5つの絵画

2012年での夏特番『ミルキィホームズ Alternative ONE 小林オペラと5つの絵画』と、
続編『Alternative TWO 小林オペラと虚空の大鴉』に登場した物語における重要なアイテム。

リリー・アドラーの曽祖父、ジョン・アドラーの描いた5枚の油絵。
所謂日用画家だったジョンが第二次大戦の後にスイスのマイリンゲンで宿泊した宿屋の主人と、
自身の友人たち4人にそれぞれ1枚ずつプレゼントし、残った1枚は持ち帰り実家にて飾られていた。
作者が日曜画家の為、絵画としての市場的価値はほとんど皆無のはずだったが、
ある日リリー宅から突如絵画の一つが怪盗キティに盗まれ、それを捜索している途中で
ミルキィホームズと小林オペラに出会うことで物語が始まる。

5枚の絵画はそれぞれ、

①ナポレオン

ジョンの友人の一人であるロナルド・ハーカーに渡されたもの。
大英博物館近くで営業している古書店にて飾られる。物語冒頭にキティに盗まれた。
一般的な馬にまたがるナポレオンを描いたもの。
元ネタや物語全体の構成の元となったのは恐らく原作シャーロック・ホームズの「6つのナポレオン」

②アイリーン

リリーの実家に飾られた、ジョンの母、リリーの高祖母にあたる女性の肖像画。
ONEの時点では正式なタイトルは不明だったが、TWOにてアイリーン・アドラー本人であることが明かされた。
居間に飾られていたがリリーが玄関での対応に少し目を離した隙にキティに盗まれる。

③「ライヘンバッハの滝」

スイスの宿屋の主人であるクラウス・シュタイラー氏に渡したもの。
物語開始以前に既にキティに盗まれている。
元ネタは『最後の事件』にてホームズとモリアーティ教授の決戦の場として有名な同名の滝。

④「英仏海峡」

友人の一人、トマス・ハンターに渡したもの。トマス本人は既に亡くなっているが現在は妻が所持していた。
同じく物語開始前に既に奪われている。
元ネタは『ライオンのたてがみ』など、ホームズ作品の幾つかの舞台となった地。

⑤「空き家」

友人の一人、アデアー少佐に渡したもの。アデアー少佐は既に亡くなっているが現在はその家族の家にて飾られていた。
元ネタは『空き家の冒険』にてホームズとワトソンがかつて生活していたカムデン・ハウス。


絵画のモチーフは全てシャーロック・ホームズ作品に関連しており、
事件解決後、小林が本来高額な絵画ばかりを狙うはずのキティに何故ただの日曜画家が描いた絵画を狙ったかを尋ねると
「あの絵画にはこの世のどの絵よりも莫大な価値がある」と答え、その理由を聞く前にキティが
モラン大佐に狙撃され記憶を失ってしまったため、真相は闇の中へと消えた。

事件後、絵画は5枚ともロンドン警察に回収され、その後それぞれの持ち主に返された。

絵画に隠された秘密


大晦日SPにて放送された続編、『Alternative TWO』にて絵画の真実が明らかとなる。
一見するとただの絵画だが、X線で撮影することによってその裏に奇妙な模様が掛かれている事が分かり、
5枚すべてを重ね合わせることで1枚の地図となり、殺人ウイルス『死の大鴉』の隠し場所を記すものとなる。
尚、最後のアイリーンの絵に最も重要な隠し場所の位置と、ウイルスの活性化に必要な『黒い貴婦』の情報が暗号で書かれており、
5枚の絵画それぞれのタイトルも頭文字で

「I」rene
「R」eichenbach Falls
「E」nglish Channel
「N」apoleon
「E」mpty House

となるようになっている。

当時の技術では不可能だったウイルスの完全処分が可能になる時代になるまで、それぞれの子孫たちに託すために
ウイルスを生み出した科学者の一人だったジョンが絵画の暗号として描き残したものだった。

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最終更新:2013年01月14日 14:59
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