今日のお昼ご飯はちょっと奮発して、澪先輩おすすめのラーメンを食べに行くことに。
で、入った店。
厨房におばちゃんとおじさんが一人ずつの小さな中華料理店。お昼過ぎのせいかもしれないけど、人はまばら。
「今日は何食べる?」
席に座るなり、おばちゃんが先輩に話しかけた。
「しょうゆラーメンをお願いします」
「あ、私もそれでお願いします」
私は初めてなので、澪先輩と同じのに。
……初めてじゃなくても、先輩と同じの食べるけど!
「しょうゆラーメン2つね」
厨房におばちゃんとおじさんが一人ずつの小さな中華料理店。お昼過ぎのせいかもしれないけど、人はまばら。
「今日は何食べる?」
席に座るなり、おばちゃんが先輩に話しかけた。
「しょうゆラーメンをお願いします」
「あ、私もそれでお願いします」
私は初めてなので、澪先輩と同じのに。
……初めてじゃなくても、先輩と同じの食べるけど!
「しょうゆラーメン2つね」
「あんまり人はいないけど、ここのラーメン美味しいんだよ」
澪先輩がこそこそと小さな声で教えてくれたけど、おばちゃんには聞こえてたみたい。
「澪ちゃんいつも来てくれるのはうれしいけどさ、人いないは余計じゃないかい?」
「あわわわわごめんなさい」
「まあ人がいないのは事実だけど、美味しいって言ってくれるとうれしいね。作りがいがあるわね、ねえあんた」
おうそうだな、と奥の方から声が聞こえた。
澪先輩がこそこそと小さな声で教えてくれたけど、おばちゃんには聞こえてたみたい。
「澪ちゃんいつも来てくれるのはうれしいけどさ、人いないは余計じゃないかい?」
「あわわわわごめんなさい」
「まあ人がいないのは事実だけど、美味しいって言ってくれるとうれしいね。作りがいがあるわね、ねえあんた」
おうそうだな、と奥の方から声が聞こえた。
ちょっと経って。
「しょうゆラーメン、二つお待たせねー。熱いから気をつけてねー」
「「ありがとうございます」」
思わずハモって、『仲がいいわね』とおばちゃんが笑った。
「しょうゆラーメン、二つお待たせねー。熱いから気をつけてねー」
「「ありがとうございます」」
思わずハモって、『仲がいいわね』とおばちゃんが笑った。
「はい、澪先輩。先輩?」
割り箸を二膳取って、一膳を澪先輩に渡そうとしたけど――ポケットの中とかバッグの中を探している。
何か忘れたのかな?
「梓、ゴムある? 持ってきたつもりだったんだけど、忘れちゃって……」
「すみません、予備は持ってきてない――あ」
予備は持ってなくても、もうつけてるじゃん。
自分のツインテールを両方解いて、一個を澪先輩に渡した。
「これしかないんですけど、いいですか?」
「ありがと、梓」
「いえいえ」
澪先輩に一つ渡して、自分も髪をしばった。流しておくとラーメン食べづらいからね。
二人並んで、髪をしばって。
割り箸を二膳取って、一膳を澪先輩に渡そうとしたけど――ポケットの中とかバッグの中を探している。
何か忘れたのかな?
「梓、ゴムある? 持ってきたつもりだったんだけど、忘れちゃって……」
「すみません、予備は持ってきてない――あ」
予備は持ってなくても、もうつけてるじゃん。
自分のツインテールを両方解いて、一個を澪先輩に渡した。
「これしかないんですけど、いいですか?」
「ありがと、梓」
「いえいえ」
澪先輩に一つ渡して、自分も髪をしばった。流しておくとラーメン食べづらいからね。
二人並んで、髪をしばって。
「「いただきます」」
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ホント美味しかった。隠れた名店って感じなのかも。
麺もほとんど食べ終わっちゃって、ゆっくりしてたらおばちゃんが話しかけてきた。
「そういえば、澪ちゃんに妹いたの? そっくりねぇ」
おばちゃん! それは相当な衝撃発言です!
澪先輩の顔も、(たぶん)私の顔もほんのり赤くなった気がする。
「え、あ……うーんと……」
「あ? でも前は一人っ子って言っていたような気が――」
「えええっと、それは―――」
そこから澪先輩があーだこーだいってなんとかごまかそうとしてたみたいだけど。
麺もほとんど食べ終わっちゃって、ゆっくりしてたらおばちゃんが話しかけてきた。
「そういえば、澪ちゃんに妹いたの? そっくりねぇ」
おばちゃん! それは相当な衝撃発言です!
澪先輩の顔も、(たぶん)私の顔もほんのり赤くなった気がする。
「え、あ……うーんと……」
「あ? でも前は一人っ子って言っていたような気が――」
「えええっと、それは―――」
そこから澪先輩があーだこーだいってなんとかごまかそうとしてたみたいだけど。
澪先輩と私が、そっくり。
その言葉だけでも、天にも昇りそう。
その言葉だけでも、天にも昇りそう。
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お昼ご飯を食べたはずなのに、澪先輩はげっそりとしていた。
中華料理のおばちゃん、根掘り葉掘り聞いてたみたい。
中華料理のおばちゃん、根掘り葉掘り聞いてたみたい。
私は……うん、まったく聞いてなかった。すんごく浮かれちゃって。
「梓、家に帰るまでゴム借りて良い?」
「え? いいですけど……なんでですか?」
「ほら、梓と同じ髪型……も、いいかなって……」
「え? いいですけど……なんでですか?」
「ほら、梓と同じ髪型……も、いいかなって……」
家に帰るまで、同じ髪型で街を歩きました。
商店街の窓ガラスに映る私たちは、本当の姉妹のよう。
商店街の窓ガラスに映る私たちは、本当の姉妹のよう。
私たち、姉妹のようで、本当は恋人なんです。