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軽飛行機の操縦方法 セスナの歴史 軽飛行機のベストセラーといえば昔はセスナ172でした。 単発で軽量、コンパクト、故障が少なく、安価、操縦が簡単なので 売れて当たり前、機体の重量も日本の軽自動車並みです。 今はセスナ152が軽飛行機の代名詞として活躍しています。 本場アメリカでもセスナ機は機種や機数において断然他を圧倒して います。信頼性があって操縦が簡単なのは引き継がれています。 セスナ152 全幅10.11m(主翼) 全長7.34m 全高2.59m(尾翼) 機体重量524kg 最大重量757kg 巡航速度198km/h 航続距離769km エンジン108馬力=ライカミングO-235 現在のセスナ・エアクラフト社は1927年12月にクライド・セスナが 設立したもので、泥臭い複葉機に我慢ができず単葉機だけを作って きました。 単発機はすべて高翼でクライドが去った後もセスナ社は低翼の 単発機は1機も作っていません。 今日ではほとんどの飛行機が低翼ですがセスナ社の単発機は 高翼を守り続けています。 1952・1953年型のセスナ機は「タイトスカートでハイヒールのまま 飛びましょう」という女性向けのキャンペーンで本当にハイヒールの まま飛べたので効果があったらしく女性パイロットが増えました。 アメリカ機は舵の効きがあまりシャープでなかったため日本の ゼロ戦を操縦していた古いパイロットたちは効きがよいイギリスの 機体を好む傾向がありました。これは不器用な女性パイロットの ことを考えてわざと舵の効きをスローにしたためでした。 セスナ社は機体改造の先駆けでも大ヒットを飛ばします。 従来はタブーとされていたことを次々と実行します。 まず尾輪を廃止して前車輪式にします。 前車輪式は離着陸の距離が長くなり草地の飛行場では使えない 離着距離はむしろ短くなり草地でも問題ないことがわかります。 また着陸時の引き起こし角度を確保するために長い主脚と それに応じた長い前脚が使用されていたのを短い脚にすることで 着陸時の事故が激減し機体への乗り降りも楽になりました。 垂直尾翼も後退角度のついたものにしたため見るからにスマートで 魅力的な機体になりました。 軽飛行機の事故のうち技量未熟なために起きるもののほとんどは 着陸時の事故です。飛び上がってしまえば自動車の運転より楽な 軽飛行機の操縦も着陸時にはかなりの技術と経験を要求されます。 とりわけ尾輪式の飛行機だと接地してからがたいへんな仕事で 横風の強い日にはベテランパイロットでも流されてしまいます。 前車輪式の小型機なら主車輪さえ接地してくれれば後は楽なもの です。 アメリカの農家では自分の家の裏庭や、畑のかたすみ、林を切り 開いて作った飛行場が多いので着陸距離の短いこと以上に 自分の意志通りに素直に着陸してくれる機体は歓迎されました。 ヨーロッパでは空中で自分の思うとおりに身をこなしてくれる 機体が好まれるため舵の効きはシャープになりちょっとした 操舵ミスも許されない厳しい結果になってしまいます。 セスナ社の営業戦略はダイナミックで典型的な損をして得をとる というものです。アメリカ飛行クラブの練習機にはクルマより安い 大バーゲンをして大赤字の戦略をとり卒業生のほとんどが使い慣れた セスナ機を買ってくれるという手法でシェアをセスナ1色に拡大しました。 その結果、セスナは軽飛行機の代名詞にまでなってしまいました。 軽飛行機の操縦方法 セスナ(CESSNA)152の操縦 2人乗りで機長もしくは訓練生は左席に座ります。 ハンドルが2つあること以外はクルマによく似ています。 計器やスイッチ類は43もありますがこれには時計や シガライターも含まれています。 ますますクルマにそっくりです。 飛行機が複数ある飛行場ではとにかく大声で叫ぶことが大切です。 フラップを下げるときには大声で「フラップダウン」叫びますし、 エンジンをスタートする前には外に向かって「クリアー」と大声で 叫びます。すべて事故防止のためです。 燃料バルブのオン、サーキットブレーカーのイン、を確認して ラダーペダルに併設されたブレーキをいっぱいに踏み込んでから ミクスチャーレバーをいっぱいに押し込みます。 クルマならチョークを引く操作に相当します。 キャブレターヒートはオフ=コールドになるよう押し込みます。 エンジンが冷えているときはプライマーを2ストロークほど押し込みます。 スロットルレバーはいっぱいに引いた状態(=アイドル)から 半インチ(1.3センチ)ほどオープンにします。 そしてイグニッションキーをまわしてエンジンスタート。 エンジン回転数は1000回転、エンジンの油圧が上昇してきます。 下げてあったフラップをアップします。 クルマの操作とほとんど同じです。 混雑している飛行場ならビーコンやラジオのスイッチを入れて ATISをモニターし気象情報や使用滑走路などをエンドレスで 放送しているのでそれを参考に高度計のセッティングを行い 次にラジオの周波数をグランドコントロールにセットして他機との 交信を妨害しないようにタイミングをみてタキシングの許可を もらいます。OKを得たならランプアウトします。 飛行機のブレーキはクルマと違って左右別々に操作できますので 意外と便利です。 スロットルを少し押してパワーを上げ機体が動き出したら スロットルを調整して適当なタキシング速度を維持します。 エプロン内では徒歩の速度、タキシーウェイに達したら 駆け足の速度が目安です。 操縦桿で右折や左折をするのはシロウト見え見えになります。 戦車と同じでラダーペダルだけで回転するのが常識になります。 右折は右ペダルを、左折は左ペダルを使用します。 曲がりきれないと思ったら併用します。 100トンもの戦車がたったの1~2秒で反転できるのはこのためです。 腕が上がると瞬時に反転できますが過激な動きは厳禁です。 ランウェイエンドあたりのランナップエリアまで来たら最終チェックです。 半ドアならしっかりとドアを閉めて、操縦蛇面の動きをチェック。 エルロン、ラダー、エレベーターOK。各計器類もOK。 ランウェイ手前のストップラインまで機体を進めます。 状況によっては管制官から離陸許可の前にランウェイにはいって そこで待機するように指示があるので指示に従ってください。 離陸許可が出たならあとはもうこちらのもの。 セスナ152のノーマル・テイクオフは次のとおりです。 フラップのセッティングはゼロ度のフルアップで行います。 キャブヒートがコールドになっていることを確認しスロットルを いっぱいに進めてフルパワーにします。 左手で操縦桿を持ち、右手はスロットルレバーをつかんだままで 加速します。 速度が50ノットに達したら静かに操縦桿を引きましょう。 機首がスーッと上がって上昇を開始します。 ここでさらに操縦桿をひいてはいけません。失速します。 機首をあげすぎると必ず失速しますからこれは守ってください。 上昇中は最大上昇率を保持できる70ノットの速度を厳守して下さい。 離陸滑走中にエンストした場合は冷静にスロットルをアイドルに戻し ブレーキを同時に踏み込みます。 さらにミクスチャーをいっぱいに引いて(=リーンにして)エンジンを カットするとともにイグニッションスイッチ、マスタースイッチをオフに します。こうした手順を数秒以内に行うためにも右手はスロットル レバーをつかんだままが好ましいのです。 離陸直後にエンストした場合はあわてましょう。 速度が60ノットなら少し安心ですが60ノット以下なら危険です。 最良滑空比は60ノット必要ですので機首を下げて降下態勢に はいり60ノットになるよう加速せねばなりません。 接近する地面をみながらの下降加速ですのでこれだけで十分に 地獄を体験できます。 地獄を体験しながらミクスチャーをいっぱいに引いてエンジンをカット オフ、燃料バルブやイグニッションスイッチオフ、マスタースイッチもオフ。 ただしマスタースイッチをオフにするとフラップまで動かなくなるので 不時着をするのに必要なフラップ角にまで角度を下げてから マスタースイッチをオフにして下さい。 今のエンジンはめったにエンストしませんが鳥の集団がプロペラに 飛び込んでくることがよくあるのでそのときはエンストします。 離陸後十分な高度が得られたら上昇速度をやや高めの80ノットに 設定します。これで機首が下がり視界が開けてきます。 予定の高度に達したら水平直線飛行(=レベルフライト)に移行。 レベルオフに入ります。操縦桿を押して機首を水平にしパワーを 巡航出力にセットしながら巡航速度に加速します。 ここまでくれば余裕です。 操縦桿の前後力がゼロになるようにエレベーター・トリムを調整したり 空気が希薄になるのでミクスチャーをリーンに設定します。 ミクスチャーを急激に引くと混合比が急に変わるので押したり引いたり せずにネジのように回転させて微調整をします。 反時計回りに回転させて徐々にリーンにしエンジンの回転が下がり 始めたら今度は時計回りに2~3回、回転させるのがコツです。 着陸方法は忘れてしまったので飛行中にいろいろ試しながら最適な 着陸方法を考えて下さい。 セスナ152 全幅10.11m(主翼) 全長7.34m 全高2.59m(尾翼) 機体重量524kg 最大重量757kg 巡航速度198km/h 航続距離769km エンジン108馬力=ライカミングO-235 &counter()
海外の太陽光発電状況 2004年に始まったドイツでの太陽光発電の需要爆発は 欧州を起点としてアメリカやアジア、中東へと普及し 高成長を続けています。 これらはFIT(フィードインタリフ=買上制度)などの 政策支援によって実現したものですが同時期日本では 政府の補助金削減が進みついに2006年には補助金を なくしてしまいました。 最近の海外における太陽光発電の状況をまとめてみました。 以下の順で掲載します。 (ヨーロッパ) (アメリカ) (台湾) (中国) (韓国) (インド) (シンガポール) (マレーシア) (中近東) (ヨーロッパ) 2007年のEU議会では2020年までにエネルギー消費量の 2割を再生可能なエネルギーにすることが決められました。 イギリスの場合は強烈で全体目標は15パーセントなのに 太陽光だけが35パーセントになっています。 ドイツは早くも2005年には太陽光発電の年間設置量で 日本を抜き、累計においても2006年には日本を抜いて 世界一の座に躍り出ています。 当時の日本はシャープが7年連続して首位の座にあり 我が世の春を横臥していましたが、アッという間に Qセルズに抜かれています。 これはシャープの責任ではなく政策の問題であったのに 世界中のマスコミが象徴的な出来事として大きく取り上げ ました。 2007年にはスペインで需要爆発し、フランス、イタリア、 ギリシャとヨーロッパ全域に拡大しています。 イギリスも2008年にはFITを導入しBRS(購入義務)との 2本立てになりました。 太陽光発電産業はシリコンをはじめとする原材料に始まり アルミ枠やガラス、フィルム、シールド材などの副資材、 原材料加工装置やインバーターやコントローラーなどの 周辺機器、建設、設置、メンテナンスなど裾野が広く ドイツでは2007年には新たな雇用が25万人生まれています。 ドイツでは太陽光以外の再生可能エネルギーとしては 風力発電も盛んで北部では電力が有り余る状態になっています。 これは電力大消費地の南部工業地帯へ送電する送電網が 完備していないからで電磁波規制の厳しいヨーロッパでは 住民運動が激しくて送電ネットワークの構築がままなりません。 日本の原発事故の影響を受けて19基の原発の内8基をを停止 したにもかかわらずオランダやオーストリア、スイスなど 隣国への電力輸出は2011年に比べると2012年は実に4倍もの 高い伸びになっています。 ヨーロッパでは高速列車網と同じで送電ネットワークを 早くから構築していたので国境を超えて送電するのが 当たり前のことになっています。 変電所がはるか遠くにある自国よりもすぐ近くにある隣国から 送電線を引けばいいという経済的で合理的な考えです。 そのためドイツにおいても2012年は電力輸出が666億kwに 対して輸入は438億kwになっています。輸入先は隣国の フランス、デンマーク、チェコが多くなっています。 ヨーロッパには再生可能エネルギー関連の企業は 万とありますがその中でも世界的に有名な企業をピックアップ してみました。 Qセルズ(ドイツ):2012年破綻 多結晶 歴史に残る急成長、2年連続世界一、そして急破綻。 原因は中国製パネルの超安値(ワット単価80円)攻勢に敗北。 アベンゴア・ソーラー社(スペイン):タワー式太陽熱発電 太陽熱発電にもかかわらず夜間も連続して24時間発電を 続けている太陽熱発電会社。 昼間発電した11メガワットの電力の一部を融解塩を熱して エネルギーを貯蔵し夜間の発電に使用。 太陽光発電では光を直接電力に変えるので太陽熱発電でないと この方法は使えません。 アクティブ・ソーラー社(オーストリア):単結晶 ウクライナに45万枚以上の太陽光パネルを設置。 2012年から本格稼働。出力10万kw。 イソフォトン社(スペイン):単結晶 スペインでは太陽光専門30年の老舗。2012年日本進出。 30年出力保証。CV21と提携。 REC社(ノルウェー):単結晶 シンガポール工場でシリコンウエハからモジュールまでを 一貫生産。 (アメリカ) オバマ政権が誕生するまでは連邦政府はあまり熱心では ありませんでした。民主党は再生可能エネルギー導入には 熱心でしたが共和党が石油開発とセットにしたためです。 オバマ政権誕生後はドイツほどではありませんが 国家として、アメリカでは連邦政府としてになりますが 再生エネルギー推進のため投資負担軽減策が2008年で 切れるのを風力発電の1年間延長に対して太陽光発電は 8年と破格の措置を下しこれを電力会社にも適用したため メガソーラーブームに火がつきました。 アメリカの場合は連邦政府の減税措置に加えて 州の優遇措置の影響が大きくシュワちゃんこと シュワルツェネッガー・カリフォルニア州知事が 充実した支援策を打ち出したため全米太陽光発電の8割は カリフォルニア州に集中したところから出発しています。 もっともダイナミックなのはネバダ州の空軍敷地内に1億ドルもの 費用をかけて72000台もの大型パネルを設置したもの。 空軍内の一部である57ヘクタールの広大な土地はパネルだらけ。 580万個もの電池のセルが発電するパワーは14.2メガワット。 電力大食い施設である空軍基地の1/4をまかなうという 大容量発電設備でこれは新しいビジネスモデルも展開していて、 日本やヨーロッパ、カナダなどのキャップ・アンド・トレード制度 とはことなり、空軍の設備投資負担はゼロ。 20年契約の電気料金支払いでまかなう内容になっています。 NAFBのCEOマット・チェニーはすべての基地に設置すると意欲満々。 この画期的なビジネスモデルは利用者の設備投資負担がゼロ なので電力の大口需要家に広く普及する可能性を秘めています。 こちらは技術開発と言うより従来型ソリッドタイプの太陽光パネルで 100億円単位のお金を動かし新しいビジネスモデルを展開する 実業派タイプです。 太陽光発電のノウハウにつきましてはドイツのシーメンスが 先行していますがシェルに買収されてアメリカに渡り、 シェル撤退後はシリコンバレーに伝わって多くのベンチャー企業を 生み出しています。 ファースト・ソーラー社はCdTeで圧倒的な低コストで ヨーロッパ市場に進出し2007年には早くも世界シェアの 1割に達しました。 続いてヨーロッパ進出を果たしたのが世界で初めてCIGSの 大量生産を実現したグローバル・ソーラー・エナジー社で 2009年にはベルリンに工場を建設しています。 場所はドイツのパネルメーカーであるソロン社の敷地内です。 本国においても建物一体型のダウ・ケミカル社と手を組んだ ことが吉と出て飛躍的な拡大に成功しました。 これはCIGSの特徴である薄膜の柔軟性に加えて最大の難問である 耐候性にすぐれた表面素材を使用していたためでした。 CIGSで注目されているのがソリンドラ社で奇抜なアイデアを 次々と実現しています。 円筒形の基盤は垂直方向だけではなく斜め方向や床の反射光 までをも吸収しありふれた水平基盤のソーラーパネルより 高効率な発電を可能にしました。 もっと変わったところではナノソーラー社があります。 社名の通りナノ技術を使って微結晶CIGSを含んだインキで プリントするもので製造現場は印刷工場のようです。 真空工程がないのでシンプルで安価な製品ができあがります。 場所をとらず高速プリントできるのも大きな長所です。 ファースト・ソーラー社:CdTe ワット単価60円を実現。 文句なしの世界一。 工場はアメリカ本国とドイツ及びマレーシア。 マレーシアの大規模工場により業界一位の低コストを実現。 サンパワー社:単結晶 工場はフィリピン。東芝にOEM供給。シャープにも予定。 グローバル・ソーラー・エナジー社:CIGS 工場はアメリカ本国とドイツ。 1996年設立。 ナノソーラー社:CIGS、印刷式 ユナイテッド・ソーラー社:3層薄膜 パワーフレックス社:CIGSフレキシブル 製造方法が特殊で緑色をしています。 パワーフィルム社:アモルファス・フレキシブル ソリンドラ社:円筒形CIGS ミアソール社:CIGS その他、サンライト社など薄膜系が多くなっています。 アメリカではベンチャー企業が乱立しているため ソーラーパネル関連企業は増加の一方になっていて その数は毎年百社単位で増え続けています。 またアメリカの特徴としては太陽熱発電も積極的に 活用しています。 (台湾) 台湾のメーカーが2004年に始まったヨーロッパでの 需要爆発を見逃すはずがありません。 2005年にはソーラーセル製造メーカーの乱立が開始 されています。 2007年には日本に追いつき2008年以後は加速度的に 大きく引き離しています。 もともと台湾は半導体王国でしたから大手メーカーが 相次いで薄膜に参加し早々に生産を開始しています。 シリコンアイランドがアッという間にソーラーアイランド に変身しています。 大手4社にその他大勢というのは日本に似ていますが 半導体メーカーのすぐれた技術者が大挙して参入したと いう構図は韓国の太陽光発電業界に近くなっています。 モーテック社 台湾の太陽光発電トップメーカー。 2007年には早くも世界第6位の生産量を達成。 中国のサンテックと並んで世界を代表するメーカーに 急成長しました。 ジンテック社 モーテックと並んで台湾を代表する太陽光発電メーカー。 2005年の設立にもかかわらずわずか5年後の2010年には 第三工場まで建設して世界の1割強を占めるまでに。 デルソーラー社 デスクトップパソコン組み立てマニアにはおなじみの サーバー電源や放熱ファンの世界トップメーカーである デルタ電子の子会社。設立は2004年。 2010年には第二工場も完成させ生産能力も1000ギガに。 親会社のデルタ電子も新発電システムの開発に注力。 ネオソーラーパワー社 半導体大手のTSMCや力晶半導体の技術者OBが設立。 設立は2005年。 原材料のシリコンウエハはノルウェーのREC社から購入。 製品はCEOが中国系カナダ人のカナディアンソーラーへ OEM供給。 サンウェル・ソーラー社 メディアストレージ大手のCMCマグネティクスの子会社。 2007年設立。 アモルファスシリコン製造。 オーリア・ソーラー社 2008年設立。 アモルファスシリコンパネル製造。 エリコン・ソーラー製装置で生産。 これら以外にも大手液晶パネルメーカーの友達光電や 奇美電子は子会社にてアモルファスシリコンなどを 製造し生き残りをかけて第三世代の技術開発に チカラを入れています。 他にもナノウィン・テクノロジー社がCIGS開発に 専念しているなどたくさんあります。 多すぎて忘れるところでしたがUMCもギガワットを 達成した大メーカーです。 教材や個人の趣味向けの小型パネルを製造しているのは オプトサプライ・ソーラー社で秋葉原や日本橋などの 電気部品店で2009年から小売りされていますが 今では当時の半額近くに価格が下がっています。 中国製ならさらにその半額以下で販売されています。 10Wクラスの小型パネルであっても数百万枚も 製造していますから年間生産量のギガワットに達します。 OEM供給元になっているところが多いのが特徴です。 (中国) やり出したら止まらないのが中国です。 成長というのは右肩上がりが通常の姿だと思っていたら 垂直上昇もあり得ることを示してくれたのが中国の 太陽光発電企業です。まるでロケットです。 2006年から2007年にかけては中国メーカーの アメリカ上場ラッシュが起こっています。 半導体最大手のアメリカ企業アプライド・マテリアル社が 太陽光発電産業に参入するということも手伝って 中国と太陽の名前さえあれば上場できる状況でした。 中国企業大手10社がアメリカ市場に上場して手に入れた 数千億円は大胆な設備投資と原材料のシリコン購入に 使用されたためシリコン価格は40ドル/kgから一気に 400ドル/kgにまで跳ね上がりました。 やることが極端なのが中国企業です。 シリコン価格についてはピーク時に500ドル/kgという 信じられない高値が付いています。 中国勢のスポット買いが原因になっています。 サンテックパワーは当初からそこそこの技術力があったので評価も高く たちまちにして破格の価格でヨーロッパを制覇して世界一の生産量になり それまで世界一であったドイツのQセルズを破綻にまで追い込みました。 21世紀になってからの中国や台湾の太陽光発電関連企業の成長は著しく 短期間に雨後のタケノコのように1000社を超える乱立ぶりで 太陽光発電の世界的な大メーカーになった会社だけでも数社はあります。 サンテックパワー 先陣をきったのがサンテックパワーです。 施正栄CEOはオーストリアで太陽光発電の研究に従事しています。 帰国後すぐにソーラー事業を始めています。 大胆で積極的な経営は中国太陽光発電業界の模範と写り、 それに続く300社が出現しました。 今日では1000社を超えています。 政府や地方行政の強力な支援も手伝って2005年からの伸び率は ほぼ垂直という偉業を成し遂げています。 運が良かったと言ってしまえばそれまでですが、 太陽光発電向けの高純度シリコンは半導体向けに比べ 10万分の1の純度で済んだのも味方しました。 製造方法がシーメンス法で十分であったからです。 バルク系シリコンの単結晶は変換効率が高く、 薄膜系に比べても2倍以上のモジュール変換効率が 15パーセントを早くから達成しています。 今日では20パーセントを超えるものさえあります。 以下は短期間に世界トップテンの仲間入りをした4社です。 いずれもニューヨーク証券取引所もしくはナスダックに上場しています。 サンテックパワー社(無錫尚徳太陽能電脳有限公司) 2001年創業、2005年12月NY証券取引所上場、4.55億ドル資金調達。 Yingli Green Energy(英利緑色能源控股有限公司) 1998年創業、2007年NY証券取引所上場、3.19億ドル資金調達。 JA Solar(晶澳太陽能有限公司) JAという名が付いていますが日本とは関係ありません。 単結晶シリコンの大手メーカー河北晶龍集団の子会社です。 2005年創業、2007年NASDAQ上場、2.25億ドル資金調達。 Trina Solar(常州天合光能有限公司) 1997年創業、2006年12月NY証券取引所上場、0.98億ドル資金調達。 日地電力(サンアースソーラーパワー) 1966年操業の老舗。シリコン単結晶インゴットの生産から開始。 現在は650MWから3倍の2000MWに生産設備拡大中。 TALLESUN(テルサンソーラー) 2011年から生産開始。2012年には2000MW達成。 日本ではナイス㈱の子会社スマートパワーが代理店。 ETsolar(イーティーソーラー) 台湾とドイツのセルメーカーから購入したものを加工して モジュールに仕上げている。2012年末に東京支社を開設。 200MW規模の生産能力。 ZNSHINE SOLAR(正信ソーラー) シリコンにガリウムを添加した高耐久性モジュールを製造。 5年後で97パーセント、25年後で92パーセントの発電能力。 ドイツの公的機関のテストでも10年後で92パーセント、 25年後で85パーセントの発電能力。文句なし。世界一の 出力を誇ります。 日本法人は2012年福岡に設立の正信ソーラージャパン。 LDK インゴットからモジュールまでを単結晶・多結晶一貫生産。 25年出力保証。2013年には日本法人LDKソーラーテック ジャパンを設立。安値攻勢で日本市場をターゲットに。 (韓国) 韓国は太陽光発電に関しては出遅れていました。 財閥系のLG電子、現代重工業、サムスン電子が相次いで アプライド・マテリアルなどの半導体メーカーから 生産設備を導入し大規模投資をおこなっています。 先行したのはLG電子で積極的な営業戦略を展開。 LS産業 LG電子がドイツの大手コナジー社と合弁によって誕生。 2008年に日本進出。積極的な営業で急伸中。 パネルもパワーコンディショナーも製造。 土地も基礎工事も不要な水上太陽光発電システムを開発。 現代重工業 2008年から生産開始。 ハンファQセルズ 韓国ハンファグループがドイツのQセルズを2012年に買収。 ハンファQセルズジャパンが誕生。 Qセルズの高効率シリコン単結晶パネルを継続販売。 ライバルは高効率パネルを販売しているパナソニックと 東芝。東芝といってもアメリカの大手サンパワーのセルを モジュールに仕上げているだけですから中身はサンパワー。 (インド) エネルギー需給構造は中国とよく似たインドですが 太陽光発電に関しては格段に遅れています。 目標を2017年に1ギガワットとしているところからも 相当遅れています。 風力発電が先行していたインドですが2007年になって 光ディスク大手のモザーベア社がアメリカシリコンバレーの 半導体装置メーカー最大手、アプライド・マテリアル社 (AMI)とフルターンキー(FTK)契約を結んだことから 翌年の2008年には早くも生産を開始しています。 FTK契約は太陽光発電のことを知らない者がすぐに生産を 開始できる便利な制度でAMIは世界に知れたトップメーカー になっていて多くの国のメーカーに納入しています。 Tata BP Solar社 インドを代表する太陽光発電メ-カー。 詳細は不明ですがまだまだメガワットの生産量です。 モザーベア社 アモルファスシリコン薄膜タイプ(変換効率6パーセント) 及び単結晶シリコンタイプを生産しています。 薄膜タイプは生産規模を拡大中で2013年からは500メガに なる予定です。 インドのFITは安価で30円/kwh弱ですし上限が50ギガワット ですから生産能力の不足は明らかです。 (シンガポール) 小国で資源に恵まれずしかも人口が少ないにもかかわらず 高い経済力を維持してきた国がシンガポールです。 東西の中心に位置しインフラが整備されしかも高い教育を 受けた人材がそろっているところは何となく日本の農村部に 似た環境です。 今までにも金融や投資、石油精製、物流、運輸で成功を収めて きたシンガポール政府が次にマークしたのが再生可能エネルギー 産業です。 優遇策を講じて世界の有力企業を誘致し成功してきただけに 太陽光発電にも同様の手法をとりました。 この誘致活動は見事に成功しノルウェーの大手シリコン製造 メーカーRECをはじめ実に多くの外国メーカーが参入して きました。 まさに瞬時にインドを追い抜きRECは2012年からは ギガワット規模の生産をしています。 雇用に貢献し経済力を高める効率の良い手法といえるでしょう。 (マレーシア) シンガポールと似た手法をとったのがマレーシアです。 マレーシア政府の用意した超優遇策が決め手になり アメリカを代表する世界の巨大メーカーが2社も 大規模工場を建設しました。 もちろん中小の太陽光関連メーカーも多数参入しています。 アメリカのファースト・ソーラー社が世界最大になれたのも ここマレーシアの大規模工場があればこそのことです。 アメリカ本国、ドイツ、に次いで3カ国目の工場です。 ファースト・ソーラーがエンドユーザー渡しでワット単価 60円を実現できたのもマレーシアの大規模工場が大きく貢献 しています。 時を同じくしてモジュール変換効率世界一を誇るアメリカの 巨大メーカーサンパワーが進出します。 サンパワーにとってもマレーシア工場はアメリカ本国、 フィリピンに次ぐ3カ国目の第三工場です。 シンガポール同様、マレーシアの巨大工場はインフラが整備 されているため製品は迅速に低コストで世界中の需要地に 運ぶことができます。 アメリカの2強がマレーシアへ進出したことによって 中国・台湾・韓国・日本・シンガポール・マレーシアの 6カ国で2012年にはヨーロッパやアメリカをはるかにしのぐ 世界最大のモジュール生産地域になりました。 (中近東) 産油国が集中し有り余る潤沢な資金を保有しているのが 中近東諸国です。 お金は腐るほどあるが太陽光発電の知識もなければ 人材もいない。そのような国にピッタリなのがアメリカの 大手半導体メーカーAMIです。 というわけでアラブ首長国連邦(UAE)のリーダーアブダビが AMIとフルターン契約を結んでいます。 アブダビは何でもかんでも世界一にならなければ気の済まない 国ですから広大な砂漠を太陽光パネルで埋め尽くすのは 今日ならわけのないことですが時間がかかります。 マスダールはアブダビを代表する政府系の投資ファンドで 太陽光発電事業の中心的存在になっています。 これまでにもドイツに太陽光発電工場の投資を行っていますし 国内にもマスダール都市の建設を進めています。 これは5万人都市の電力をすべて再生可能エネルギーで おぎなうという欲の深い計画で太陽光発電が8割を占めるという 壮大なものです。 2009年にスタートしモジュール供給はファーストソーラーと サンテックパワーに決まりました。 ドイツのQセルズが経営破綻したのは2012年4月。 中国のサンテックパワーの破綻は2013年3月。 2009~2011年はみんなが元気で太陽光発電の黄金期でした。 カタール 人口194万人の小さな国ですが豊富な石油輸出収入で、 所得税無料、 医療費無料、 電気代無料、 電話代無料、 という国民にとっては非常に恵まれた国になっています。 年間7700万トンもの液化天然ガス(LNG)を生産し、 世界最大級の埋蔵量を誇るノースフィールド海上ガス田を 保有しています。 にもかかわらず中近東諸国が太陽光発電に熱を上げて いるのは将来の石油資源の枯渇と広大な砂漠の存在です。 自国民が4割でインド人やパキスタン人の出稼ぎ労働者が 6割を占めているのがカタールですがすべて自国民と同じ 待遇です。 アルエマディ社 設立2011年の太陽光発電会社。 2018年までに1800メガワットの太陽光発電を実現し、 国家の電力需要の16パーセントを供給するという 国の目標に沿って活躍しています。 大型の原発1基の発電能力が130万kwhですから それをはるかに上回る大きな発電量です。 福島原発の事故が大きな教訓になっていて 危険きわまりない原発に敢えて頼る必要はないと 割り切っています。 隣国アラブ首長国連邦(UAE)のマスダール事業に 刺激され首都ドーハ市街地に新産業都市ムシェイレブを 建設に取りかかりました。 すべてのビルや工場にソーラーパネルを取り付け 電力のほとんどを太陽光発電で供給する予定です。 同時に市街地にはミニソーラーパネルとセットになった 街灯の設置も開始されました。 このようにアラビア海沿岸に沿って中近東諸国は 2012年から本格的な太陽光発電事業が開始されています。 新しい街を砂漠に建設するわけですから そのスケールは大きくギガワットの発電設備になります。 現状では有り余る石油資源を利用した巨大設備が 活躍していますが2013年以後は太陽光発電が主力に 置き換わっています。 それでは最後にアブダビの巨大淡水化設備を見てみます。 人間が生活していくのに必要なのは衣食住。 水はそれ以上に欠かせない必需品ですが砂漠の国では深刻です。 日本のような水資源に恵まれている国にとっては無縁の話ですが 将来も水に恵まれた国という保証はどこにもありません。 有り余る石油資金でいわば力ずくでそれを解決したのがアブダビです。 それは巨大な海水淡水化設備。 1971年アラブ首長国連邦が誕生しアブダビはその中心国として繁栄し アブダビ市は連邦の首都になっています。 めったに雨の降らない一面砂漠の国がこの30年間で人口は10倍になり、 世界中の億万長者が集まる魅力的な国になりました。 今では、水に恵まれなかったこの国が人口一人あたり水使用量が 世界第2位になっています。信じられないことを実現させた国です。 アブダビの生命線となっている世界最大の海水淡水化装置は海水を 加熱蒸発させて水蒸気を集め生活用水に利用するという単純なもの ですが世界最大だけあってその装置は巨大です。 海水を蒸発させるエネルギー源として専用の大型火力発電所がズラリと 並び、その燃料消費量は毎日7000バーレル。 発生する水蒸気の量は毎日50万トン。巨大な蒸留装置デミスターで 作られる真水は毎日45万トン。貯蔵する超大型の貯水槽は150基。 すべてが超々ずくめです。石油資金の偉大さを感じさせます。 &counter()

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