※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

冴羽の元に届けられる冴子殉職の知らせ。しかしそれは、要人暗殺計画を察知した警視庁が冴子を囮に殺し屋を逮捕せんとする危険な策であった。殺し屋の名はマイケル・ガーラント。裏稼業の住人からは「世界No.1」と言われるほどの男だ。

ガーラントは冴羽を「本物のプロ」と見込み、一対一の対決を申し込む。巧みなトラップと銃の技、そして日の出の時刻と方角までをも熟知したガーラントの戦いぶりに翻弄される冴羽だが……。

冒頭の挿入曲「NEVER GO AWAY(歌:北代桃子)」。

世界有数の石油産出国・キルレア共和国の大統領が表敬訪問のため来日。その大統領を暗殺するために、国際的殺し屋が日本に来るという情報が入った。警視庁は大統領暗殺を阻止するため、大統領が日本に来る前に殺し屋と接触し“ある人物”の殺しを依頼する。そして、現場を押さえ殺し屋を逮捕する作戦に出た。その殺し屋のターゲットこそ警視庁の女刑事・野上冴子であった。相手がマイケル・ガーラントと知った上で、冴羽は冴子護衛の依頼を引き受ける。

ナンパのフリをして油断させ、一瞬の早撃ちで牽制する冴羽の腕前に「本物のプロ」としての実力を垣間見たガーラントは、かつての仲間でもある海坊主を介して正式な「勝負」を依頼する。トラップの名手でもあるガーラントは、決闘の場である廃ビルで入念にトラップの準備をするが、一方の冴羽は一人星空を見上げる。この辺りの対比に、冴羽の心情が窺える。

決闘が始まる。冴羽はガーラントのトラップを潜り抜けながら間合いを詰めるも、ガーラントも無線マイクで冴羽の気を逸らしトラップに追い込むなど抜け目が無い。冴羽を追い詰めるガーラントだが、手榴弾のトラップによって起こる爆発に思わず飛び出してしまう香。兄の時のように、身近な人間を知らないうちに失いたくないという想いの強さが、決闘の場に足を走らせる。ガーラントは冴羽を庇う香を撃てなかった。決戦の場所で朝日を背にするガーラント。冴羽は致命的なミスを犯してしまうも、思い切ってガーラントの頭上に飛び込んで行く。頭上から落ちてくるものを仕留めるのは射撃のプロでも難しい。そこを突いた作戦であった。一発でガーラントの心臓を撃ち抜かなかったのは、ガーラントが冴羽を庇う香を撃たなかったから。「プロの世代交代」を感じたガーラント、引退し本国へと帰っていった。

シティーハンター中盤において、最もハードな作品と言って良いかもしれない。原作からの抜粋ではなくオリジナルの作品でありながら、サブキャラクターである海坊主の過去に独自の肉付けをするなど作品に厚みを持たせている。海坊主の過去が、まるで『ルパン三世』の次元大介のように積み重なっていくような印象を受けるのは気のせいであろうか。雨、夕暮れ、夜……と作品内の生活時間帯である背景が暗く、またふざけたシーンが極力抑えられたハードな色合いも手伝ってか、全体を通して非常に落ち着いた内容に仕上がっている。

ゲストのマイケル・ガーラントの描写も、冒頭から「世界でNo.1の殺し屋」であると散々持ち上げているが、文芸レベルではなくその実力をしっかりと描いており、評判倒れのキャラクターになっていないところにスタッフのこだわりと意識の高さが伺える。ガーラントの声は池田勝だが、個人的には大塚周夫か納谷悟朗、小林清志あたりに演じて欲しかったかな。戦闘シーン、「WANT YOUR LOVE(歌:北代桃子)」と「FOOTSTEPS(歌:北代桃子)」の挿入のタイミングが絶妙。なお、このガーラントとの一戦は、最終回にも言及されることになる。

ゲスト

マイケル・ガーラント

国際的な殺し屋。ある一定レベル以上のスイーパーからは「世界でNo.1の殺し屋」として知られており、全世界を通じ裏の世界で非常に知名度が高い人物。今回、キルレア共和国大統領暗殺を依頼され来日。キルレア共和国は小さいながらも世界有数の産油国であり、大統領は諸外国よりVIP待遇でもてなされる人物だが、そんな世界の大物の暗殺依頼を受けるレベルの殺し屋である。

もちろん日本にもコネクションを持ち情報網を確立している。冴羽の情報も都内にある子飼いの情報屋「odyssey」で確認した。自分と同じ「プロ」のニオイを持つ相手を見つけたとき、暗殺依頼よりもまず決闘を優先させる傾向にあり、決闘の前には精神を落ち着かせるためかタキシードを着てピアノを弾く。

物心がついたときには銃を握っていたようで、このことから冴羽と同じ傭兵部隊出身であることが予想される。なお、卑怯な真似は一切行わず、自らの実力を以って相手と対峙することからも分かるとおり正道の殺し屋であり、東京の繁華街ではチンピラに絡まれている儚い花売り娘を助けている。

冴羽との対決を経て世代交代を痛感したガーラントは、日本での仕事を行う前に引退を決意。冴羽はこの事により、「マイケル・ガーラントを引退に追い込んだ男」として、計らずも世界的知名度を得ることとなる。

海坊主とガーラント

ガーラント「遅いな……。こいつが武器だったらユーは死んでる」

海坊主「昔の仲間を信用しただけさ」

ガーラント「仲間を信用し過ぎて死んでいったヤツは大勢いる」

海坊主「そいつらは信用する相手を間違えたのさ」

ガーラント「ふふ……久しぶりだな」

海坊主「あの時以来だ。突然の連絡でビックリした」

ガーラント「頼みがある。冴羽リョウを知っているか?」

海坊主「少しは」

ガーラント「グッドだ。こいつをミスター冴羽に渡して欲しい」

海坊主「……!赤い薔薇。冴羽と会ったのか?」

ガーラント「スコープを通してな」

海坊主「あんたのスコープに入ったのに、冴羽は生きているわけか」

ガーラント「彼は本物のプロだ。正式に勝負がしたい」

海坊主「俺に立ち会えと?」

ガーラント「うむ」

*海坊主はトラップの名手だが、そのトラップはガーラントから教示されたものである、との設定。海坊主は氷室剛司の部隊の他にも、ガーラントとチームを組んでいた時期があったということになる。また、海坊主は依頼人との待ち合わせに「赤い薔薇」を使うが、これもガーラントの影響があるのかもしれない。

セリフ

冴羽「マイケル・ガーラント!?正気か!?ヤツは現役の殺し屋では世界No.1と言われている。ヤツに狙われて助かったヤツはいないぞ」

香「ガーラントって、そこにいる女刑事を殺しに来たんでしょ?さっさと仕事して帰っちゃえば良いのに!」*冴子が同室にいるというのにこのセリフは酷い

冴羽「香!どうして来た!?」

香「この目で見届けたいんだ!兄貴ん時みたいのは嫌だ!」

ガーラント「マイケル・ガーラントは引退したそうだ。ベリーハッピーと言っていた……。老兵は消え去るのみ」

次回予告

冴羽「香、大事件だ!」

香「何だ、どうした?」

冴羽「海坊主が女に惚れた!」

香「え!?えらいこっちゃあ」

冴羽「だろ?ヤツめプレゼントまで用意して、何と相手はとびっきりのピアノ美人」

香「うひょお~」

冴羽「しかも、彼女には影がある。事件のニオイがプンプン……」

香「もぉ……ビックリし過ぎて腰抜けちゃった……」

冴羽「うふっ。俺ちょっかい出しちゃお。シティーハンター『がんばれ海坊主!!ハードな初恋協奏曲』」

香「絶対見てね!」

キャスト

冴羽獠:神谷明/槇村香:伊倉一恵/野上冴子:麻上洋子

海坊主:玄田哲章/ガーラント:池田勝/牧師:島香裕/ボーイ:山寺宏一/花売り娘:神代智恵(*1)/女A:羽村京子/女B:星野美奈子/チンピラ:梅津秀行、西村智博(*2)

スタッフ

脚本 遠藤明範
絵コンテ 網野哲郎(*3)
演出 今西隆志
作画監督 谷口守泰
原画 逢坂浩司/野中幸/小森高博/小川瑞恵
動画 網野佳子/島田悌三/岩長幸一/アニメ・アール/たくらんけ/スタジオ 天
動画チェック 石井康雄
色指定 横田政一
仕上 スタジオ九魔/米村貞子/奥野孝一/公平保之/岩沢れい子
特効 千場豊(マリックス)
背景 スタジオ・イースター/矢島洋一/北川晴美/清水隆夫/南沢貞子/影山誠哉
撮影 旭プロダクション/長谷川洋一/末弘孝史/福田寛/土岐浩司
編集 鶴渕映画
タイトル マキ・プロ
効果 松田昭彦(フィズサウンド)
整音 大城久典
音響制作 オーディオ・プランニング・ユー
録音スタジオ A・P・Uスタジオ
現像 東京現像所
メカニカルデザイン 明貴美加
設定 秋山浩之
制作助手 渡辺葉子/佐藤あさみ
制作進行 南雅彦
文芸 外池省二
製作担当 望月真人

*1: 神代知衣

*2: 西村朋紘

*3: アミノテツロ