論づけても良いものなのか、誰にも分からない。
何故なら、アギトは進化の可能性。

この場において新たにその身を変える進化をしたとして、誰もそれを疑問に思うことなど出来はしない。
むしろ、彼の大きすぎる疲労がもしも、初めてバーニングフォームに変じた時にその直前まで彼を襲っていた不調と同様のものだとしたら。
仮面ライダーアギトは、あるいはこの場で新しい姿に変じようとしているのかもしれない。

或いはそれはただ翔一のアギトとしての基礎能力が向上するだけかもしれないが、それを知ることはまだ誰にも出来なかった。
本人にすら分かりきれない未知の可能性を抱いたまま、翔一は眠る。
その身を新たに進化させながら。


【二日目 深夜】
【D-1 市街地】

【左翔太郎@仮面ライダーW】
【時間軸】本編終了後
【状態】ダメージ(大)、疲労(極大)、キングフォームに変身した事による疲労、仮面ライダージョーカーに1時間50分変身不可、仮面ライダーブレイドに1時間55分変身不可
【装備】ロストドライバー&ジョーカーメモリ@仮面ライダーW 、ブレイバックル@+ラウズカード(スペードA~12)+ラウズアブゾーバー@仮面ライダー剣
【道具】支給品一式×2(翔太郎、木場)、トライアルメモリ@仮面ライダーW、首輪(木場)、ガイアメモリ(メタル)@仮面ライダーW、『長いお別れ』ほかフィリップ・マーロウの小説@仮面ライダーW
【思考・状況】
基本行動方針:仮面ライダーとして、世界の破壊を止める。
0:(気絶中)
1:名護と総司、仲間たちと共に戦う。 今度こそこの仲間達を護り抜く。
2:出来れば相川始と協力したい。
3:浅倉、ダグバを絶対に倒す。
4:フィリップ達と合流し、木場のような仲間を集める。
5:乾巧に木場の死を知らせる。ただし村上は警戒。
6:もしも始が殺し合いに乗っているのなら、全力で止める。
7:もし、照井からアクセルを受け継いだ者がいるなら、特訓してトライアルのマキシマムを使えるようにさせる。
8:ジョーカーアンデッド、か……。
【備考】
※オルフェノクはドーパントに近いものだと思っていました (人類が直接変貌したものだと思っていなかった)が、名護達との情報交換で認識の誤りに気づきました。
※ミュージアムの幹部達は、ネクロオーバーとなって蘇ったと推測しています。
※また、大ショッカーと財団Xに何らかの繋がりがあると考えています。
※東京タワーから発せられた、亜樹子の放送を聞きました。
※総司(擬態天道)の過去を知りました。
※仮面ライダーブレイドキングフォームに変身しました。剣崎と同等の融合係数を誇りますが、今はまだジョーカー化はさほど進行していません。




【擬態天道総司(ダークカブト)@仮面ライダーカブト】
【時間軸】第47話 カブトとの戦闘前(三島に自分の真実を聞いてはいません)
【状態】疲労(大)、ダメージ(大)、仮面ライダーカブトに1時間50分変身不能、仮面ライダーレイに2時間変身不能
【装備】ライダーベルト(ダークカブト)+カブトゼクター@仮面ライダーカブト、ハイパーゼクター@仮面ライダーカブト、レイキバット@劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王
【道具】支給品一式×2、753Tシャツセット@仮面ライダーキバ、魔皇龍タツロット@仮面ライダーキバ
【思考・状況】
基本行動方針:天の道を継ぎ、正義の仮面ライダーとして生きる。
0:翔一と翔太郎を病院に連れて行かなきゃ。
1:剣崎と海堂、天道の分まで生きる。
2:名護や翔太郎達、仲間と共に生き残る。
3:間宮麗奈が心配。
4;放送のあの人(三島)はネイティブ……?
5:ディケイドが世界の破壊者……?
【備考】
※天の道を継ぎ、総てを司る男として生きる為、天道総司の名を借りて戦って行くつもりです。
※参戦時期ではまだ自分がワームだと認識していませんが、名簿の名前を見て『自分がワームにされた人間』だったことを思い出しました。詳しい過去は覚えていません。
※カブトゼクターとハイパーゼクターに天道総司を継ぐ所有者として認められました。
※タツロットは気絶しています。
※名護の記憶が消されていることに気付いていません。
※渡より『ディケイドを破壊することが仮面ライダーの使命』という言葉を受けましたが、現状では半信半疑です。




【津上翔一@仮面ライダーアギト】
【時間軸】本編終了後
【状態】ダメージ(大)、疲労(極大)、強い決意、真司への信頼、麗奈への心配、未来への希望 、進化への予兆、仮面ライダーアギトに1時間50分変身不能
【装備】なし
【道具】支給品一式、コックコート@仮面ライダーアギト、ふうと君キーホルダー@仮面ライダーW、医療箱@現実
【思考・状況】
基本行動方針:仮面ライダーとして、みんなの居場所を守る為に戦う。
0:(気絶中)
1:逃げた皆や、名護さんが心配。
2:大ショッカー、世界崩壊についての知識、情報を知る人物との接触。
3:木野さんと北条さん、小沢さんの分まで生きて、自分達でみんなの居場所を守ってみせる。
4:もう一人の間宮さん(ウカワームの人格)に人を襲わせないようにする。
5:南のエリアで起こったらしき戦闘、ダグバへの警戒。
6:名護と他二人の体調が心配 。
【備考】
※ふうと君キーホルダーはデイバッグに取り付けられています。
※医療箱の中には、飲み薬、塗り薬、抗生物質、包帯、消毒薬、ギブスと様々な道具が入っています。
※強化形態は変身時間が短縮される事に気付きました。
※天道総司の提案したE-5エリアでの再合流案を名護から伝えられました
※今持っている医療箱は病院で纏めていた物ではなく、第一回放送前から持っていた物です。
※夜間でシャイニングフォームに変身したため、大きく疲労しています。
※ダグバと戦いより強くなりたいと願ったため、身体が新たに進化を始めています。シャイニングフォームを超える力を身につけるのか、今の形態のままで基礎能力が向上するのか、あるいはその両方なのかは後続の書き手さんにお任せします。




【名護啓介@仮面ライダーキバ】
【時間軸】本編終了後
【状態】疲労(中)、ダメージ(大)、左目に痣、仮面ライダーイクサに2時間変身不能
【装備】イクサナックル(ver.XI)@仮面ライダーキバ、ガイアメモリ(スイーツ)@仮面ライダーW 、ファンガイアバスター@仮面ライダーキバ
【道具】支給品一式×2(名護、ガドル)、ラウズカード(ダイヤの7,8,10,Q)@仮面ライダー剣、カブトエクステンダー@仮面ライダーカブト
【思考・状況】
基本行動方針:悪魔の集団 大ショッカー……その命、神に返しなさい!
0:病院の方に戻る。
1:直也君の正義は絶対に忘れてはならない。
2:総司君のコーチになる。
【備考】
※時間軸的にもライジングイクサに変身できますが、変身中は消費時間が倍になります。
※『Wの世界』の人間が首輪の解除方法を知っているかもしれないと勘違いしていましたが、翔太郎との情報交換でそういうわけではないことを知りました。
※海堂直也の犠牲に、深い罪悪感を覚えると同時に、海堂の強い正義感に複雑な感情を抱いています。
※剣崎一真を殺したのは擬態天道だと知りました。
※ゼロノスのカードの効果で、『紅渡』に関する記憶を忘却しました。これはあくまで渡の存在を忘却したのみで、彼の父である紅音也との交流や、渡と関わった事によって間接的に発生した出来事や成長などは残っています(ただし過程を思い出せなかったり、別の過程を記憶していたりします)。
※「ディケイドを倒す事が仮面ライダーの使命」だと聞かされましたが、渡との会話を忘却した為にその意味がわかっていません。ただ、気には留めています。




――こうなることは分かっていたはずなのに、名護に敵意を向けられ、容赦なくその攻撃を受けたときは、ショックを禁じ得なかった。
自分が覚悟を決める為、また名護に自分にとらわれず仮面ライダーとして戦って欲しいと思ったため、そうして彼の記憶を消したはずだったというのに、どうしようもなく胸が痛む。

「――王よ、どうした。覚悟が薄れたか」
「そんなことない……そんなことはない、けど……」

仮面ライダーと正面切って戦う覚悟。
名護啓介という男として以上に、仮面ライダーイクサとして立ちはだかる彼を、或いは倒す覚悟。
そして、自分のことを誰も覚えている人がいなくなってしまうという、悲しみを隠し続ける覚悟。

それらを抱いていたはずだというのに。
先ほどイクサに守られその登場に喜ぶ白いキバのようなライダーを見たとき。
そこに、過去の自分を幻視してしまった。

そして同時に、キバとイクサに敵意を向けられその二人の前に立つ自分が、今まで倒してきた“そちら側”になってしまったのだと、これ以上なく痛感したのだ。
それがあまりにも予想以上に訴えかけてきて、キングは一瞬“紅渡”になりかけてしまった。
だから、一旦それに背を向けた。

ディケイドの破壊の為に必要な戦力を残しただけだ、自分にさえそう言い訳して。

「なら構わないが……俺も、次はないぞキング。今度名護が敵対した時お前が尻込みするなら、その時は――」
「――わかってる。僕はもう迷わない、今度戦う時は、名護さんも」
「……ならいい」

確かに嘘ではなくそう言い放てば、望んだはずの答えを得られたというのにキバットはどこか残念そうにデイパックに戻っていった。
そう、もう迷わない。
彼はもう自分を忘れたのだ、なれば自分も王として、世界など関係なく立ちはだかる障害の一つとして彼を排除するのみ。

先代の王が自分にしたように、それこそが王としてあるべき姿だ、とそう考えて。
最後に一筋だけ――それがヘルメットに隠れ見えないことを知りつつも――彼は、涙を流した。


【二日目 深夜】
【E-1 焦土】


【紅渡@仮面ライダーキバ】
【時間軸】第43話終了後
【状態】ダメージ(大)、疲労(大)、地の石を得た充足感、精神汚染(極小)、相川始の裏切りへの静かな怒り、心に押し隠すべき悲しみ、仮面ライダーゼロノスに1時間30分変身不能、仮面ライダーダークキバに1時間45分変身不能
【装備】サガーク+ジャコーダー@仮面ライダーキバ、ゼロノスベルト+ゼロノスカード(緑二枚、赤一枚)@仮面ライダー電王、ハードボイルダー@仮面ライダーW、レンゲルバックル+ラウズカード(クラブA~10、ハート7~K、スペードK)@仮面ライダー剣、キバットバットⅡ世@仮面ライダーキバ、ザンバットソード(ザンバットバット付属)@仮面ライダーキバ
【道具】支給品一式×3、GX-05 ケルベロス(弾丸未装填)@仮面ライダーアギト、アームズモンスター(バッシャーマグナム+ドッガハンマー)@仮面ライダーキバ、北岡の不明支給品(0~1)、地の石(ひび割れ)@仮面ライダーディケイド、ディスカリバー@仮面ライダーカブト
【思考・状況】
基本行動方針:王として、自らの世界を救う為に戦う。
1:レンゲルバックルから得た情報を元に、もう一人のクウガのところへ行き、ライジングアルティメットにする。
2:何を犠牲にしても、大切な人達を守り抜く。
3:ディケイドの破壊は最低必須条件。次こそは逃がさない。
4:始の裏切りに関しては死を以て償わせる。
4:加賀美の死への強いトラウマ。
5:これからはキングと名乗る。
6:今度会ったとき邪魔をするなら、名護さんも倒す。
【備考】
※過去へ行く前からの参戦なので、音也と面識がありません。また、キングを知りません。
※東京タワーから発せられた、亜樹子の放送を聞きました。
※ディケイドを世界の破壊者、滅びの原因として認識しました。
※相川始から剣の世界について簡単に知りました(バトルファイトのことは確実に知りましたが、ジョーカーが勝ち残ると剣の世界を滅ぼす存在であることは教えられていません)。
※レンゲルバックルからブレイドキングフォームとクウガアルティメットフォームの激闘の様子を知りました。またそれによってもう一人のクウガ(小野寺ユウスケ)の存在に気づきました。
※地の石にひびが入っています。支配機能自体は死んでいないようですが、どのような影響があるのかは後続の書き手さんにお任せします。
※赤のゼロノスカードを使った事で、紅渡の記憶が一部の人間から消失しました。少なくとも名護啓介は渡の事を忘却しました。
※キバットバットⅡ世とは、まだ特に詳しい情報交換などはしていません。
※名護との時間軸の違いや、未来で名護と恵が結婚している事などについて聞きました。
※仮面ライダーレイに変身した総司にかつての自分を重ねて嫉妬とも苛立ちともつかない感情を抱いています。




「あーあ、本当に楽しかったなぁ」

クロックアップの能力が切れた後も走り続け10分の変身制限を迎えその鎧を消失させ天に消えていくコーカサスゼクターを見やりながら、ダグバは呟く。
クウガとの戦いがこの場でも最上のものだと疑っていなかったが、彼と匹敵するものはこの場に数多くいた。
アギトに、カブトに、あの帽子の男が変じたブレイドやあの黒い蝙蝠のようなライダーも、自分の想定を超える能力を見せてきたのだ。

自分の思ったとおりこの場にはもう面白い参加者しか残っていないに違いない、と悪魔はよりその笑みを深めて。

「――誰かを守ることで強くなれるのが仮面ライダー、かぁ」

アギトの言った言葉を、再度紡ぐ。
ガドルも似たようなことを言っていたが、であれば自分のクウガの育て方は間違っていたのかもしれない。
だがまぁ悔やむこともない。

怒ってクウガが強くなったのも事実、誰かを守ってアギトやブレイド、カブトが強くなったのも事実。
そういう感情で強くなるのが仮面ライダーで、恐らくはそれぞれ強くなれる感情が違うのだろうとダグバはよく分からないながらにそう結論づけた。
今回の戦いではブレイドという玩具も失ったが、まぁいいだろう。

コーカサスという力も手にしたし、また戦う内に何か新しい玩具が手に入るかもしれないのだから。
と、そこまで考えて、ダグバはふと顔を見上げ次の目的地を定める。

「そうだなぁ、こっち側はもう大体遊んだし……」

適当に走り辿り着いた橋の前に立ち、ダグバはその表情を深い笑みに変えて。

「――こっち側に、戻ってみようかな?」

今その足を、もう一度東側に向けようとしていた。


【二日目 深夜】
【D-3 橋】


【ン・ダグバ・ゼバ@仮面ライダークウガ】
【時間軸】第46話終了後以降
【状態】疲労(極大)、ダメージ(極大)、もう一人のクウガ、浅倉、仮面ライダーたちとの戦いに満足、ガドルを殺した強者への期待(満足)、仮面ライダーブレイドに1時間45分変身不能、怪人態に1時間50分変身不能、仮面ライダーコーカサスに2時間変身不能
【装備】ライダーブレス(コーカサス)@仮面ライダーカブト、エンジンブレード+エンジンメモリ@仮面ライダーW
【道具】なし
【思考・状況】
0:ゲゲル(殺し合い)を続ける。
1:東側に戻ってみようっと。
1:恐怖をもっと味わいたい。楽しみたい。
2:もう1人のクウガや強い仮面ライダーとの戦いを、また楽しみたい。
3:バルバもこのゲゲルに関わってるんだ……。
4:仮面ライダーは、守って強くなるんだね……。
【備考】
※浅倉はテラーを取り込んだのではなく、テラーメモリを持っているのだと思っています。
※ダグバのベルトの破片を取り込んだことで強化しました。外見の変化はありませんが、強化形態扱いとして変身時間は半分になるようです。
※制限によって、超自然発火能力の範囲が狭くなっています。
※変身時間の制限をある程度把握しました。
※超自然発火を受けた時に身に着けていたデイパックを焼かれたので、基本支給品一式は失われました。
※キングフォーム、及び強化された自身の力に大いに満足しました。
※仮面ライダーブレイドキングフォームに変身したことで、十三体のアンデッドとの融合が始まっています。ジョーカー化をしているのかどうか、今後どうなるのか具体的には後続の書き手さんにお任せします。
※一条とキバットのことは死んだと思っています。
※擬態天道を天道総司と誤認しています。
※コーカサスゼクターに資格者として認められました。


120:Bを取り戻せ/切り札は俺の手に 投下順 122:全て、抱えたまま走るだけ
時系列順
津上翔一 124:紅涙(前編)
擬態天道
左翔太郎
ン・ダグバ・ゼバ 131:飛び込んでく嵐の中(1)
紅渡 124:紅涙(前編)
名護啓介


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最終更新:2018年12月17日 19:15